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2008年7月の32件の記事

2008年7月31日 (木)

蝉、掻き立てる夏

蝉沸かす熱たぎりゆく京の朝

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2008年7月30日 (水)

ダニエル・バレンボイム指揮シカゴ交響楽団 「ワーグナー 序曲・前奏曲集」

ダニエル・バレンボイムが、1994年に当時音楽監督の地位にあったシカゴ交響楽団を指揮して録音した「ワーグナー 序曲・前奏曲集」のCDを紹介します。TELDEC。

ダニエル・バレンボイム指揮シカゴ交響楽団 「ワーグナー 序曲・前奏曲集」 歌劇「さまよえるオランダ人」序曲、歌劇「タンホイザー」序曲、歌劇「ローエングリン」第1幕前奏曲、歌劇「ローエングリン」第3幕前奏曲、楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲、楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死の全6曲を収録。

世界最高のメカニックを誇るシカゴ交響楽団。この録音ではワーグナーの音楽よりもシカゴ交響楽団のアンサンブルの威力が前面に出ている感じはありますが、それでも現役の指揮者によるワーグナーとしては最高水準に達しています。

ユダヤ人でありながらワーグナー指揮者として世界的な名声を誇り、イスラエルにおけるワーグナー演奏も行っているダニエル・バレンボイムの指揮も堂に入ったもの。

しかし、一昔前の巨人のようなスケールを持ったワーグナー演奏と、現役世代のワーグナー演奏には大きな違いがあり、ドロドロとした情念のようなものが後退して、スタイリッシュな演奏が増えています。それが少し寂しくもあります。

ワーグナー/Orch.works: Barenboim / Cso

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gooラボ 「ブログ通信簿」 1週間後の診断

gooラボの「ブログ通信簿」、最初の採点から1週間が経ちました。さて、1週間後の結果は、

Tushinbo2_img_2

ブログ年齢が一気に54歳まで上がりました。どうやらgooラボの診断基準では、「ジャズ=年配の方の聴く音楽」ということになっているようです。スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」の感想を載せた日にはブログ年齢は68歳を記録しました。「歌舞伎=お年寄りが観るもの」という診断基準があるのでしょうか。

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作曲家占い

慶應義塾アインクライネスオーケストラのページにある「作曲家占い」

設問にイエスかノーか答えていくことで、どの作曲家のタイプに近いのか教えてくれます。

私は「ジュゼッペ・ヴェルディ」に92%似ているそうです。

微妙な設問もあるので、少し答えを変えてみると、「ベートーヴェン」という結果になりました。ベートーヴェンとヴェルディは相性も良いようで、似ているということのようです。

慶應義塾アインクライネスオーケストラ:作曲家占い http://www.einkleines.com/jp/Amusement/Fortune/

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2008年7月28日 (月)

ウェス・モンゴメリー 『フルハウス』

ジャズ・ギター奏者として最も有名であると思われる、ウェス・モンゴメリー(1923-1968)が、1962年6月25日にバークレーの「ツボ・クラブ」で行ったライブを収録したのがアルバム『フルハウス』です。リバーサイド・レーベル。

参加メンバーは、モンゴメリーの他、ジョニー・グリフィン(サックス)、ウィントン・ケリー(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、ジミー・コブ(ドラムス)。

ウェス・モンゴメリー 『フルハウス』 1オクターブ離れた音を同時に出す「オクターブ奏法」を積極的に取り入れた重厚なギターサウンドが特徴であるウェス・モンゴメリー。華麗で疾走感あるテクニックでも酔わせてくれます。

先日亡くなったばかりジョニー・グリフィンのサキソフォンの切れ味、マイルス・デイヴィスのバンドで活躍していたウィントン・ケリー(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、ジミー・コブ(ドラムス)の3人のコンビネーションの良さも聴き物です。

ライブ録音だけに、聴衆の歓声や拍手も入っており、臨場感もタップリです。

Wes Montgomery/Full House

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「それ」

「それ」は遠くにあるものではなく、近づいてくるものでもないんだ

「それ」を私達はすでに身に纏っているんだ、一人の例外もなく

「それ」は徐々に色を濃くし、線を刻み、やがて硬くなり、止まる

「それ」は決まり切ったことであり、必ず訪れる

だから急ぐことはないんだ

必ず訪れると決まっているのに何故急ぐ必要があるだろう

「それ」の着心地を感じ、肌触りを確かめる

誰もが経てきたこと、知っていたこと

全ては主語と主体のない思し召しのままに。

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2008年7月27日 (日)

生誕100年 カレル・アンチェル指揮 スメタナ「わが祖国」(1963年盤)

今年(2008年)が生誕100年に当たる、チェコの名指揮者カレル・アンチェル(1908-1973)が1963年に手兵であったチェコ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して録音した、スメタナの「わが祖国」を紹介します。スプラフォン・レーベル。

カレル・アンチェル指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 スメタナ 連作交響詩「わが祖国」(スプラフォン) 1968年のプラハの春で、西側に亡命したアンチェル。亡命直前に、やはりチェコ・フィルを指揮した「わが祖国」のライヴ盤(こちらは音楽祭の方の「プラハの春」での収録)が最近になって出たようですが、アンチェルとチェコ・フィルの「わが祖国」といえばやはりこの1963年盤。名盤中の名盤として知られています。
録音に古さが感じられるのが難点ですが、情熱と気品を合わせ持ったアンチェルの音楽性はやはり魅力的。「ボヘミアの森と草原から」の冒頭のように熱い音楽でも決して暴力的な響きにはならず、弦と管、拡がりと抑制などのバランス感覚にアンチェルがいかに秀でていたかの証左となっています。

スメタナ/Ma Vlast: Ancerl / Czech Po

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2008年7月26日 (土)

これまでに観た映画より(31) 「4人の食卓」

DVDで韓国映画「4人の食卓」を観る。「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョン主演のサイキック・ホラー。亡霊が現れたり、DVがあったり、飛び降り自殺や、小さな子供がバックしてきたトレーラーのタイヤに押しつぶされるなどショッキングな場面も多い。

中田秀夫監督や黒沢清監督、森田芳光監督の映画に作風が似ているがあるいは参考にしたのだろうか。うずまき模様は多分、アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」へのオマージュだろう。

