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2007年5月 6日 (日)

日本野球の父、ホーレス・ウィルソンの人生を追う 『明治五年のプレーボール』

野球関連のノンフィクションライター・佐山和夫。彼が、「日本野球の父」と呼ばれながら資料が少ないためにその生涯がヴェールに包まれていたホーレス・ウィルソンに取材し、ものにした著書『明治五年のプレーボール 初めて日本に野球を伝えた男-ウィルソン』(NHK出版)。
2002年に発売されたこの本は、翌2003年のホーレス・ウィルソン日本野球殿堂入りをアシストしたと思われる好著です。帯に記された推薦文は長嶋茂雄の手によるもの。

佐山和夫著『明治五年のプレーボール』

明治4年(1871)に東京大学の前身である南校(この学校は、その後数年の間に、第一大学区第一中学校→開成学校→東京開成学校→東京大学および東京大学予備門と何度も名前を変える)の英語、普通学(一般教養)および数学の教師に着任したホーレス・ウィルソンは、翌明治5年に第一大学区第一中学校と名前を変えた同校において、初めてバットとボールを使ってベースボールというスポーツの存在の日本人に知らせました。
ウィルソンは、明治6年には、東京開成学校と名前を変えた同校において、ゲーム形式の練習を行っており、ベールボールというゲームの形式、ルール、そして何よりその面白さを日本人に伝えています。
ウィルソン自身、プレーヤーとしても活躍し、東京在住の外国人による野球倶楽部と横浜在住の外国人の野球倶楽部との試合に東京側チームの主力として出場しています。

そんなホーレス・ウィルソンですが、来日前と米国帰国後の消息については、多くが知られてきませんでした。
この本は、ホーレス・ウィルソンの生まれ故郷であるメーン州のゴーラムや、ウィルソンが帰米後、亡くなるまで暮らしたサンフランシスコに著者の佐山和夫自らが出向き、徹底した取材のもとに完成させた力作。野球のみならず明治時代初期の日本の教育文化およびウィルソンも参加した南北戦争時代のアメリカについても詳述されており、往時の空気を読者に伝えてくれます。

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