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2014年7月17日 (木)

笑いの林(18) 「桜 稲垣早希ネタイヴェント~ファイナリスト、発進!~」

2014年2月15日 大丸心斎橋劇場(旧そごう劇場)にて

午後7時から、大丸心斎橋劇場で、「桜 稲垣早希ネタイヴェント ~ファイナリスト、発進!~」を観る。

桜 稲垣早希は、毎日放送「ロケみつ」の「目指せ!ポルトガル ヨーロッパ横断ブログ旅」の超過密スケジュールのため、昨年は単独公演を行うことが出来なかったが、ブログ旅もゴールが近いということもあるのか、ネタが出来たのか、やはり単独公演は間を開けずに行いたいという本人の希望があったのか、今年は2月という早い時期に単独公演を持ってきた。

これまでの早希ちゃんの単独公演は大阪が初日で、日本各地を回り、東京が楽日というケースがほとんどであったのだが、今回はまず、東京・新宿にあるルミネtheよしもとという比較的大きなところでやり、大阪は大丸心斎橋劇場という、キャパ277名+補助席という小さめの箱での公演で、公演を行うのは東京と大阪の二大都市だけ。名古屋公演は今回はなぜかなしである。

前回の単独公演大阪公演は、なんばグランド花月という、吉本芸人にとっては最高のステージで行い、ほぼ満席だったのだが、今回は単独の告知が遅かったということもあってか大きな小屋を抑えられなかったのだろう(逆に大きめの劇場を探したが見つからなかったので告知が遅れたという可能性もある)。ちなみに今回の大阪公演のチケットは瞬時に売り切れたそうである。小さい劇場であるため当日券もなし。

今日は最前列。よしもと祇園花月では最前列であることも多いから慣れていないことはないが、最前列の観客というのは芸人さんからも良く見えるわけで、マナーにかなり気を遣う。ちょっと疲れたからといって足を組むことも私の中では厳禁である。他のお客さんには口出ししない。その権限もない。

アスカのコスプレで登場した早希ちゃん。まずはお題に挑戦する。早希ちゃんが今ヨーロッパを旅していて英語を使う機会が多いということで、英語に関する問題が3つ出題される。1つ答えられるとギャラ5万円、2問正解だと10万円、3問連続正解だとギャラ50万円、全問不正解だとギャラ500円になる。「東京公演では500円のギャラをゲットしました」と早希ちゃんが言い、全問不正解であったことが告げられる。ちなみに、以前、早希ちゃんは松下IMPホールで行われた単独公演の冒頭でサイコロでギャラを決めるルールで1を立て続けに出して、ギャラ500円になったことがある。

比較的簡単な英語の問題が出される。

1問目「I went to the room of friend through the door.」
早希ちゃんはthroughが読めず、また主語も動詞も転倒して「友達が3枚ドアを開けて私の部屋に来た」と回答。throughがthreeやthousandにしか見えないようで、不正解になった後でも不審げな様子だったので、私を含む最前列数人がthroughの読み方を「スルー、スルー」と教えたのだが、「え? 集団無視ってことですか?」と言ったので、私ともう一人が、「通り抜ける」と言ったが、早希ちゃんは「?」であった。

吉本が30歳の若手芸人(女性アイドルだと30歳はもう限界だが、お笑い芸人は40歳でも若手扱いされる。人を笑わせるには長い精進が必要なのである)に高いギャラを払うはずもなく(早希ちゃんにとっては金銭的に最も割の良い仕事はパチンコ営業だろうか。一発屋タレントがパチンコ営業で儲かっているという話はよく聞く)、早希ちゃんは2問目の「私に切符の買い方を教えて下さい」の英語訳も「May I help you,I want ticket」といつも使っているフランクな聞き方で答えてしまい、逐語訳「How teach me,buy a ticket」からは遠いということで不正解。

3問目は、「A drowing man will catch at a straw.」の日本語訳。「drow」と「straw」が分かれば、「ああ、あの諺か」とすぐにわかるのだが、早希ちゃんは「straw」を「スタラウ」と呼んでしまい、「スタラウはキャッチーな男です」と、「スタラウって誰や?」の答えで、全問不正解。3問目の答えは「溺れる者は藁をも掴む」であるが、早希ちゃんはそもそも「溺れる者は藁をも掴む」という言葉を知らない状態であり(そういえば若い頃の工藤静香もこの言葉を知らなかったんだっけ)、仮に英語が出来ても日本語の正解を導き出せなかったことになる。

