思考の断片 「理想を説く思考」
「思想書や哲学書や仏教書などを読んで感心しても、街へと一歩繰り出すと、ここがそうした感心の通用する世界ではないことに気付く」
それは当然で、この世界は理想郷ではないから。そして理想郷を求める心にも疚しさがありありと感じられるから。
考えてみれば、宗教にはありがちだけれど、寺院も修道院も人里離れた場所にあることが多い。思考を磨くためには別世界に行く必要があるのだろうけれど、逆に考えれば、そうした精神世界は娑婆にあっては築き得ず、高い場所から宣言が下されてもそれは斯界にあってはリアリティを持ち得ぬということか。
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