シベリウスの年に(23) 渡邉暁雄指揮京都市交響楽団 シベリウス交響曲第2番
渡邉暁雄(わたなべ・あけお)が京都市交響楽団を指揮して1972年に録音したシベリウスの交響曲第2番のCDを紹介します。EMIの原盤を、山野楽器、タワーレコード、新星堂が共同で再発するチェント・クラシックス・レーベルからの再発売。
渡邉暁雄は1970年から1972年まで京都市交響楽団第4代常任指揮者として活躍。京都市交響楽団(京響)に新風を送りました。
この録音は京都市交響楽団初のスタジオレコーディングとなったもの。当時、京響は京都会館を本拠地にしていましたが、音響を考慮してか、録音は奈良文化会館で行われています。
結成からまだ16年しか経っていない当時の京響は、今に比べると音の輝きに乏しく、パワーも不足気味ですが、それでも初録音にかける意気込みが伝わってくる良い演奏です。アンサンブルの質も結成16年目のオーケストラにしては上々です。
渡邉は何よりも京響にしっかり音を弾かせることを目標にしていたのか、冒頭から遅めのテンポで、一音一音をかみしめるように進んでいきます。最初のうちは間延びして聞こえたり、洗練度不足を感じさせるところもありますが、第4楽章に向けて徐々に盛り上がっていくという、スタジオ録音にも関わらずライブのような感興があります。
第4楽章の高揚感が一番の聴きもの。京都市交響楽団の歴史的記録としての価値も高く、特に関西のクラシックファンにはお薦めの一枚です。
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