ギャラ500円での公演になる(本当かどうかは知らない。ただ「ロケみつ」のヨーロッパ旅行の1回のギャラが5000円というのは本当のようである)。

オープニングの映像の後(アイススケートのリンクでたどたどしいながらも滑っていたりする)、まずは「アスカの選挙演説」。アスカが衆議院選に立候補し、街頭演説を行うというもの。
「あんたばかぁ~?!党から立候補した惣流・アスカ・ラングレーです」と自己紹介をした後で、公約を掲げる。「ゴミのポイ捨て禁止。50万円以上の罰金若しくは10年以下の懲役」など厳しいクリーン政策を出し、領土問題について語るが「領土問題を解決します。映画館の肘掛け。左右にありますが、右を領土と見なします」とえらく狭い領土問題である(これは演劇集団キャラメルボックスの加藤昌史氏が同じネタを劇の前説でやっていた。加藤氏の提案は「左」だったがここではどうでもいい)。更に「女性専用車両をなくします。男なのか女なのかわからない人が入ってきたら困るからです。〇〇〇〇(実名を言っていたがここは伏せておく)のようなおばあさんが女性専用車両に乗ってこられたら対処の仕様がありません。これからは美人専用車両にします。そして痴漢専用車両も設けます。ここでは痴漢し放題です」とブラックな展開。セリフが思い出せず「なんだっけ?」とちょっと止まった箇所もあったが、「服屋で買い物をしたときに店員さんが『出口までお持ち致しましょうか』禁止。着いてこられるのはサービス過剰です。どうせサービス過剰なら家まで運びなさい」。
そして今度は到底実現不可能な政策を打ち出す。「瀬戸内海を埋める」、「琵琶湖の水の話になると滋賀県人がうるさいので琵琶湖は埋めます。淡路島の土を持ってくればピッタリ嵌まります」。アスカは性格が悪いという設定なので、おばあちゃんやおじいちゃん、子供と握手をしても、すぐ手の平につばを吐いて擦ったり、ファブリーズを手に付けたりする。
「ガンダム」のアムロ・レイが応援に駆けつけている設定もある。
更に、「『ねえ、〇子、最近痩せた』『え、そんなことないし』『ねえ、どんな食生活してるの?』『特に何も』、こんなセリフは禁止です。どっちも太ってます。それから『どこが変わったでしょーか?』(女性が男性に向かって言いそうなセリフの再現である)で、答えが『前髪』これも禁止です。懲役100年です。『どこが変わったでしょーか?』と聞くなら最低整形してからにしなさい。それからプリクラで目が大きくする機能、あれも禁止よ。整形しなさい。高〇クリニックに行って目を大きくして貰いなさい。〇須クリニックから政治献金が欲しい惣流・アスカ・ラングレーでした」といったような内容であった。

早希ちゃんの単独公演は、舞台上でのコントや漫談、その次に映像ネタ、そして舞台上でのコントや漫談と交互に来るのが特徴である。映像は基本的に早希ちゃんが活動の幅を拡げたいとワガママを言い、結果、どうしようもないものが出来てしまうという展開になる。

今回、早希ちゃんは、元は二人で漫才師だったということもあり、もう一度漫才をやろうと思って相手を探す。まずは、R-1ぐらんぷりチャンピオンの三浦マイルドにアタック。そして「勝手にTHE MANZAI」として三浦マイルドと早希ちゃんのコンビでネタを披露する。フリップ漫談「広島弁講座 広島弁は怖くない」というネタであり、三浦マイルドが「広島弁は怖い言葉のように聞こえるけれども実際は怖くないよ」といいつつ、明らかに威嚇的な顔と声音で「おどりゃー」などとやってみせるのだが、早希ちゃんはその横で可愛らしく言い直してしまい、三浦マイルドから「怖くないと言っておいて怖い」のが笑えるところなのにと駄目出しされる。そもそも早希ちゃんは、あのネタでアシスタントとしている意味があるのかということもあるのだが。
「三浦マイルドさん、ピンとこない」ということで、三浦マイルドとの漫才は没になる。

