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2009年7月の30件の記事

2009年7月31日 (金)

鬼束ちひろ 「帰り路をなくして」

鬼束ちひろの最新シングル「帰り路(みち)をなくして」を紹介します。ユニバーサル・シグマ(A&M)からの発売。

鬼束ちひろ 「帰り路をなくして」 「光に何が望める そして闇にも」という歌い出しは、「生も暗く、死もまた暗し」というフレーズを連想させます。
タイトルでもある「帰り路をなくして」の「帰り路」とは自分の居場所や過去の自分の拠り所などを表していると思われます。
そうした拠って立つべき場所をなくして、前に進もうにも進めず、後にももう戻れず、夢にも浸りきれずに「ただ泣き叫ぶ 泣き叫ぶ」ことしかできないという絶望的状況を歌い上げます。
一方で、三拍子のメロディーは適度な起伏を持っており、サビの部分の安定感も抜群です。

歌詞、メロディーともに鬼束ちひろ会心の出来といっていい名曲です。

鬼束ちひろ 「帰り路をなくして」(HMV) icon

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2009年7月30日 (木)

演劇人=無知?

ずいぶん前になるけれど、大阪を代表する演劇人であるわかぎゑふさんが書いた、こんなエッセイを読んだことがある。

わかぎゑふさんが主宰する劇団にOという女性(エッセイでは実名が挙げられていたがここでは一応イニシャルだけにしておく)が制作の手伝いのためにやってきた。ある時、制作のチームで雑談をしているときに話題がイタリア旅行のことに及んだ、するとOさんがいきなり、「あの~、イタリア旅行ってフランス旅行のことですよね」と発言。周りは目が点になったという。Oさんは知人がイタリアとフランスを旅行したという話を聞いて、フランスとイタリアが同じ場所だと思い込んだらしいのだが、笑えない話である。わかぎさんが、「ちっとは勉強しろ。酷すぎるぞ」と言っても、Oさんは「でも普通は知らないですよね」という態度だったらしい。やはりうちに来るのはこんな人しかいないのかとわかぎさんは嘆いていた。

このOさんの例は極端にしても演劇人にはちょっと抜けている人が多い。

私の身近な例を挙げると、

「1年が12ヶ月なのは一区切りつけるためなのだろう」(意味不明。1年が12ヶ月なのは12進法だからである。1年とは地球が太陽の周りを公転する時間である。以上、小学生並みの知識)と書く人がいたり、

最近になって「パトリオットという言葉を初めて知った」という人がいたり(こいつはいい歳してあの有名な「パトリオットミサイル」を知らんのか?」)と書く人がいたり、

「太宰治の『斜陽』をタイトルさえ聞いたことがない」という人がいたり、

「演劇人なのに川村毅の名前を知らず、それどころか話題に川村毅の名を出したことに関して『自分が知っているからといって他人が知っているわけではないと思わないのですか』と抗議する人」がいたり、

カラヤンの名前を知らなかったり、とまあ、とんでもなく無知な人がいたりする。

演劇とは総合芸術なので、無知なのは致命傷になりかねないのだが、こういった体たらくなのが現状なのである。

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英語ノイローゼ

1993年、最悪の年だった。

英語が出来ず、大学受験に失敗した私は、浪人して英語に取り組んでいた。しかし、やってもやっても英語が出来るようにならなかった。単語が頭に入らない、なら英文を暗記しようとして出来ず、ならば長文を辞書片手に読もうとすれば知らない単語が多すぎてさっぱり進まない。なら単語を頭に入れようとして入らず…、ということを繰り返した。繰り返しただけだった。出来るようにはならなかった。絶望した。底のない絶望だった。英語が出来ずに入れる有名大学はない。憧れの明治大学にも入れそうにない。

英語ノイローゼになった。死のうかと思った。これほど英語が出来ないなら生きていても困難が次から次へと現れるだけだろと。しかし、日本人が英語が出来なくて自殺というのが何とも間抜けな気がしてやめた。

結局、国語と日本史だけを得点源に、明治大学の第二文学部に合格した。他の人は三科目受験。ただ私の場合は二科目受験同様であった(英語は2問か3問しか自信のある回答は出来なかった。多分100点満点で6点ぐらいしか取れていないと思う。国語と日本史は満点に近かったはずである)。それで合格した。運が良かった。

先日、知能検査を受けた。数字や記号などを扱う能力が著しく低いことが判明した。発達障害である。英語なんてそもそも出来るはずがなかったのだ。西洋に生まれていたらディスレクシアになっていたかも知れないのである。

