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2015年5月の24件の記事

2015年5月31日 (日)

観劇感想精選(151) 市村正親、益岡徹、平田満 「ART」

2015年5月17日 京都四條南座にて観劇

午後1時から京都四条南座で、市村正親、益岡徹、平田満による三人芝居「ART」を観る。フランスの劇作家であるヤスミナ・レザの本をフランスの演出家であるパトリス・ケルブラが演出。テキスト日本語訳は、齋藤雅文、藤田美香、真藤美一の3人が手掛けている。

コメディであるが同時に心理劇であり、ボーッと観ていても楽しめる類の芝居ではない。

舞台はセルジュの部屋である。

幕が上がると市村正親演じるマークが舞台中央に立っており、友人であるセルジュ(益岡徹)が500万円もする絵を買ったと一人語りで説明するところから始まる。この芝居は一人語り、説明ゼリフ、傍白などがかなり多い。
セルジュが買った絵は、アントニウスという画家の作品であるが、縦120cm、横160cmの真っ白なキャンバスに白い絵の具の一本の線を入れただけというもの。マークはそれがアートだとはとても思えず、セルジュが本気なのか疑っている。マークによるとセルジュは「仕事でも人生においても成功している人間」であり、皮膚科の医師である一方で若い頃からギャラリー巡りをするなど芸術方面にも詳しいそうである。

購入した絵画を手にしながら舞台上手から現れたセルジュは、本当は550万円するものを特別に500万円で購入出来たとマークに語るのだが、マークは「そんなものはクソだ!」とにべもない。アントニウスはポンピドゥーセンターに絵画が飾られている程の才能のある画家であり、自分が購入したアントニウスの絵は作風が変わる前の貴重な作品だとセルジュはマークに説明する。
セルジュの一人語りがあり、マークは航空エンジニアの仕事をしているエリートだが芸術に関する知識はゼロ。15年来の友人であるが、エリートなので鼻につくところがあると説明される。
マークは、「だったらイワンの意見を聞いてみよう」と言うが、マークはイワンに関して「寛容な人物だが、それが友情においては致命的だ。寛容であるところは無関心であることに等しい」というようなことを言う。ここで二人は退場。

イワンを演じる平田満が「イワンです」と言いながら下手から登場。客席を笑わせる。イワンはマークやセルジュのようなエリートではない。文房具販売の仕事に転職したばかりであり、カトリーヌという女性と近く結婚する予定なのであるが、カトリーヌの実家が文房具店であるということで、文房具店を継ぐことの準備を始めているのである。
イワンは、マークからセルジュが購入した絵を見せられ、値段がいくらか当てるように言う。20万からスタートしたイワンは、マークにもっと値段は上だと促され、500万円まで行き着くが、そこまでの価値があるのかどうかは判断できないという。単なる白い絵ではなく特別な何かを感じるというのだ。

セルジュは白い線の他にグレーや、更には赤いものまで見えるという。流石に赤いものが実際に目に見える人はいないだろうが。

数日後、マークとセルジュはイワンと3人で映画を観に行く約束をしている。だが、イワンが中々やって来ない。セルジュはイワンについて「いつも遅刻する。時間通りに来た試しがない」と嘆いている。もう映画の上映開始時間は過ぎてしまったようだ。
セルジュはマークに、「傲慢なところがある」と指摘し、「セネカを読め」と言ってセネカの『幸福な人生について』を手渡す。
45分遅刻してイワンが登場。遅刻した理由を延々と語る。イワンには実母と継母がいるのだが、どちらとも関係が良くない。結婚相手であるカトリーヌにも実母(すでに亡くなっている)と継母がいるのだが、カトリーヌは継母とも関係がいいので、結婚式の招待状に実母と継母の両方の名前を載せようというのだが、イワンは自分の実母と継母の名前は載せたくない。それを正直にカトリーヌにいうと、自分だけ実母と継母の名前を出してイワンが出さないのはおかしいと言われたため、実母に名前を載せてもいいか電話で聞いたのだが、実母はイワンの話を断って、という内容であった。かなり長いセリフであり、平田満が全て語り終えると客席から拍手が起こった。
マークはイワンに「セネカを読め」と言って『幸福な人生について』を手渡し、客席から笑いが起こる。

マークはセルジュとの間に「私達の時間」ともいうべき時間があったと言うが、セルジュにはそんな覚えはない。マークはアートがセルジュを自分から引き離し自立させてしまったというのだが、セルジュはマークが芸術の知識がゼロであるため、「私達の時間」ともいうべきものも存在しなかったと思っている。マークは「私達の時間」の代わりに入ってきたのが真っ白な絵だと断言する。

真っ白な絵が何らかの寓喩的なものであることはわかり、ラストには一応の種明かしがあるのだが、その種明かしも暗示めいたものに終わっており、正体が明かされることはない。

平田満演じるイワンはコミックリリーフ的な役割であり(自分で「ピエロのイワン」と言うシーンがある)、笑えることをすることが多いのだが、セリフ自体は必ずしも分かり易いものではなく、時には暗示的になったりする。

3人が仲違いに終わるということはないのだが、白い絵の中から見出されたものから、「15年の歳月の経過」が浮かび上がってくる。

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2015年5月29日 (金)

笑いの林(45) 追悼・今いくよ よしもと祇園花月「祇園ネタ」&吉本新喜劇「笑う京都に福来たる!?」2012年1月1日

2012年1月1日 よしもと祇園花月にて

午後4時から、よしもと祇園花月で、「祇園ネタ」と吉本新喜劇「笑う京都に福来る!?」を観る。

「祇園ネタ」の出演者は、桜 稲垣早希、土肥ポン太、COWCOW、ザ・プラン9、ティーアップ、今いくよ・くるよ。

早希ちゃんは、今日も浅倉南ネタ。「いつもは『エヴァンゲリオン』のネタをやっていますが、祇園花月は年齢層が高いので、『エヴァンゲリオン』といっても受けないので、『タッチ』ならギリギリでわかるかな」と言い、「今年は浅倉南で行きたいと思います」とも語る。とはいえ、「ロケみつ」ではエヴァのアスカのコスプレだし、他でもアスカの格好はするであろう。
「みんな、今日は南のために甲子園に来てくれてありがとう。沢山沢山練習して、懸命にチケットを取って、祇園甲子園に来てくれたんだよね」で、始まり、「南は野球は出来ないから、あだち充先生に『漫談やれ』と言われてここに来たの」と言って、『タッチ』を知っている人限定で大笑いできるネタを披露する。

土肥ポン太は、まず自己紹介として八百屋をやっていること。30歳までコンビニでアルバイトをしていたことなどを語る。客席にも語りかけるが反応がないので、「基本、無視ですか」と笑わせる。「今年は何年ですか?」と聞いてきたので、私が「辰年!」と答える。土肥ポン太は、「あ、辰年。答えて貰ったのはいいんですが、僕も何年かわからないんです」と返してくれた。
それからネタ。一般人の形態模写である。突然の雨にビニール袋をかぶって現れるおばちゃん、手押し車を押しながらやってきて、「今日は沢山買うで、ベンツで来たから」というおばあちゃん、ヘルメットに携帯電話を挟んで手ぶらで電話するお兄さんなどを演じた。

COWCOW多田健二は、いつものスーツで登場し、「伊勢丹の紙袋です」と言って掴みをやる。今日は元日ということもあって親子連れが多い。ということで、大笑いしてくれる子供にお辞儀をして、相方の山田與志(やまだ・よし)に「よく笑ってくれる相手にお辞儀するのは止めなさい」と言われる。
多田は、「前から6列目に寝ている人がいます」と言う。
二人で回文をやることになり、山田は「トマト」「新聞紙」というが、多田は「パパ」「ママ」とわざとレベルの低いことを言う。
山田は、「竹藪焼けた」というが、多田は「パパ、竹藪焼けた、パパ」と返す。
山田は更に、「イカのダンスは済んだのかい」と高度な回文を披露するが、多田は「タコのダンスは済んだのコタ」と言い、「コタって何だ」と山田に突っ込まれる。多田は続けて、「スルメのダンスは済んだのメルス」と言って、わけがわからなくなる。
次は二人が恋人という設定で車に乗り、しりとりで感情を伝え合うということになるのだが、多田(女性役)は「わ」が来ると「別れましょう」、「か」が来ると「帰れ~!」と言って不仲なカップルにしてしまう。
メルスが人の名前になったりするが、折角、車に乗ったのだから、「メルスですベンツ」などとやればいいのにやらなかった。思いつかなかったのだろう。惜しいな。

ザ・プラン9(浅越ゴエ、なだぎ武、お~い!久馬、ヤナギブソン)。まず、ヤナギブソンが連想ゲームで「赤いものを挙げていこう」と言い、「トマト」で始めるのだが、浅越「赤い靴」、なだぎ「赤いカーテン」、久馬「赤井英和」とやって滅茶苦茶になる。やはりヤナギブソンが「輪唱をやろう」と提案し、「カエルの歌」を歌うのだが、次の浅越ゴエが、曲が終わるまで歌わない。やり直しということで、ヤナギブソンが歌い出すが、浅越ゴエの入りがおかしい。なら久馬から歌い出そうということで、久馬が歌うのだが、聞き覚えのない曲である。なだぎ武、浅越ゴエも歌うのだが、ヤナギブソンが「何の曲かわからん」と言う。実は歌っていたのは久馬の出身小学校の校歌であった。わかるはずがない。ということで、輪唱は止めて、テニスのラリーをやろうということになり、バーチャルダブルスが行われるのだが、ボールがいつも、なだぎ武に当たる。なだぎに当たりすぎるというので、なだぎがサーブに回るのだが、なだぎが打った球がいつまで経っても相手陣地に届かない。1分以上経って浅越ゴエが打ち返し、「遅すぎるがな」とヤナギブソンに突っ込まれる。今度はラリーになるのだが、みんながみんな適当に打ちまくって、どういう試合をしているのかわからなくなる。
今度はバケツリレーをやろうということになる。だが、バケツではなく、コップでのリレーになる。しかもヤナギブソンの手前の浅越ゴエが水を全て飲んでしまう。「コップじゃなくて、バケツリレーだ」とヤナギブソンが言うので、バケツリレーになるのだが、今度は重たいバケツを皆でゆっくり運ぶので時間がかかる。更にはタンクで運ぶことになり、ヤナギブソンを除く3人がかりで持ち上げようとするが、持ち上がらない。リアル過ぎる。
火事で燃えている家の中に赤ちゃんが取り残されているというので、浅越ゴエが救助に行く。浅越は赤ちゃんを無事救出するのだが、赤ちゃんをバケツリレーの要領で燃えている家の中に戻してしまうというところでラストとなる。

ティーアップ。祇園花月に来るまでの四条通の歩道がカップルのせいで通りにくいという、以前もやった話をする(二人とも京阪電車で来ているのである)。その後、長谷川宏が、前田勝の娘を嫁に貰うので、前田に挨拶するというネタになる。「お父さん」と呼びかける長谷川に前田は「お前にお父さんと呼ばれる筋合いはない」と答えるが、「ニックと呼べ」とわけのわからない展開になる。長谷川が「ニック」と呼ぶと、前田は、「ミスターを付けんかい」となる。長谷川は、「ミスター・ニック」と一応呼ぶが、「お前はマジシャンか」と前田に突っ込むことになる。