次に早希ちゃんは、かつみさゆりのさゆりにアタック。さゆりもかつみより早希ちゃんと漫才をした方が売れそうな気がすると言う。「勝手にTHE MANZAI」では桜がコンビだった頃の衣装を着て、ボヨヨーン芸に挑む。だが、「さゆりさんのテンションに付いていけないとリタイア。

舞台。漫談「シータが歌うジブリアニメ」。「天空の城ラピュタ」のシータの格好をした早希ちゃんがエレキギターを肩に掛けて現れ(早希ちゃんは「けいおん!」に嵌まった時期があり、オリジナルギターの偽物の安いギターを買ってきて練習。「けいおん!」のテーマソングはギターで弾けるようになったとのこと。ただ冷めるのも早く、今ではもう部分的にしか弾けないそうだが、ギター自体は私物を思われる)、ジブリアニメについて歌う。結構、良い声である。
ただ、「天空の城ラピュタ」についても、「白髪のばあさん、何の役にも立ってない」だとか、「となりのトトロ」はえらく単純な話、「崖の下のポニョ」は「おむすびころりんすっとんとん」だとか(アニメ好きの早希ちゃんだが、「崖の下のポニョ」は観てないようである)、「もののけ姫」は「宮崎駿はこの作品で引退、後進に道を譲ると、この映画から、何度も言ってる。引退する詐欺。それが駿の手口」などとブラックな内容である。

映像。早希ちゃんは、なおも、漫才の相方を探しており、バイク川崎バイクをスカウトする。バイク川崎バイクは、「BKB」を頭文字にする言葉(例えば、「バカだな、今夜は、バイバイ」など)を使って言葉を作るという芸をする。ということで、早希ちゃんも「桜 稲垣早希」の頭文字である「SIS」で言葉を作る(母音が入っているのでバリエーションに幅がなくなってしまうが)。「死ぬよ、いつか、死ぬのよ」など縁起の良くない言葉が出来てしまう。

「BKBさんのやっていることがよくわからない。ヒィアって何?」ということで、バイク川崎バイクともコンビ結成ならず。

ということで、舞台上に早希ちゃんとR藤本(本人は一貫して「ベジータ」だと言い張る)が登場し、漫才を行う。「日本人はプライドが低い」という話になり、
R藤本「はなまるうどんで、自分でトレイを運んでいくというシステムはなんだ。よくあんなものに我慢していられるな。俺は運ばない。席で待っている。運んできて貰えたことはないがな」
稲垣早希「TSUTAYAで借りたDVDを私は返さないわ。あんなもの、返したら負けなのよ」
R藤本「そもそもいただきますって何だ。本来なら摂取してやるだろう」
稲垣早希「宝くじはほとんどの人が外れるのに何でデモを起こさないの?」

などと無茶苦茶なことを言う。ただ、宝くじは発展途上国では「低所得者からの税金」などと呼ばれており、税金が払えないほどの低所得者から夢の代わりに税金としていただくという裏の事情があったりするので(宝くじを買うのは低所得者かギャンブル好き、若しくはその両方に該当する人が大半である)見直す動きがあってもおかしくない。また早希ちゃんは、「銀行でお金下ろしたら何で手数料取られなきゃならないの?」とも言ったがこれは多くの人が感じていることだと思う。

更に、浦安にある某テーマパークが許せないといい、「ここは日本だから日本のアニメを基にしたテーマパークを作るべきだ」と「エヴァンゲリオン」と「ドラゴンボール」のテーマパーク構想を語るのだが、「『エヴァ』パークにはもれなく意味不明のラストが付いてくるわ」などと楽しそうなテーマパークにはなりそうもない。

取り敢えず、より良いテーマパーク作りのため、最寄り駅は舞浜の某テーマパークに偵察に出かける。だが、二人とも見物人としてただ歩いてるだけで妙な間が出来てしまう。二人で見物人をやってどうするんだという話になり、R藤本がド〇ルド〇ックやミッ〇ーマ〇ス……(吉本さんに苦情が入るといけないので書けません)

