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2007年8月21日 (火)

観劇感想精選(16) 「妻をめとらば ─晶子と鉄幹─」(2006)

2006年6月22日 大阪・なんばの新歌舞伎座にて観劇

午前11時より、大阪・なんばの新歌舞伎座で「妻をめとらば ─晶子と鉄幹─」を観る。マキノノゾミの「MOTHER─君わらひたまふことなかれ」を原作とし、マキノと鈴木哲也が脚本を再構成。宮田慶子が演出を担当した。
出演は、与謝野晶子に藤山直美、与謝野鉄幹に香川照之、北原白秋に田川陽介、石川啄木に岡本健一、平塚雷鳥(平塚らいてふ)に田中美里、管野須賀子に匠ひびき、平野萬里に山田順大、石川カツ(石川啄木の母)に松金よね子、ほか。

マキノノゾミと鈴木哲也はいずれも小劇場出身(鈴木哲也はマキノノゾミの執筆アシスタントを長く務めた人である)、宮田慶子は新劇から出た演出家であるが、藤山直美が主演ということもあって、スタイルは完全に商業演劇のそれである。

明治42年から大正2年までの与謝野晶子と鉄幹の生活と、北原白秋や石川啄木、平野萬里といった歌人・詩人、のちに小説家となる佐藤春夫、大逆事件で刑死した管野須賀子、婦人参政運動の指導者・平塚雷鳥らとの交流を描く。
BGMを使ったり(結構ベタな音楽を使う)、スライド式舞台を用いたり、子役が6人ぐらい出て来たりと、普段私が観ている芝居とはスタイルが異なるので、最初は劇に入り込むのに少し苦労するが、慣れると芸達者揃いということもあって実に楽しい。藤山直美のアドリブを他の役者がどう受けるのかも見物である。

上演時間は約3時間。途中2度休憩が入る。

俳優では藤山直美よりも、鉄幹を演じた香川照之の方が印象に残る。藤山直美は与謝野晶子というイメージではないし、文学者にも見えない(それが笑えるのだが)。また場慣れしすぎているように見える。それはそれでまた良いのだが。

商業演劇であり、ストーリーよりも役者を楽しむタイプの芝居。脚本も演出も良いが、リアリズムの芝居ではないということもあって、何よりも役者の充実が目を惹く。役者も演技力よりは個性を前面に出すことを重視しており、観客との間に生まれる一体感を楽しんでいるようであった。

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