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2011年2月16日 (水)

これまでに観た映画より(52) 「ICHI」

DVDで日本映画「ICHI」を観る。盲目の剣豪・座頭市が女であったとする異色作。「ピンポン」の曽利文彦監督作品。原作:子母澤寛、脚本:浅野妙子、出演:綾瀬はるか、大沢たかお、中村獅童、窪塚洋介、竹内力、利重剛、杉本哲太、柄本明ほか。音楽は「龍馬伝」のリサ・ジェラルド。

生まれつき目の見えない市(綾瀬はるか)は、瞽女(ごぜ。三味線などを弾く盲目の女旅芸人)となるが、「男に体を許してはならない」という掟を破ったという廉で、瞽女仲間を追われ、今は、自分と同じ盲目の居合いの達人を捜して、各地を放浪している。
そんな市がやってきた尾藤宿。尾藤宿では白河組と万鬼党の対立が続いている。尾藤宿の近くの神社の境内で、同じく瞽女仲間を追われた女が万鬼党の組員に体を売り、それでいながら金を払って貰えず暴力まで振るわれているというのに、知らぬ素振りの市。万鬼党の一味三人に発見され、危機に瀕する市だが、まるで何事も起きていないかのように振る舞う。そこへ通りかかった下総浪士・藤平十馬(大沢たかお)は市を助けようとする。しかしこの十馬、小高藩の剣術指南の家に生まれており、剣の筋は滅法良いのだが、子供の頃に母親に刀で怪我を負わせてしまったことがトラウマとなって、真剣を抜くことが出来ない。ピンチに立たされる十馬だが、そこでやにわに市が剣を抜き、万鬼党の三人を叩き斬る…

内向的だが、内外共に強く美しい市を演じた綾瀬はるかの演技がまず見事である。激しい殺陣から、細やかな表情の演技までこなす力量は相当のものだ。彼女は「お嫁さんにしたい女優ナンバー1」だが、外見だけではなく、演技の実力も確かである。

木刀での戦いでは市にも勝る腕を持ちながら、心に傷を負った十馬を演じる大沢たかおの演技も優れている。

中村獅童や、窪塚洋介は演技がやや型にはまった感じだが、役者陣の質は総じて高いと思う。

人間的な成長の描き方や、ささやかな恋愛劇、殺陣の迫力、スリルの煽り方など、脚本と演出も見事で、エンターテインメントとして高水準にあるといえる。

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