今いくよ・くるよ。先日、二人は祇園花月からの帰りにタクシーに乗っていたところ、追突されて怪我をしている。しばらくラジオなど音声のみの仕事となったが、今日が舞台復帰となる。
最近の吉本の男性漫才師には男前が多いという話になり、チュートリアルの徳井義実(京都市左京区出身である)、はんにゃの金田哲などを例として挙げる。「それに比べて、私らが若い頃は」と当時のいけてない漫才師の話になる。
くるよがフィギュアスケートの鈴木明子に似ているというおなじみのネタも飛び出す。
婚活の話になり、「今、またお見合いが流行り始めている」という。いくよが立食パーティーというと、くるよが「立ち食い」と身も蓋もない表現に変えてしまう。
くるよは内側が滑りやすいドレスを着ていたのだが、ついにはドレスが落ちてしまい、ピエロのような格好になってしまう。それでもくるよは「これはこれでいいやんけ」と言い、「どやさ!」と言って漫才を続けた。

 

吉本新喜劇「笑う京都に福来る」。今日の前説は漫天の二人であったが、吉本新喜劇の看板俳優である桑原和夫が体調不良のために降板したことが伝えられる。
出演は、内場勝則(座長)、中田はじめ、安尾信乃助、中川貴志、すっちー、高橋靖子、烏川耕一(うかわ・こういち)、森田展義、新名徹郎(にいな・てつろう)、大端絵里香、島田珠代。

内場勝則が経営する屋台ラーメン屋と、すっちーが経営する土産物屋に、暴力団・吉本組の烏川と安尾が「誰の許可得て店やっとんねん」と言いがかりをつけ、金を取ろうとする。更に土産物屋で働いている靖子の弟の森田がいい年して暴走族をやっているのだが、吉本組の烏川に麻薬を売るよ強要されて、逃げている。それでみなが危機に陥っているという設定である。
みんなでアドリブやりまくりである。更に森田はタイ人に間違われ、烏川は金正恩にそっくりだというので皆から突っ込まれる。
ちなみに、安尾信乃助は、先週やった劇とほとんど同じ役回りであった。
楽しい芝居だったと思う。

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私は私一個で成り立っているのではない

私の発した言葉はいつか誰かの発したセリフのコピーなのではあるまいか。

私の思考の回路はいつか誰かの頭の中を巡った「それ」を模しただけではないのか。

いや、疑問系にするべきではない。私が私一個で成り立っているのでない以上、私は「純粋なる未知の私」として存在しているはずはないのだから。

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2015年5月28日 (木)

コンサートの記(192) ロベルト・トレヴィーノ指揮 京都市交響楽団第589回定期演奏会

2015年4月17日 京都コンサートホールにて

午後7時から、京都コンサートホールで、京都市交響楽団の第589回定期演奏会を聴く。今日の指揮者は、アメリカ出身の若手、ロベルト・トレヴィーノ。

現在31歳と、指揮者としては大変若いロベルト・トレヴィーノ。頭に「東レの」と付けたくなる愉快な苗字を持つ(?)指揮者である。名前からイタリア系だと思われるのだが(ファーストネームも「ロバート」ではなく「ロベルト」である)プロフィール情報には書かれていない。1983年、テキサス州フォートワースの生まれ。2009年から2011年にかけてニューヨーク・シティ・オペラでアソシエート・コンダクター兼客演指揮者を務め、古典から現代、世界初演まで数多くのオペラを手掛ける。2010年にエフゲニー・スヴェトラーノフ国際指揮者コンクールのファイナリストとなり、2011年夏にはジェームズ・レヴァインからタングルウッド音楽祭の小澤征爾フェロー賞に選出されている。その後、シンシナティ交響楽団のアソシエート・コンダクターに就任。2014年からはシッペンスバーグ音楽祭の首席指揮者も務めている。
出身校などは記載されていないが、あるいは音楽大学出身ではないのかも知れない。指揮は、レイフ・セーゲルスタム、マイケル・ティルソン・トーマス、デイヴィット・ジンマンらに師事している。ジンマンが音楽監督を務めるアスペン音楽祭で、2009年にジェイムズ・コンロン記念・優秀指揮者賞受賞。2012年には、サー・ゲオルグ・ショルティ財団よりキャリア支援賞も受けている。

曲目は、ヴェルディの歌劇「運命の力」序曲、ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲(ヴァイオリン独奏:成田達輝)、ショスタコーヴィチの交響曲第5番。京響は先月もショスタコーヴィチの交響曲第8番を演奏しており、2ヶ月連続でメインがショスタコーヴィチの交響曲となった。

トレヴィーノのプレトーク(英語通訳:禹貴美子)は、ショスタコーヴィチの交響曲第5番に関するもので、ショスタコーヴィチが交響曲第5番を書く前、発表した歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」を観に来たスターリンが中座し、その後、ソヴィエト共産党の機関紙「プラウダ」でショスタコーヴィチは「音楽の代わりに荒唐無稽」などと激しく批判されることになる。そのため、ショスタコーヴィチは力作ではあったが分かり易いとはいえない交響曲第4番を封印(ソヴィエト共産党は「音楽は鼻歌で歌えるものでなければならない」という、今なら頭の弱い人しかしないような発想を持っていた)、名誉回復のための交響曲第5番を書いた。当時、ソヴィエトでは西側の音楽家としてはベートーヴェンのみが支持されていた。理由は「ベートーヴェンは民衆のための音楽を書いたから」である。ベートーヴェンは貴族を嫌い、第九などでは史上初のポピュラー音楽ともいえる「歓喜の歌」を作曲しているため、これは当たってはいる(モーツァルトなどは生活のために、基本的に貴族向けの音楽を書いた。初めてモーツァルトの音楽を聴いたソヴィエトの音楽評論家は「なんだ? この子どもの音楽は?」と記している)。トレヴィーノはベートーヴェンの交響曲第5番冒頭の「パパパパーン」と、ショスタコーヴィチの交響曲第5番冒頭の「パパー」というメロディーを歌い、共に明快な出だしであると語る。ショスタコーヴィチの交響曲第5番第2楽章は「サーカスのようだ」とも語るが、ショスタコーヴィチは自身が流刑になり、その地で生涯を終えるかも知れないという不安があり(当時のソヴィエトではそうしたことは日常茶飯事であった)、それが曲調に現れているとも語る。第3楽章の人民のためのレクイエム、第4楽章の凱歌も、様々な解釈があるかも知れないがまず音楽を聴いて欲しいとも語った。

今日の京都市交響楽団のコンサートマスターは渡邊穣。フォアシュピーラーに泉原隆志。フルート首席奏者の清水信貴、オーボエ首席の高山郁子、クラリネット首席の小谷口直子は今日も後半のみの出演。これまで木管首席ばかり書いてきたが、金管も前半後半で入れ替わりがあり、トランペット首席のハラルド・ナエスは後半のみの出演である。

ヴェルディの歌劇「運命の力」序曲。この曲は、サー・アントニオ・パッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア国立管弦楽団による本場の演奏を生で聴いたことがあるが、京響にはローマ・サンタ・チェチーリア国立管のような金管の浮遊感、音の明るさなどはなく、渋めの演奏である。ただ、悪くはない。むしろ好演である。

トレヴィーノの指揮であるが、とても明快。拍を刻んだり1拍目だけを示したり、音型を描いたりするが、見ていてどのような音楽がやりたいのか手に取るようにわかる。

なお、今日は季節のためか、京都コンサートホールの音響が普段とは異なり、残響が少し長めである。通常は満席時で2秒ほどであるが、今日もほぼ満席なのに2・5秒ほどの残響があった。

ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲。以前は、滅多に演奏されない曲であったが、このところ実演に接する機会が増えている。人気上昇中なのであろうか。ただレコーディングは増えていないようである。

ヴァイオリンソロの成田達輝(なりた・たつき)は札幌出身。パリ国立高等音楽院を修了しており、現在もパリ在住である。2010年にロン=ティボー国際コンクール・ヴァイオリン部門で第2位、2012年のエリザベート国際コンクール・ヴァイオリン部門でも第2位となり、合わせてイザイ賞も受賞している。技巧派のヴァイオリニストであり、フランスの新聞紙で「偉大な名手パガニーニのライバル成田達輝」と賞賛されてる。

成田のヴァイオリンであるが、出だしは少しハスキーな音を奏でる。ただ、これは今日の京都コンサートホールの音響によるところが大きいようで、ショスタコーヴィチの交響曲第5番でのコントラバスのピッチカートや渡邊穣のヴァイオリンソロもいつもより渇いた音を出していた。
ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲は何よりも技巧勝負のところがあり、ヴィルトゥオーゾタイプのヴァイオリニストでないと太刀打ち出来ないが、成田はメカニックにおいて抜群の切れ味を見せる。曲調の描き分けや強弱の付け方も上手いが、いざという時の音楽の深さになるとトレヴィーノ指揮の京響に力負け。ただ、まだ若いヴァイオリニストなのでこれだけ弾ければ十分とも思える。

後半、ショスタコーヴィチの交響曲第5番。トレヴィーノは少し速めのテンポで颯爽とスタート。個性的な音楽作りも行っており、第1楽章ではフルートソロ、第2楽章ではオーボエソロにナチュラルに吹かせず、敢えて間を作って奏でさせたりした。
京響はパワフルであり、ショスタコーヴィチを演奏するのに十分な力を持っている。

第4楽章は、ショスタコーヴィチの指示の倍速でスタート。レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニックが作曲者の御前演奏で行った解釈であり、ショスタコーヴィチのお墨付きでもある。この楽章ではトレヴィーノは一部を除きかなり速めの演奏を展開。それほど皮相にはしなかったが、凱歌とも聞こえない解釈である。
個性的だったのはラストで、トレヴィーノはコーダでも減速を行わずに終了。そのため、途中でブツ切りにされたように聞こえる。こうした解釈もありなのだろう。

演奏終了後、客席は大いに沸き(早めに帰ってしまったお客さんも多かったが)、トレヴィーノはオーケストラのメンバーを立たせようとするが、京響はトレヴィーノの敬意を表して立ち上がらず、トレヴィーノが一人で指揮台に上がった喝采を浴びた。その後もトレヴィーノは楽団員を立ち上がらせようとするが、京響の団員がそれに応じないので、トレヴィーノは渡邊穣の手を取って立たせ、オーケストラメンバーも立ち上がって、拍手を受けた。

指揮者界には「40、50は洟垂れ小僧」という言葉があり、31歳では指揮者として赤ん坊並みと見做されることが多いのだが、その若さで確かな構築力を持つ熱狂的な音楽を作ったトレヴィーノ。なかなかの指揮者である。

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2015年5月26日 (火)

笑いの林(44) 「週末よしもと爆笑スーパーステージ in 富田林2014」

2014年4月6日 大阪府富田林市のすばるホールにて

午後4時30分から、興正寺寺内町とPL(パーフェクト・リバティー)教団の本部があることで知られる大阪府富田林市のすばるホールで「週末よしもと爆笑スーパーステージ in 富田林2014」を観る。出演は、デニス、桜 稲垣早希、はんにゃ、フルーツポンチ、モンスターエンジン、ハイキングウォーキング、ライセンス、ガレッジセール。すばるホールの緞帳には興正寺寺内町が描かれており、やはり富田林の誇りはPL教団ではなく興正寺寺内町であることがわかる。

デニスは松下宣夫と、日本とブラジルのハーフである植野行雄のコンビ。植野行雄は中東風の顔立ちであり、それをネタにする。植野の顔が濃いので、植野は「顔があっさりしてると言われてみたい」。ということで、松下が「植野の顔は」と言って、お客さんが「あっさり」と返すことにする。植野は前から2列目にいた若い女性3人組に「『せーの』と言ったら『付き合って!』と言って下さい」と注文する。
松下「植野の顔は」、お客さん「あっさり」と何度かやった後で、植野が「せーの」とやり、女性3人組は「付き合って!」と言うが、植野は「ごめんなさい」と断る。「何で断るねん!」と松下が突っ込む。
引きこもりネタ。松下が引きこもりの生徒をやり、理由が悪口を言われるからという設定なのだが、熱血教師役の植野の方がずっと酷い目に遭っているというネタである。植野はガーデニングをしていただけで通報されたり、自転車で走っていたら子供から「泥棒!」と呼ばれたり、居酒屋のお通しで一人だけポップコーンを出されたり、イラク人同士の喧嘩に巻き込まれたりしたことがあるという。