映像。今年4月発売予定のゲーム「魔都紅色幽撃隊」の主演声優に抜擢された早希ちゃん。今後もゲームの声優にチャレンジしようと色々なゲームの声にチャレンジする。まずストリートファイター。女性戦士の声にはピッタリ、でも化け物の声には合っていない。「スーパーマリオ」のピーチ姫で気をよくした早希ちゃんだが、パックマンでやたらと荒っぽい性格になってしまったり、本来音声のいらないテトリスの声優をやったりで違和感を覚える。そして、スライムでは、「私、顔パンパンじゃないですから」とアピールする。

今度はアスカがカフェを開店することになる。アスカが店長だ。タイトルを付けるならコント「アスカ店長」。
アスカを夢だったカフェの店長になる。アスカはコーヒーと、日本食も好きだということで(一度、「日本酒」と言い間違えてしまった)、なぜか「水鍋」もメニューに入れてしまう。

初めての客は、銀シャリ・橋本直(当初は銀シャリではなく麒麟の二人が出演予定であったが、ならファミリーでもダブルブッキングをしたIというマネージャーがまたダブルブッキングをやらかして麒麟は他用で出演出来ないことになった。ちなみに、早希ちゃんのマネージャーはまた変わり、現在は爽やか中年のSさんがマネージャーだという)。早希ちゃんは橋本に名前を聞くが、「橋本、ありきたり過ぎる。鬼龍院とかなかったの?」というが、橋本は、「この顔で鬼龍院だったら、面倒くさいわ。一々、人から、『え? お前、鬼龍院でいいの?』、『お前、ほんまに鬼龍院なん?』などと聞かれる」と反論する。メニューはコーヒーか水鍋の二択。しかもコーヒーはまだ仕入れておらず、しかも挽いたコーヒーではなく、「ネスカフェ、どこで売ってるの?」と橋本に聞くなどダメダメな状態。

そこに、銀シャリ・鰻和弘が入って来る。アスカはなぜか「参鶏湯」などと韓国料理も出来るという話になるが、鰻は実は客ではなく、アルバイトの面接を受けるためにこの店に来たのだった。鰻は実年齢はそれなりにいっているが、ここでは学生という設定。サッカー部に所属しているといい、アスカは「うちの知り合いバレー部なの」、鰻「僕の妹、剣道部です」とただスポーツの名前をいうだけで強引に盛り上がって橋本に突っ込まれる。

アスカは、鰻に接客をさせて、それで採用するかどうかを決めることにする。だが、最初は普通にやらせたが、次は有線放送を入れて「音楽(レディ・ガガなど)に合わせて接客」と無茶苦茶なことを始め、三度目はアスカも加わって、マジックショーの振りをしてマジックはしないなどやりたい放題である。

で、結局、アスカは鰻がオーダーを取らなかったということだけは確認していた。橋本は、「そこだけはよく見ている」と感心する。

 

映像。舞台は吉本興業東京本社である。廃校になった小学校を吉本は内部改装して東京本社としてしようしているのだが、かなりの部分は「ああ小学校だったんだなあ」とわかる作りになっている。体育館を改装した待合室で、早希ちゃんは劇団アニメ座の団員と会い、その中の天津・向清太朗に、新しい企画を持ちかける。カラオケビデオに出演して仕事の幅を増やそうというのである。

早希ちゃんが持ち込んだのは、国生さゆりの「バレンタインデーキッス」。早希ちゃんはフェミニンな衣装で登場。愛らしいルックスをアピールする(余りルックスを表に出す早希ちゃんは個人的には好きではないのだが、吉本芸人とは思えない容貌は彼女の武器であり、それを生かすのは賢いとも思う。天津・向は「こういう映像あるけど」とコメント)。だが、トットの多田智佑(ただ・ともひろ。ちょっと頼りなげな感じがあるがイケメンの部類に入るだろう。早希ちゃんとは「ロケみつ」繋がりでもある)がリンゴを買うと、溶かしたチョコレートの中にリンゴを入れて、リンゴのチョコレートコーディネートを作ってしまい、落としたケータイを拾ってくれたアインシュタインの稲田直樹(よしもとぶさいくランキング上位。稲田自身も「僕より下はいません」と言うほどである)になぜか一目惚れ。ケータイのチョコレートコーディネートを作ってしまう。早希ちゃんはその後も、イヤホン、数珠などあり得ないものをチョコレートまみれにしてしまうので、向から、「なんじゃこりゃ」と呆れられて終わる。