脚本は非常に良く練られている。主人公達が持つ心の暗部。それへの恐怖が絶妙に表現されている。

脚本・監督は韓国の新進女性画監督、イ・スヨン。
チョン・ジヒョンは「猟奇的な彼女」とは180度違う、心に闇を抱えた女性を全編ノーメイクで演じている。

チョン・ジヒョン演じるヨンの住むマンションの1階の広くて柱の林立する空間など、撮影場所の選び方も上手いと思う。

若干、演出よりも脚本が勝った感じがするが(例えば、母親が持つ「子供に喰い殺されるかも知れないという恐怖」や、それとは逆に子供が持つ「母乳を飲むことで母親から栄養を奪って殺してしまうかも知れないという恐怖」はまんまフロイトであり、理屈が強いように思う)良い作品だ。ショッキングな像で見るものを怖がらせるタイプのホラーではなく、心にじんわり染み込んでくるタイプの怖さを持つ映画。

ヨンは霊媒の能力の持ち主なのだが、もしも実際は単にナルコレプシーによる妄想癖を持つだけなのだとしたら、あるいはそちらの方が怖いかも知れない。どこまでが本当でどこまでが嘘なのか。あるいは本当よりも嘘の方が人間には重要なのかも知れないけれども。

他者から理解されない孤独感や、自らの存在によって他者が不幸になっていくのではという罪の意識が痛々しいほど良く出ている。
他者への愛情とそれに報いて貰えない憎しみ、それが「自分に問題があるのでは?」という自分への懐疑や憎しみへとフィードバックしていく。そしてその思いがまた他者へと…。どこまでいっても答えの出ない螺旋階段のような自意識の葛藤。あるいは劇中に出てくる渦巻き模様はそのメタファーなのか?

知ることは幸福なことなのかという問いかけがある。何度も繰り返されたテーマではあるがやはり考えさせられる。
ホラーではあるが、悲しい、この上なく悲しい人間ドラマがきちんと描き込まれており、好印象を持った。

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2008年7月25日 (金)

観劇感想精選(42) スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」

2008年5月15日 大阪・道頓堀の大阪松竹座にて観劇

午後4時30分から、大阪・道頓堀にある大阪松竹座でスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」を観る。梅原猛の作、市川猿之助の脚本・演出。

スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」

「ヤマトタケル」は、梅原猛が市川猿之助のために書いた作品であるが、猿之助は病気のためステージに上がるのは困難であり、門下である市川段治郎と市川右近が交代で主役であるヤマトタケルを演じる。本日午後の公演は、段治郎がヤマトタケルを、右近はタケヒコを演じた。

出演は他に、市川笑三郎、市川笑也、市川春猿、市川猿弥、市川猿紫、市川門之助など。市川猿之助のところは、長男の香川照之が歌舞伎を継がなかったので、弟の段四郎と、段四郎の子の亀治郎しか一族がいない。ということで、門下の大半は歌舞伎の家の出身ではない。

京都造形大で市川笑也の講演を聞いたことがあるが、笑也も歌舞伎とは何の関係ない家の出身。美大受験に失敗して(「高校時代にアイスホッケーをやっていて、それが悪かったと思うのですが、見事に滑りまして」と本人は洒落を言っていた。「ここ笑うところですよ」とも言っていたが、周囲は笑えずにただただ驚くばかりであった)、予備校に通おうとしていたところ、何かの拍子で国立劇場の歌舞伎俳優研修所研修生の募集広告を見て、軽い気持ちで受けたら受かってしまって(何のことはない、受験者全員が合格だったとのこと)、そのまま歌舞伎俳優になってしまったという。

余談だが、歌舞伎の女形には本当に男の方が好きな人が多いとも話していた。笑也も女形だが、ある劇場で、笑也が女形の歌舞伎俳優二人と同室になったことがあり、その二人がどんな男がタイプか話していたという。それで、その二人の女形が笑也に話しかけてきた。

女形A「ねえねえ、笑也さんは女が好きなの? 男が好きなの?」
笑也「女です」
女形B「えー! 女が好きなの?!」
女形A「(女形Bに)変態よねえ!?」
笑也「………」

……なんだか凄い世界である。笑也も「とんでもないところに入って来てしまった」と思ったそうだ。

それはともかくとして、「ヤマトタケル」。タイトル通り、日本の古代神話の英雄である日本武尊命を主人公にした物語。

大和国。大碓命(市川段治郎)が朝廷に出仕しないのを、帝(市川猿弥)が怒っている。大碓命の弟である小碓命(のちのヤマトタケル。段治郎の二役)は、大碓命に出仕するよう促すが、大碓命は「朝廷に自分達兄弟を亡き者にしようという動きがある」と、これを聞き入れない。それでも執拗に迫る小碓命に大碓命は怒って斬りつける。

ここは早替えにより、段治郎が二役を演じる。大碓命が表にいる時は小碓命は奥にいて、小碓命が表にいるときはその逆。奥にいる方のセリフをテープを使って出していると思われる。大碓命と小碓命の斬り合いの場面では、段治郎の他にもう一人、誰だかわからない俳優を用いて、柱の後ろに回った時に、早替えをする。客席に顔を向けている方が段治郎である。

笑三郎、笑也、春猿、門之助など、いずれも歌舞伎界のトップランクの女形の共演も凄い。みな、女声に似た声を出せるが、笑也と門之助の声はじっくり聞いても女声にしか聞こえない。

熊襲タケル兄弟との死闘では、ヤマトタケルの女装があり(男役と女形の二つが出来るので、梅原猛は「ヤマトタケル」を題材に選んだと猿之助が語っているのを聞いたことがある)、屋台崩しがあり、熊襲タケル配下役の歌舞伎役者達が次々ととんぼを切るなど、視覚効果は抜群である。

猿之助は、「歌舞伎はつまらない」と公言している。知識がないと楽しめないというのがその理由。そこでスーパー歌舞伎は知識がなくてもわかることを第一に考えて作られている。しかし、セリフのほとんどが傍白を含む状況説明と、直接的な心情吐露とで出来ているため、本としてのクオリティは低くなる。仕方ないことではあるが。

草薙の剣で有名な焼津の場面、弟橘姫(スーパー歌舞伎では、橘の弟姫。春猿が演じた)が身投げする走水の海の場面などでも視覚効果は高い。ヤマトタケルが白鳥になって飛んでいくラストの宙乗りの効果が高いのは言うまでもない。

梅原猛の脚本は、ヤマトタケルの英雄的要素だけでなく、侵略者としての側面にもわずかながら触れているのが興味深い。

また、橘の弟姫(おとひめ)の入水場面で、海の帝のもとへ行くという解釈は、考えようによっては「浦島太郎」に通ずる可能性がある(「乙姫」は固有名詞ではなく、「姉妹の妹の方の姫」という意味である。しかし竜宮城にいるのが乙姫様で、浦島太郎が最後に鶴になり、ヤマトタケルが最後に白鳥になるという共通点がある)。昔話というのは、大抵元ネタがあるものだが、ヤマトタケルの神話が浦島太郎の元ネタである可能性もある。ちなみに、ヤマトタケルと弟橘姫の話も浦島太郎の話も、ともに舞台は三浦半島である。

