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2007年3月 1日 (木)

芥川龍之介の誕生日

今日、3月1日は、大正から昭和初期にかけて活躍した小説家、芥川龍之介の誕生日です。

私が生まれて初めて好きになった日本の文豪が芥川龍之介。小学生の頃は、「トロッコ」、「羅生門」、「杜子春」、「魔術」、「白」、「保吉の手帳から」、「蜜柑」、「鼻」、「蜘蛛の糸」などに夢中になり、大学生になってからは筑摩文庫版の「芥川龍之介全集」を購入して全作品を読んでいます。

芥川龍之介という人は、実は不器用な作家で、初期から中期にかけては駄作の数が傑作のそれをはるかに上回っています。芥川はデビューして間もない頃に広津和郎から、「はやくも濫作をはじめたか」と文芸批評誌で批判を受けたそうですが、それもむべなるかなとしか言えないほどの駄作揃いです。
また芥川という作家は長編小説を一編もものに出来ませんでした。一番長い小説は平安時代を舞台にした呪術を巡る物語なのですが、これは芥川の力不足により未完に終わっています。

芥川の作品で私が優れていると感心するのは晩年の作品群。「歯車」などのかなり「来ている」作品です。当時、芥川は精神的にかなり病んでおり、親しい女性に心中を持ちかけるなど、まともとは思えない行動が目立つようになっていましたが、そのある種の狂気が、大正から昭和初期の時代の文学的限界を打ち破る原動力になったことも否めないように思います。
これだから文学は恐ろしくも面白く、私は文学と芥川龍之介という作家に惹かれるのです。

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