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2009年1月31日 (土)

観劇感想精選(61) 「私生活 プライベート・ライブズ」

2008年11月5日 大阪・京橋のシアターBRAVA!にて観劇

午後7時から、大阪・京橋のシアターBRAVA!で「私生活 プライベート・ライブズ」を観る。ノエル・カワードの代表作の上演。松岡和子の日本語訳テキストを使用。ジョン・ケアード潤色・演出。出演は、内野聖陽、寺島しのぶ、中嶋朋子、橋本じゅん、中澤聖子。

ノエル・カワードの「私生活 プライベート・ライブズ」は、2年ほど前に、山田和也の演出、葛山信吾、久世星佳、ともさと衣(劇団東京乾電池)、西川浩幸(演劇集団キャラメルボックス)、詩梨の出演によるものを観ているが、この公演は台本を手掛けた飯島早苗によって笑いが増幅されており、ルイーズ(詩梨)のとぼけたセリフや、ビクター(西川浩幸)の滑稽な味わいは、飯島が付け加えたものだったようだ。

今回、ルイーズを演じた中澤聖子にはフランス語のセリフしか当てられていない。おそらくこちらの方がノエル・カワードの本により忠実なのだろう。

ビクターを演じるのは橋本じゅん。橋本じゅんは変わった男の役が多く、ごくごく一般的な人物を演じるのは今回が初めてとのことである。

フランスの海辺の避暑地。エリオット(内野聖陽)とシヴィル(中嶋朋子)が、ハネムーンでこの地にやってきた。エリオットはバツイチである。

ところが、エリオットらの隣の部屋に、エリオットの前妻であるアマンダ(寺島しのぶ)がビクターという男と泊まっていた。実はアマンダもビクターとのハネムーンに来ていたのである。

そのことに気付いたエリオットとアマンダ。別れてから5年経っているが、焼けぼっくいに何とやらで、たちまち心は燃え上がり、互いの再婚相手を残して、パリへと駆け落ちしてしまう……。

コミカルな味わいが勝った山田和也演出版とは違い、今回のジョン・ケアードは「私生活」からよりお洒落なムードを引きだしており、同じ本でも演出やキャストによって趣がガラリと変わることが確認できた。山田版もケアード版もそれぞれに良さがあり、どちらが上かと比較する意味は余りない。

ケアードの演出では、エリオットとアマンダがベランダで全く同じ格好をすることで、二人がよく似た人物であることを示したり、シヴィルとビクターが言動などからやはり相似形のキャラクターであることがよくわかるように工夫されていた。

エリオットとアマンダが、二重唱を歌う場面がある(作詞・作曲はノエル・カワード。内野聖陽はピアノ弾き語り)が、大人のムードに溢れていて実に素敵だった。

大阪初日ということで緊張していたのか、内野聖陽は何度もセリフを噛んだが、コメディー作品であり、それで笑いを取れていたので結果オーライということだろう。

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