更にいうと、スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」において、ヤマトタケルと共に東征する吉備国出身のタケヒコ(市川右近が演じた)はおそらく稚武彦で、稚武彦は桃太郎のモデルともされる人物である。

更に、鎮西に赴き、東国に赴き、大和に帰ることなく没したヤマトタケルは、もともとは祟り神だったのかも知れない。複数の英雄の功績を一人の人物にまとめた形で生まれたというヤマトタケル。しかし実際は大和朝廷のために命を落とした多くの若者の魂を鎮めるために、一人の英雄として創作されたのではないだろうか。

劇を観ていて、そうした可能性が頭に浮かんだ。

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夏と薬と喘息と

11歳頃から本格的に喘息を患うようになりました。小児喘息の場合は11歳頃に快癒する場合が多いそうですが、私の場合は小児喘息とは逆に11歳頃に発病したので、成人の喘息に持ち越しとなりました。

11歳頃から20代半ばまでは経口の喘息予防薬を飲んでいたのですが、心臓に負担がかかりました。喘息予防薬の副作用としてたまに出るようです。高校生の時は酷く、夏には1kmも歩くと激しい動悸と息切れにより、木陰で少し休まないと再び歩き出せないこともありました。その時は、特に心臓に負担のかかる薬を抜くように医師から言われ、それで対処し、幸い喘息の発作も起こらなかったので、暑い夏をやり過ごすことが出来ました。

今は吸入ステロイド薬で喘息発作を予防しています。最近の吸入ステロイド薬はよく効く上に、ステロイド剤にありがちだった副作用も抑えられていて重宝しています。

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2008年7月24日 (木)

観劇感想精選(41) 劇団青い鳥 「青い実をたべた ─さと子の場合─」

2008年6月14日 大阪・京橋のO.B.P円形劇場(大阪ビジネスパーク円形劇場)にて観劇

午後7時から、大阪・京橋のO.B.P円形劇場で、劇団青い鳥の公演「青い実をたべた ─さと子の場合─」を観る。市堂令:作、芹川藍:演出。

以前、劇団青い鳥を観たときにも書いたと思うが、劇団青い鳥は、劇団員が全員女性であることと、集団創作によって劇を作り上げることを特徴とし、1980年代に脚光を浴びた劇団。私の生まれた1974年創設というから、比較的息の長い劇団である。

集団創作ということで、座付き作家と演出は置かず、メンバー全員のペンネームとして市堂令(「一同、礼」から取られた)を用いていた。1990年代以降は、個々の名前を使うようになっており、今回の上演も演出は芹川藍個人の名で行われている。

「青い実をたべた─さと子の場合─」は、「青い実をたべた」というタイトルで1986年に初演された作品。今回の上演は、「青い実をたべた ─つめたい水おいしい水─」として1989年に再演されて以来、久しぶりの再々演ということになる。

時代に合わせて、携帯電話が登場するなど、部分的に改訂した台本を用いての上演。さと子という老女の記憶を描いた物語である。

普段見慣れている演劇とは明らかに異なる種類の演劇である。一人の作家によって書かれた台本を用いていないため、一貫したストーリー性よりも、その場その場の見せ方に重点が置かれており、シークエンスが比較的はっきりわかれていて、一つのシークエンスを徹底して行った後に次のシークエンスが来るという形になっている。紙芝居を観ているような感覚といえばわかりやすいだろうか。

22年前に初演された劇ではあるが、その後、集団創作による演劇が順当に受け継がれなかったこともあり(劇団青い鳥自身も、集団創作を結局は放棄してしまった)、目新しくみえる。

問題は各シークエンスが冗長になりがちなことである。役者の衣装チェンジのための時間稼ぎとして長くしている場合もあるが、やはり集団創作ということで、役者一人一人が見せ場を持ちたがる若しくは役者の一人一人に見せ場があるよう配慮するということになった結果だろう。

役者達の演技は「充実」の一言。創設メンバーの中には今年還暦を迎える人もいるが、そうは思えないほど若々しい。若手(といっても一番若いメンバーでも私と同い年であるが)の演技力も安定していた。

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2008年7月23日 (水)

gooラボ 「ブログ通信簿」で「鴨東記」を採点して貰いました

gooラボの「ブログ通信簿」で、我がブログ「鴨東記」の採点を行って貰いました。

「ブログ通信簿」のURLは http://blogreport.labs.goo.ne.jp/

ご自分のブログのURLを「ブログ通信簿」内に書き込むと採点してくれます。

さて、「鴨東記」の2008年7月23日現在の通信簿は、

Tushinbo_img

正確なような、恣意的なような。ブログ年齢(精神年齢)が低いのが気になりますね。「ですます調」は精神年齢が低くなるのかも知れません。お遊びとはいえ、微妙な気分になります。ちなみに「sagan blog」の精神年齢は39歳でした。こちらは高すぎてこれまた微妙な感情になります。

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サキタハヂメ 『MUSICAL SAW SONGS"S"』

ミュージカルソウ奏者、サキタハヂメのデビューアルバム『MUSICAL SAW SONGS"S"』紹介します(Napsack Records/MUSIC KAB)。

サキタハヂメ 『MUSICAL SAW SONGS サキタハヂメは大阪出身。91年に都家歌六の弾くミュージカルソウに魅せられて、独学でミュージカルソウを学び、アメリカのミュージカルソウ・フェスティバルで2度優勝するなど、ミュージカルソウ奏者として確固たる地位を築きました。新谷キヨシと組んだ音楽ユニット「はじめにきよし」のメンバーとしても活躍中。

ミュージカルソウというのは、西洋ノコギリ(ソウ ソー SAW)を弦楽器様の弦で弾いて音を出すというもの。
サキタハヂメの奏でるミュージカルソウはグラスハープのような澄んだ音を出します。

サキタのオリジナル曲である、「光のさす方へ」、「SAW FUNNY RUG」、「VIOLA」、「TOMORROE」の4曲と、ハチャトゥリアンの「ガイーヌ」より“剣の舞”、ヘンデルのアリア「私を泣かせて下さい」を編曲した「楽園」、フランス民謡「きらきら星」、服部良一の「蘇州夜曲」、小松なお子の「Flower Wind」、アイルランド民謡「ロンドンデリーの歌(ダニー・ボーイ)」を収録。

サキタハヂメの奏でる澄んだミュージカルソウで「蘇州夜曲」を聴いていると、水晶玉に閉じ込められた蘇州の街が見えるような、ファンタスティックな気分になります。

また、ミュージカルソウをバチで叩いて弾いた「きらきら星」のユーモアセンスもなかなか。

サキタハヂメ/Musical Saw Songs: S

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観劇感想精選(40) 桃園会 「月ト象ノ庭、或いは宵の鳥、三羽」 