偏差値的には明治の二文は現役でも合格できる範囲だった。一年無駄にしたことになる。ただ、その一年で生きることの難しさを知った。それで良かったのだということにしたいと思う。

英語ノイローゼは今でも続いている。英文を見ると激しい怒りを覚える。だが、それはもう仕方がないと決まったことだ。英語ノイローゼは英語ノイローゼのままこの世知辛い人生を生きていくほかに道はないのである。

追記:私が大学を受験したのは私大合格が史上最も難しかったころです。今は大学受験も易化して一科目全く出来なくても明治大学ぐらいなら合格できるようです。今受験生の方は諦めず頑張って下さい。

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2009年7月28日 (火)

サー・チャールズ・マッケラス指揮スコットランド室内管弦楽団 モーツァルト 交響曲第38番「プラハ」+後期三大交響曲

サー・チャールズ・マッケラス指揮スコットランド室内管弦楽団による、モーツァルトの交響曲第38番「プラハ」、交響曲第39番、交響曲第40番、交響曲第41番「ジュピター」を収めたCDを紹介します。デジパック2枚組。LINNレーベル。

サー・チャールズ・マッケラス指揮スコットランド室内管弦楽団 モーツァルト 交響曲第38番~41番2008年の録音。
マッケラスは1925年生まれですので、80を超えていますが、とてもそんな高齢の指揮者が振っているとは思えないほど若々しく、瑞々しく、ピリオド奏法を全面に取り入れたアプローチは時にアグレッシブでさえあります。

スコットランド室内管弦楽団のアンサンブルの強靱さも売りの一つ。

マッケラスはプラハ室内管弦楽団と「モーツァルト交響曲全集」をTELARCレーベルに録音していますが、そちらはチェンバロを通奏低音として用いた特殊な演奏ですので、よりオーソドックスなマッケラスのモーツァルトを聴きたい方にはこちらのスコットランド室内管弦楽団盤がお薦めです。

サー・チャールズ・マッケラス指揮スコットランド室内管弦楽団 モーツァルト後期三大交響曲+交響曲第38番「プラハ」(HMV) icon

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2009年7月26日 (日)

街の想い出(26) 神田神保町 「まわるお寿司 うみ」

街の想い出(26) まわるお寿司 うみ

明大生時代によく行ったのが、神田神保町の交差点にある回転寿司のお店「まわるお寿司 うみ」。安くて美味しい寿司が食べられます。コンサートの前のちょっとした食事の時には、よくこの店を利用していました。

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2009年7月24日 (金)

私選 プロ野球・記憶に残る名勝負(5) オールスター’84 江川卓8者連続奪三振

1984年のオールスターゲーム。巨人の江川卓投手は、パリーグの打者8人から連続三振を奪い、最後のバッター大石大二郎もツーストライクまで追い込みますが、そこからカーブを投げてしまい、バットに当てられて9者連続三振はなりませんでした(大石大二郎は「ストレートだったら空振りだっただろう」と語っています)。8人で止まってしまうというのが江川らしいところです。

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生まれ変わるなら何時代?

コネタマ参加中: 戦国、明治、鎌倉…生まれ変わるなら何時代?

生まれ変わるなら、織豊時代(安土桃山時代)がいいですね。戦国時代終結後の束の間の平和と絢爛豪華な文化の爛熟を目撃してみたいです。

京都在住なので、聚楽第や伏見城といった豪華な城郭もこの目で確認してみたいですね。

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2009年7月23日 (木)

かき氷で一番好きな味

コネタマ参加中: かき氷で一番好きな味は何?

定番のイチゴシロップが一番好きです。シャキシャキとした氷に甘いイチゴシロップの組み合わせが何ともいえません。

話は変わりますが、私達は昔「イチゴ世代」と呼ばれていました。バブル期に15歳つまり一五の年にあったということです。団塊ジュニア、もしくは第二次ベビーブーマーとも同義で、ロストジェネレーションとも呼ばれる世代です。

イチゴ世代は世代人口が多いため、将来の消費の担い手として期待されていたのですが、時代の巡り合わせが悪く、消費を抑える世代に現在はなっています。

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2009年7月22日 (水)

日食、見られました

京都は曇り空でしたが、薄い雲がフィルターとなり、肉眼でも三日月状になった太陽を確認することが出来ました。

日食グラス

日食グラスでみると更にはっきりわかり、有用でした。買っておいてよかったです。

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生きるということについて・弔辞

一人また一人と消える夏の露

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2009年7月21日 (火)

