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2014年1月16日 (木)

これまでに観た映画より(61) 「真実ゲーム」

DVDで韓国映画「真実ゲーム」を観る。1995年に韓国のヒップホップデュオ“deux(デュース。フランス語のdeuxを英語読みに変えたもの)”のメンバーで知日家でもあったキム・ソンジェが急死し、恋人を名乗る女性が殺人罪で逮捕されたという事件をモチーフにした映画である。キム・ソンジェ事件の他にやはり同時期に韓国音楽界で問題になった盗作騒動(当時、韓国においては日本の音楽を放送で流したり、日本の歌手のCDを売ったりすることは禁じられていた。しかし音楽業界人の間ではジャパニーズポップは比較的熱心に聴かれていた。そして一般人が日本の歌を聴くことが出来ないことを悪用して日本の楽曲を自作として発表するミュージシャンが相次いで登場。しかし悪事は露見するもので、社会問題になっていた)も取り入れ、一人の女子高生がなぜ人気歌手を殺害したのか、その謎に検事が迫るというミステリー映画である。
ある雨の日、一人の女子高生が「人気歌手のチョ・ハロを殺害した」と警察に自白の電話をかけてくる。その女子高生ハン・タヘ(ハ・ジウォン)はチョ・ハロにレイプされたため、かってなって殺したと供述。しかし検事のチョ・ジェヒョン(アン・ソンギ)は、事件の起こった8時間後にタヘが警察による身体検査を受けた際、彼女の体内からチョ・ハロの精液は検出されなかったことから、タヘの供述は嘘なのではないかという疑いを強めていく。

ハ・ジウォン、アン・ソンギという韓国を代表する俳優のぶつかり合いが見物である。観る前はそれほど期待していなかったのだが面白かった。筋書き自体は目新しいものではないし、ラストも人によっては無理を感じるかも知れない(それゆえにチョ検事が真実を見抜けなかったということでもあるのだが)。だが俳優の演技も良く、演出も飽きさせない。

    1979年生まれのハ・ジウォンは、一時、イ・ウンジュ(1980-2005)のライバルと目されていた女優。ともに黒髪が印象的な美女であり、デビューも同時期。そして同じ大学の同じ学科(檀国大学芸術造形学部映画・演劇学科)の先輩後輩でもあった。ハ・ジウォンはデビュー以降、出演作にも恵まれ、現在では韓国を代表する女優の一人である。一方、イ・ウンジュは出演作に恵まれていたとはいえず、若くして不幸な最期を遂げている。
ハ・ジウォンが19歳だった頃に撮られた作品だが、この時期すでにハ・ジウォンは確かな才能を発揮している。相手役のアン・ソンギは韓国を代表する映画スターだが、ハ・ジウォンは一歩も引けを取っていない。なお、ハ・ジウォンはこの映画で韓国の権威ある新人女優賞を受賞しているが、実はその年の新人女優賞受賞の最有力候補といわれていたのが「虹鱒」に出演したイ・ウンジュであった。イ・ウンジュ本人も周囲もウンジュの受賞を確信していたのだが、発表式で呼ばれたのはハ・ジウォンという名前。
      悔しくて一晩中泣き明かしたと、イ・ウンジュはのちに告白している(ちなみにイ・ウンジュは翌年も同じ新人女優賞候補に挙げられ、この時は見事栄冠を手にしている)。

ミスター韓国映画とも呼ばれるアン・ソンギの迫力ある演技も素晴らしい。ところでこのアン・ソンギ、目元が役所広司そっくりに見える時がある。そういえばアン・ソンギと役所広司は映画で共演していたんだっけ。

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