2007年1月27日 兵庫県伊丹市のAIホールにて観劇

兵庫県伊丹市のAIホールで、桃園会の「月ト象ノ庭、或いは宵の鳥、三羽」を観る。深津篤史:作・演出。「月灯の輝き」、「コイナカデアル」、「夜毎の鳩」の3話オムニバス。「月灯の輝き」は2002年に名古屋で、「コイナカデアル」は2004年5月に東京で初演されたもので今回は再演となる。「夜毎の鳩」は書き下ろしの新作。

「月灯の輝き」は片思いの連鎖の手法をとった恋愛もの。心理描写の丁寧な描き方が印象的。ただ丁寧すぎて時折感情の変化がギアチェンジ的になるところもある。物語の展開を1から10で表すと、1と2を飛ばして3から始まり、10で終わるというスタイルを取っている。ただ、思い切って5あたりから始めて9で止めた方が良かったようにも思うのだが。特に前半に余計なものが多いように感じた。

「コイナカデアル」は主人公の男が湯も水も張っていない浴槽で過ごしているというシュールな設定。半ばわかって半ばわからないような作品であった。曖昧でいいなら大体は把握出来たが。ただあまりわかりすぎてもそれはそれで面白くないので、半ばまでわかるぐらいで丁度良いのかも知れない。

「夜毎の鳩」は更にシュールな設定。一人を除いて全員が宇宙人という設定である。ただ見た目は人間そのままで衣装もありふれたもの。セリフに半濁音が出てくると、なぜか宇宙人達は左手を挙げる。特に意味はないようだがそのナンセンスさが笑える。短いながらも序破急があって構成のしっかりした作品であると感じた。また宇宙人達の歌う「星影のワルツ」が効果的であった。

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2008年7月22日 (火)

西京極 京都サンガF.C.対FC東京戦観戦

2008年7月21日、サッカーJ1、京都サンガF.C.が本拠地の京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場(通称:西京極スタジアム)でFC東京を迎えて行った試合を観戦しました。

西京極 京都サンガ対FC東京戦 西京極球場横ゲート

西京極スタジアムは歴史がある(つまりぼろい)上に、客席からピッチまでが遠く、観客からの評価は余り高くありませんが、少しでも雰囲気を良くしようと、阪急西京極駅から西京極スタジアムに向かうまでの道の途中、西京極球場の横にカラフルな特設ゲートやテントが並んでいます。

サンガドリンク
これは、西京極スタジアム内で売られている「サンガドリンク」。サイダーにグレープジュースなどを足したもののようです。サンガのチームカラーである紫色の飲み物。

西京極スタジアムで配られた団扇 写真は柳沢敦選手
暑い夏の西京極。スタジアム入場者にはもれなく団扇が配られます。この団扇を次の西京極の試合に持って行くと当日でも前売り料金で入ることが出来ます(サンガスペシャルシートとアウェイ側サポーター席は例外。前売りチケット完売の場合は当日券が出ない場合もありますのでご注意を)。

試合は後半5分、コーナーキックに柳沢敦が囮になってニアサイドに飛び出し、その背後に蹴りこまれたボールに水本裕貴がヘッドで合わせて京都サンガが先制。
しかし、このままタイムアップでサンガ勝利かと思われたロスタイムに、フリーキックからのプレーでFC東京に追いつかれてしまいました。タイムアップまで残りあと10秒というところで、勝ち星はサンガから逃げていきました。残念。

京都サンガF.CユニフォームタイプTシャツ
一緒にサンガを応援したユニフォームタイプのTシャツ。お疲れ様でした。

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2008年7月21日 (月)

エサ=ペッカ・サロネン指揮ロサンゼルス・フィルハーモニック ドビュッシー 交響詩「海」他

今年50歳のイケメン指揮者、エサ=ペッカ・サロネンが、長年に渡ってコンビを組んだロサンゼルス・フィルハーモニックを指揮して録音したドビュッシー・アルバムを紹介します。収録曲は、管弦楽のための「映像」、「牧神の午後への前奏曲」、三つの交響的素描(交響詩)「海」。ソニー・クラシカル。

エサ=ペッカ・サロネン指揮ロサンゼルス・フィルハーモニック ドビュッシー「海」ほか 1958年生まれの指揮者で作曲家としても活躍しているエサ=ペッカ・サロネンは、名指揮者の出所として注目を浴びているフィンランドの出身。シベリウス・アカデミーで、指揮と作曲とホルンを専攻。指揮は名教師のヨルマ・パヌラに師事しています。

最もフランス的な作曲家であるクロード・ドビュッシーですが、サロネンはドビュッシーを「フランスの作曲家」としてよりも「現代音楽の開拓者」として捉えたようなアプローチを見せています。透明度は高いものの冷たくはない淡彩の音色や曲構造の把握の明晰さなど、フランス人やフランス系の指揮者が奏でる色彩豊かでエスプリの匂うような濃厚なドビュッシーとはひと味もふた味も違うドビュッシー像を築いて見せた興味深い音盤です。

ドビュッシー/Orch.works: Salonen / Lapo

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京のラーメン店(2) 「京都ラーメン研究所」

京都駅のそばにある「京都ラーメン研究所」。研究所という名ではありますが、本当に白衣を着て研究を行っているわけではなく、ごく普通のラーメン店です。所在地は、京都市南区西九条横町。

京都ラーメン研究所

とんこつベースのラーメンで、個性的というよりは万人に好かれるタイプの味。

どこのラーメン店でもそうですが、ここも地元のお客さんが多いようで、私が行った日には、近くに座っていたおじちゃん数人が島田紳助(京都市出身)の話をしていました。どうも、紳助氏のお知り合いだったようで、「最近、あいつ(注:島田紳助のこと)も何だかんだ」というような話でした(「何だかんだ」の部分はここでは書けないようなことです。別に悪いことではなく、プライベートに触れることなので)。

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2008年7月19日 (土)

これまでに観た映画より(30) アルフレッド・ヒッチコック監督作品 「汚名」

DVDでアルフレッド・ヒッチコック監督作品「汚名」を観る。ケイリー・グラント&イングリット・バーグマン主演。
ブラジルのリオデジャネイロを舞台に繰り広げられる諜報活動もの&恋愛もの。

アリシア(イングリット・バーグマン)の父親が逮捕された。長年アメリカでドイツの諜報員として活躍したのだ。懲役20年を言い渡される。

気晴らしのために自宅でパーティーを開くアリシア。そのパーティーに見知らぬ男が呼ばれていた。男の名はデブリン(ケイリー・グラント)。男前のデブリンに惚れるアリシアであったが、実はデブリンは警察の人間であり、リオデジャネイロで活動してるナチスドイツの残党をアリシアにスパイさせようと目論んでいたのだった…。