幻想の画家・ルドン 『ルドン』(新潮美術文庫)

19世紀後半に活躍したフランスの画家、オディロン・ルドン。そのルドンの絵と生涯を解説した新潮美術文庫の『ルドン』を紹介します。

『ルドン』(新潮美術文庫) 1840年生まれのオディロン・ルドンは、同い年のモネとは正反対に、実在しない幻想の世界を描写することを得意とした画家です。それには彼が広陵としたメドック地方ペイルルバードに育ったということも影響していると思われます。荒れ果てた大地をキャンバスに幼き日のルドン少年は様々なイメージを頭の中に描いていたのでしょう。
また、同時代の詩人、ボードレールにも強い影響を受け、ボードレールの代表作である『悪の華』の挿絵を描いてもいます。

時に妖艶、時に壮絶、時に静謐と様々な魅力を持つルドンの絵画37点と解説を収めた、ルドン入門に最適の一冊です。

『ルドン』(新潮美術文庫) bk1

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2009年7月18日 (土)

ピッチャーのボールが浮き上がることは理論上あり得ないとはいいますが

この江川投手のストレートを見ると、やはり浮き上がっているように見えます。本当にボールが浮き上がることはあり得ないのでしょうか。

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グニラ・ガーランド 『あなた自身のいのちを生きて』(クリエイツかもがわ)

グニラ・ガーランド著の小冊子『あなた自信のいのちを生きて』(クリエイツかもがわ)を紹介します。

グニラ・ガーランド 『あなた自身のいのちを生きて』(クリエイツかもがわ) 作者のグニラ・ガーランドはスウェーデン出身。幼い頃から周りの世界との不調和に悩んでいましたが、成人してから自身が高機能自閉症だとわかったという人です。

この小冊子ではアスペルガー症候群、高機能自閉症、広汎性発達障害を持つ人々の症状について実例を挙げながらわかりやすく説明がなされています。

見かけは常人と変わらないだけに一層理解されずに悩みが大きくなる、知的に問題のない発達障害を理解する上での入門書として最適の一冊です。

グニラ・ガーランド 『あなた自身のいのちを生きて』(クリエイツかもがわ) bk1

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2009年7月17日 (金)

ベストオブ大河ドラマ

コネタマ参加中: あなたのベストオブ大河ドラマといえば何?

ベストとなると、1983年の「徳川家康」もしくは1996年の「秀吉」のどちらかになると思います。

「徳川家康」を見たのはまだ小学生の頃ですが、織田信長を演じた役所広司と、淀殿を演じた夏目雅子が印象に残っています。

「秀吉」は竹山洋の脚本が優れていました。赤井英和演じる石川五右衛門の最期の回は演劇仕立てで新鮮でしたね。他にもまだ十代だった松たか子の淀殿がフレッシュでした。

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2009年7月16日 (木)

大地のルイボス

大地のルイボス

夏バテ防止に効果があるといわれる南アフリカ原産のお茶、ルイボスティー。日本コカ・コーラから「大地のルイボス」としてペットボトル入りのルイボスティーが発売されました。
ノンカフェインで飲みやすいお茶です。

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2009年7月15日 (水)

入れ子構造の夢を見て

夢から覚めても覚めても夢また夢という多重入れ子構造の夢を見た。

夢の中で私は私でなくなり、女性になり、またある小説の登場人物になったりした。

こうした夢を見ると、今、生きている人生そのものが夢のように思えてくるから不思議だ。

考えてみれば、歴史が得意で歴史学者を夢見た私がひょんなことから演劇に足を踏み入れている。まるで悪戯なパックに騙されて夢を見ているようでもある。

覚めない夢のような人生の中で夢見ることは意味のあることなのか時折不安になる。

私は私自身を生きているのだろうか?

