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2011年12月17日 (土)

笑いの林(1) 「桜 稲垣早希ネタイヴェント新劇場版:九 ~YOU CAN(NOT)MAKE A GOAL~」

2011年11月1日 大阪の京橋花月にて

京橋花月で、午後7時30分開演予定の「桜 稲垣早希ネタイヴェント新劇場版:九 ~YOU CAN(NOT)MAKE A GOAL~」を観る。 開演予定と書いたのは機材の故障で開演が25分も押したからである。オープニングのナレーションは「新世紀エヴァンゲリオン」で葛城ミサトを演じた三石琴乃。

オープニングの映像が凝っている。

アスカのコスプレで登場した早希ちゃんは、「MAGIが故障」と『新世紀エヴァンゲリオン』に例えて話す。

今回も映像と舞台上演が交互に繰り返される。

「エヴァ」がらみで、シンクロ率というものを挙げていく。様々なものがどれだけ似ているかをフィリップで紹介していく。「イチゴ」と「大福」のシンクロ率は高く、早希ちゃんは「私もイチゴ大福大好きです。私の丸い顔はイチゴ大福で出来てます」という。実は早希ちゃんの顔は自分でいうほど丸くはない。エヴァの「惣流・アスカ・ラングレー」と「セーラームーン」のシンクロ率はわずか2%でも、アスカのコスプレをしている早希ちゃんがセーラームート間違えられる可能性は90%以上と言って笑わせる。

映像。早希ちゃんは、高野健一のシングル「桜ひらり」のプロモーションビデオや、シカゴプードルのシングル「桜色」の 関西版テレビCMに起用されているので、色々な音楽のPVに出たいと言い、自分で作成したPVをザ・プラン9のヤナギブソンに批評して貰うというものである。桜 稲垣早希ということで桜にちなんだタイトルを持つ曲が選ばれ、最初はケツメイシの「桜」。早希ちゃんの可愛らしさを意識した映像作りだが、早希ちゃんが前面に出すぎている感じがする。しかし、この前へ前へ路線はどんどんエスカレートし、コブクロの「桜」では援助交際風のシーンがあったり、その後もセーラー服姿を披露して、歌を口パクで歌い出し、つぼみの「りなんなん」こと井内里菜が早希ちゃん以上に目立っていたり、その後もやはり「りなんなん」が登場していたり、音楽以上に早希ちゃんメインのPVになっていたりする。ヤナギブソンが呆れて、「こんなPV誰が興味あんねん?!」という持ち前のギャグで一刀両断にする。

「風の谷のナウシカ」のシータが35歳になったらというシチュエーションのコント。ジブリ作品の登場人物が次々に登場する。

続いて、「新世紀エヴァンゲリオン」のパロディー映像。葛城ミサトの声はやはり実際にミサトを演じた三石琴乃が演じる。明らかに使徒でないものが次々に攻撃の対象になる。

次いで、「もしアスカがレンタルビデオショップの店員だったら」の変則バージョン「もしアスカがスーパーマーケットの店員だったら」をバッファロー吾郎の竹若元博とともに二人で演じる。今日が開店のスーパーマーケット。初来店者は竹若元博である。オムライスを作りたいという竹若に、アスカはカレーライスにするよう勝手に薦めたり、無理矢理商品を買わせようとする。ついには竹若相手に万引きを促すなど、ブラックな内容なのだが、実は竹若の正体は、というところで終わる。

次は、碇シンジをメインにした映像「碇のシンジられないグルメレポート」。ミヤネ屋の映像も用いられる。シンジに扮した早希ちゃんがグルメレポートをするのだが、シンジなのでウルトラネガティブである。更に早希ちゃんは綾波レイのコスプレをするのだが、シンジの声も、綾波の声もクオリティが高い。早希ちゃんというとアスカの声真似というイメージだが、シンジの方が似ているようにも思う。