黒いスーツにあかぶち眼鏡の早希ちゃんが登場。お馬鹿キャラだった篠原涼子がドラマの中ではやり手キャリアウーマンに化けるように、早希ちゃんも有能な秘書のような知的イメージを醸し出している。
早希ちゃんは前から、日本の昔話に不満を持っており、ネタにしていたのだが、今回も昔話の再創作。フリップを使って「サルカニ合戦」を再構築する。

まずタイトルを「花よりサルカニ」に変える(分からない方のために説明していくと「花より男子(はなよりだんご)」というマンガのパロディである)。カニコが学校に遅刻しそうになり、パンを加えたまま走っている。そこにノンビリ通りかかった同級生のサル。二人は衝突する。ここでサルが柿を食べて悪に目覚めてしまい、カニコを扼殺してしまう。カニコは高校生なのにもう結構成長した子供、カニジがいる。カニジが病院に行く途中、栗が何気なーく付いてくる(早希ちゃんによるとこの何気なーくがポイントとのこと)。霊安室で、カニジはカニコの遺体と向き合う。栗は「綺麗な顔してるだろう。死んでるんだぜ。それで」(マンガ&アニメ「タッチ」に出てくる有名なセリフ)という。カニジはサルを倒すことを決意する。その後、栗が危機にあったり色々あったが、サルの居場所に近づく。しかし、サルは馬糞を味方につけていた(馬糞が最初は敵というのが味噌なのだという)、馬糞は手強かったが、遂に倒され、サルは馬糞を首にする。すると栗が「ワンピース」のルフィのように、「味方にならねえか」と誘い、馬糞はカニジの側に付く。そして、カニジはある日、馬糞は女だということを知ってしまい、ということで「エヴァ」の綾波レイと碇シンジ路線に行きつつ(その後はアニメの話になったのでアニメに疎い私には何のことかわからなくなった)、最後はサルを倒すという話になった。

映像。ボイスパーカッション。声を使った芸の幅を拡げることにした早希ちゃんは、トットの桑原雅人にボイスパーカッションを習うことにする。トット・桑原は独学でボイスパーカッションをマスターし、芸に取り入れているという。
スネア、ハイハット(シンバル)の音などを桑原に言って貰い、その真似をするが、音というよりは言葉になってしまう。桑原は「練習すれば誰でも出来るようになる」と励ましの言葉をくれる。そこからは早希ちゃんの自宅の映像が流れる。前回の単独公演では自宅でピアノ(キーボード)の練習をする映像が流れたが、今回は当然、ボイスパーカッションの練習……、のはずが余り関係ない映像が映る。鳥料理が出来たと喜んでいる早希ちゃんの肩に飼っているインコが留まるなどブラックなボケ満載である。更にR-1で2回戦を勝ち抜いたなど、確かに嬉しいがボイスパーカッションとは余り関係のない報告映像なども映る。確かにピアノの練習は少しでも弾き進んでいることがわかるなど、絵になるがボイスパーカッションの練習を延々と見せられても退屈ではある。
ということで、ボイスパーカッションの練習がちょっとしか映らない映像が終わり、「さて、特訓の結果は?」というナレーションがあって、明転。「出鱈目川柳」が行われることになるが、R藤本から「特訓の結果どうなったんだ?」と聞かれて、早希ちゃんはボイスパーカッションを披露することになる。結果としては上達はしている。が、まだパーカッションの域には達していないということで、銀シャリの二人とR藤本から駄目出しを受ける。それでも早希ちゃんは、「ボイスパーカションをやるので、何か歌ってみて下さい」と言い、三人と共演することになる。でもみな、早希ちゃんの声が気になって歌いづらいと言い、銀シャリ・鰻は「世界に一つだけの花」を歌ったのだが、相方の橋本から「ゆっくりしたテンポの曲だとボイスパーカッションをやりにくい」と駄目出しを受ける。

さて、上の句、中の句、下の句を出演者が短冊に適当に書き、それを箱の中に入れてシャッフルし、出来上がった出鱈目川柳に解説をつけて、上手く解説出来た人が勝ちとなるゲームである。

