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2014年2月25日 (火)

これまでに観た映画より(63) 「鍵泥棒のメソッド」

DVDで日本映画「鍵泥棒のメソッド」を観る。内田けんじ脚本・監督作品。出演:堺雅人、香川照之、広末涼子、荒川良々、内田慈、木野花、小山田サユリ、小野武彦、森口瑤子ほか。

優れたものの価値を見出す「VIP」という雑誌の編集長である水嶋香苗(広末涼子)は、ある日、結婚することを編集部の面々に告げる。だが、結婚の相手はまだ決まっていない。というわけで、編集部員も結婚相手探しに協力することになる。希望は現在募集しているアルバイト社員と同じで「健康で真面目な人であれば」である。

同じ頃、元舞台俳優で今は売れない俳優の桜井武史(堺雅人)は自宅アパートで首つり自殺を図るが未遂に終わる。桜井の所持金は僅か1142円。あちこちに借金もある。家賃も未納が続いていた。ポケットに銭湯の無料券が入っていることに気付いた桜井は銭湯に行くことに決める。

その前日、殺し屋の山崎信一郎(別名はコンドウ。香川照之)は、岩城商事の岩城社長(原金太郎)を殺害。翌日、時計に血糊が付いていることに気付いたため、近くの銭湯に入ることにする。

桜井が銭湯で体を洗っているときに、山崎が浴場に入ってきたのだが、山崎は子供が蹴飛ばした石鹸を踏んづけて転倒、後頭部を打って気絶してしまう。桜井は倒れている山崎が付けていたロッカーの鍵を自分のものと入れ替え、衣服などもすり替えて、意識不明のまま救急車で運ばれた山崎になりすます。運転免許で名前が山崎信一郎であることを確認した桜井は、山崎宅に侵入。しかし奇妙なことを発見する。山崎のマンションには別の名前の複数の名詞があり、偽造された医師名プレート、社員証、警察手帳などがあった。桜井は山崎の部屋にあったビデオカメラに向かってお詫びのメッセージを録画する。その後、再び山崎の部屋を探った桜井は拳銃を見つける。それで自殺しようと思ったときに山崎の携帯が鳴る。電話の相手は山崎のことを「コンドウさん」と呼び、桜井は山崎が現在はコンドウという偽名を用いていることを知る。社長殺害のお礼金をどうすればいいかと電話の相手は聞く。コンドウになりすました桜井は桜井のアパートの郵便受けに金を入れるよう指示する。

コンドウこと山崎は、体に異常はなかったが、記憶喪失となってしまった。お見舞いに訪れた桜井は起き上がったコンドウから「あなたは私が誰か知っていますか?」と聞かれる。

桜井はコンドウの金で、あちこちに借金を返し、滞納していた家賃数ヶ月分も振り込む。

コンドウは所持していたものやそれに基づく医師の見立てから自分が桜井武史という人物なのだと思い込んでしまう。

水嶋香苗の父(小野武彦)は、癌で余命幾ばくもない。お見舞いに来ていた香苗は偶然、自分が桜井武史だと思い込んでいるコンドウと出会う。コンドウに桜井のアパートのある街がどこにあるのか聞かれた香苗は場所を教え、「私、車ですけど」と言って、自らが運転して二人で桜井のアパートに向かう。
桜井のアパートに着いたコンドウと香苗。早苗は部屋にあった台本などから、桜井は役者だったのではないかと推理する。自分が桜井だと思い込んでいるコンドウはマメな性格であり、香苗の結婚の理想像である「健康で努力家」にピッタリと当て嵌まった。

一方、コンドウになりすましている桜井は、工藤純一という男(荒川良々)に出会う。桜井がコンドウだと思い込んでいる工藤は、桜井に岩城社長殺害の礼を言い、同時に岩城社長の愛人であった井上綾子(森口瑤子)という女性を殺害するよう依頼する。謝礼は両方合わせて一千万だという。
コンドウの変装用具を借りて刑事になりすました桜井は、コンドウという殺し屋について書かれた記事を載せた雑誌の編集長に会いに行く。なお、記事はインターネットで調べたのだが、桜井は自宅でパソコンもインターネットも使用しておらず、本屋でパソコンの文字入力やインターネットの使い方が書かれた実用書を買ってきて、コンドウのパソコンを使って記事にヒットさせた。
編集長によると、コンドウというのは元々は便利屋であり、8年ほど前に離婚して、同じ頃に闇社会の世界に入っていったという。仕事は実に丁寧であり、遺体は綺麗に処分されて見つからないという話だ。

コンドウになりすました桜井が殺すよう依頼された井上綾子はスーパーのパートとして働いている。コンドウになりすましている桜井は、綾子に逃げるよう言い、逃亡計画も自らがシナリオを書く。が、役者ではあるが闇の仕事に関しては素人である桜井の目論見が上手くいくはずもなく…

自分が桜井だと思い込んでいるコンドウは、演技論の本を買ってくるなど、自分が役者だと思っているため研究熱心である。その実直な性格に惹かれた香苗は、「うちアルバイト募集してるんですけど。合格ですよ」と言い、桜井だと自分を思い込んでいるコンドウは香苗と共に働くことになる。更に香苗からプロポーズまで受けるコンドウ。だが、あることがきっかけでコンドウは記憶が戻り、自分の正体に気付くのだった。

非常に評価の高かった映画であるが、脚本は確かに巧いものの、「巧い」という言葉だけで片付けられてしまうような点もある。

俳優では、香川照之が実力をいかんなく発揮している。歌舞伎俳優・九代目市川中車としては今一つだった香川照之であるが、現代劇の俳優としてはやはり第一線の人だ。

堺雅人は今回は役柄もあって香川照之に比べるとインパクトはかなり弱い。

良く言えば落ち着いた、悪く言えば四角四面のところのある水嶋香苗を理知的な演技で表現した広末涼子の演技も印象的である。広末涼子は若い頃は感性だけで演じているようなところがあったが、アラサーになってから丁寧な演技を見せるようになっており、役者としての成長が感じられて嬉しい。

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