おなじみヒッチコックシャドー(濃く長い影)や、毒の入ったコーヒーカップをクローズアップで追い続けたり、ナチスドイツの残党・セバスチャンがウラニウムを隠しているワイン保管庫での二人の活動と、またその活動を行ったのがパーティーの日であり、客に出すワインが足りなくなって、セバスチャンとワイン係が保管庫までやって来る過程を同時進行で映したりと、スリルを煽る手法のお手本のような名演出が次々に繰り出され、そのことに感心する。今更いうまでもないことだがヒッチコックは凄い。

例によって、呆れるほど惚れっぽい男女の登場にはつい笑ってしまうのだが、これも当時のハリウッドの甘口路線の王道だ。

高校時代に私はヒッチコック映画を集中して観た。だからヒッチコックの作品を観ると自然に青春の匂いを思い出す。懐かしい。

ところで、「汚名」に主演した、「天下の二枚目」ケイリー・グラントも、「20世紀最高の美女」イングリット・バーグマンも幼少期や晩年は決して幸福ではなかった。そういうハリウッドスターは多いが、この二人はその典型ともいうべき人生を送っている。

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2008年7月18日 (金)

これまでに観た映画より(29) 「花よりもなほ」

DVDで日本映画「花よりもなほ」を観る。原案・脚本・監督:是枝裕和。主演:岡田准一、出演は、宮沢りえ、田畑智子、香川照之、古田新太、國村準、加瀬亮、上島竜兵、夏川結衣、木村祐一、原田芳雄、寺島進、浅野忠信ほか。

頃は元禄、松の廊下での刃傷騒ぎのあった直後、松本藩士・青木宗左右衛門(岡田准一)は、父の仇を討つべく、江戸のボロ長屋に三年間潜伏を続けて、仇の行方を追っている。だが、実は仇である金沢十兵衛(浅野忠信)はすでに見つかっていた。しかし、宗左右衛門は剣の腕の弱さと生来の優しさから、今は後家と契りを結びんで実子でない子を養っている金沢を討つことが出来ないでいる。

一方、主君の仇を討つべく、赤穂浪士達は、宗左右衛門の住む長屋に潜む小野寺十内(原田芳雄)らのもとに詰めかけていた……。

仇討ちをテーマにしながら、散ることよりも生かすことの大切さを伝える痛快な作品である。「散る」のは確かに格好いいけれども、格好付けようとした格好良さであり、人間として(見栄えはしないが)本当に格好良いのは、生かすこと、生きることであるとする訴えが爽快である。

これは傑作だ。

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2008年7月16日 (水)

梅雨明けらしい

梅雨明けらしい ただし京都市左京区は薄曇り

大阪管区気象台は、16日、近畿地方の梅雨明けを宣言。ただし京都市左京区上空は薄曇りで、梅雨明けらしいカラリとして天気ではありません。

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2008年7月14日 (月)

シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団 オッフェンバック(ロザンタール編)「パリの喜び」&グノー「ファウスト」からのバレエ音楽

オッフェンバックの諸作品のメロディーを取り上げ、ロザンタールが編曲して作り上げたバレエ音楽「パリの喜び」と、グノーの歌劇「ファウスト」からのバレエ音楽を収めたCDを紹介します。シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団の演奏。DECCAレーベル。

シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団 オッフェンバック(ロザンタール編)「パリの喜び」&グノー「ファウスト」からのバレエ音楽 「パリの喜び」はオッフェンバックのオリジナル作品ではないとはいえ、喜歌劇「天国と地獄」、歌劇「ホフマン物語」などからの有名なメロディーが散りばめられ、タイトル通りの喜びと活気に溢れた作品になっています。

グノーの「ファウスト」からのバレエ音楽は全7曲からなっており、こちらも魅惑的なメロディーが次々に現れます。

史上最も洗練されたフランス音楽演奏を聴かせてくれるシャルル・デュトワとモントリオール交響楽団の名コンビはこのCDでも冴えに冴えており、実に楽しい音楽時間を築いてくれています。

オッフェンバック/Gaite Parisienne: Dutoit / Montreal So

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2008年7月13日 (日)

サー・ジョン・バルビローリ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 「ブラームス交響曲全集」

サー・ジョン・バルビローリが、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して完成させた「ブラームス交響曲全集」のセットを紹介します。1966年、67年の録音。EMIの原盤をディスキーが廉価セットとして発売しているものです。

サー・ジョン・バルビローリ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 「ブラームス交響曲全集」 イタリア人の父親とフランス人の母親のもとにロンドンで生まれたジョン・バルビローリ。イギリス国籍でありながらイギリスの血は入っていないためか、他のイギリス人指揮者とは異なった、力強い音楽作りを得意としました。その情熱的な演奏は、ハレ管弦楽団との「シベリウス交響曲全集」(EMI)などで確認できますが、晩年に録音されたこの「ブラームス交響曲全集」は、バルビローリ自身の個性を押し出すよりもウィーン・フィルの美質を最大限に引き出すことに力を注いだと思われる美演ぞろい。数多くの名指揮者とブラームスの交響曲を演奏しているウィーン・フィルですが、バルビローリ盤ほどまろやかな音を出したブラームス演奏は稀であり、サー・ジョンの指揮者としての力量と、ウィーン・フィルとの相性の良さが示されています。

Brahms: Complete Symphonies/ Barbirolli

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2008年7月12日 (土)

小林香織 「Shiny シャイニー」

1981年生まれの若手女性ジャズ・サキソフォン&フルート奏者、小林香織のニューアルバム「Shiny シャイニー」を紹介します。ビクター・エンタテインメントからの発売。

小林香織 「Shiny シャイニー」 小林香織の吹くサキソフォンは輝かしく、張りのある美音であり、知らずに聴いて20代の日本人女性が吹いていると当てることの出来る人はまずいないと思われます。

小林自身が作曲した作品もメロディーラインの独特の洒落たセンスが光っており、演奏家としても作曲家としても抜群の才能の持ち主であることがわかります。

初回限定盤には、ミュージックビデオと、小林が2007年の3月に韓国・ソウルで行ったライヴの紹介映像が入っています。ソウルのライヴにおける小林香織の出で立ちは、ノースリーブにタイトミニスカートという健康美と可愛らしさを前面に押し出したものであり、サウンドのみならずビジュアル面でも一種の「ジャズの革命児」的存在感を示してくれています。

小林香織/Shiny (+dvd)(Ltd)

小林香織/Shiny

小林香織 - シャイニー

シャイニー

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2008年7月11日 (金)