まずは、銀シャリ・橋本、上の句「木洩れ日の」、中の句「射し込みすぎて」、下の句「トイレ行く」。ちなみに上の句と下の句は橋本自身が書いたものをたまたま橋本が引き当てたもので、呼応しているのはそのためだと思われる。橋本は、「木洩れ日がちょっと強すぎて、別の漏らすの方を刺激してトイレに行く羽目になった」と解説。チャイムが鳴り、早希ちゃんが「正解!」と言う。橋本は、「正解とかあるの?」と聞くが、早希ちゃんは「正解です」とそのまま続ける。

R藤本、上の句「ふざけるな」、中の句「すごい早口」、下の句「カニ料理」。上の句はR藤本自身のものだという。R藤本は「カニ料理となると、みんな黙って食べようとする。そこに一人で早口で喋る奴がいて、ペースが乱されて、ふざけるな!」。これもOKとなる。

銀シャリ・鰻。上の句「旅先で」、中の句「偽ベートーベンの」、下の句「小鳥飼う」。偽ベートーベンとは佐村河内守のことのようなのだが、鰻は偽ベートーベンと言われてもピンとこず、橋本とR藤本から「あいつアホだ」と言われる。鰻は早希ちゃんに聞こうとするが、早希ちゃんも佐村河内守のことを知らず、橋本とR藤本の有名大学出身組から呆れられる。

余談だが、ベートーヴェンの凄さは耳が聞こえないのに大作曲家になったことではなく、「この音楽ジャンルを創設したのは誰だ?」と調べたら、大体ベートーヴェン本人かベートーヴェンの関係者に行き当たるというところにあり(ロック、ポップス、アンビエントなどを人類史上初めて書いたのはおそらくベートーヴェンである。またベートーヴェンの自身は当然ながら交響詩を書かなかったが、ベートーヴェンの正統的な弟子を自称するリストが交響詩を創設。明らかにベートーヴェンの「田園」交響曲を意識したもので、交響詩を創設することでベートーヴェンの弟子であることを明確にしたのである)、全聾の作曲家=ベートーヴェンというのはちょっと違うのではないかと私自身は思っている。

鰻は、「本物のベートーベンは忙しいので偽のベートーベンが、くるっとした髪のところで小鳥を飼う」と答えるが、「くるっとした髪はモーツァルトちゃう?」と橋本に突っ込まれるなどして判定もアウト。

早希ちゃんは、上の句「ピッコロが」、中の句「武士の心得」、下の句「泣き寝入り」。本当に滅茶苦茶でどう考えても説明は無理である。
「ピッコロは元々武士だったんです」と早希ちゃん。「でも髷を取られて、武士ではなくなり、それで取られた髷の部分から入った最近に感染して緑になったんです」「でも武士に戻りたい戻りたいと泣いて」といった調子で続けたが判定はアウトであった。

銀シャリ・橋本は、二回目の「バッシャーン喪中の時にパイロット」を、「パイロットは普段は海を見ると飛び込みたくなって操縦を誤るといけないので海水浴に行けないが、喪中なら年賀状を受け取ったり書いたりして神経をすり減らすこともないので海水浴に行って良いよ」というような答え(翌日に感想を書いているので、細部は曖昧である)でOK。

銀シャリ・鰻は、「犬散歩クズが集まる皆殺し」と意味が通りやすい川柳になるが(中の句と下の句はR藤本のものだという)、芸人なのでボケなければならない。ということで上手くボケられなかったのでアウトであった。

早希ちゃんは、「刻(とき)を克(こ)え天を見上げてカメハメ波」。「ドラゴンボール」の孫悟空は何度が死んだことがあるらしいのだが、悟空が死んだときに悟飯と一緒に、天を地とで一緒にカメハメ波を行った(私は「ドラゴンボール」に関する知識0なので書いていても意味がよく分からないのだが)」と言ったがアウト。

さて、勝者であるが、拍手の大きさで決めることになる。普通なら2問連続正解の橋本が勝者で、橋本も「俺じゃないの?」と訝るが、早希ちゃんは、「強者と勝者は違うのよ」ということで拍手判定。最初に早希ちゃんは、「私が一番良かったと思う人」と言う。拍手はパラパラだったが、「以上、というわけで私の勝利です」と強引に終わらせてしまう。