嘘のようであって欲しく、同時に欲しくない人生の中で、私は夢のようで夢でないような宙ぶらりんの状態を生きているのだろう。おそらく。

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2009年7月14日 (火)

観劇公演パンフレット(36) 「レインマン」

イオン化粧品シアターBRAVA!で観た舞台「レインマン」のパンフレットを紹介します。同名の映画の舞台化です。2007年10月7日、劇場にて購入。

舞台「レインマン」パンフレット 映画ではレイモンドの嗜好がメジャーリーグベースボールにあったのに対して、舞台ではそれがサッカーに変わっており、ロサンゼルス・ドジャースからロサンゼルス・ギャラクシー(ベッカムが在籍して話題になったチームです)に話題は変わっていますが、それは舞台でチャーリーを演じた椎名桔平がサッカーを得意としていることが大きいと思われます。実際に、舞台上でリフティングをするシーンもありました。

パンフレットには出演者である椎名桔平、橋爪功、紺野まひる、佐藤誓へのインタビュー、作・演出の鈴木勝秀へのインタビュー。映画「レインマン」の紹介などが載っています。

舞台「レインマン」の感想
午後5時から、大阪・京橋の、イオン化粧品シアターBRAVA!で、舞台「レインマン」を観る。トム・クルーズ、ダスティン・ホフマン主演の映画の舞台化。昨年2月に初演が行われ、好評に付き、1年後の再演の運びとなった。
   
原作(映画脚本)バリー・モロー、舞台用脚本・演出:鈴木勝秀。出演は、椎名桔平、橋爪功、紺野まひる、佐藤誓(さとう・ちかう)。

舞台作品の映画化はよくあるが、映画作品の舞台化は比較的珍しく、また成功例も少ない。ただ、この「レインマン」は、チャーリー(椎名桔平)と、チャー リーの兄でサヴァン症候群のレイモンド(橋爪功)の二人の関係に焦点を絞ることにより、舞台としても成功している。

舞台は現代のロサンゼルス。チャーリー・バビット(椎名桔平)はネットトレーダーとして一財産築いている。だが、もう一生食うに困らないだけの大金を稼い だというのに、チャーリーはネットトレードをゲームと見なしており、辞めようとはしない。チャーリーと同棲しているスザンナ(紺野まひる)は、「お金が全 てではない」と二人の生活を楽しもうと言うが、チャーリーは「ネットトレードは降りたら負けだ」と突っぱねる。チャーリーはスザンナと結婚する気はなかっ た。
   
そんなチャーリーのもとに、父親であるサンフォードが亡くなったとの知らせが入る。チャーリーとサンフォードの親子関係は最悪で、チャーリーは家を飛び出してから、サンフォードをずっと憎み続けてきた。
サンフォードの住んでいたシンシナティに向かうチャーリーとスザンナ。シンシナティにある病院の中でチャーリーは晩年のサンフォードの親友であり、医師で 弁護士資格も持つウォルター・ブラナー(佐藤誓)から父親の遺言を聞かされる。車とバラ園のみをチャーリーに相続するというサンフォードの遺言に憤る チャーリー。そこへ、レイモンド(橋爪功)という男が現れる。高度な知能を持つ自閉症、サヴァン症候群のレイモンドは、チャーリーの兄であることがわか る。ずっと一人っ子だと思い続けてきたチャーリーは、突然のレイモンドの出現に驚く……。

純粋に良い芝居であった。難解なところは一切なく、映画の舞台化だからといって余計なこともせず、ストーリーと役者で魅せてしまう。
ただ一言、「良かった」という感想のみが残る芝居。こういう芝居もまた良い。

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2009年7月13日 (月)

もっと学問の自由を

 明治大学の夜間の文学部で、社会人や定年退職後のお爺ちゃんお婆ちゃんなどと、同じ学生として楽しく過ごしたということも影響しているのだと思うが、高校卒業後に何の迷いもなく即大学に行き、何の迷いもなく即就職というコースに疑問を抱いていた。

 日本のシステムは単線的である。寄り道が出来ないようになっている。あるいは寄り道をすると後戻り出来ないようになっている。これはおかしなことではないのか。

 本で読んで知ったところによると、ニュージーランドでは高校卒業後に海外に留学したりボランティアなどをしてから大学に入るということもあるようだ。大学で何を学か、あるいは大学で学必要があるのかどうかをその間に見極めるらしい。更に大学卒業もすぐに就職するという人の方が稀であるようだ。

 ニュージーランドに倣えなどというつもりはないが、日本の教育のシステムはどうにも窮屈である。また、今のままでは個々の思考力が鍛えられない。本当の意味で、自分の意志において進路を選択していないからである。

 小異を払って大同につけ、つまり多くの者が選ぶ道を正しいとせよという在り方は、少なくとも学問の世界にあっては正道ではないのではないだろうか。

 もっと学問の場が自由に開かれ、就職予備校としてではない大学の存在意義を問うてみてもよいのではないだろうか。

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一番好きなファーストフードのメニュー

コネタマ参加中: 一番好きなファストフードのメニューは何?