アスカのコスプレで早希ちゃんは、フリップ漫談「花よりサルカニ」をやるが、これまでとはかなり違った内容になっていた。表紙の絵も綺麗になっていたが、特訓シーンが加わっていたり、「ドラゴンボール」のベジータをもじった俺様キャラのハチータが登場したり、臼ひげというキャラクターも初めて登場する。いつの間にか「サルカーニZ」になっており、完結せずに予告で終わる。

「花よりサルカニ」は2月の単独公演で初披露され、その後、R-1ぐらんぷり準決勝でも用いられたが、おそらくR-1用に作られたネタであり、持ち時間内に終わるよう短くしたバージョンが使用されて来たのであろう。R-1が終わったので、10分もたせるためのバージョンに変更したのだと思われる。

このネタはアスカの格好でする必要はないのだが(単独公演ではスーツに眼鏡というスタイルで行われている)、テレビで見慣れたアスカの格好の方がいいと感じたのだろうか。

はんにゃ。金田が富田林の街を誉めるが、川島から「バスでここまで来て、景色ほとんど見てないじゃん」と言われる。
川島は元々小太りの体験であったが、中年太りが進行して、腹が大きく出ており、まずそれをネタにされる。

「なんとなく気まずい場面」。コンビニバイトに入った川島だが、先輩アルバイトの金田に「全然仕事覚えてないじゃん」と注意される。それから色々あって出身地の話になるのだが、

金田「出身地どこ?」
川島「愛知県です」
金田「愛知県のどこ?」
川島「いや、言ってもわからないと思うので」
金田「いいから言ってみ」
川島「田原市というところです」
金田「え? 田原? 俺も田原。中学校どこ?」
川島「田原中学校です」
金田「え? たっちゅう(田原中学校の略称)? 俺もたっちゅう。25期生」
川島「私は23期生です」
金田「ああ……、どうもっす……」

と先輩後輩の関係が逆転してしまうというものであった。

フルーツポンチ。まず「遠くから来た人」と聞くが、最初に答えた人が「鹿児島」と言ったため、それより遠い人がいなくなってしまう。「和歌山、兵庫と拡げたかったのに」と二人は言う。
村上が、「春休みに行った場所」として、「花見」、「温泉」などと聞いていくが、「じゃあ、コンビニの冷凍庫に入ったっていう人」とツイッターでのいわゆるバカッター投稿が問題になっていることを聞く。
村上は更に「食品偽造をしてしまった人」と聞いて、相方の亘(わたり)に「いても手挙げられへんわ」と突っ込まれる。村上は「俺達も食品偽造だ。フルーツポンチという名前で人間が出てきている」という。

村上は「喜怒哀楽」という四字熟語が気に入らないという。「喜」と「楽」の差が余りないからだそうだ。そこで「楽」を「悔しい」や「恥ずかしい」などに変えて演じて見せるが、いずれも大袈裟なので楽がいいという結論になってしまう。

モンスターエンジン。
西森がいきなり、「中小企業!」と言い、お客さんの一人が「技術!」と答える。西森の実家は鉄工所だそうだ。
西森は30歳を超えると体が衰えてくるが、色々なことが気になり出したりもする。コンビニの前でたむろしているヤンキー達に説教したくなると言い、大林がヤンキーをやるが、西森はやたらと早口で説教して「名刺」しか聞こえなかったり、ジュースを買ってあげるなどビビりキャラになったりする。

ハイキングウォーキング。
鈴木Q太郎が「39歳」と自己紹介をした後で何故か会場がどよめく。鈴木は「これは39歳に見えないということなのでしょうか」、「格好(キャラクターの入ったTシャツにジーパン)が39歳らしくないということなのでしょうか」と戸惑う。
「スーパーイリュージョン」ということで、鈴木がジェット風船を飛んでからすぐに捕まえる、一息で風船を大きく膨らませる、空の段ボール箱の上に10秒立つという芸を行おうとするがいずれも失敗する。最後は、コーラを一気飲みした後でゲップを出さずに山手線の駅名全てを言うという芸に挑む。鈴木が出したコーラに会場から「(ペットボトルが)小さい」と声が上がるが、「これは500mlで普通です」「1.5リットルしたのスギちゃんです」ということでコーラを一気飲みし、フリップに書かれた山手線の駅名を東京駅から外回りで全ていうことに成功するが、その後で大きなゲップをする。

ライセンス。
藤原が「音楽でコラボレーションなどをやるとよく売れる」ということでコラボレーションネタをやる。まずは教師とロックミュージシャン。藤原は、教師が教室に入ってきた状況から出席番号を読み上げるまでの状況を歌詞にしてロックにする。滅茶苦茶である。
続いて、警察官とラッパー、「俺、警官、悪いことよう好かん、凶悪事件起こるの大体夜間、勤務は今日も長時間」などと韻を踏む。
次は、力士とウェイトレス。藤原が離れた位置から相撲の土俵入りの型をしたまま摺り足で近づいて来る。やって井本の所まで辿り着くが「遅いわ!」と突っ込まれる。
今度は突っ込むまで長いというネタをやるが、やはり力士の土俵入りの型をしたまま摺り足で近づいて来る。ただ藤原は高く掲げた右手ではなく、左手で井本を小突いた。

トリはガレッジセール。
ゴリの兄二人はPL学園中等学校・高等学校に通っていたため、ゴリも良く富田林に遊びに来て、花火大会などを楽しんでいたという。
PL学園は厳しいそうで、全寮制であり、共学であるが男子と女子は目を合わせて会話してはいけないというルールがあるという。本当がどうかは知らないが背中合わせで会話するのだそうだ。また、朝早く起きなければならず、授業の前に色々な作業をやるそうで、ゴリの兄曰く「自衛隊のようなところ」だそうである。
ゴリの兄二人はPL学園での生活に耐えきれず、長兄は高一で、次兄は中二で寮から脱走し、そのためゴリもPL学園に進む予定だったが取りやめになったという。
それから二人の出身地である沖縄と大阪は似ているという。開放的なのだそうだ。東京ではコンビニで芸能人が買い物をしていても遠慮して話しかけたりはしないが、大阪人だとどんどん聞いてくるという。新大阪駅でも、「ほれ、あれや! あれ! えーと、ゴレッジセールのガリや!」と、「惜しーい!」間違いをされたとのこと。
二人はショートコントを次々に行う。
レストランで、ゴリが「いらっしゃいませ。何名様でしょうか」と言い、川田が「一人です」と答えると、ゴリは「店員さんは奥です」と言って、川田は「あんた誰?」となる。

「病院」。患者の川田が医師のゴリに病名を聞きに来る。ゴリは「病名を伝えるのは凄く難しいのですが」と言った後で、「骨粗鬆症」と続けて、「そっちの難しいのか」となる。

 

最後は全員が登場して、席番号による抽選プレゼント。出演者全員のサインの入った公演ポスターが賞品である。ライセンス・藤原が「F列10番」と予告してF列8番という近い席を当てたり、早希ちゃん(早希ちゃんだけは、デニム地のワンピースという普段着に着替えていた)が何故か箱に「おっとっと」を入れてかき混ぜて「おっとっと」を取り出し、ゴリから「これ、芸人がやってるからいいけど、普通にやってたらただの頭のおかしい人だよ!」と突っ込まれたり(何故かポスターと一緒に「おっとっと」もプレゼントということになる)、ゴリが「関空の飛行機の時間に間に合うようにしなければならないのですが(これはおそらく本当。吉本は余程のことがない限り宿泊はさせないのである)」ということで急ぎつつも5名にポスターがプレゼントされた。

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2015年5月25日 (月)

仲宗根美樹 「川は流れる」

仲宗根美樹の1961年のヒット曲「川は流れる」。美空ひばりを始めとする多くの演歌歌手がカバーしている他、原由子のカバーでも知られています。私は原由子のカバーでこの曲を知りました。

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2015年5月24日 (日)

坂本龍一 ―― featuring Sister M(坂本美雨) 「The Other Side of Love」

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2015年5月21日 (木)

コンサートの記(191) 「西本智実プロデュース 座オペラ in 南座~オペラ『蝶々夫人』全幕上演~」(再演)

2015年1月31日 京都四条南座にて

午後4時から、京都四條南座で、「西本智実プロデュース 座オペラ in 南座~オペラ『蝶々夫人』全幕上演~」を観る。西本智実が指揮と演出を手掛けたオペラ上演である。京都と東京で公演があり、京都は四條南座、東京は新橋演舞場と、どちらも歌舞伎をメインとした劇場でオペラの上演が行われる。午後3時30分開場予定であったが、屋外が吹雪いてきたため、3分ほど早めの開場となった。

「座オペラ in 南座~オペラ『蝶々夫人』全幕上演~」は再演である。初演の時もチケットは手に入れていたのだが、持病が思わしくなく、観に行くことは出来なかった。

京都でも東京でも芸妓が出演する。今回の京都公演では祇園甲部の芸妓と舞妓が登場し、井上八千代の振付で踊る。東京公演では新橋の芸者が出演する予定である。西本の発言によると別演出になる模様。

西本智実が自ら組織したイルミナートフィルハーモニーオーケストラを指揮しての上演。西本の演出であるが、幕を何枚も垂らし、バックライトで影絵を作ることが多いのが特徴。一方で、演技については西本は詳しくないようなので、個々に任せている部分が多いようだ。日本ではコンサート指揮者としてのみ知られている西本だが、実際はオペラ指揮者としての経験も豊富とはいえないもののある。

蝶々夫人はダブルキャストであり、今日は佐藤路子が、明日は青木エマが歌う。ピンカートンにジャンルーカ・シャルペリッティ、シャープレスに田中勉、ゴローに中井亮一、スズキに野上貴子、ケイトに松岡万希。

南座はオーケストラピットがないため、イルミナートフィルハーモニーオーケストラが舞台の上に上がり、舞台上手半分がオーケストラのためのスペースで、オペラ歌手達が演じるのは舞台下手半分の空間となる。

廻り舞台を使用。まず、西本とイルミナートフィルのヴァイオリン奏者達が舞台奥の影になった部分におり、正面には竹が数本立っている。定式幕が開くと、芸妓が一人立っており、稀音家温子(きねや・あつこ)の三味線、梅辻理恵の琴による「さくらさくら」に合わせて踊る。途中からは謡いも入る。上手からピンカートンとゴローが登場し、芸妓の舞を眺めてピンカートンが満足した後で二人は下手に退場。

その後、廻り舞台が回転し、西本とイルミナートフィルのメンバー全員が舞台上手側に揃う。舞を演じていた芸妓はセリで退場する。そこで、プッチーニの歌劇「蝶々夫人」スタート。

ピット内では、オーケストラの配置がバラバラになることが多いのだが、今日は舞台上で演奏するため、ドイツ式の現代配置に近いスタイルで演奏することが可能である。

西本の指揮であるがコンサートの時よりもオーバーアクションである。ただ、指揮姿は端正で指示もわかりやすい。先日、三ツ橋敬子の棒の上手さに驚嘆したばかりだが、かつて「女は将軍と指揮者にだけはなれない」といわれたことがあるように、女であるというそのことだけで指揮者としては不利であり、女性が優れた指揮者であると認めて貰うための最初の武器は巧みな棒捌きということになるのであろう。

