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2008年4月19日 (土)

京都市交響楽団第511回定期演奏会 「広上淳一第12代常任指揮者就任披露」公演

4月18日、広上淳一が京都市交響楽団の常任指揮者に就任して初めての定期演奏会が京都コンサートホール大ホールでありました。京都市交響楽団(京響)の第511回定期演奏会。午後7時開演。

京都市交響楽団第511回定期演奏会「広上淳一第12代常任指揮者就任披露」公演 広上淳一は、1958年、東京生まれ。東京音楽大学を卒業後、名古屋フィルハーモニー交響楽団の副指揮者を経て、アムステルダムで開かれた第1回キリル・コンドラシン国際青年指揮者コンクールに優勝。

1990年代にスウェーデンのノールショッピング交響楽団の首席指揮者を務め、このオーケストラのレベルを大幅に引き上げて注目を浴びます。
1991年から2000年まで日本フィルハーモニー交響楽団の正指揮者、1997年から2001年までイギリスのロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者も務めています。

2006年にはアメリカ・オハイオ州のコロンバス交響楽団の音楽監督に就任(同コンビはチャイコフスキーの交響曲第5番で、近くCDデビューする予定)。
そして、この4月から京都市交響楽団の常任指揮者に就任しました。

また、東京音楽大学指揮科主任教授、東京芸術大学指揮科非常勤講師なども務め、教育にも力を入れており、門下生に下野竜也、船橋洋介、川瀬賢太郎らがいます。

さて、常任指揮者就任後初の定期演奏会ですが、京都市が運営するオーケストラへの就任ということで、まずアーロン・コープランドの「市民のためのファンファーレ」が豪快に奏でられました。京響のブラスの音色は輝かしく、ティンパニと大太鼓が存分に鳴り響いて、祝祭的意味でも、音楽的意味でも最高のスタートとなりました。

続く、ハイドンの交響曲第104番「ロンドン」は、透明な音色の弦と色彩感ある管楽器による鮮烈な演奏。

メインはリムスキー=コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。アラビアンナイトの世界を描いた、豊かな音色と巧みなオーケストレーションが特徴の名曲ですが、広上の指揮する「シェエラザード」は、アラビアンナイトの世界だけではなく、『千夜一夜物語』を読み進める読み手がページを繰る様までもが見えるかのような高い描写力とイメージ喚起力を持つものであり、間違いなく第一級の音楽を生み出していました。

広上は、背の低い可愛らしい感じのオジサンで、指揮する姿もユーモラスですが、ステージに接しているうちに、指揮者ではなく音楽そのものがオーケストラを導いているかのような錯覚に聴く者を迷い込ませる魔力の持ち主です。
広上淳一の演奏はCDでも聴けますが、その本当の魅力を味わうには実演に接する以外にありません。

こうした指揮者が、京都市交響楽団の常任になってくれたことは、望外の幸せです。

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