ベーコンエッグバーガーです。ベーコンエッグが好きで、自分でもよく作るのでベーコンエッグバーガーが自然に好きになりました。もちろんファーストキッチン派です。

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2009年7月12日 (日)

遊佐未森 「銀河手帖」

遊佐未森のアルバム「銀河手帖」(ヤマハ・ミュージック)を紹介します。

遊佐未森 「銀河手帖」 デジパック仕様のジャケットで、ジャケットの裏には海の写真が使われていますが、その海のように優しく爽やかに遊佐の歌声は聴く者を包み込みます。

みんなの歌で使用された「I'm Here With You」、ドリーブの歌劇「ラクメ」より「花の二重奏」、ミュージカル・ソー奏者のサキタハヂメが参加したインストゥルメンタル「五月、エニシダ」など、今回のアルバムも聴き応えのあるナンバーが揃っています。

遊佐未森 「銀河手帖」(HMV) icon

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2009年7月11日 (土)

高校野球にピッタリのテーマソング

コネタマ参加中: 高校野球にピッタリのテーマソングは?

柴田淳の「ぼくの味方」。これ、千葉テレビの「高校野球ニュース」のオープニングテーマだったらしいです。らしいというからには見ていなかったのですが。

どちらかというと、応援している女子高生から選手へのメッセージソングということになるでしょうか。でも味方でいてくれることの大切さが伝わる良い歌だと思います。

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2009年7月10日 (金)

これまでに観た映画より(44) 「2046」

DVDで映画「2046」を観る。王家衛監督作品。出演は、トニー・レオン、木村拓哉、章子怡、フェイ・ウォン、コン・リー、カリーナ・ラウ。特別出演にマギー・チャン。

前作「花様年華」の続編とも言うべき作品。恋に敗れた、チャウ(トニー・レオン)はシンガポールにいた。そして、スー・リーチェン(コン・リー)という女に惹かれる。別れた女、スー・リーチェン(マギー・チャン)と全く同じ名前の女。おそらく運命の出会い。しかしチャウは敗れた恋から完全に逃れることは出来なかった。香港に帰るので一緒について来て欲しいというチャウ。スーが出した答えはノーだった。それはチャウにとって運命の、そして最後の恋だった。そしてその最後の恋に敗れたのだ。

スーはいつも黒いドレスを着ている。これが重要な意味を持ってくる。
香港に帰ったチャウはオリエンタルホテルの2046号室を取ろうとする。かって逢瀬を重ねた部屋と同じ番号の部屋だ。しかし2046はさる事情により使えず、隣りの2047号室にチャウは入る。

1960年代のクリスマス・イヴが主な舞台になる。そのため、徹底して赤と緑の色彩のコントラストが用いられている。

2046は中国と香港の一国両制が終わる年であるが、それとは直接的な関係はないようだ。チャウの視線は常に過去を向いている。

最後の恋に敗れたチャウは、もう本気で人を愛することがない。娼婦のバイ・リン(章子怡)やホテルのオーナーの長女・ジンウェン(フェイ・ウォン)と親しくなるが、それも過去を埋めるための遊びだ。チャウは彼女達を見つめてはいない。ちなみに章子怡もフェイ・ウォンも、チャウとつきあうようになると黒いドレスを着る。チャウが彼女達を彼女達と見なさず、彼女達の服装を通して、スーを見つめていることがよくわかる演出だ。

チャウはバイ・リンを恋人ではなく、娼婦として扱う。バイ・リンは報われない恋と知りながら、チャウの渡す金をポイントでも集めるかのように大切にベッドの下にしまっておく。その乙女心が切ない。

ジンウェンは日本人の商社マン(木村拓哉。役名はない)と恋仲である。しかし、彼女の父親が歴史的なこともあって日本人を毛嫌いしており、二人が一緒になれる可能性はほとんどない。キムタクは「俺と一緒に行かないか?」と訊くが、フェイ・ウォンは何も答えない。このシーンは、画冒頭のトニー・レオンとコン・リーのシーンと完全な相似形を成している。