早希ちゃんと竹若元博によるお絵かきしりとりコーナー。竹若元博も早希ちゃんも絵心があるということで、絵を書いて、それでしりとりをして遊ぶというコーナーである。

早希ちゃんらしく、「京橋花月が終わっちゃう」の「う」からというネガティブなスタート。

竹若の先攻で、竹若は「ウコンの力」を書く。描写力は高い。次いで、早希ちゃんの番なのだが、なんだか滅茶苦茶な絵である。正解は「ランダム」なのだが、多分ESPでない限り当てることは不可能である。竹若は「麦わら帽子」を高い描写力で書いたのだが、その答えを早希ちゃんは「しつこい」という絵で返す。女性のスカートをしつようにめくろうとしているおじさんの絵なのだが、これで「しつこい」という言葉が浮かぶ人はそうはいない。ツジカオルコなら思い浮かぶかも知れない。

竹若は「仮面ライダー」の悪役ショッカーの叫び声「イー」で返し、早希ちゃんもやはり「イー」で返すのだが、通販番組の人ということで誰なのかよくわからない。

竹若は「イマジン」で返そうとして、ジョン・レノンの絵をシンプルなタッチで描いたのだが、「イマジン」では「ン」で終わると言うことで、「イマジンの人」と伸ばす。早希ちゃんは「と」で始まる絵を書くのだが、空を飛んでいる何かということしかわからない。ただこれは「とんぼ返り」だと客席で当てた人がいた。飛行機の絵のようなのだが、普通はエンジンは翼の下にあるものだということを竹若に指摘されていた。

後半は、「キャラもん」でおなじみの、あさくら南(浅倉南)の格好で登場。野球ネタなどを取り入れた漫談でスタートする。セーラー服姿で登場した早希ちゃんはあだち充のマンガが野球マンガばかりだったり、登場人物の顔が似ていることをネタにする(あだち充本人も登場人物の顔が似ていることはわかっており、自嘲気味に「あだち充劇団」などと呼んだりしている)。

「ロケみつ」舞台裏映像。「ロケみつ」でカットされた部分をやるというコーナーである。勿論、今回の単独ライブのために作ったもので、撮影場所も大阪市内である。早希ちゃんがチューハイのCMに出ているサンガリアを立てる場面などもあり、また、「ロケみつ」で訪れた熊本で、梅酒に酔っぱらった早希ちゃんは熊本城のライトアップを観に行って、なぜか万歳三唱したり、カメラに向かったおどけたりと醜態をさらしてしまったのだが、それもネタにしていた。前回の単独公演「新劇場版:弐」でも「ロケみつ」ネタはあったものの早希ちゃんの演技力不足は顕著で、余り楽しめなかったが、今回は気にならないレベルまで上がっていた。

早希ちゃんがバスガイドに扮しての大阪観光案内。少しだらけた感じがあったのが残念。

最後の映像。早希ちゃんを題材にしたゲームを作ろうというので、スーパーマリオやストリートファイターなどの早希ちゃんバージョンが作られる。早希ちゃんはここでも自分の顔が丸いということを自虐ネタにしていた。

宇多田ヒカルの「桜ドロップス」が流れる中でエンディング。

ネタはやはり面白かったし、早希ちゃんも仕事に継ぐ仕事でリハーサル時間が十分に取れない中での公演にしては良くできた方だと思う。また、コスプレが多いが、これは早希ちゃんだから見ていて痛々しくないのであり、他の女芸人は真似することが出来ないので早希ちゃんの個性も生きていた。

問題点があるとすれば、やはり一つ一つのネタが長すぎること。思いついたことは全て取り込もうという貪欲な姿勢の表れだと思われるが、本当にいいネタというのはかなりの部分を削って出来ているはずである。今のネタは悪くいうとダラダラ続いてしまっているようなところがある。早希ちゃんはまだネタを削って削ってシンプルにまとめるという技術が不十分であるように感じた。ただそれが出来たらかなり良い線を行くのではないだろうか。

早希ちゃんは芸人らしからぬ容姿が逆に災いしてアイドル的に見られがちだが、実は力のある芸人さんである。早希ちゃんより若くて美人の吉本タレントもいるが、お笑いでは早希ちゃんに全く及ばないというのがいい証拠である。

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