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2009年5月22日 (金)

コンサートの記(40) 大植英次指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団第415回定期演奏会

2008年2月14日 ザ・シンフォニーホールで

午後7時より、大阪のザ・シンフォニーホールで大阪フィルハーモニー交響楽団の第415回定期演奏会に接する。指揮は音楽監督の大植英次。
ラヴェルの「道化師の朝の歌」、ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」、ベルリオーズの幻想交響曲という非独墺系のプログラムで占められた演奏会。
NHKの収録があり、マイク(ツリーマイクの他、舞台奥の打楽器群の前に6本のスタンドマイク、「ラプソディー・イン・ブルー」の時にはピアノ用のマイクなども立てられた)の他にカメラ(確認できるだけで4台)が入っていた。

大阪フィル(大フィル)は朝比奈隆の時代が長かったこともあってドイツ・オーストリア系の曲目を得意とするが、大植英次の時代になったということもあり、今日のようなプログラムとなった。今日と同じプログラムで東京公演も行う。

「道化師の朝の歌」は、フランスものの演奏にして音の重心が低く、色彩感ももう一つだが、アンサンブルの状態は良く、音にも勢いがある。

「ラプソディー・イン・ブルー」のピアノ独奏を務めるのは、ジャズピアニストでクラシックの演奏も行う小曽根真(おぞね・まこと)。右手のテクニックが万全ではなかったようだが、オーケストラが休みの部分では、かなり自由な即興演奏を繰り広げ、聴衆を沸かせる。

アンコール演奏として小曽根はエルビス・コステロの「She」のピアノ編曲版を奏でたが、コンサートホールで「She」を聴くと、メロディーがラヴェルの「ボレロ」に聞こえて仕方なかった。

後半の幻想交響曲。大植は編成を変えてきた。前半はドイツ式の現代配置だったが、後半はヴァイオリンが両翼に来る。そしてチェロが舞台下手側に移動。ただコントラバスは舞台上手側に残し、いわゆる古典配置にはしていない。

弦は透明感があって美しく、管も技術は完璧ではなかったが比較的良く鳴る。第1楽章はテンポは中庸だが、ゲネラルパウゼ(総休止)の時間を比較的長く取るのが特徴的。

第3楽章「野の風景」冒頭に、クラリネットとオーボエのやり取り(牧童の交信ラッパの描写である)があり、遠近感を出すためにオーボエは舞台上以外の場所で吹く。京都市交響楽団(京響)が小林研一郎の指揮で幻想交響曲を演奏したときは、某国内オーケストラから電光石火の早業で京響に移って来たフランス人の彼が3階席で演奏したが、大植は普通に舞台袖でオーボエを吹かせていた。中継用カメラもあることだし、おおっぴらにモニター中継が出来るということもあるだろう。

第4楽章「断頭台への行進」では、じっくりとした足取りを見せ、虚仮威しになるのを防ぎ、第5楽章「ワルプルギスの夜の悪夢」も比較的遅めのテンポで進める。審判の鐘が鳴り終わった後はテンポを上げるのが普通だが、大植は逆にテンポを落とす。そして最後の最後で極端なアッチェレランドをかけ、最後の和音に向かってオーケストラ全員がなだれ込んだ。
かなり個性的だが、優れた演奏であった。

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