ジンウェンは木村拓哉の問いに、いつか「はい」と答えようと、2046号室で日本語の練習をしている。

チャウは「2046」という小説を書き始める。しかし、ジンウェンの文章力を知ったチャウは彼女を助手として執筆を続け、いつしか、「2046」は彼女のための小説「2047」に書き換わる。2047年。2046から戻ってきたtak(木村拓哉)はアンドロイド(フェイ・ウォン)と恋に落ちる。このアンドロイドも黒い服を着ている。チャウは自分とスーとの関係をこの小説の中で分析しようとする。感情があるのかないのかわからないアンドロイド。スーの心が読めなかったチャウは自分の思いを、takとアンドロイドとの関係に置き換える。そして、彼女は自分を愛していなかったと結論づける。
「俺と一緒に行かないか?」。だがどこへ? その答えを彼は見出せないのだ。

しかし、小説を書き終えたチャウは、ジンウェンに国際電話を掛けさせ、キムタクとの仲を取り持つ。結果、ジンウェンは日本へ行き、結婚する。結婚に大反対だった父親も、娘が結婚を決めたとわかった途端に万々歳。「やはり娘の幸せが一番だ」と改心する。この辺のチャウはまるで恋のサンタクロースのようだ。ジンウェンとキムタクが行くべき場所が彼にはわかったのだ。

黒い服のアンドロイド(フェイ・ウォン)とともに白い服のアンドロイド(カリーナ・ラウが演じる)も登場する。カリーナ・ラウのセリフからわかるが、黒が過去なら、白は未来だ。

チャウはバイ・リンと再び会う。バイ・リンは黒と白のストライプの服を着ている。過去でも未来でもなく現在の彼女。二度目は白の部分が増していた。未来、それに期待する。しかしチャウは結局、バイ・リンを選ぶことはなく、「2047」ではなく、「2046」にとどまるのである。

別れ際、バイ・リン(章子怡)はチャウに言う。「どうしてそんなに優しいの?」
多分、それはチャウがもう誰も愛さないと決めているからだろう。愛さないなら責任も生じないため、いくらでも優しくなれるし、同時にいくらでも残酷になれる。別れると決めている女に優しく振る舞うのは残酷なことでもある。

ナレーションが多く、しかもそれは相変わらず村上春樹調(王家衛監督は自他共に認めるハルキ族の一人である)だ。寓喩や、数字、服装や色の使い方なども村上春樹的である。また映画の結末自体が春樹の小説『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』のそれを思わせる。

2046を中国と香港の一国両制が終わる年とするなら、2047(未来)に踏み出せる人達(キムタク、ジンウェン)と、2046(過去、現在および思い出)から抜け出せない、抜け出さない人(チャウ)を描いていると見ることも出来る。
しかしそれはそれで背景とのみ解釈し、寂しい男の寂しい恋愛映画として観た方がずっと面白い。

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2009年7月 9日 (木)

七瀬三部作完結編 筒井康隆 『エディプスの恋人』(新潮文庫)

筒井康隆の七瀬三部作の完結編、『エディプスの恋人』(新潮文庫)

筒井康隆 『エディプスの恋人』(新潮文庫) 七瀬は私立手部高校の事務職員をしている。ある日、香川智弘という手部高校の生徒に向かって飛んだ、野球部員の打球が、上空で破裂する。それが全ての始まりだった。

その不思議な出来事に興味を持った七瀬は、「彼」、香川智弘と、「彼」の父親である香川頼央に持ち、調査を始める。
そのうちに明らかになる驚くべき真実、と同時に七瀬は「彼」に強烈な愛情を感じ、毎晩のように彼とつきあうようになる……

七瀬を「彼」との恋愛に向かわせた力とは? 
それが明らかになるにつれ、筒井康隆が仕掛けた壮大なスケールに圧倒されることになる一冊です。

筒井康隆 『エディプスの恋人』(新潮文庫) bk1

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2009年7月 8日 (水)

「七瀬ふたたび」の前日譚 筒井康隆 『家族八景』(新潮文庫)

七瀬三部作の第1作で、「七瀬ふたたび」の前日譚に当たる『家族八景』(新潮文庫。筒井康隆:作)を紹介します。

筒井康隆 『家族八景』(新潮文庫) テレパス・七瀬は高校を卒業して家政婦の仕事をしている。家政婦の仕事を選んだのは自分がテレパスであることを見抜かれないように短期間で職場を変わっても怪しまれないためである。

そんな七瀬が通った8つの家族の内面が本作品では炙り出される。
七瀬同様に何らかの特殊能力を持った老女のいる家庭、汚らしい大家族の家、自分が年を取ったということを受けいれられない中年の女性、七瀬がテレパスであることを見抜こうとする大学の助教授、定年退職後に自分の居場所を見つけられない初老の男性、不倫願望のある男女、歪んだ心を持つ日曜画家、嫁姑の確執が激しい家庭。

