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2008年6月16日 (月)

コンサートの記(13) マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団来日演奏会京都公演2006

2006年11月25日 京都コンサートホールで

午後5時から京都コンサートホールで、マリス・ヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の来日公演を聴く。マリスとロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(旧称:アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団)は今、ヨーロッパで最も注目を浴びているコンビの一つである。
今日の演目は、前半が(前半からいきなり)ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」(通称:「新世界」)、後半がストラヴィンスキーの「春の祭典」(通称:ハルサイ)という重量級のプログラム。

ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」はコンセルトヘボウ管弦楽団の自主制作レーベルであるRCOからライヴ収録のCDが発売されており、私も聴いたのだが、渋い名演であった。

今日のコンサートでもコンセルトヘボウ管は独特の渋い音色を聴かせる。美しい音色であるが、アメリカのオーケストラにありがちな燦々と輝く音ではなく、漆器の輝きのような熟した美音である。

マリスの指揮は作る音楽そのままに躍動的だが、これほど頻繁にジャンプするとは思っていなかった。レナード・バーンスタインのような高いジャンプではないが、とにかく何度も跳ねて見せる。
更に第2楽章では旋律をはっきり聴き取れるほどの大きさで歌う。旋律を歌う指揮者は意外に多く、先日来日したダニエル・ハーディングも「イー」という声で歌い続けていて、少し耳に障った。

コンセルトヘボウ管の金管群は顔を真っ赤にしての熱演。だが、マリスのバランス感覚が優れているため、金管だけが突出して聞こえるということなない。
オーケストラに威力はあるが虚仮威しでなく、内容のぎっしり詰まった「新世界」であった。オケにわずかなミスがあったが気になるほどではない。

「春の祭典」は期待以上の好演。冒頭のファゴットをスローテンポで吹かせるなど、始めの頃はゆったりとした演奏だったが、音量とともに徐々に速度を上げていく演出がまず上手いと感じる。しなやかな音色と多彩な表情はさすがであり、旋律の独特の処理も斬新だ。各楽器を適度に溶け合わせているため、大音響でもうるさく響かない。次々を彩りを変えるオーケストラの音色は使い古された言い方ではあるが、まさに魔術を見る思いがする。
マリスのダイナミックな指揮もこちらの目を楽しませてくれる。

アンコールはドヴォルザークの「スラヴ舞曲集」より第9番(かな? アンコールを書いたホワイトボードには“「スラブ舞曲集」より”としか書かれていなかったのではっきりとはわからない)と、バルトークの「中国の不思議な役人」よりの2曲を演奏。いずれも強靭なアンサンブルを駆使したノリに乗った演奏で、客席から爆発的な拍手が起こる。

追記:実演の時には感心したマリス・ヤンソンスとロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏であるが、数日も経たないうちに、どんな演奏だったのか、思い出せないようになってしまった。そうした種類の演奏というものがある。

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