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2014年8月30日 (土)

これまでに観た映画より(67) 「砂の器」

DVDで日本映画「砂の器」を観る。2005年デジタルリマスター版。野村芳太郎監督作品。原作:松本清張、音楽監督:芥川也寸志、ピアノ協奏曲「宿命」作曲:菅野光亮(かんの・みつあき)、演奏:東京交響楽団。脚本:橋本忍、山田洋次。出演:丹波哲郎、加藤剛、森田健作、緒形拳、島田陽子、山口果林、笠智衆、加藤健一、渥美清ほか。

1974年公開の作品であり、今年は公開40年を記念した再上映や、テーマ音楽となった菅野光亮作曲の組曲「宿命」の演奏会が行われたりしている。

昭和46年、国鉄蒲田操車場で、老人の遺体が発見される。身元は不明であった。前日、老人が蒲田のトリスバーで若い男と会っているのが目撃されており、老人が東方弁で「カメダ」という言葉を口にしたというのが唯一の手がかりであった。警視庁捜査一課の今西(丹波哲郎)は、品川署の刑事である吉村(森田健作)と共に、秋田県の羽後亀田を訪れる。今西は「カメダ」が人の名前ではなく、地名なのではないかと思い当たり、東北にある唯一の亀田という場所にやって来たのである。しかし、羽後亀田では何の証言も得ることが出来なかった。

帰りの電車の食堂車の中で、今西と吉村は、ウエイトレスからキャーキャー言われながらサインを書いている男性を見掛ける。ウエイトレスに聞くと男は新進気鋭の音楽家・和賀英良(加藤剛)であり、彼は近く前大蔵大臣令嬢の田所佐知子(山口果林)と結婚し、「宿命」という名の新作を発表する予定だという。

しばらくしてから被害者の身元が判明する。元巡査の三木謙一(緒形拳)であった。三木には実子がなく、養子を貰っていたが、その養子が遺体が三木に間違いないと断言する。ただ、三木が東北を訪れたことは一度もないということがわかる。

今西は国立国語研究所に行き、東北弁と同じズーズー弁を話す地域が日本にあることを教えて貰う。その地域は島根県の出雲地方。そしてそこには亀嵩(かめだけ)という村があった。ズーズー弁は語尾が弱いので、他の地方の人が聞くと、亀嵩も「カメダ」に聞こえるという。そして、三木謙一は以前、その亀嵩の派出所で巡査として働いていたのだった。

早速、今西は亀嵩を訪れる。三木について聞いて回るが、人々が語る三木は人徳者であり、恨みを買うような人物では全くないことがわかる。

三木殺害の動機が不明になるが、今西は、昔、亀嵩に乞食の親子がやって来て、三木がその息子を引き取ったという話を耳にし、その乞食の親子のラインを辿ることにするのだった。

一方、吉村は事件の翌日に、山梨県塩山市(現・甲州市)付近で、電車の窓から紙吹雪を飛ばしていた女がいたことを突き止めており、その女が蒲田のトリスバーのホステスである高木理恵子(島田陽子)であることを突き止め、沿線を探して彼女が飛ばした紙吹雪のかけらを発見する。それは紙ではなく布で、血痕が付着しており、血液型は三木と同じO型であることがわかる。三木を殺したときに浴びた返り血のついたシャツをそうやって処分したのだ。そして理恵子は和賀英良の愛人であった……

松本清張原作の映画の中で特に名高い「砂の器」。小説では音楽は再現できないが、映画では可能ということで小説を上回るという賛辞もあるほどである。

私も傑作とは思わないし、心理描写がかなり甘めではあると思うが、見応えはある映画であることに違いはない。若い頃の加藤健一がちょい役で出ているが、確かに今とは顔が少し違い、息子さんに似ているのが確認出来たのも興味深かった。

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