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2016年5月16日 (月)

笑いの林(66) 「新世界よしもとライブ」2016年4月2日

2016年4月2日 大阪・新世界の朝日劇場にて
 

良い天気である。だが、これがある場所には災いする。


大阪・新世界にある朝日劇場で「新世界よしもとライブ」を観る。正午開演、午後2時開演、午後4時開演の3回公演。1回の公演は1時間ちょっとだが料金は映画館よりも安い。
出演は、トップバッターのみ毎回交替で他は不動。先頭は正午開演の公演がハブシセン、午後2時開演の公演がカキツバタ、午後4時開演の公演が十手リンジン。
続いて、桜 稲垣早希、吉田たち、川上じゅん、モンスターエンジン、おかけんた・ゆうたの順で出演する。

吉田たちとモンスターエンジンはちょっとネタを変えたが、他は細部が少し違うだけである。

ハブシセンのネタは飛躍のしすぎで笑えない。カキツバタのネタも「上手い漫才師がやれば面白いのかも知れないけれど……」という出来。
十手リンジンは、西手が「ジャンケンに強い。ほとんど負けない」と言いつつ負けるというネタの後で、箱根駅伝のネタ。十田が箱根駅伝に出場する駅伝部の監督、かと思いきや実は部員だったり、西手がエリック・パイナイナという謎の外国人留学生選手になってしまったりする(ワイナイナの親戚という設定らしい)。

ちなみに今日の客入りは笑ってしまうほど悪く、初回が16人、2回目が23人、3回目が15人であった。約半分は早希ちゃんファンの常連さんだったので、その他の人は二桁に乗るかどうかという程度。早希ちゃんが出演していない時の京橋花月の公演ではこれよりも入っていないライブもあったが、早希ちゃんが出演する日にこれほどの不入りということはなかったはずである。
というわけで、正午開演の公演の二番バッターとして登場した早希ちゃんは驚愕。両手で口を押さえて苦笑していた。「地方ではお客さんゼロで、スタッフさんだけの会場でネタをやるということはよくあります」と以前ラジオで話していた早希ちゃんであるが、大阪でこれほど不入りというのは初めてだと思われる。
新世界を訪れた人々は何をしているかというと、大抵の人は串カツ屋に並んでいて長蛇の列である。新世界は串カツの本場で、みんなグルメに来ているのである。吉本の劇場が新世界に出来たということを知っている人は少ないだろうし(朝日劇場は元々大衆演劇のための小屋であり、劇場名も吉本っぽくない)、何よりも今日はお花見日和なのだ。みんなお花見に行ってしまっているのである。

早希ちゃんがやったのはフリップ芸「あんたバカぁ~?!」。「あんたバカぁ~?!」と突っ込みたくなる事象を挙げていくもの。
『ブティックの女性店員』。「お包みしますのでお店の中をゆっくりご覧になってお待ち下さい」「あんたバカぁ~?! ゆっくりご覧になったからここにいるんじゃないのよ!」
『“私、25でもうおばさんだし” “えー、あんたでおばさんならあたしどうなるの?”』、「あんたバカぁ~?! どうにもならない!」
『私、Bカップだけど、CカップよりのBだし』、「あんたバカぁ~?! BカップはBカップよ!」と主張するが、「私はAカップよりのQカップです」と無茶苦茶な主張をする。
『メスシリンダー』「見ないし使わないわよ。あんたバカぁ~?!」
『自分探しのためにインドに行った男子』、「(いかにもバックパッカーという風の絵を見せて)自分探しに行ったのにみんな同じ格好になってるんじゃないのよー! あんたバカぁ~?!」
『ホテル』。「なんでいつもシャンプーが馬湯シャンプーなの? あんたバカぁ~?!」
『ぶりっ子』。「キャー、虫! 背中の虫に虫着いた取って取って、キャー!」、「前髪切りすぎちゃった」、「前髪2cmも切ったんだよ。なんで気づかないの?」、「へくちょん(クシャミ)」、「(歩道の)車道側歩いてくれるんだ、優しー!「レモン搾っちゃいますね」、「野菜取り分けますね……、ってこれ全部私じゃないのよ! 私バカぁ~?!」で終わる。

3回目のネタの前に、本番と本番の間に2時間ほど空くので、すぐそばにある天王寺動物園に行ってきたという話をして、天王寺動物園のことを「街中にあるのでちっちゃいのかな? と思っていたら本格的な動物園で」と語っていたが、天王寺動物園というとメジャーな動物園で、関東でも「天王寺(四天王寺)は知らなくても天王寺動物園は知っている」という人は多いと思われるが、意外と関西では死角になっているのかも知れない。早希ちゃんに関西人を代表させちゃまずいとは思うが。

実は観る側は公演の間の待ち時間は30分あるかないかなのである。開演15分前に開場で整理番号順の入場なので、確実に開演15分前には劇場前にいないといけない。もっとも今日は客が少ないので、整理番号より後に入っても良い席に座れるのだが(ただ15分伸びたところで大したことは出来ない)。
私は今宮戎神社に参拝し、ジャンジャン横丁をウロウロし、天王寺動物園の入り口付近を散歩したりしていた(動物園の中に入る時間的余裕はない)。京都から新世界までは遠いので朝食も満足に食べられなかったが、新世界にある串カツ屋に入る気にもなれなかった。