七瀬が覗いた、どこにでもあるようでいて奇妙に歪んだ家族とその内面をえぐり出す心理小説です。

筒井康隆 『家族八景』(新潮文庫) bk1

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2009年7月 7日 (火)

筒井康隆 『七瀬ふたたび』(新潮文庫)

4度もドラマ化されているSFの名作、筒井康隆の『七瀬ふたたび』(新潮文庫)

筒井康隆 『七瀬ふたたび』(新潮文庫) 美しきテレパス・火田七瀬は仲間ともいうべき超能力者と次々に出会う。同じテレパスの少年・ノリオ、未来予知の能力を持つ岩淵恒夫、念動力を操り、七瀬を崇拝する黒人のヘンリー、時間旅行者である女子高生の漁藤子(すなどり・ふじこ)。そうした能力者達の触れ合いを通して心の安らぎを得、ホステスで稼いだ金で北海道南西部に別荘を購入して、井能力者同士で暮らし始めたのも束の間、マカオのカジノでテレパスを使って大金を火星だ七瀬を超能力者と察し、命を狙おうとする謎の集団が現れる。

北海道の別荘に立て籠もり、相手の様子を窺う七瀬達。だが魔手はすぐそこに迫りつつあった……。

自分達と違う能力を持つものへの迫害というテーマも宿したSF小説の金字塔です。

筒井康隆 『七瀬ふたたび』(新潮文庫) bk1

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2009年7月 5日 (日)

NHKドラマ8「七瀬ふたたび」オリジナル・サウンドトラック

NHKドラマ8「七瀬ふたたび」のオリジナル・サウンドトラックを紹介します。川井憲次:作曲。NAYUTAWAVE RECORDS。

NHKドラマ8「七瀬ふたたび」オリジナル・サウンドトラック テレパス・火田七瀬(蓮佛美沙子)を主人公にした、未知能力者達と彼らの能力を利用しようとする組織との対決を描いたドラマの音楽だけに、ミステリアスでドラマティックな旋律を中心に構成されていますが、ロマンティックな音楽や明るいサウンドのポップな曲なども含まれており、バラエティに富んだサウンドトラックになっています。

全25トラック、66分を超える長時間収録のサウンドトラック盤です。

NHKドラマ8「七瀬ふたたび」オリジナル・サウンドトラック(HMV) icon

NHKドラマ8「七瀬ふたたび」オリジナル・サウンドトラック

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2009年7月 4日 (土)

DVDBOX 「七瀬ふたたび」

2008年の秋に放送された連続ドラマ、NHK「七瀬ふたたび」のDVDBOX。NHKエンタープライズの発行、ポニーキャニオンからの発売。DVD6枚組。

DVDBOX「七瀬ふたたび」

原作:筒井康隆、脚本:伴一彦&真柴あずさ、主演:蓮佛美沙子、出演は、塩谷瞬、水野美紀、柳原可奈子、郭智博、宮坂健太、載寧龍二、今井朋彦、光石研、北村総一郎、小日向文世、市川亀治郎ほか。

<あらすじ>
田中七瀬(蓮佛美沙子)は老人ホームで介護士として働いている。そんな七瀬の母親が事故に遭う。母親が息を引き取る瞬間、七瀬は母親の記憶を読み取る。七瀬がテレパスに目覚めた瞬間だった。七瀬は母親の記憶から自分の過去と父親の火田精一郎(小日向文世)が残した謎の言葉を知る。その謎を探るため、七瀬は父親の苗字である火田を名乗り、火田七瀬として東京に向かう……

新進女優、蓮佛美沙子の才能が輝く連続テレビドラマシリーズ。「七瀬ふたたび」のドラマ化は4度目となりますが、新たな七瀬像を生み出しています。

特典としてメイキング映像や蓮佛美沙子のインタビューを収めたDVDが入っています。

DVDBOX「七瀬ふたたび」(HMV) icon

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2009年7月 3日 (金)

日本のオーケストラを聴こう(2) 京都市交響楽団 ウーヴェ・ムント指揮 バルトーク 管弦楽のための協奏曲&「中国の不思議な役人」組曲

日本のオーケストラを聴こうシリーズの第2回目は私の地元、京都市交響楽団。
1956年に日本初の自治体直営オーケストラとして誕生。創立当初はモーツァルトの演奏で高い評価を受け、「モーツァルトの京響」と呼ばれました。
現在まで53年間の歴史を誇り、12人の常任指揮者を迎えてきました。
ウーヴェ・ムントは第10代目の常任指揮者で、1998年から2001年までの3年間、その座にありました。