イルミナートフィルハーモニーオーケストラはコアメンバーは決まっているが、その他は公演毎にオーディションで選ばれたメンバーが加わるという形式を取っているようである。指揮者として元・京都市交響楽団のコンサートマスターで、今は以前所属していた東京交響楽団のコンサートマスターに出戻ったグレブ・ニキティンも所属していたりする。
演奏であるが、南座が音響設計された劇場ではないということもあり、最初は弦がひりついて聞こえたが、そのうちに気にならなくなる。想像していたよりもアンサンブルは上質である。

今日は3階3列3番という3並びの席での鑑賞。野球ならトリプルスリーで良かったのだが、客席だと3が揃っても特に意味はない。なお、西本智実は女性のファンが多い指揮者であるため、今日も女性客が大半であった。

無料パンフレットに西本の「蝶々夫人」上演に当たってのメッセージが書かれているが、海外の歌劇場でも西本に「『蝶々夫人』を振らないか」というオファーはあったそうである。日本が舞台である「蝶々夫人」だけに日本人の指揮者が好ましいと思われたのであろう。ただ、西本は断ってきた。理由は「演出上の日本人に対する捉え方や、歌手達の立ち居振る舞い等に共感できなかったから」だそうだが、確かに海外のプロダクションが手掛けた「蝶々夫人」は酷いものが多い。DVDで入手できる「蝶々夫人」の映像の中には「蝶々夫人」なので虫のコスチュームというとんでも演出版がある。日本人が演出を手掛けたものはまだましだが、映像では入手出来るものはない。

プッチーニが用いた台本も、日本に関して中途半端な知識で書かれたものであり、仏教と神道がごっちゃになっていたり(もっとも、江戸時代までは神仏習合は普通であったが)、わけのわからない呪文があったり(最近になって、それが「猿田彦」を表す言葉であることがはっきりした)、プッチーニが採取した日本の旋律も用途が別のものであったりする。

そうした諸問題をクリアするには日本で「蝶々夫人」を上演するしかないわけで、西本が指揮者デビューした場所である京都と、ポストを持っている東京で「蝶々夫人」の企画を立ち上げた。

ハーフサイズステージでのオペラということで、豪華な舞台セットは用いられず、先に書いたように布を効果的に使った上演が行われる。また、花道も蝶々夫人が登場する場面などで用いられた。

蝶々夫人は、祇園甲部の芸妓や舞妓を引き連れて登場するが、彼女たちはぽっくりを履いているため、足音がガタガタとうるさいのが難点である。芸妓や舞妓の出演時間は短い。蝶々さんと一緒に出てきた人達(長崎・丸山の芸者である)は、本来は歌うシーンもあるのだが、祇園甲部の芸妓や舞妓にクラシックの歌唱をさせるのは無理なので、イルミナート合唱団の女性歌手達が袖で歌う。

第1幕は、ストーリー自体は起伏がないため、飽きが来やすいのであるが、西本は飽きさせないよう蝶々夫人の心理が変わる度に照明を変えるという演出を選ぶ。ただ余りにも頻繁に照明の色が変わるため、せわしない印象を受けてしまう。

プッチーニの書いたメロディーは魅力的。「星条旗」と「君が代」という、ピンカートンのアメリカ、蝶々夫人の日本の国歌のメロディーが登場する他、「さくらさくら」、「お江戸日本橋」、「宮さん宮さん」、「豊年節」(変換したら「法然節」と出た。「南無阿弥陀仏」と唱えるものなのだろうか?)などが用いられている。

西本の演出では、僧侶であるボンゾをバックライトによる影のみで出演させる。もともと着物姿で演じられるオペラであり、色物なのであるが、僧侶の格好はオペラに出演させるには更に奇異なので避けたのかも知れない。ちなみに、ボンゾは蝶々夫人に「我々の宗教を捨てたのか?」と問うが、実際に蝶々夫人やスズキが唱えるのは、イザナギ、イザナミ、猿田彦命、天照大神(音読みによる「てんしょうだい」という誤った読み方が伝わってしまい、プッチーニも「てんしょうだい」という言葉にメロディーを乗せている。西本の「プッチーニの作ったメロディを変更したくない」という意向により読み方は訂正されずに上演された)など、記紀の時代から伝わる神道の神々で、仏の名前は一つも出てこない。またスズキが夕方のお務めをする場面があり、これは仏教のしきたりのはずであるが、そこでも神道の神々の名前が読み上げられてしまっている。

最も有名なアリアである「ある晴れた日に」(実はJOYSOUNDのカラオケに入っていて、私は歌ったことがある)を佐藤路子は速めのテンポで歌う。少し素っ気ない気もするが、悪くはない。

ラストで、西本は幕にもう一人の蝶々さんの影絵を映し出すが、ここは意図不明である。西本は「(蝶々さんの)誇りと魂は決して死なない!」と書いているため、それを表したかったのかも知れないが、にしても妙な感じになっていることは否めない。

上演終了後、客席は沸き、出演者達は4度のカーテンコールに応えた。

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2015年5月20日 (水)

「ドラえもん音頭」

昔懐かしい「ドラえもん音頭」。ラストではドラえもんがルー大柴のファンであることがわかります(?)

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はっぴいえんど 「風をあつめて」

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2015年5月18日 (月)

剛田武 「おれはジャイアンさまだ!」

以前、ジャイアンの声優をやっていた、たてかべ和也が作詞し、自身で歌っている「おれはジャイアンさまだ!」。ジャイアンが音痴という設定であるため全編を聴く機会はほとんどない(「天下無敵の男だぜ」で終わることが多い)のですが、こんな歌です。

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2015年5月17日 (日)

笑いの林(43) 劇団アニメ座ネタバトル~夢の超人タッグ編~

2014年10月20日 新宿文化センター小ホールにて

午後7時30分から、新宿文化センター小ホールで、劇団アニメ座ネタバトル~夢の超人タッグ編~を観る。

劇団アニメ座の座員達が、今回は劇ではなく、漫才で競うというイベント。漫才コンビは登場順に、こりゃめでてーな・伊藤&セブンbyセブン・玉城、キャベツ確認中、天津・向&桜 稲垣早希(ムカサキ)、マリリンジョン&キャベツ確認中・キャプテン★ザコ、セブンbyセブン・玉城&がっき~、ドラゴゲリオンZ(R藤本&桜 稲垣早希)、若井おさむ&キャベツ確認中・しまぞうZ、R藤本&マリリンジョイ、こりゃめでてーな伊藤&がっき~。2番目に登場するキャベツ確認中だけ常に活動している漫才コンビである。

開場が15分ほど押した公演であったが、やはり吉本芸人達のスケジュールが合わず、今朝まで徹夜でネタ作りを行っていたコンビがあったり、飛行機に乗る際に小道具が危険物と見做されて没収されたため、即座に書いた別のネタをやらざるを得なかったりと、笑いの完成度は必ずしも高くなかった。

ちなみに若井おさむはガンダム芸人でいつもはアムロ・レイのネタを行うのだが、今回は完全に若井おさむとして出演したコントがあったりと、アニメ座ネタバトルといいながらアニメキャラではなく、アニメ好きの芸人の話になっているものもあった。R藤本とマリリンジョイのネタはドリフのヒゲダンスであり、アニメとはほとんど関係ない。また、天津・向は今回もアニメキャラではなく天津・向本人としてだったり、ニセガンダムファンのライターとして登場していた。

そんな中でドラゴゲリオンZの二人だけは、板に付いた時から他のコンビとは安定感が違った。昨日、一緒にお笑いの舞台をやった後で、ニコニコ生放送にも二人で出演、そして今日も漫才ということで、二人で漫才を行うということに違和感はかけらも受けない。内容はクレーマーを題材にしたものだったが、「ドラゴンボール」と「エヴァンゲリオン」の妙なところも題材に取り入れており、完成度も他のコンビのものに比べると高かった。

観客には一人一枚、投票用紙が配られており、良いと思った漫才には○を付けるようになっている。私は12組中3つしか○を付けなかったが、ドラゴゲリオンには勿論、○を付けた。

結果はドラゴゲリオンZの優勝。断トツだったそうである。

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2015年5月16日 (土)

コンサートの記(190) クリスティアン・アルミンク指揮 京都市交響楽団 「モーツァルト 未來へ飛翔する精神・友情のホルン」

2014年11月19日 大阪・京橋のいずみホールにて

午後7時から、大阪・京橋の、いずみホールで、「モーツァルト 未来へ飛翔する精神・友情のホルン」というモーツァルト・シリーズの2年目第2回、クリスティアン・アルミンク指揮京都市交響楽団、シュテファン・ドール(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席ホルン奏者)による演奏会を聴く。

曲目は、ダニエル・ケロッグの「弦楽のためのモーツァルトによる讃美歌」、以下は全てモーツァルト作品で、ホルン協奏曲第4番、ホルン協奏曲第3番、交響曲第36番「リンツ」

モーツァルトはホルン協奏曲という他の人が余り書いていないジャンルの曲目を4曲も書いているが、このうち第3番と第4番のホルン協奏曲は、モーツァルトの24歳年上のヨーゼフ・ロイトゲープのために作曲されている。演奏者を想定して書かれた曲である。超絶技巧が要求される曲で、モーツァルトが、楽譜に「それゆけブタ公」、「哀れなロバ公」などとイタズラ書きを行っていることでも知られている。ちなみにモーツァルトが楽譜にイタズラ書きを行っているのは極めて親しい間柄にあった人物に宛てたものだけであり、ロイトゲープとモーツァルトの関係の良好さを物語っている。

指揮のクリスティアン・アルミンクは、先週の月曜日に、NHK大阪ホールでNHK交響楽団を指揮したコンサートを聴いたばかり。N響への客演はレナード・スラットキンの代役だったので、本当は今日が初のアルミンク体験のはずだったのだが、立て続けにアルミンク指揮の演奏会に接することになった。今日のアルミンクは全曲ノンタクトによる指揮である。

今日の京響のコンサートマスターは泉原隆志。渡邊穣は降り番で、フォアシュピーラーには尾﨑平。今日の曲目にはフルートは登場しない。オーボエ首席奏者の高山郁子はオーボエが加わる2曲共に登場。クラリネット首席の小谷口直子は降り番である。
第1ヴァイオリン6人の室内オーケストラ編成での演奏。ドイツ式の現代配置である。

ダニエル・ケロッグの「弦楽のためのモーツァルトのよる讃美歌」。ダニエル・ケロッグは1976年、アメリカ生まれの若手作曲家。「弦楽のためのモーツァルによろう讃美歌」は2006年に初演された曲である。モーツァルトの合唱曲の中でも人気の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の動機を散りばめた、極めて美しい曲。冒頭の弦楽の響きは「天国的」という言葉が最も似付かわしく、その後も典雅な響きによる弦楽合奏が続く。

シュテファン・ドールをソリストに迎えてのホルン協奏曲第3番と第4番。
燦々と輝くような音色でホルンを弾くドールに、アルミンク指揮の京響は精緻なアンサンブルで応える。ホルンにとっては極めて難しい高音もドールは苦としない。

演奏終了後、客席からの喝采を浴びたドールは、メシアンの「峡谷から星たちへ」より第6曲“恒星の叫び声”を演奏。ミュートを生かし、音の遠近法を駆使した難度の高い曲であったが、ドールは軽々と演奏してみせた。

交響曲第36番「リンツ」。先週のN響との演奏会でも情熱的な音楽作りをしたアルミンクだが、今日のモーツァルトでも熱い演奏を繰り広げる。
最近では、モーツァルトというとピリオド・アプローチを行う指揮者の方が主流だが、アルミンクはピリオドの影響皆無のロマンスタイルによるスケールの大きな演奏を展開。ピリオドによるモーツァルトに比べると暑苦しい感じがしないではなかったが、演奏自体は見事といえるものだった。
京響の弦楽は上品さと力強さを兼ね備え、モーツァルの楽曲が持つ多彩さを丹念に解き明かしていた。

