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2015年2月19日 (木)

これまでに観た映画より(70) 「君に届け」

DVDで映画「君に届け」を観る。同名マンガの映画化。熊澤尚人監督作品。出演:多部未華子、三浦春馬、蓮佛美沙子、桐谷美玲、夏菜、青山ハレ、金井勇太、勝村政信、ARATA、富田靖子(特別出演)ほか。

原作マンガでは舞台は北海道であったが、映画では関東の地方都市に設定が変更になっている。ロケーションは栃木県足利市周辺で行われており、森高千里の「渡良瀬橋」に出てくる八雲神社なども舞台になっている(八雲神社はこの映画が制作された翌々年の2012年に全焼している)。

黒沼爽子(くろぬま・さわこ。多部未華子)は、幼稚園で座敷童と呼ばれたのがケチの付け始めで、小学校時代に流行った映画「リング」(映画「リング」は特別協力としてクレジットされている)の貞子に髪形が似ていたことから「貞子」と呼ばれて不気味がられ、そのせいで、性格も見た目も暗めな奥手の女の子になってしまう。内面は純粋で天然なところのある爽子は精神的に幼い部分もある。

高校に入学してから、またも「貞子」とあだ名が付いてしまい、クラスメイトから気味悪がられてしまう爽子。ただ、入学式の日に出会った風早翔太(三浦春馬)だけは普通に接してくれた。ただ、その風早はクラスの誰からも好かれる人気者であり、爽子は自分からは遠い存在なのだと思ってしまう。

肝試し大会が開かれることになり、放課後にクラスメイトである吉田千鶴(蓮佛美沙子)と矢野あやね(夏菜)が「貞子は不気味だからお化け役が良いんじゃない」と二人で話しているところを聞いてしまった爽子。爽子はその場で、自分からお化け役を二人に申し出る。

肝試し大会の当日。活躍した爽子は、「良い奴だ」ということで、吉田と矢野から気に入られる。男勝りの性格である吉田と、見るからにギャルの矢野は好対照であったが、運動会のクラス別サッカー対抗戦の練習を一緒にするなど、爽子とは親しくなる。

肝試しで一周しなかったとして罰ゲームを受けることになる風早だったが、内容が「貞子と一週間デート」だと知って、「失礼だろ! 黒沼は女の子だぞ!」と激昂する。そんな姿に爽子はまたも惹かれるものを感じ……

学園もの。原作のマンガはかなり有名なようで、私もタイトルだけは知っている。風早翔太は、「女心のわかる男キャラ」の代表格だそうだが、男から見ると絵に描いたような良い奴というのは「余り面白くない奴」でもある可能性が高い。若い女の子が同世代の男に抱く妄想がどのようなものなのかが何となくわかるような気がする。

映画の内容は40歳の男が観ても楽しめるようなものではなく、やはり若い人限定で楽しめるドラマかも知れない。

黒沼爽子を演じている多部未華子は、黒髪で頬を覆い、うつむき加減で上目遣いになるなど地味な女の子の雰囲気を上手く出している。マンガにも書かれているのかも知れないが、そんな爽子が笑顔になった時だけ風が吹いて、横顔が見え、可愛く見えるという、ベタだが王道の演出が用いられている。
ただ、多部未華子が地味な役作りに成功しているがために却って、吉田を演じる蓮佛美沙子や矢野役の夏菜の演技が伸び伸びとして魅力的に見える。特に蓮佛美沙子は溌剌とした演技をしていて良い。多部未華子はやや損をした格好だが、ラスト付近ではその損を取り返す展開がきちんと用意されている。

体育教師・荒井一市役のARATAは、「体育教師=頭はちょっと」というステレオタイプな役を振られているが、要所要所で良い演技を見せている。

爽子の母親役が富田靖子というのはちょっと意外であったが、富田靖子も出演時40歳なので、高校1年生の娘がいてもおかしくない年齢ではある。

学園ものであっても何歳になっても楽しめる作品もあるが、「君に届け」はそういう種類の映画ではない。30代前半までなら大丈夫だろうが、それを越えると父親の視点で観る映画になってしまうように思う。

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