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2007年12月 6日 (木)

これまでに観た映画より(15) 「ウエストサイド物語」

DVDでミュージカル映画「ウエストサイド物語」を観る。監督はロバート・ワイズ。音楽はいうまでもなくレナード・バーンスタイン。
かなり強引な展開と設定の不自然さ(街の不良達が基礎万全のダンスを繰り広げる)には苦笑してしまうが、それらはこの作品の本質ではないので笑って流すことにする。

ここに描かれているのは「人間の愚かしさ」だ。争いを重ねれば重ねるほど不幸になるだけ、そんなことは分かり切ったことなのにそれでも争いをやめられない、人間という存在の愚かさ。結局、血が流され、誰一人幸福にならず、一人一人、その場を去っていくという有名なラストを迎える。
バーンスタインは、師の一人であるセルゲイ・クーセヴィツキーから、「ショービジネスには手を出すな」という忠告を受けていたが、戦いを憎み、平和を愛する精神から、「ロミオとジュリエット」を下敷きにしたこのミュージカルの作曲を決意した。初演は成功し、こうして映画化もされ、名画になった。
その結果、「バーンスタインといえば『ウエストサイド・ストーリー』」というイメージが出来てしまい、シリアスな作品が正当な評価を受け入れられなくなってしまったのだが。
とはいえ、「ウエストサイド~」が名作であることには間違いない。

シャーク団(シャークス)のリーダーであるベルナルド役のジョージ・チャキリスがやはり格好いい。私がまだ小学生の頃、「日本の面影」というNHKドラマで、ラフカディオ・ハーンをチャキリスが演じていたが、今でも印象に強く残っている。もっともチャキリス自身は映画ではヒットを飛ばせず、テレビと舞台を中心に活躍することになる。
チャキリスに限らず、この映画の出演者はどういうわけか不幸に見舞われることが多い。マリアを演じたナタリー・ウッドは1981年、映画撮影中に水死。トニーを演じたリチャード・ベイマーはこの作品で全ての運を使い果たしたのか、以後パッとせず、テレビ界に移ったが脇役ばかりだそうだ。

ロバート・ワイズ監督の演出は頻繁に用いられる俯瞰ショットが今見ても斬新である。

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