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引き裂かれた自我

振り返るとこれが一人の男の人生かと訝しくなることも多々ある。私は私にとっても正体不明である。

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2015年5月14日 (木)

笑いの林(42) 「桜 稲垣早希のセンパイとあそぼう!」2011年2月

2011年2月14日 京橋花月にて

午後7時から、大阪の京橋花月で、「桜 稲垣早希のセンパイとあそぼう!」を観る。今回の先輩ゲストは、ザ・プラン9の4人(お~い!久馬、浅越ゴエ、ヤナギブソン、なだぎ武)。

桜 稲垣早希ちゃんの看板公演の第3回目である。

今回も「センパイと話そう!」と「センパイとあそぼう!」の二部構成。

今日の早希ちゃんはアスカのコスプレではなく、普通の格好で登場。髪を下ろし、黒のワンピースに黄色のジャケット、黒のストッキングに毛皮のブーツという装い。

ステージに上がった早希ちゃんは、客席に向かって、「今日は雪ですが、遠くから来られた方はいますか?」と訊く。「新潟!」と答えた客がいたので、早希ちゃんは「新潟というと日本地図の左側ですね」(?)と応じ、「南の方からいらっしゃったんですね」(?!)と相変わらずの天然ぶりを発揮する。

「センパイと話そう!」では、「結婚」についてを早希ちゃんが選び、ザ・プラン9で唯一の妻帯者であるヤナギブソンに話を聞く。他のメンバーは結婚願望がないそうで、なだぎ武や浅越ゴエは「もう40歳なので、子供が小学生になったら50代になっている。50代で授業参観に出るなんて嫌だな」「運動会で若いお父さんに混じって走りたくない」と否定的な意見を述べた。

早希ちゃんは結婚願望はあるが、「35歳ぐらいでいいかな」とのこと。「『ロケみつ』のスタッフからは『産休を取ってもいいよ』って言われている」ことも明かした。

続いて、「この世界での生き残り方」の話題になり、浅越ゴエが「『ロケみつ』を出来るだけ長く引っ張る」と提案した。早希ちゃんも「『ロケみつ』が命綱みたいなもんやから」と応えていた。

続いて、「センパイとあそぼう!」のコーナー。

まずは、パンダの絵を描くというゲーム。どの部分が黒でどの部分が白なのかを正確に描けるかがポイントとなる。浅越ゴエは後ろ向きのパンダの絵を描き、顔が見えないということで失格。他のメンバーも、なだぎ武がやたらとマッチョなパンダを描いたり、ヤナギブソンは往年の落語家集団「ザ・パンダ」の絵を描いたりと無茶苦茶。

絵が得意で、ネタでも絵を用いる早希ちゃんは、何故か妖怪のようなグロテスクなパンダの絵を画き、耳が白だったということで失格になった。

続いて、巨大風船三つを割るというゲーム。ザ・プラン9のメンバーが試してみるが、なかなか割れない。早希ちゃんは上に乗って押しつぶそうとするが、無理であった。客席から「爪を使って!」というアドバイスがあったので、早希ちゃんは爪で試してみたが駄目。ザ・プラン9のメンバーが踵落としを試みるが、風船は跳ねただけであった。

最後は、5人全員で風船の上に乗っかり、やっと一つ割る。コツを掴んだのか、残る二つも同じ要領ですぐに割れた。

最後は、開演前に客席から募ったアンケートのキーワードを用いての即興芝居。アンケート用紙は開場時に配られ、私も応募したのだが、くじ引き方式で選ばれるので採用されず。残念。選ばれたキーワードは、「鼻血」、「土下座」、「日本代表」、「奈良の大仏」、「誰が興味あんねん?」の5つ。
バレンタインデーということで、好きな男子にバレンタインのチョコを贈る女子という芝居が演じられることになる。配役も、くじ引きで決められ、早希ちゃんは、「告白する女子生徒の親友」役になった。他の配役は、男子生徒に、なだぎ武、告白する女子生徒に浅越ゴエ、熱血教師にヤナギブソン、ヤンキーに、お~い!久馬。

学校が舞台ということで、早希ちゃんはセーラー服に着替えて登場した。セーラー服姿の早希ちゃんというのはレアである。

まず、なだぎ武が、浅越ゴエと、お~い!久馬からチョコを貰い、「二つも食べたら鼻血が出る」とセリフを言って、「鼻血」クリア。浅越ゴエが土下座をして「土下座」も達成。浅越ゴエの太ももが太いということで、ヤナギブソンが浅越ゴエをサッカー部に誘い、お~い!久馬が「お前の足ならサッカー日本代表になれる」と言って「日本代表」も出る。ここで早希ちゃんが卒業旅行に奈良に行こうという話に持っていき、「奈良の大仏」の話を出して、残るは「誰が興味あんねん?」一つになる。ヤナギブソンが、奈良の若草山でピクニックをした時の弁当のおかずの話になり、「誰が興味あんねん?」で締めて、劇は無事成功。成功した際に流れることが決まっていたGReeeeNの「キセキ」が鳴り響く。
ラストでは、何故か早希ちゃんが、「う、撃たれた」と胸を押さえてしゃがみ込んで狙撃されたシーンを作りだし、ザ・プラン9のメンバーも銃撃されて倒れることで幕となった。

次回の「桜 稲垣早希のセンパイとあそぼう!」は、3月21日で、早希ちゃんは「(チケット)発売は3月22日です」(実際は2月22日)とまたもボケをかまして笑いを取った。

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2015年5月11日 (月)

YMO 「ONGAKU」

坂本龍一がまだ幼かった娘の坂本美雨へのメッセージとして書いた曲。1983年のYMO散開ライブの映像です。

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2015年5月10日 (日)

何も分からないということが

「何も分からないということ」が分かり続けていく。そんな日常。

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2015年5月 9日 (土)

笑いの林(41) 「Dear Woman ~私達、結婚できる女になります!!~」

2015年4月23日 道頓堀ZAZA HOUSEにて

午後7時から、道頓堀ZAZA HOUSEで「Dear Woman ~私達、結婚できる女になります!!~」を観る。出演:桜 稲垣早希、宇都宮まき、小泉エリ、女と男・和田ちゃん、山本あきこ、尼神(あまこう)インター・誠子。MCは、スマイル・瀬戸。未婚のアラサー女芸人達が結婚について語る(?)というイベント。尼神インター・誠子だけ26歳とちょっと若いが、他の芸人は三十代前半である。

まず、MCのスマイル・瀬戸が出てきて、「出演するのが女芸人だけということで、顔ぶれを見ればわかる通り、舞台上が戦場のようになりますよ」と語る。また、「このイベント、一番嫌だったのは僕です」と言って笑いを取る。

女芸人達が一つずつ出てきて、理想のプロポーズの言葉を言う。エリさんは「エリ、お前の手品をずっと見ていたいんだ。一緒に結婚というミラクルを起こさないか」、和田ちゃんは言葉ではなく、「一緒にジグソーパズルをやって、完成すると『結婚しよう』という言葉が浮かぶ」、まきさんはタコの形態模写をして、「これ新しい物真似。結婚しよう」、早希ちゃんは、一緒にソファーに腰掛けているというシチュエーションで、「早希、お前と俺で人類補完計画を完成させよう」、山本あきこが「あきこ、お前はこれからも太り続けるだろう。更年期太りもあるかも知れない。でもそんなお前を愛し続ける自信がある」、誠子は二人でベッドで寝ているという設定で、「誠子、お前芸人なんか辞めて俺と結婚しろ!」というものであった。瀬戸は誠子に「設定なんなん? そんなこと言われたら引くわ」と言う。

ちなみに着座位置は、エリまき早希というグループでも活動していた3人が舞台上手(センターに近い方から、早希ちゃん、まきさん、エリさん)、他の3人が下手である(中央から和田ちゃん、山本あきこ、誠子)。上手が美形、下手がそれほどでもないという配置にきちんとわかれているようで、和田ちゃんは最初、上手に行こうとしたが、スタッフに下手に行くよう言われたという。

まきさんが、「Dear Woman」というタイトルがダサいと文句を付けるが、和田ちゃんが「それSMAP(シャンプーのCMにも使われた「Dear Woman」という歌を唄っている)に失礼」と言う。ちなみに、今日の企画は吉本が決めたもので、まきさんは本当は出たくなかったという。なお、この企画を立案した人は新しく出来た沖縄吉本に飛ばされて今は大阪にいないそうである。

エリまき早希の3人は3人では最近活動していないが(一昨年の秋に花園大学の学園祭に出たのが最後だと思う。私は花大でのステージは観ていないのだが)、まきさんが「あんまりやりたくない」と言ったそうで、和田ちゃんは「じゃあ、私が入ります。エリ早希和田でやりましょう」と吉本に提案したことがあったそうだが、社員さんから本気で「人気が落ちるので止めて下さい!」と言われたそうだ。

まずは、「結婚相手に求める条件」
エリさんは、「そっけない人」。素っ気ない人の方がミステリアスで惹かれるという。今までお付き合いして来た人は優しすぎる人が多く、「優しすぎる人は他の女の人にも優しい。絶対、浮気する。マメな人も浮気する」ので嫌だそうだ。下手側の芸人も同調するが、瀬戸から「ここ、居酒屋やない」、「何丁目やない(井戸端会議ではないという意味)」と駄目出しされる。

まきさんはストレートに「お金」。貧乏な家庭で育ったため、月給8万ぐらいの人(父親の月給がそれぐらいだったらしい)が相手となると、今でも一家6人を一人で養っているのに、養う人が増えてしまうので無理だという。ちなみに和田ちゃんのお父さんも月給8万円ぐらいの人だったそうで、ホームレスに間違われていたという。

早希ちゃんは、「アレルギーをもってない人」。実家では前に犬を、大阪に出てからは以前はハムスターを、今はインコを飼っている早希ちゃん。今後もペットを増やす予定なのでペットアレルギー体質の人とは結婚は無理。生まれてくる子供にもアレルギー体質が遺伝して欲しくない。どうしても結婚するなら別居して通い婚になるのだという。誠子が「そんなこと言ってるといつまで経っても結婚出来ないですよ」と言うと、早希ちゃんは「黙れ! ブス!」と怒り、誠子も「なんだとババア!」とやり返すが、早希ちゃんは「ババアであれだけコスプレが似合うなんて奇跡」と自慢する(?)

