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2007年10月 8日 (月)

ベルク 歌劇「ヴォツェック」(オペラ映画版) ブルーノ・マデルナ指揮

新ウィーン学派を代表する作曲家アルバン・ベルク(1885-1935)の傑作歌劇「ヴォツェック」。20世紀に生まれた最高のオペラと呼ばれながら、現在のところ手に入るDVDは2種類のみ。最近になってDVD化されたバレンボイム盤はパトリス・シェローの斬新な演出が特徴ですが、同時に抽象的でもあり、「ヴォツェック」という作品をよく知らない人には内容がわかりにくいため、もう1つの入手しやすいDVD、1970年に制作されたオペラ映画版を紹介しておきます。現代音楽の作曲家・指揮者として活躍したブルーノ・マデルナ(1920-1973)の指揮、ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団、ハンブルク州立歌劇場合唱団の演奏。ヴォツェックを歌うのはトニ・ブランケンハイム。
バレンボイム盤でヴォツェックを歌うことになるフランツ・グルンドヘーバーも徒弟職人役で出演しています。
ヨアヒム・ヘス監督作品。ほぼ全編ロケによる撮影が行われています。ドリームライフからの発売。ジャケットはモノクロームですが、カラー映画です。

アルバン・ベルク 歌劇「ヴォツェック」映画版 ブルーノ・マデルナ指揮 トニ・ブランケンハイム(ヴォツェック役)

歌劇「ヴォツェック」は、わずか23歳で病死した劇作家・小説家・自然科学者のゲオルク・ビューヒナー(1813-1837)の未完の戯曲「ヴォイツェック」を、カール・エミール・フランツフォースが編纂したテキストにベルクが作曲した作品。ベルクに渡されたテキストには「Woyzeck」であるべきところが「Wozzeck」と誤植されていたため、ベルクはヴォツェックだと思いこんで作曲。完成後、「ヴォイツェック」が正しかったと知ったベルクですが、完成したオペラは戯曲とは別物であると判断、そのまま「ヴォツェック」という題で発表しました。

初演は1925年12月14日、ベルリン国立歌劇場にてエーリヒ・クライバーの指揮にて行われ、20世紀に初演されたオペラとしては最初の成功作との評判を得ています。

現代音楽のスペシャリストとして知られたブルーノ・マデルナの指揮だけに演奏は緻密。ヴォツェックの不安な心理と、病んだ世界を巧みに表します。
トニ・ブランケンハイムのフランツ・ヴォツェックは、ここまでしょぼくれる必要はないんじゃないかと思える表情と演技をしますが、心を病んだ男を演じ、歌うには適任であるとも言えます。

〈あらすじ〉
貧しい兵士のフランツ・ヴォツェックは、嫌みな上司の髭を剃ったり、ファナティックな医師の人体実験に協力するなどして小銭を稼いでいる。人体実験の影響なのか、死と終末感に満ちた幻覚を見るようになるヴォツェック。
ヴォツェックの心の支えは妻であるマリー。しかしそのマリーはある日、たくましい肉体を持つ軍楽隊鼓手長に惚れて一度きりだが浮気をしてしまう。
マリーと鼓手長の関係を知ったヴォツェックの精神状態は更に悪化していくのだった……。

ベルク/Wozzeck: Maderna / Hamburg Po Blankenheim Haage Cassily Jurinac Sotin

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