これまでに観た映画より(28) 「リトル・ダンサー」

DVDでイギリス映画「リトル・ダンサー」を観る。2000年制作。スティーヴン・ダルドリー監督作品。

1984年、イギリス北部の炭坑の町。11歳のビリー・エリオットはボクシングをやっているが、彼にはやる気がない。そんなある日、工事のため下の階でやっていたバレエレッスンをボクシングをやっている体育館の脇でやることになる。もともとダンスのとりこだったビリーはレッスンを見ているうちにバレエに次第に惹かれていくのであった。しかし炭坑の町だけに父親は、「男らしくない」と強硬に反対し……。

ビリー・エリオットの成長を描く爽快な一編である。観ていてワクワクする。ここにはドラマがある。現代人はドラマを好まなくなったなどと、利いた風に人は言うけれど、そんなわけがないことがこの映画を見ればわかると思う。
映像の美しさも特筆事項。そして、無惨な炭坑の町をきちんと描くという社会的な部分も決して忘れていない。見応えのある作品である。

原題は「ビリー・エリオット」。その名の通り、バレエを描くと言うよりも、むしろビリーという少年をきちんと描いている。家族の愛の強さと大切さもちゃんと教えてくれる。
6歳でダンスを始め、2000倍のオーディションを勝ち抜いた、ビリー役のジェイミー・ベル(1986年生まれ)の見事なダンスにも瞠目。観て絶対に損はしない一本である。

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2008年7月 9日 (水)

MIKO 「Parade」

光武理絵による一人ユニット、MIKOのファーストアルバム「Parade」を紹介します。PLOPレーベルからの発売。

Miko 「Parade」 MIKOこと光武理絵に関する情報は、大阪生まれで横浜在住、幼少時からピアノを学び、高校時代にギターを始め、最近、コンピューターによる音楽作りを始めたということ以外はほとんどわからず、「MIKO」、「Miko」、「miko」のどれが正式表記なのかもはっきりしませんが、坂本龍一も才能を認めたアーティストであるとのこと。

Mikoのサイト http://www.mikohere.com/ 

Mikoのマイスペース  http://www.myspace.com/mikohome

ファーストアルバムである「Parade」では、ヴォーカル、エレキギター、アコースティックギター、ピアノ、シンセサイザー、コンピューター打ち込みを全て一人で行っており、Mikoの多才ぶりが示されています。

アンビエント系のサウンド、ウィスパーボイス、たゆたうような音楽作りなど、いかにも教授が好みそうな音楽世界が展開されていますが、全てを一人でこなすほどの力量がありながら、良い意味で力の抜けた音楽が実に心地良く、ヒーリングムードにも満ちています。

Miko (Jp)/Parade

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2008年7月 7日 (月)

観劇公演パンフレット(30) 「サムシング・スイート」

ちょうど1年前の、2007年7月7日に、大阪の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで観た「サムシング・スイート」の公演パンフレットを紹介します。中谷まゆみ作、板垣恭一演出の舞台作品。出演は、星野真里、辺見えみり、山崎樹範、金子昇、井端珠里。某連続ドラマに似た展開なのが気になりますが、愛らしい作品にはなっていたと思います。

舞台「サムシング・スイート」公演パンフレット パンフレットには、出演者達の舞台「サムシング・スイート」への意気込み、タイトルにちなんで「お手軽サマースイーツレシピ」の掲載と出演者達の思い出に残るスイーツ、星野真里+辺見えみり+井端珠里による鼎談、板垣恭一+金子昇+山本樹範による鼎談、映画監督の行定勲と演劇コーディネーターの加藤敦子からのメッセージ、稽古場日誌などが載っています。

舞台「サムシング・スイート」の感想

シアタードラマシティで、中谷まゆみ作、板垣恭一演出の公演「サムシング・スイート」を観る。出演は、星野真里、辺見えみり、山崎樹範(やまざき・しげのり)、金子昇、井端珠里(いはた・じゅり)。
井端珠里(1987年生まれ)は、CXドラマ「眠れる森」(1998)で、中山美穂の少女時代(とラストシーンで木村拓哉から蜜柑を受け取る少女)を演じていた女の子だそうで、いつの間にか(といっても、もう9年も経っているのだが)こんなに大きくなっていることに驚く。

2002年8月、売れない小説家の香織(星野真里)は交通事故に遭い、下半身不随となる。5年後の2007年8月、高校時代からの友人・明美(辺見えみり)と彼女の婚約者である圭介(山崎樹範)と共に暮らす香織は、事故の影響でひねくれた性格の持ち主になっていた。事故のことを書いた香織の自伝は大ヒットし、作家としては売れっ子になっていたが、そのことでも人間不信は募っている。そんな香織にファンレターを送り、今ではメル友になっている須藤(金子昇)という男が、ある日、香織と明美、圭介の暮らすマンションを訪ねてくる……。

歪んだ愛情をテーマとした、思ったよりもドロドロとした展開の芝居。時折、既視感を覚える箇所や納得のいかない部分(井端珠里が出演していた連続テレビドラマ「眠れる森」を意識していると思われる)はあるが、全体としては良い出来だったと思う。開演前にはこの公演のパンフレットを買うことになるとは思っていなかった。

いくつかの謎が徐々に明かされていくのだが、最大の謎が明かされるのは開演の約1時間後(上演時間は約2時間である)。早すぎるのではないかと思ったが、その時間帯で謎を明かしたからこそ後半の人間ドラマが生きたのであり、そう思えば、配分は間違っていなかったといえる。

星野真里は映像作品では良いけれど、舞台ではどうなのだろうと興味があったのだが、非常に良い。素晴らしいと言ってもいいほどの出来で、「やっぱり才能あるんだなあ」と感心する。

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2008年7月 6日 (日)

コンサートの記(15) ヘルムート・ヴィンシャーマン指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団第403回定期演奏会

2006年11月16日 大阪のザ・シンフォニーホールで

ザ・シンフォニーホールで、大阪フィルハーモニー交響楽団の第403回定期演奏会を聴く。曲目は、J・S・バッハの「ブランデンブルク協奏曲」全曲。指揮者は、J・S・バッハのスペシャリストであるヘルムート・ヴィンシャーマン。

ヘルムート・ヴィンシャーマンはドイツ・ルール地方に生まれ、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(現 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団)の首席奏者を務めたほどのオーボエの名手であるが、1960年にドイツ・バッハゾリステンを結成。以後、指揮者、バッハ研究家としても名を挙げていくことになる。一方で教育にも力を入れ、宮本文昭のオーボエの師としても有名だ。