和田ちゃんは、「体に和ぼりが入ってない人」。「和ぼり」というのは「和彫り」のことで、和風の刺青である(今日出演している女芸人は、皆、漢字が苦手なので平仮名が多くなる)。ベッドに二人で寝ていて何している時に、般若の顔と目が合ったりしたら嫌だという。ただ、西洋のマスコットなどの刺青はOKだそうで、エリさんは「海や銭湯に行けないから嫌なんだと思った」そうだが、そうではないらしい。

山本あきこは、「うるさくない人」。お喋りな男は苦手らしい。

誠子は、「乳首せんたくバサミで引かない人」。誠子は今年に入ってから、乳首に洗濯ばさみを付けられ、引っ張られるというネタを20回もやっているというのだが(上にTシャツは羽織る)。なので、乳首洗濯ばさみをやっても紐を引いたりしない男が最低条件となるようである。

続いて、「結婚に近づくためにしている努力」。女子力アップなどといわれていることである。

山本あきこは、「イメージ」で、結婚することをイメージトレーニングしているのだという。ウエディングドレス姿も写真も撮ったと言い、舞台後方のスクリーンにその写真が映されるのだが、エリさんや瀬戸に「ゴリラやん!」とつっこまれる。早希ちゃんに、「普通はウェディングドレスを着ると綺麗に見えるのに、その逆を行く奇跡の1枚」と言われた山本は、「後でしばいたる」と言う。

まきさんは、「料理」であるが、スクリーンに映された料理は正直不味そう。少なくとも写真を見て美味しそうと思う人はいないと思われる。まきさんは「小料理屋を開きたい」とも語るが、周りから「その店、すぐ潰れる」と言われる。

エリさんは、「男の趣味」。趣味は二つあり、大相撲観戦は子供の頃からであるが、もう一つのバイクツーリングは男の趣味に合わせるために始めたらしい。270万円ほどのハーレーダビッドソンを150回払いで買い、バイク免許も取って(以前、エリさんが話していたが、バイクを買って自分を追い込み、それから教習所に通い始めたそうである)、ツーリング仲間も増えたというが、一緒に写真に写っているのは、エリさんの父親でマジシャンでもある横木ジョージ、オール巨人師匠、つばさ師匠とおじさんばかり。エリさんは、父親と同じぐらいの歳の人でもOKだという。

早希ちゃんは、「いつでも出会いと思う」。元相方の増田倫子さん(今はティラピス教室の運営などを行う会社の社長。芸能活動も続けていて、阪急百貨店梅田本店の8階ブースから放送するラジオのDJをやっており、私は一度ブースを見たことあるが、倫子さんは漫才をやっていた頃よりもずっと生き生きしているように見えた)から、「早希ちゃん、出会いがないんじゃないの。街ですれ違った人は早希ちゃんにとってはただのすれ違った人かも知れないけれど、それが私にとっては出会いなの」と言われたそうで、ちょっとしたことでも出会いだと思うことにしている」そうである。「舞台上にいる時は、出演者とお客さんで、恋愛の対象にはならないけど、色々巡り巡って出会いになるかも知れない」というようなことを語り、エリさんから、「ぶりっこした! 最初、お客さんは恋愛対象外と言ってから戻した!」と指摘されるも、「私は天然のぶりっこだからいいんです」と開き直り、ぶりっこポーズまでしてしまう。
なお、オンラインで戦う「ドラゴンクエスト」に嵌まっており、色々な人とチャットしたり、一緒にボスと闘ったりするのだが、共に闘った相手とは吊り橋効果のようなものが生じ、愛情のようなものを感じる時もあるそうだ。

和田ちゃんは、「和風のだし、ロングヘア」。和食の出汁の取り方を研究しており、写真に写った煮物は確かに美味しそうである。更に、ロングヘアの方が男受けが良いということで、ウィッグに挑戦したが、後ろを刈り上げているため、長い髪を付けようとしても一瞬で取れてしまうそうで、写真を撮るのに苦労したという。

誠子は、「男を引きつけるような仕草」ということで、アインシュタインの稲田の友人である飲食店(一般人なので、どんな店なのかは書かない方がいいだろう。別に変な店ではない)で働いているイケメンの男性に来て貰い。舞台上でちょっとした芝居をする。デートが終わって別れの時、誠子がおちゃらけて愛を打ち明けるが、相手はそれに応えて誠子を抱きしめるという展開。誠子は、「目を合わせてくれなかった」と男性に不満を述べる。
演技が終わった後で、瀬戸が男性に「正直、今日来ている芸人の中で一番タイプなのは?」と聞くと、男性は「誠子さん」と答え「抱きしめたのでドキドキしている」と続ける。早希ちゃんが、「ほら、吊り橋効果や」と言い、和田ちゃんは、「でも、そっち(上手側3人)の余裕凄かったよな。みんな自分が選ばれる気持ちで」と別のことを言う。瀬戸も、「こっち側(上手側)のエネルギー凄かったよ。こっち(下手側)は『どうせ私じゃないんでしょ』と緩かったけど」と続ける。

ここで1時間経過のブザーが鳴り、コーナーへと移る。

まず行われるのは、開演前の行った「今日出演する女芸人の中で一番結婚出来そうにないのは誰?」というアンケートの上位3名に対するアドバイスを他の女芸人がするというものなのだが、当該女芸人は大音量の音楽の掛かったヘッドホンをして、他の出演者が何を言っているのか聞き取れない状態にするということで、実質的には悪口大会になる。

3位は、16票獲得のエリさん。エリさんは「どうせ早希ちゃんファン(が投票したん)でしょう」と言う。理由は「料理が出来ない、酒好き」「人見知りが激しすぎる」などで、エリさんは「人見知りが激しすぎる」ことについては、「なんで私のことそんなに知ってるの?」と言う。ちなみに「酒好き」については、合コンをしたのは二十歳の時が最後と清純アピールを行う。

ヘッドホンを付けたエリさんは、付けた途端にすぐ放し、「こんなクラブで掛かっているような音楽聴かない」ということで音量調整。まず早希ちゃんがエリさんに「ブス」と言い、エリさんも口の動きを見て「今、『ブス』って言ったー!」と怒る。
早希ちゃんは、「エリさんは、私のことぶりっこって言うけれど、エリさんもぶりっこしてる。『同い年ぐらいが良い』と言っていたのに『父親と同い年ぐらいでも良い』って嘘ついた」と語り始め、「さっきも、『クラブで掛かってるような音楽聴かない』って遊んでないアピール。『二十歳の時にした合コンが最後』なんてのもアピール」とくさす。
下手側の3人は、「正直、顔のパーツ全部ブスやろ」と美人マジシャンというのは嘘だと語る。

2位は、17票獲得の誠子。「顔が悪い」という意見が多く、山本が、「それ以上のこと言えない」と言ったため、ヘッドホンもしないまま終了となった。

1位は、26票獲得と断トツの早希ちゃん。「ゲームばかりしている」、「ゲームばかりしているので変人に見える」、「性格がおっさん臭い」などの意見があった。「みんな、私の何を知ってるのよ?」と怒る早希ちゃん。

下手側の3人は早希ちゃんが1位になったことに大喜び。円陣を組んで飛び跳ねて回転し、瀬戸から「パリーグがセリーグに勝ったみたい」と形容される。

エリさんも「ブス」と早希ちゃんに言って、早希ちゃんもそれに気付くというお決まりのような展開。エリさんはまず、今日の早希ちゃんの衣装について文句をつける。白のミニワンピースなのだが、前でボタンで閉じるタイプのものであり、「男物のワイシャツを着ているように見せるというアピール。しかも座った時にお客さんの視線が自分の脚に来るよう計算している」と攻撃。これはその通りで、多分、今日のお客さんも二十歳やそこらではないので、その計算は承知の上だと思われる。
エリさんは更に、早希ちゃんが「ナンパされるのが目的で○○(実際の場所は言っていたが、プライバシーおよび当該地の迷惑にならないよう伏せる)の前にずっと立っていた」と言い、「ナンパされると着いていって食事したりしていた」という話をする。これは「ダウンタウンDX」でも似たようなことを早希ちゃん本人が語っていたので書いても大丈夫だと思うのだが、下手側の3人は容姿を武器にした行為に引き気味であった。
早希ちゃんは、「エリさん一人が喋ってて、こっち(下手側)3人はどんどん引いていってなんなん?」と不審げであり、当該地のことをエリさんや瀬戸が口にすると「そこやったらナンパの話しかないやん」と認めてしまっていた。

まきさんは、「この二人とやるの嫌だってわかるでしょう」と述べる。

最後は、アポロン・山﨑による手相および生年月日占いに基づく結婚出来そうな女芸人順位発表。
占い芸人として有名らしい、アポロンの山﨑が6人の手相を見て、誰が結婚に一番近いかを発表するというコーナー。生年月日も参考にするようである。

手相の結婚線は、普通は感情線と小指の間に出来る結婚線で見るのだが、今日は感情線の指に近い部分、つまり感情線の長さを主な判断材料にするという。

3位は、和田ちゃん。旦那に尽くすタイプで、出汁の取り方の研究も、結婚のためには良いらしい。

4位は、エリさん。知的な人、自分を引き上げてくれるタイプの人が良く、お薦めは外国人とのこと。山﨑は「英語を教わったり」というが、エリさんは京都外国語大学外国語学部英米語学科卒なので英語は喋れる。ただ、より知的な人と繋がる運命にあるという。

2位は、まきさん。男性に尽くすタイプで、男運が良いという。まきさんが、「中村昌也さんとの相性見て貰えますか?」と聞いたので(矢口真里と離婚した中村昌也は、宇都宮まきに一目惚れし、企画で公開プロポーズを行ったが、まきさんに断られている)、山﨑は、「後で、楽屋で、中村昌也さんの生年月日見て」と言う。

5位は、山本あきこ。感情線の先は枝分かれしていた方が愛情や感情が豊かで相手を喜ばそうというサービス精神旺盛なのだが、山本の場合は一直線であり、きめ細やかさに欠けるようである。ちなみに上手側の3人は感情線が明瞭なのに対し、下手側の3人は薄くて、感情がよくわからないとのこと。
また、山本の場合は、結婚後のことばかり考えていて、結婚に至るまでの過程がイメージ出来ていないのがマイナスだという。

残ったのは、早希ちゃんと誠子。ブーケが用意され、山﨑からブーケとティアラを渡された方が1位、何も受け取れなかった方が最下位となる。
1位に輝いたのは早希ちゃん。山本あきこは、「やっぱりね。結局、そっち側(上手の美形側)なんな」と呟く。早希ちゃんは、子供に尽くすタイプであり、保育士などにも向いているという。相性であるが、頑固で、強引なタイプが良いとのこと。和田ちゃんもやはりこのタイプとの相性が良いそうである(Mなのかな?)。

最下位になった誠子であるが、小指と感情線の間の、一般でいうところの結婚線は、25、6歳と45歳の2本あり、45歳の線の方が太いという。また生年月日では「社長星」という、ダウンタウンの二人や、タモリ、明石家さんまなどが持っている星を持っているという(四柱推命だとしたら「帝旺星」であろうか。私も社長ではないが「帝旺星」は持っている。「帝王」を意味する最強の星であるが、男性は宮仕えには向かず、女性の場合はキャリアウーマンになって結婚から遠ざかる凶星でもある。丙午の年柱が実は帝旺星である)。ということで仕事は順調だとのことであった。

家に帰って調べてみると、アポロン・山﨑の生年月日による占いは算命術によるものであったが、誠子の生年月日を四柱推命で診断すると確かに帝旺星が入っていた(四柱推命を親しみやすくしたものに「動物占い」があるが、帝旺星を持っている人は「虎」に分類される)。

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2015年5月 7日 (木)

コンサートの記(189) 「大阪4大オーケストラの響宴」2015

2015年4月22日 大阪・中之島のフェスティバルホールにて

午後6時30分から、大阪・中之島のフェスティバルホールで、「大阪4大オーケストラの響演」を聴く。在阪常設プロコンサートオーケストラ4つが一堂に会するという試み。これまでも関西フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者の藤岡幸夫と日本センチュリー交響楽団首席指揮者の飯森範親が親友だというので合同でコンサートを行ったりしていたが、大阪フィルハーモニー交響楽団と大阪交響楽団を加えた4つのオーケストラが揃って演奏するのは史上初だという。

出演と曲目は、前半が、藤岡幸夫指揮関西フィルハーモニー管弦楽団による黛敏郎の「BUGAKU(舞楽)」と飯森範親指揮日本センチュリー交響楽団によるサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」(電子オルガン独奏:山本真希)。後半が、外山雄三指揮大阪交響楽団によるストラヴィンスキーのバレエ組曲「火の鳥」(1919年版)と井上道義指揮大阪フィルハーモニー交響楽団によるベートーヴェンの交響曲第7番。演奏されるのがいずれもそれなりの長さのある曲で、舞台転換にも時間が掛かるということで、長時間の演奏会となるため、通常の演奏会よりも30分早くスタートする。