ちなみに毎回、バルーンアートでエヴァンゲリオンの使徒を作ってプレゼントしていたのだが、初回に「エヴァンゲリオン」を知らないという男性に使徒のバルーンアートをプレゼントしようとするも「いらない」と拒否されるハプニング発生。結局、男性は受け取ったが、別の早希ちゃんファンの人にあげてしまい、2回目の公演でそれを知った早希ちゃんは絶句。「あいつめ……。5分間ずっと悪口言ってやる」と言うも、そんなことをしても面白くないので普通にネタをやった。
しかし、芸人さんからのプレゼントを「いらない」という人がなんで客席にいるんだ? そもそも露骨に拒否は客としてマナー違反だし。


吉田たち。一卵性双生児の漫才師である。ゆうへいとこうへいの兄弟で、ゆうへいが青いネクタイ、こうへいが赤いネクタイをしている。ゆうへいが立ち位置向かって右、こうへいが向かって左である。双子で見分けが付かないというので、宮川大助師匠が、「あだ名を付けてやろう」ということになり、ありがたく思ったそうなのだが、「ネクタイが赤と青やな。よし! 『動脈』と『静脈』だ!」と決められてしまったそうである。宮川花子師匠も、「あなた達、この間のNHKでやってた亡霊のネタ面白かったわよ」と言ってくれたそうだが、吉田たちはNHKにも出ていないし、亡霊のネタもやっていないという。吉本新喜劇の島田珠代はこうへいだけがお気に入りで、ゆうへいのことは「ゆうへい君」だが、こうへいのことは「こうちゃん」と呼んでいるという。ただまだ、ゆうへいとこうへいの見分けが付いていないようで、本当のこうへいなのに、「いや、あなたの方じゃない!」などと言われたことがあるそうだ。
ちなみに小学校から高校まで二人ともサッカー部だったそうだが、ゆうへいがコーナーキックを蹴って、それに反応したこうへいがゴールを決めた際、相手のキーパーが「え? コーナーキックを蹴ってゴールも決めた?」という顔をしたそうである。またゆうへいがスターティングオーダーで、こうへいがベンチという時に、ゆうへいが途中交代する際、こうへいと交代だったため、相手チームが「???」となったそうである。


川上じゅんは吉本唯一の腹話術師。腹話術師の川上のぼるの息子で腹話術師界(というほど広いものなのかどうかはわからないが)のサラブレッドである。ちなみに格闘技のレフェリーの資格も持っており、今度は大阪府立体育館に腹話術師ではなくレフェリーとして出演するという。
ホワイトボードにキャラクターの顔を描くと、そのキャラクターの目や口が動き出すという、手品も絡めた腹話術。
毎回、お客さんにステージに上がって貰って、「人間パペット」という芸を行う。アシスタントは出来れば若い男性が良いのだが(いい年したおっさんが上がってもね)、今日は客自体が少ないということもあって、選考にちょっと難航していた。


モンスターエンジン。西森が、「中小企業!」と言って知っている人だけが「技術!」と返すというネタを今日もやる。
西森は大阪府東大阪市の出身。東大阪市は日本一の工場密集地区として知られているが、西森は「工場しかありません。是非来て下さい」と言って、相方の大林に「工場しかない街に行きたいと思うか?」と突っ込まれる。東大阪市には花園ラグビー場があり、ラグビーの街としても知られていて、郵便局で普通に売られている封筒にラグビーボールを抱えて走っている選手の絵が描かれているという。が、西森は東大阪について「引ったくり発生率日本トップレベル」と言って、「ラグビーボールの絵がかばんに変わった」と嘘をついて、「それ引ったくりやん!」と大林に突っ込まれる。
西森は「赤ちゃんが生まれました」というが「3年前に」という、もう赤ちゃんとは呼べない年になっている子供のことを話し、「走ってます」「喋ります」と言うが、「8%はきついな」と消費税の話をしているとまたも嘘をついて、大林に「そんなわけないやろ!」と言われる。
大林も子供が二人いるので、「子供が出来ると節約が大切になる」という話を始めるが、西森は「洗濯機で使った水を風呂に溜めて使ってます」と言って、大林に「逆やろ!」と突っ込まれ、「それで体が痒いんか」と更にネタを続けた。


おかけんた・ゆうた。実はデビュー当時の芸名は完全に別のもので、北きつね南たぬきだったという。
北海道で2月にスーパーの屋外イベントに出演したことがあるのだが、-10℃であり、お客さんも笑うに笑えなかったようだ。なぜそんな季節に屋外でお笑いをやらされたのかは不明。
おかけんたは、学生時代、コーラス部であり、天津・木村がやっていた詩吟をやってみたいというのだが、ゆうたは「吟じます」ではなく「煎じます」と言ってしまい、「煎じますじゃ薬やがな」とけんたに突っ込まれる。ゆうたは「胃悪いねん。脂っこいもの食べられんねん」「淡路にあった淀川キリスト教病院、柴島(くにじま)に移った」などと病気の話をし、スタンドマイクの柱に手を添えているのを見たけんたに「点滴に見えてきた」と言われる。
気分を明るくするために歌を唄おうとけんたが提案し、「ヤングマン」、「世界に一つだけの花」などの出だしをけんたは唄うが、ゆうたは中島みゆきの「わかれうた」、オフコースの「さよなら」の出だしを唄い、最後は島倉千代子の「人生いろいろ」の“死んでしまおう”という出だしを唄って、「死んだらあかんやないか!」とけんたに突っ込まれる。
その後、けんたがドナルドダッグの声真似をし、ゆうたが「それ出来るのお前だけちゃう?」と言うも、最後はゆうたが大滝秀治の物真似を延々とやることになってしまった。

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