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2015年10月27日 (火)

これまでに観た映画より(75) 「リバー・ランズ・スルー・イット」

DVDで映画「リバー・ランズ・スルー・イット」を観る。ブラッド・ピットの出世作としてよく知られている作品である。ノーマン・マクリーンの自伝的小説をロバート・レッドフォードが監督して映画化した作品。今から23年前の作品であり、ブラッド・ピットもまだ「小綺麗な青年」というだけで、表情に奥行きがない。まあ、若かったということだろう。

20世紀初頭のアメリカ・モンタナ州ミズーラが舞台。釣りを趣味とするスコットランド系牧師の父の下に生まれたノーマン(クレイグ・シェイファー)とポール(ブラッド・ピット)のマクリーン兄弟は、釣りを神聖視する父の影響を受けて育つ。フライフィッシングは祈りや冥想に似たものとして捉えられている。ノーマンはやがて、弟のポールが持つ芸術的なフィッシングセンスに気が付く。父親からはフライフィッシングを四拍子で行うように教えられた。それ以外のフィッシングは邪道だと。だが、ノーマンはポールが父親の教えを超えたものをすでに身につけていることに気が付く。

やがて成長したノーマンは、アイビーリーグのダートマス大学に入学。英米文学を専攻する。一方、ポールは地元モンタナ州の大学を卒業後、モンタナ州の新聞記者となる。
ノーマンが7年離れていた故郷に戻ってくる。両親、そしてポールと再会したノーマン。ノーマンはまず父親に大学の教員になる夢を告げる。そして実際にいくつかの大学に教員志望届けを出していることも。そしてポールとは再び川釣りに出向く。すっかり腕の落ちてしまったノーマンであったが、ポールのアドバイスですぐに勘を取り戻す。

そしてある日、パーティーに出掛けたノーマンはジェシー・バーンズという美しい女性(エミリー・ロイド)と出会い、恋心を抱くようになる。一方、ポールは差別対象であるインディアン(今ではネイティブアメリカンという方がポリティカリーコレクトだとされている)の女性、メイベル(ニコール・バーデット)と恋仲であり、また、釣りの腕と共にギャンブル癖や暴力沙汰の数々でもまた地元では有名な新聞記者となっていたのだった……

ストーリー的に目新しいものはほとんどなく、恋心の発火が象徴的に描かれている程度である。しかし、作品を通じて流れているのは、映画に描かれたストーリー以降にシカゴ大学の英米文学の教授となり、若くして亡くなった弟のことをフライフィッシングをしながら常に考えているノーマンの姿勢である。それは映画という枠を超え、「何故」という問いを映画が終わった後も観る者に問い掛ける。無論、答えなど出ない問いだ。だが、生きるということは答えのない問いに答えようとする姿勢のことであり、「それそのもの」の姿勢は宗教観を超えて観る側に訴えてくるものがある。

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