午後6時10分頃から、井上道義(大阪フィルハーモニー交響楽団首席指揮者)、外山雄三(2016年4月より大阪交響楽団ミュージック・アドヴァイザー就任予定)、飯森範親(日本センチュリー交響楽団首席指揮者)、藤岡幸夫(関西フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者)によるプレトークがある。

「大阪4大オーケストラの響演」はフェスティバルホール側から持ちかけられた企画だそうだが、それを快諾したのは井上道義だそうで、「4つオーケストラがあるんだからブラームスの交響曲全4曲を1曲ずつやればいいんじゃないか」と井上は考えたのだが、その案は飯森と藤岡が断ったそうである。ブラームスの演奏にかけては朝比奈隆時代以来からの伝統と定評のある大阪フィルが絶対的に有利である。
外山雄三は、自身が来年から就任する大阪交響楽団のポストをよく把握していないようで、「音楽監督」と言っていた。ミュージック・アドヴァイザーという肩書きが比較的最近出来たものなのでピンと来ないのかも知れない。
フェスティバルホールは音響設計はされているが多目的ホールであるため、パイプオルガンは設置されていない。にも関わらず、飯森がサン=サーンスの「オルガン付き」交響曲を選んだのは、飯森によると、「大阪フィルさんが、オルガン入りの曲を演奏するというので、それに合わせたつもりだった」とのことである。今日はアーレンオルガン社製の電子オルガンが用いられる。
井上は、「このホールは3階席の音が良い(反響板がないため)のですが、遠いので、見えますか?」と3階席に語りかける。今日は私も3階席で演奏を聴く。

まずは、藤岡幸夫指揮関西フィルハーモニー管弦楽団による黛敏郎のバレエ音楽「BUGAKU(舞楽)」。同一コンビによる演奏を、以前にザ・シンフォニーホールで聴いたことがある。藤岡は「やるなら邦人作曲家の作品がいい」ということで、黛の「BUGAKU」を選んだ。

「題名のない音楽会」の司会者としてもお馴染みであった黛敏郎。若い頃は「天才」というあだ名で呼ばれていたという。東京音楽学校(現・東京芸術大学音楽学部)在学中にデビュー。パリ国立高等音楽院に留学するも、「もう学ぶことは何もない」と言って、1年ほどで退学し、日本に戻って作曲活動に入る。ただ、その後、「題名のない音楽会」の司会業や、自民党右派的思想による政治活動にのめり込んで、作曲を余りしなくなってしまう。友人である岩城宏之や武満徹(共に故人)が、「黛さん、作曲して下さい」と何度もいったが、寡作に終わっている。ただ実力的には日本音楽史上屈指の存在であったことは間違いない。岩城によると、子供っぽい性格であったようで、飛行機に乗るときはファーストクラスの一番前の列でないと納得しない。しかもシャンパンを必ず注文するのだが、実は黛は下戸でアルコールは一滴も飲めず、雰囲気を楽しむためだけにやっていたのだという。
改憲して軍隊を持つべきだという思想を黛は持っていたが、海上自衛隊の艦船に乗り、「誰が何といおうとここには軍隊がある、戦艦がある」と感涙していたということで、その思想も戦争ごっこをしたり、軍艦や戦闘機に憧れるという子供時代の感情をそのまま持って成人してしまったと結果と見た方が自然のような気もする。

「BUGAKU」は、ニューヨーク・シティ・バレエ団からの依頼で書かれたバレエ音楽で、オーケストラの楽器が雅楽の音色を模した音を出すなど、和のテイストが前面に押し出された傑作である。岩城宏之指揮NHK交響楽団や湯浅卓雄指揮ニュージーランド交響楽団による名盤も出ている。マンガ「のだめカンタービレ」で、千秋真一が唯一指揮している日本人作曲家の作品としても知られている。

アメリカ式の現代配置での演奏。藤岡と関西フィルは以前もこの曲を取り上げているということもあり、スケール、色彩感ともに優れた演奏を展開する。空間の広いフェスティバルホールでの演奏であるため、ザ・シンフォニーホールで演奏された時ほどの迫力はなかったが、満足のいく出来である。

飯森範親指揮の日本センチュリー交響楽団によるサン=サーンスの交響楽第3番「オルガン付き」。飯森だけは暗譜での指揮であった。
なお、配置転換の時間の都合上だと思われるが、今日のセンチュリー響は関西フィルと同じアメリカ式の現代配置で演奏を行った。
センチュリー響は中編成のオーケストラであるため、フェスティバルの広い空間で演奏するには不利であり、最も割を食う形となる。
音の大きさには不満もあったが、造形自体はしっかりした演奏であった。ただ、音色などにフランス的なエスプリが感じられず、国籍不明の音楽となっていた。センチュリー響もドイツものの演奏で売ってきた経緯があるので、フランス的な色彩感を出すのは難しいのかも知れない。
電子オルガンは思ったよりも遥かに良い音色で鳴る。オルガン前面にスピーカーがあるほか、フェスティバルホールの天井から下がっている3台のスピーカーからも電子オルガンの音色が響いた。

後半に登場するオーケストラはいずれもドイツ式の現代配置での演奏。
外山雄三指揮大阪交響楽団によるバレエ組曲「火の鳥」(1919年版)。外山はプレトークで、「4つのオーケストラが演奏するとなると時間が掛かるので、なるべく短い曲、ただラストが盛り上がる曲を」ということで、バレエ組曲「火の鳥」を選んだと話していた。4つのオーケストラの演奏の中で、演奏時間は約20分と最も短い。

日本指揮者界の大御所的存在である外山雄三。1931年生まれであり、今年で84歳になる。NHK交響楽団の正指揮者であるが、近年のN響は外国人指揮者重視の傾向があるため、N響を指揮する機会は少ない。大フィル、京響、名古屋フィル、仙台フィル、神奈川フィルなどの常任指揮者を歴任しており、オーケストラトレーナーとして定評がある。来年85歳の指揮者をミュージック・アドヴァイザーとして迎える大阪交響楽団には、「外山に合奏力を鍛えて貰おう」という意図があったと思われる。もっと若い名トレーナーやオーケストラビルダーはいるのだが、大響は経済基盤が安定していないため、売れっ子の人には手が出ないという事情もあると思われる。

外山指揮の演奏を聴くのは多分、9年ぶりである。2006年の京都市交響楽団設立50年記念コンサートを先斗町歌舞練場で聴いて以来のはずだ。外山指揮の関西での演奏会はその後もあったが、食指が動かなかった。
外山は作曲家としての才能の方が指揮者のそれより豊かだと私は感じている。関東にいた頃は、外山が指揮する自作自演や日本人作曲家の作品演奏を聴いていた。ただ、関西で外山が指揮する曲目にはそうしたものがないため、「お金を払ってまで聴きたい」とは思えなかったのだ。

現代音楽の作曲家(作風的には所謂、現代音楽的ではないが)でもあるということもあり、外山指揮の20世紀音楽は聞き物である。普段は音の厚みも密度も今一つの大阪響であるが、今日は外山の指揮棒への反射神経の良い、スマートな演奏が展開される。音の威力がそれなりにあるので、音色が淡彩であっても余り気にならない。技術的にも納得のいく水準には達している。

トリを飾るのは、井上道義指揮大阪フィルハーモニー交響楽団によるベートーヴェンの交響曲第7番。大フィルは昨年の4月、井上道義首席指揮者就任と同時に定期演奏会の会場をザ・シンフォニーホールから、新しくなったフェスティバルホールに戻しているが、本拠地ホールでの演奏ということもあり、飛び抜けて舞台に馴染んでいるという印象を受けた。やはりオーケストラの本当の実力は本拠地ホールで聴かないとわからないのかも知れない(他の3つのオーケストラの本拠地ホールはザ・シンフォニーホールである)。
井上は、今日登場した指揮者の中では一人だけノンタクトで指揮。大フィルの奏者を信頼して、拍は小刻みにせず、出だしだけ振ったり、頭の上で右手を回したりと、タイミングや歌い回しなどを指示することの方が多い。
ピリオド・アプローチによる演奏であり、ヴァイオリンなどは時に徹底したノンビブラート奏法に徹する。楽譜はベーレンライター版によるものであったが、序奏の部分で主題が行方不明になるなど、不思議な箇所があった。
弦、管共に、音の抜けは今日演奏した4つのオーケストラの中で断トツ。フェスティバルホールを本拠地としているアドバンテージは大きいだろう。井上の表現も情熱的でノリが良く、「これぞ人類史上初のロック」と感じられる演奏になった。一方で、造形美も確かであり、熱くなる余りバランスが悪くなるということもなかった。優れたベートーヴェン演奏である。

最後に、4人の指揮者が登場し、4人の女性スタッフから花束を受け取るが、井上がまずそれを客席へと投げ、飯森、外山、藤岡もそれに続いた。井上は来年も「大阪4大オーケストラの響演」開催が決まっていることを語り、「来年こそはブラームスの交響曲を」と言うが、飯森に「それだけは嫌です」と断られていた。

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2015年5月 5日 (火)

邪魔(マーラ)あり

ただ見、ただ聞き、ただ知る、そのなんと難きこと

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2015年5月 4日 (月)

モーニング娘。’15 「青春小僧が泣いている」(プロモーション・エディット)

モーニング娘。’15の「青春小僧が泣いている」。歌詞とその英語訳の字幕が入っているバージョンです。

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2015年5月 3日 (日)

これまでに観た映画より(74) 「忌野清志郎 ロックンロールショー The FILM~#1入門編~」

2015年2月11日 TOHOシネマズ二条にて鑑賞

午後6時20分から、TOHOシネマズ二条で、映画「忌野清志郎 ロックンロールショー The FILM ~#1入門編~」を観る。死後も人気が衰えないどころか再評価の動きも高まっている忌野清志郎。彼が残したライブ映像を編集してライブ仕立てで行うフィルムコンサートである。主な舞台は日本武道館、西武ライオンズ球場(現・西武プリンスドーム)、日比谷野外音楽堂、東京体育館、NHKスタジオ、フジロックフェスティバル、札幌市民会館(清志郎のライブをもって閉館。その後、同じ場所に札幌市民ホールがオープン)、旧渋谷公会堂など。

1982年から2008年までの映像が用いられている。「りぼん」や「うむ」時代に清志郎のマネージャーをしていた片岡たまきによると、清志郎はライブを毎回録画しており、ライブが終わると当日の映像をホテルの一室で見て、部屋を訪ねた仲間達と反省会のようなことを行っていたという。そのため、現在では見つかっていない清志郎のライブ映像が残っている可能性もある。

2006年に大阪で行われたファンクラブの催しの質問コーナーで、8歳の女の子が「清志郞さんはなんでいつもメイクをしているんですか?」と質問している。清志郎は、「いい質問だね」と言った後で、「それはね、メイクをしている時に売れてしまったからだよ」と答え、「その後はせざるを得なくなった」と続けている。ただ、普段の清志郎は真面目で物静かな人物であり、ライブにおける派手な清志郎のテンションにまで自分を高めるためにはメイクが必要だったのかも知れない。

帰りに清志郎の缶バッチ3個セット(600円)を買う。

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2015年5月 2日 (土)

コンサートの記(188) 井上道義指揮大阪フィルハーモニー交響楽団第487回定期演奏会

2015年4月11日 大阪・中之島のフェスティバルホールにて

午後3時から、大阪・中之島のフェスティバルホールで大阪フィルハーモニー交響楽団の第487回定期演奏会を聴く。今日の指揮者は大フィル首席指揮者の井上道義。

曲目は、石井眞木の「モノ・プリズム(日本太鼓群とオーケストラのための)」(和太鼓:鼓童)、コープランドのバレエ組曲「ビリー・ザ・キッド」、グローフェの組曲「グランド・キャニオン(大峡谷)」