映像。「桜 稲垣早希センター試験」。早希ちゃんがセンター試験を受けるというもの。ただし問題のレベルは中学高校レベルである(実際は小学校高学年から中学校レベル)。採点するのは、神戸大学出身の(ただし中退である)GAG少年楽団・宮戸洋行。
「〇差□別」の穴埋め問題で、早希ちゃんは「外差人別」と書いてしまう。「外人差別」と書こうと思ったらしいのだが、そもそも文字の順が違う(答えは勿論、「千差万別」)。
不等辺四角形の右上隅の角度を求める問題。おそらく四角形を二等分して三角形二つの内角の和から割り出すのだと思われるのだが、早希ちゃんは「何となく」で角度を書いてしまい、不正解。
「1年のうちに二回、別の作物を育てることを何というか」という社会の問題では、「二もうさく」と解答。宮戸から、「漢字で書いて」と言われ、漢字で書き直し、「二毛作」と書いて正解。宮戸は、「早希ちゃん、自分の単独ライブでの企画なのに、せこく点取ろうとするのやめて」と駄目出し。
理科は、「太陽は、〇の水平線から昇り、〇の水平線に沈む」という問題。もう小学校低学年レベルである。早希ちゃんは正解するが、「西日が当たると洗濯物はよく乾くけど、乾く時間が短いので困るとお母さんが言ってたので」と解説。宮戸は「理科の問題を家庭科で答えたわけですね」と分析した。流石に最後はボケ狙いでわざと言ったエピソードである。
「ミドリムシは~があるので光合成をすることが出来る」。早希ちゃんは「めしべ」と解答(正解は「葉緑体」である)。更に、「光合成が嫌らしい」などと文字から想像を膨らませて下ネタ方面のことを考えてしまったと告白。「めしべも嫌らしい」と言うが、宮戸から、「めしべが嫌らしいとか発想が幼い」と一刀両断にされる。

小学校低学年レベルの問題があったにも関わらず、早希ちゃんの成績は100点満点中25点で、宮戸は「早希ちゃんは、アホでした」と結論づける。
だが、「オランダの首都はベルギー」などと思い込んでいる女の子がまともなOLになれるはずもなく、最初から芸能界入りを目指していたという点では早希ちゃんは賢い。
AKBにもとんでもなく勉強が苦手な子がいるようだが、その場合OLで成功は難しいので芸能界に入ったというのは今のところ正しい選択であるように思う。バカキャラで名前も売れたし。

最後は「スライム」。スライムのかぶり物をして、青タイツという姿の早希ちゃんがフリップ芸を行う。
「スライムは雑魚キャラやねん」ということで他に活躍場所を求める。「『ぷよぷよ』に混じっててもわからん」、「アンパンマンを窒息死させることが出来る」、「バタコさんも窒息死させることが出来る」、「アンパンマンのキャラ全滅やねん」、スライムの顔は締まりがないというので、「ゴルゴ13」風にしたり、「ドラえもん」風にしたり、「笑うセールスマン」風に変える。ゴルゴ13は無口、笑うセールスマンは不気味というので、ミッキーマウスにしてみるが、「大人の人から文句言われる」ということで却下。
ブランドものということでルイヴィトンの鞄の外観にしてみたり、ポルシェのマークになってみたり、ホイールになってみたりする。
最後は自分が自動車になってみるが、「あれ、これバーバパパ?」と最早正体を失ってしまったというオチで締めた。

セリフが飛んだり噛んだりがあったが、回を重ねる毎に早希ちゃんの単独ライブは着実に笑える要素が増えてきていて心強い。勉強の出来る頭の良さと、お笑い芸人の頭の良さは違う。早希ちゃんには突飛な発想が出来るということと、多趣味、好きなことなら博士級レベルの知識という長所があり、引き出しを増やしていけばニュータイプの女お笑い芸人になれるかも知れない。これまでも美人芸人は吉本にも他の事務所にも何人かいたが、地味な活動に終わったり、副業に走ったり、結局司会者になったりと惜しい人が多かった。
また、この公演を観て、「早希ちゃんは先輩芸人に愛されてるな」と感じられたことも心強く思う。

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