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2008年12月11日 (木)

プリーストリー 『夜の来訪者』(岩波文庫)

イギリスの、ジャーナリスト、小説家、劇作家、批評家であるジョン・ボイントン・プリーストリー(1894-1984)の代表的戯曲『夜の来訪者』(安藤貞雄訳 岩波文庫)

プリーストリー 『夜の来訪者』(安藤貞雄訳 岩波文庫) 『夜の来訪者』が初演されたのは1946年。1954年には映画化もされている。

『夜の来訪者』の舞台になっているのは、第一次世界大戦前夜、1912年のイギリス・ミッドランドの街、ブラムリー。

ブラムリーの大工場主、バーリング家の食堂。バーリング家の娘であるシーラと、バーリング家と同じく大工場主の家であるクロフト家の息子のジェラルドとの婚約パーティーが行われている。そこへ、グールという名の警部の来訪がある。グールは、2時間ほど前に、エヴァ・スミスという女性が自ら命を絶ったことを伝え、バーリング一家とジェラルドが、エヴァ・スミスの自殺に関与していることを告げる……。

他者への想像力の欠如が犯罪へと繋がっていく過程を解き明かしていく傑作スリラーであり、社会派の戯曲である。半世紀以上も前に書かれたものであるが、その内容は全く古びておらず、むしろ21世紀の現代社会が抱える問題の根本を突くといっても過言ではないほどの鋭さを持った本である。

プリーストリー 『夜の来訪者』(安藤貞雄訳 岩波文庫) 紀伊國屋書店BookWeb

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