ウーヴェ・ムント指揮京都市交響楽団 バルトーク 管弦楽のための協奏曲&「中国の不思議な役人」組曲 ムントの在任期間中、京響はBMG傘下の廉価盤レーベルであるアルテ・ノヴァと契約し、4枚のアルバムを作成しています。

今日紹介するバルトークの管弦楽のための協奏曲とバレエ音楽「中国の不思議な役人」組曲を収録した1枚はその中でも高い完成度を誇っています。

録音にやや問題があり、音のパワーには欠けますが、京響のアンサンブルの精度の高さは十分に伝わってくる優れたアルバムです。

ウーヴェ・ムント指揮京都市交響楽団 バルトーク 管弦楽のための協奏曲&「中国の不思議な役人」組曲(HMV) icon

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2009年7月 2日 (木)

追悼ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踏団「フルムーン」

2008年4月2日 びわ湖ホール大ホールにて

びわ湖ホール大ホールで、コンテンポラリーダンスの世界的大家、ピナ・バウシュ率いるヴッパタール舞踏団の公演「フルムーン」を観る。午後7時開演。

ピナ・バウシュの公演ということで、関西の舞台関係者や文化人の姿が多く見られる。

「フルムーン」はダンサーが日本語や英語でセリフを語りつつ進むダンス作品。ヴッパタール舞踏団には日本人のダンサーもいるので、日本語のセリフもメンバーは憶えることが出来たのだろう。

舞台中央、やや上手寄りに巨大な岩石のセットが置かれている。その下には川状の浅いプールが舞台を横切っている。

「フルムーン」というタイトルゆえ、冒頭こそ月に憑かれたようなダンスがあるが、それに沿った解釈で見ても面白くないので、場面場面を画として楽しんでみた。物語性を追おうとすれば追えるのだけれど、そもそも物語性というもの自体が、あるがままのものにレッテルを貼って、それらしき場所に押し込めてしまうものであり、ダンスにまでそんな窮屈さを求めたくない。

水を多量に使った場面はやはり爽快。市川猿之助が、スーパー歌舞伎について、「水芸を舞台でやると必ず喜ばれる」と言っているのを聞いたことがあるが、やはり本来舞台とは相性が良くないはずの水を思いっきり使うと、舞台であることの制約が取り払われたとような感覚があり、痛快である。

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2009年7月 1日 (水)

コンサートの記(46) 大植英次指揮ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー来日公演2009

2009年6月21日 大阪・福島のザ・シンフォニーホールで

雨の朝を迎える

午後2時から大阪のザ・シンフォニーホールで、大植英次指揮ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニーの来日公演に接する。大植英次はハノーファーでの音楽活動が評価されて、ドイツ・ニーダーザクセン州功労勲章一等功労十字賞を受賞したばかりで、凱旋公演となる。

演目は、マーラーの交響曲第9番。

客の入りは、2階席正面に空席が目立ったが残りは埋まっていた。大植は大阪フィル時と同様に、北ドイツ放送フィルもヴァイオリン両翼配置、コントラバスは最後列に横一列に並べて演奏させる。

悠然とした音運びによるマーラーで、演奏時間は約100分。細部を拡大するように演奏するところもあった。
北ドイツ放送フィルは、音の立体感、艶と輝き、パワー、いずれにおいても大阪フィルよりずっと上である。おそらくハーモニーに対する感性が、日本人奏者とドイツ人奏者とでは違うのだろう。また、個々の資質の違いも当然あると思われる。大阪フィルと違い、緩やかなテンポでも間延びしないのは流石だ。

まさに慟哭、涙で押し流されるような第4楽章が出色の出来であった。「死に絶えるように」と記されたラストの寂しさなども印象的である。

最後の音が消えても大植はなかなか腕を下ろさない。1分かそれ以上の間があり、ようやく拍手が起こり、瞬く間に怒濤のように盛り上がる。

拍手は15分以上も続き、楽団員全員が退場した後も大植一人が登場して拍手を受けた。大植はガッツポーズに投げキッスで拍手に応えていた。

ホールに入るときは小雨もぱらついていたが、出る時は晴れ。名演を天が祝福しているかのようだった。

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