「ブランデンブルク協奏曲」は全6曲からなる合奏曲集で、ブランデンブルク辺境伯に献呈されたことから「ブランデンブルク」の名が付いた。連作ではなく、立て続けに演奏されることを念頭に入れたものでもないので、各曲の編成はバラバラであり、1曲終わる毎にスタッフが椅子の数や配置を換え、ライブラリアンが楽譜を交換するので慌ただしい。

ヴィンシャーマンの指揮する演奏はCDでは聴いているが実演に接するのは初めて。ヴィンシャーマンの第一印象は、「おー、でかい」。かなりの高身長である。しかも痩せているので背の高さが一層目立つ。長身痩躯という言葉が肉体を纏って現れたかのようだ。全曲ノンタクトで振ったのだが、開かれた手の大きさにも驚かされる。ピアノの鍵盤上で手を広げたら「ド」から1オクターブ上の「ソ」まで届くのではないだろうか。

指揮姿は流麗とは言えず、いや流麗どころかむしろギクシャクした方だが、バッハのカッチリした音楽を指揮するには、案外こうした指揮スタイルの方が合っているのかも知れない。

当然ながら全てモダン楽器による演奏である。トランペットも現代のものを使う。ブランデンブルク協奏曲第2番は、トランペット、オーボエ、リコーダーがソロを務めるという編成だが、モダン楽器であるためトランペットの音が傑出して大きく、リコーダーの音は「聞こえないことはない」というほど弱く、アンバランスである。古楽器ならトランペットもその他の楽器も現在のものより音は小さいのでリコーダーが埋もれるということはないのだろうが、そうなるとシンフォニーホールのような大ホールで演奏するには全体の音が小さすぎるということになってしまう。ということで、大ホールで「ブランデンブルク協奏曲」が演奏されることは少ないのだが、そうした少ない機会に接することが出来るのは貴重でもある。

ヴィンシャーマンはバッハ演奏の大家だけに、作り出す音楽は細部まで計算され、かつ瑞々しいという理想的なものだ。大阪フィルの演奏も金管奏者の技術が不安定になる箇所もあったが、それでも十分なレベルに達している。

ヴィンシャーマンは1曲終わると誰よりも先に拍手して演奏者を讃える。また、何故か最前列の聴衆と握手を交わしたり、私が座ったポディウム席の聴衆にも手を振るなど、細やかな心配りをする人だ。全曲の演奏が終わって、「私とも握手をして」と求める前列の聴衆に向かい、手でバッテンを作って、「ダメー」とやってみせるなど、ユーモアのセンスにも富んでいる。

J・S・バッハの音楽は俗世間を忘れさせてくれる。優しさに満ちた旋律と極めて高い完成度。
バッハという人は人類の存在を全面的に肯定していたのだろう。お堅くて古い言葉になるが、その音楽は「人間讃歌」であり、神も含めた「森羅万象へのオード」でもある。
聴くだけで、「世界も人間も捨てたものじゃない」という気分にさせてくれるバッハの音楽は貴重だ。しかしそういう音楽を書いたバッハが「忘れられた音楽家」であった時代があったのだから歴史というのは不思議である。

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2008年7月 5日 (土)

ギャビン・ブライヤーズ 「Jesus’blood Never Failed Me Yet」

ギャビン・ブライヤーズ(ギャヴィン・ブライアーズ)のミニマル・ミュージック、「Jesus’blood Never Failed Me Yet」のCDを紹介します。ポイント・ミュージック・レーベル。

「Jesus’blood Never Failed Me Yet」は、わずか数小節の歌が何遍も何遍も繰り返され、伴奏が弦楽五重奏に始まり、弦楽が足され、管楽器が足されという形で曲が進む度に分厚くなっていきます。

一応、「イエスの血は決して私を見捨てたことはない」という邦訳タイトルもありますが、奇妙な日本語なので、英語そのままのタイトルで紹介します。

ギャビン・ブライヤーズ 「Jesus’blood Never Failed Me Yet」 1971年にギャビン・ブライヤーズの友人が、ロンドンで暮らす貧しい人々を取材したドキュメンタリー映画を作り、映画音楽を担当したブライヤーズがラッシュ・フィルムを見ていた時のこと、ある酒場で、一人の老人が讃美歌「Jesus’blood Never Failed Me Yet」を歌い出すシーンがありました。そのシーンは映画本編には採用されなかったのですが、ブライヤーズを老人の歌声を使った楽曲を作ることに決めます。

最初に作られたのは約25分のバージョンで、歌声と伴奏とが、徐々に大きくなり、最高潮に達したところで音が弱くなってフェードアウトするというものでした。

今回紹介するバージョンは、その約3倍の長さのあるバージョンで、伴奏が一度弱まったり、フル編成の弦楽オーケストラや合唱が加わって奥行きが増すなど、深みが出ています。ラストでは、トム・ウェイツの歌う「Jesus’blood Never Failed Me Yet」が加わるというのもポップスファンにとって嬉しいサービスといえるでしょう。

構造的にはシンプルですが、そうした曲の性格のためか、感動があたかもボディーブローのように、ゆっくりと、確実に心を捉えていきます。

Bryars   Gavin *cl*/Jesus’blood Never Failed Me Yet: Tom Waits / Riesman / Hampton.q.o

Gavin Bryars - Miniatures, Vol. 2 (Edited By Morgan Fisher) - Jesus' Blood Never Failed Me Yet (Minature)

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これまでに観た映画より(27) 「蒲田行進曲」

DVDで日本映画「蒲田行進曲」を観る。階段落ちのシーンで知られる作品である。原作&脚本:つかこうへい、監督:深作欣二。出演は、松坂慶子、風間杜夫、平田満、原田大二郎、蟹江敬三、石丸謙次郎、萩原流行ほか。JACの千葉真一、真田広之、志保美悦子が本人役で友情出演している。

「蒲田行進曲」というタイトルなのに舞台は京都。松竹映画なのに、東映京都撮影所を中心に繰り広げられる物語で、監督も東映の深作欣二というひねくれた作品である。

スターだが、実生活では女ったらしの駄目男、「銀ちゃん」こと倉岡銀四郎(風間杜夫)、大部屋俳優の「ヤス」こと村岡安次(平田満)、かつては映画女優だったが今は全く売れていない小夏(松坂慶子)。普通の人生からは完全にはみ出てしまっている人が織りなす人情劇、というのもひねくれている。

くさい芝居が売り物の銀ちゃんだが、銀ちゃん役の風間杜夫を始め、出演者全員がくさい芝居をする。というより、くさい芝居でないと観ていられないし面白くない映画だろう。そういう映画もある。