今日のコンサートマスターは首席コンサートマスターの田野倉雅秋。フォアシュピーラーは女性だったが氏名まではわからなかった。大編成の曲が並ぶため、今日は客演奏者が多い。

石井眞木の「モノ・プリズム(日本太鼓群とオーケストラのための)」では、鼓童のメンバー7人が出演。ステージ下手側に小太鼓が7つ、上手側に大太鼓が3つ並ぶ。舞台奥、指揮者の正面には三つ巴の紋様が入った特大の大太鼓がある。井上道義は、この曲は指揮台を用いず、舞台上に直接立って指揮をする。鼓童のメンバーが最初は下手にいて、その後に何人かが上手に移るため、指揮台があると移動に差し支えがあるのであろう。

井上は今日は3つの曲目全てをノンタクトで指揮する。
オーケストラによる序奏の後で、鼓童の7人が小太鼓を鳴らし始める。部分によっては不規則なリズムで水琴窟を聴いているような独特の雰囲気になるが、7人全員が小太鼓を思いっ切り叩く場面の迫力は圧倒的。太鼓の音だけでなく、太鼓が空気を切り裂く音まで聞こえてくるかのようだ。

指揮者正面にある特大の太鼓が叩かれた後で、上手の大太鼓3人、下手の小太鼓7人、そしてオーケストラによる威力抜群のサウンドが造られた。

鼓童によるアンコール演奏がある。「シェイク」という曲である。この曲では井上道義もジャケットを脱ぎ捨てて、特大の大太鼓を叩いた。ただ鼓童がプロの太鼓奏者であるのに比べて、井上はプロの音楽家ではあるものの打楽器奏者ではない。ということで、和太鼓の扱いやリズム感に関しては井上はやはり素人なのがわかる。

コープランドのバレエ組曲「ビリー・ザ・キッド」。それまで前衛的な音楽を書いていたコープランドが大恐慌の煽りを受け、生活のために作曲した分かり易い曲である。コープランドの思惑通り、「ビリー・ザ・キッド」は大ヒットした。聴衆におもねった作品であり、コープランドもあるいは芸術的には不満だったかも知れないが。

大阪フィルは、確実にレベルアップしており、張りと輝きのあるサウンドで愛らしい音楽を奏でる。ホルンもかなり改善されており、今日はちょっとしたミスが1ヶ所あっただけで安定していた。

グローフェの組曲「グランド・キャニオン」。中学校の音楽鑑賞の定番曲であり、第3曲「山道をゆく」などは特に知られている。私も中学校1年生の時に「グランド・キャニオン」を聴いたが、「グランド・キャニオン」の実演に初めて接したのは昨年の1月で、曲を知ってから27年を経ての実演鑑賞であった。昨年の1月に聴いたのは「グランド・キャニオン」初演時のバンド編成(金聖響指揮京都フィルハーモニー室内合奏団。金聖響はスキャンダルまみれであるがどこまで本当なのだろう? 『金聖響は本名』と断言していたのに実は芸名だったということにはがっかりしたが)であったので、フルサイズのオーケストラでの演奏を実際に聴くのは今日が初めてになる。なお、東京では山田和樹指揮日本フィルハーモニー交響楽団が組曲「グランド・キャニオン」を取り上げるそうで、流行りになっているらしい。

グローフェは学校生活からドロップアウトした人物であり、作曲は独学で学んでいる。アカデミズムに不用意に触れなかったためか、聴いてすぐイメージが浮かぶような分かり易い作風を持ち味としている。

第1曲「夜明け」のシンプルではあるが効果的な盛り上げ方、第2曲「赤い砂漠」から伝わってくる陽炎が立つような暑さや神秘感、第3曲「山道をゆく」の軽快さ、第4曲「日没」の色彩感、第5曲「豪雨」の迫力など(雷の音は録音や一部の演奏会は録音された実音を使う場合があるが、今日はスコア通りにティンパニが雷鳴を表していた)が、あたかも映像を見ているかのように聴き手に伝わってくる(ただし、クラシックについて何の知識も持っていない人にも伝わるのかどうかはわからない。中学校の時の音楽鑑賞で「グランド・キャニオン」の感想を書いた同級生の女子は、「明るい」「暗い」の二つしか書いておらず、想像力のない人はいるのだということがわかっている)。

外連味たっぷりの音楽作りを持ち味としている井上は、まさに水を得た魚のように個性を思うがままに発揮していく。大フィルも色彩感や迫力などに於いて現代の日本のオーケストラ演奏としては間違いなく第一級のものを示していた。

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2015年5月 1日 (金)

コンサートの記(187) 遊佐未森 「cafe mimo Vol.15 ~春爛漫茶会~」

2015年4月18日 大丸心斎橋劇場にて

午後5時から、大丸心斎橋劇場で遊佐未森の「cafe mimo Vol.15 ~春爛漫茶会~」を聴く。「cafe mimo」は、遊佐未森が毎年春に行っているライブで、今年で15年目になる。私も良く参加していたのだが、昨年は余り行く気にならず、結局チケットも取らずに終わった。ただ、2年開くと不思議と参加してみてみたくなるもので、今年は大阪まで駆けつけた。なお、遊佐は毎年、大阪でライブを行っているが、京都でライブを行ったことは、私が京都に来てからは1度しかない。

これまでの「cafe mimo」は、西海孝(ギター)と楠均(ドラム)の二人と遊佐による三人編成であったが、今回は編成が変わり、西海孝に代わって、tico moonの影山敏彦(ギター)と吉野友加(よしの・ゆか。ハープ)が参加する。

遊佐未森は私より10歳年上なので、もう結構な歳なのであるが、そうは思えないほど若々しい。歳を重ねていく毎に外見が美しくなっていくタイプのようで、二十代の頃は十人並みと思われていたのが、三十代に入ってから次第に美人へと移行した。整形したとはとても思えないので、内面の充実が外面にも現れたのだろう。

最近の遊佐は、アルバムに1曲ほどピアノ曲を入れているが、今回、同じ仙台出身の同い年で同じ国立(くにたち)音楽大学出身の、かの香織(受験の日に試験会場で出会って、同じ仙台出身ということで、同じ電車で仙台駅まで一緒に帰ったという)の協力を得て、ピアノ・アルバムにまとめたという(会場限定発売)。

今回の「cafe mimo」はそのピアノ・アルバムに収録された曲を遊佐が弾いてスタートする。遊佐は、グレーのTシャツに白のロングスカートという出で立ち。

遊佐未森は四半世紀以上のキャリアを持つシンガーソングライターで、毎年のようにアルバムをリリースしているため、楽曲も膨大なものになり、これまでライブで聴いたことがない曲や、その日に初めて生で聴いたという曲も多い。

遊佐未森の出世作は、アーノルド・シュワルツェネッガーが出演した日清カップヌードルのCM曲となった「地図をください」(この曲は作詞・作曲ともに遊佐が手掛けたものではない)であり、今日は「地図をください」も歌われる。遊佐のCM曲としては「ア・ラ・ポテト」というポテトチップスのCMに使われた「タペストリー」(CMではサビの「タペストリー」を「ア・ラ・ポテト」に変えたものが使われていた)も有名であるが、その「タペストリー」も歌われる。「タペストリー」ではリコーダーも吹いた遊佐だが、続く「街角」でもリコーダーを演奏する。

「cafe mimo」はなるべく春っぽい曲をセレクトしているようだが、毎回のように演奏される「一粒の予感」は今日も演奏される。「cafe mimo」ではカバー曲を歌うのも定番であるが、今日は「Close to You」(邦題が「遥かなる影」なのは謎だが)とU2の「ヴァーティゴ」を歌う。U2はご存知の通りロックバンドで、「ヴァーティゴ」もロックナンバーであり、遊佐の普段の作風とクロスするものはない。準備運動として遊佐はピョンピョン跳びはねるなど、ロックを意識した歌唱とスタイルであったが、ロックになり切るのは不可能なようにも思えた。U2はアイルランドのロックバンドであるが、アイルランド繋がりで、アイルランドの首都・ダブリンでレコーディングされた「ハルモニ海岸」も歌われる。

「桜、君を思う」は、コンピレーションアルバムに参加した時の1曲。クラシックの旋律を取り入れたポップスを作るというコンセプトのアルバムで、遊佐はJ・S・バッハの「G線上のアリア」を選んで作詞・作曲。伴奏には「G線上のアリア」そのものの旋律も現れる。「桜、君を思う」は、アルバム「淡雪」にも収録されている。

「淡雪」収録の楽曲は他に「poetry days」が取り上げられた。

「cafe mimo」大阪公演のゲストは、ジャズピアニストの渡辺シュンスケ。Schroeder-Headzという一人バンド(いつも一人で演奏するわけではないが、固定メンバーは渡辺だけで、共演者は毎回異なる)名義でも活動している。渡辺は遊佐の大学の後輩でしかも学科も同じだという。音大出身のミュージシャンはそれほど珍しくなく、国立音楽大学出身のミュージシャンも多い。ただ、遊佐と渡辺は音楽教育学科(現・音楽文化教育学科)出身で、ここは基本的に音楽教師になりたい人が進む学科であり、ミュージシャン志望の人は同じ音楽学部でも演奏・創作学科(現行。それ以前は、演奏学科と、作曲などを習う音楽文化デザイン学科に分かれていたようである)を選ぶことが圧倒的に多い。そのため、ミュージシャンで学科の先輩後輩に当たる人は本当に少ないそうで、渡辺は遊佐のことを「先輩」と呼ぶ。ちなみに国立音楽大学の音楽教育学科出身の有名人には、好きな女子アナ第1位になったり嫌いな女子アナ第1位になったりと波が激しいことで知られる加藤綾子アナウンサーがいるが、彼女は勿論、音楽家ではない。

渡辺は、ジーンズにグレーのジャケット、同じ色の山高帽というスタイルで登場。普段はピアノのそばにいるので、登場して遊佐と会話をしている時に、「普段はステージの前の方にいることがないので違和感がある」と語っていた。

「花弁」を意味する「Petal」という曲がまず演奏される。神秘的な作風の曲である。ギターの影山、ハープの吉野、ドラムの楠は最初から演奏に加わり、遊佐は曲の終盤でヴォカリーズとして参加する。

渡辺の2曲目は渡辺のピアノ・ソロによる「newdays」。他のメンバーはステージからいったん退場する。
快活でいかにもジャズという曲であった。

本編のラストの曲は「オレンジ」。その後、アンコールで、榎本健一の歌唱で知られる「青空(私の青空)」が歌われる。この曲は歌詞が1番しかないが、最初と最後を遊佐が、2度目を渡辺シュンスケが、3度目は会場のお客さんも一緒に歌う。遊佐は元祖癒やし系シンガーともいえる存在なので、彼女のファンもそうした歌を好む人々。というわけで、大阪のオーディエンスといえどもそれほどノリノリで歌ってはいなかっった。
ちなみに、「愛の火影の差すところ」という歌詞があり、「火影」は普通は「ほかげ」と読むのだが、「青空」が収録されたアルバム『檸檬』では、「ひかげ」と誤読した歌唱が収められており、今日も「ひかげ」と歌っていたので、間違えたままらしい。

アンコールとしてもう1曲、「See You in Spring」が歌われたが、再アンコールがあり、影山と吉野の二人の伴奏による、アンドルー・ロイド・ウェバー(ミュージカル「キャッツ」や「オペラ座の怪人」で知られる作曲家である)の「レクイエム」より“ピエ・イエス”が歌われる。クラシックの素養があり、ソプラノの歌い方する遊佐だけに、宗教曲の歌い方も様になっていた。

いつもは2時間以内に収まる「cafe mimo」であるが、今日は長く、上演時間は2時間半に及んだ(途中休憩なし)。

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