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2008年12月21日 (日)

コンサートの記(30) 「クリスティアン・ゲルハーヘルが歌う シューベルト『冬の旅』」

2008年2月7日 大阪・京橋 いずみホールにて

大阪は京橋の「いずみホール」で行われる、「クリスティアン・ゲルハーヘルが歌う シューベルト『冬の旅』」というコンサートに出かける。
タイトル通り、ドイツ出身のバリトン歌手、クリスティアン・ゲルハーヘルが、シューベルトの連作歌曲「冬の旅」全曲を歌う。

クリスティアン・ゲルハーヘルは、1968年生まれ。名前の片仮名表記は色々あり、最初は、「クリスティアン・ゲルハーハー」だった。しかし、それが仮に原音に近い表記だとしても、嘔吐して苦しんでいるような名前で、可笑しい。
だからか、のちに「クリスティアン・ゲルハーエル」に表記が変わった。そして、今回のコンサートでは「クリスティアン・ゲルハーヘル」という表記になっている。

ゲルハーヘルは、アルテ・ノヴァという廉価レーベルから「冬の旅」のCDを出している。このCDは1000円以下で手に入れることが出来るが、名盤といっていいだろう。安いアルテ・ノヴァ・レーベルからCDを出していたゲルハーヘルだが、売れっ子になったため、アルテ・ノヴァの親会社であるBMGの意向により、BMG内のより高いレーベルであるRCAに移っている。残念。

それはともかく期待出来るコンサートだ。

ピアノ伴奏はCDと同じ、ゲロルト・フーバー。
休憩はなし、全24曲を一作品として捉える解釈のようである。

ゲルハーヘルは、小さな声で、第1曲である「おやすみ」を歌い始める。声を張り上げるのは要所要所だけで、知的コントロールの行き届いた歌唱である。

休憩なしのコンサートということで、拍手はどうするのだろうと思っていた。「おやすみ」を歌い終えた後、小さな拍手が起こるが、ゲルハーヘルは手を挙げてそれを抑えるような仕草をした。「24曲で一作品という解釈なので、拍手は全て歌い終えてからに」ということだろう。「冬の旅」を聴きに来るような人に、クラシック・コンサートの初心者がいるはずもないので、聴衆もゲルハーヘルの意図を全て了解したようである。

ゲルハーヘルの解釈はリアリスティック。追われるようにして街を出て旅をする若者を的確に描写していく。表情も厳しい。

面白いことに、ピアノ伴奏のゲロルト・フーバーはゲルハーヘルとは対照的に音楽にのめり込んでいるような表情を見せる。伴奏なので、自分だけの世界に入ってしまうことはしないが、夢見るような表情でピアノを弾き、時々、声は出さずに唇だけ動かして「冬の旅」を歌っている。
というわけで、二人の表情の違いを見続けるのも面白い。

終演後、盛んな拍手が起こる。良いコンサートだった。

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