笑えるシーンはたくさんあるが、基本的には人間ドラマ。今はもう時代遅れな気もするけど泣かせるねえ。私は泣かなかったけれど。
笑いを武器に、アングラ演劇第二世代を独走した、つかこうへいは、「私はコメディなどというゲスなものを書いたことは一度もありません」と語っているが、本音だろう。この映画を観てもそれはうなずける。

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2008年7月 3日 (木)

京都LRT構想について

京都市内にLRT(ライトレール。次世代型路面電車)の導入が検討されています。

かつては京都市内に張り巡らされていた路面電車網(京都市電)は京都名物の一つでしたが、「これからはモータリゼーションの時代」という言葉のもと廃止が進み、1978年に全廃となりました。

代わって市バス網が発達しましたが、それと同時に、京都市内の交通量が増え、モータリゼーションの負の面である自動車の排出ガス増加の問題も浮上します。

自動車の排出ガスには二酸化炭素が多量に含まれており、京都のような盆地にある街で、道幅が狭く、しかも碁盤目状という特殊な町割りのなされているところでは、排出ガスが貯まりやすいというこことになります。碁盤目状の町割りは、建物が低ければ問題ないのですが、ビルなどが建ち並ぶようになると、風が吹き抜けにくくなるため、空気の循環が悪くなり、温室効果ガスが溜まって、ただでさえ暑い京都の夏の気温を一層上げます。

二酸化炭素排出量の少ないLRTを導入し、同時に自動車の京都市中心街への乗り入れ量を減らすことが出来れば(ここが重要。LRTを導入しても、京都市中心部への自動車乗り入れに規制が行われなければ渋滞が更に酷くなって排出ガスも却って増える)、温室効果ガス削減を定めた京都議定書が採択された街・京都がCO2削減に大きく舵を取ったことをアピール出来ます。また暑すぎる京都の夏の気温を幾分かでも下げる効果も合わせて期待できるように思うのです。

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2008年7月 2日 (水)

チャールズ・マッケラス指揮プラハ室内管弦楽団 ヘンデル 組曲「水上の音楽」

「音楽の母」という称号でも知られるゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル(英語名 ジョージ・フレデリック・ハンデル)。
現在のドイツに生まれ、ハノーファーの宮廷で楽長を務めながら、イギリスに渡り、のちには英国に帰化したヘンデル。当時、音楽後進国であった英国において、音楽先進国ドイツ出身のヘンデルは厚遇を受けて気を良くし、ハノーファー選帝候の帰国命令を無視していました。
ところがそのハノーファー選帝候があろうことかイギリス王家の後継者として、ロンドンにてイギリス王ジョージ1世として即位するという展開に。命令を無視し続けたことで、ヘンデルは王に不愉快な思いをさせているため、王のご機嫌取りをする必要がありました。
そこで、テムズ川での王の船遊びの際に流れる音楽をヘンデルが作曲。これが3つの組曲にまとめられたのが、現在伝わっている「水上の音楽」です。

チャールズ・マッケラス指揮プラハ室内管弦楽団 ヘンデル「水上の音楽」組曲 ユネスコ・クラシックス盤ジャケット 「水上の音楽」のCDには古楽器によるものもありますが、私が気に入っているのは、現代楽器の室内オーケストラであるプラハ室内管弦楽団をチャールズ・マッケラスが指揮したCD。1978年にEMIが録音した音源を、ディスキーがユネスコへの協力のために「ユネスコ・クラシックス」として再リリースしたもの。

マッケラスとプラハ室内管弦楽団は、その後、モーツァルトの「交響曲全集」を録音して高い評価を得ましたが、ヘンデルの「水上の音楽」においても抜群の相性を示しています。

溌剌とした音楽を作る指揮者であると同時に、音楽学者としての顔を持つマッケラスの知情意のバランスの良さも印象的な一枚です。

ヘンデル/Water Music Suites.1-3: Mackerras / Prague.co  Etc

チャールズ・マッケラス指揮プラハ室内管弦楽団 ヘンデル「水上の音楽」組曲第1番~第3番 現行ジャケット

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2008年7月 1日 (火)

観劇公演パンフレット(29) 松本幸四郎&市川染五郎主演 松竹百年記念公演『アマデウス』(1995)

1995年10月に、東京・池袋のサンシャイン劇場で購入した、『アマデウス』のパンフレットを紹介します。

作:ピーター・シェファー、テキスト日本語訳:倉橋健&甲斐萬里江、演出:ジャイルス・ブロック、主演:松本幸四郎(サリエーリ)、市川染五郎(モーツァルト)、出演は渡辺梓(コンスタンツェ)ほか。制作:松竹株式会社。

松竹百年記念公演『アマデウス』 公演パンフレット

F・マリー・エイブラハム主演によって映画化されたことでもおなじみの、ピーター・シェファーの『アマデウス』。日本でもたびたび舞台に掛けられており、1995年の公演は7度目、幸四郎のサリエーリ、染五郎のモーツァルトによる親子共演としては2度目の公演でした。1995年は松竹の創業100周年にあたり、この『アマデウス』は松竹百年記念公演と銘打たれていました。

江守徹翻訳による戯曲が劇書房から出ており、私も事前に何度か読んでいたので知っていたのですが、『アマデウス』では、劇場が開場した時点ですでにサリエーリが舞台上にいることになっています。ただし、背もたれの高い椅子に腰掛け、客席とは反対の方向を向いて。

その日、私は開演30分前の開場と同時に劇場内に入ったのですが、舞台上にはもうすでにサリエーリを演じる松本幸四郎がいました。しかし、背もたれの高い椅子の陰になっているので、頭にかぶったナイトキャップと白髪のカツラ以外は見えません。そして、驚くべきことですが30分以上もの間、幸四郎さんはピクリとも動きません。ということで、『アマデウス』の戯曲を読んだことのない観客は、まさか舞台上にすでに幸四郎さんがいるとは知らず、思い思いに雑談をしていたりします。

さて、『アマデウス』は、風と呼ばれるサリエーリの従者の登場に続き、スピーカーから、「サリエーリ! サリエーリ!」と呼ぶ声がし、それが段々大きくなって頂点に達したところで、サリエーリを演じる幸四郎がサッと手を挙げて、「モーツァルト!」と叫ぶのですが、戯曲を読んだことのない人はそこで初めて幸四郎が舞台上にずっといたことに気づき、驚いて、ハッと息を呑む音と空気が会場に拡がります。
この時点ですでに演者のペースに観客を巻き込むことに成功しており、ピーター・シェファーの作劇方の巧さと、幸四郎の忍耐強さに感心させられることになりました。

パンフレットには、作品の概要、演出家の言葉のほかに、蜷川幸雄が松本幸四郎にあてた、毬谷友子が市川染五郎にあてた、仲代達也が渡辺梓にあてた賛辞が載っています。

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