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2016年9月 4日 (日)

笑いの林(70) 「爆笑!いそべのゲームワールド」2016年7月24日@大丸心斎橋劇場

2016年7月24日 大阪の大丸心斎橋劇場にて

大阪へ。心斎橋にある大丸心斎橋劇場で午後8時15分から行われる「爆笑!いそべのゲームワールド」を観るためである。

まるむし商店の磯部公彦が主催する「爆笑!いそべのゲームワールド」は、午後8時5分開場の午後8時15分開演。大丸心斎橋劇場はデパート内の劇場ということで、午後10時には出演者が完全撤収を終えなければならない。ということで、1時間ちょっとの公演である。磯部公彦によるゲーム公演は以前にも観たことがあり、芸人達が何種類ものゲームで競うのであるが、今回は前半30分が出演者によるネタ披露、後半30分がゲームコーナーという構成になっている。

ちなみに今日の大丸心斎橋劇場は吉本が終日貸し切っているようで、「爆笑!いそべのゲームワールド」の前にモンスターエンジンの単独公演があり、更にその前にはかまいたちのトークライブ「かまトーク!」(別の内容を想像してしまうタイトルだがわざとそうしているのだろう)が上演されていた。正直、事前に知っていれば全て観たかったが、それでは流石に疲れてしまう。

全席自由、整理番号順の入場。私は番号は若かったが、中央通路のすぐ後ろの列の真ん中を選ぶ。ステージ全体を見渡すのに丁度良い席だ。だが、困ったことに(なのかどうかはわからないが)客電を付けたままの上演であったため、出演者と丁度視線がぶつかる席だったのである。結構、気まずいものがある。
MC:まるむし商店・磯部公彦。出演:ネイビーズアフロ、さや香、桜 稲垣早希、てんしとあくま、おいでやす小田、アインシュタイン。

まず、司会のまるむし商店・磯部が登場して、「今日は失敗をしました。劇場が広すぎた」と言う。大丸心斎橋劇場は小ホールであるが、告知が遅れて、客が集まらなかったのである。
「今日はこれから売れている若手芸人を集めてみました。この夏から年末の間にブレーク必至の若手芸人6組でございます。稲垣早希はもう(世に)出ていますが、他の芸人達も売れること間違いなしでございます」と挨拶をする。


ネイビーズアフロ。二人とも京都市出身であり、神戸大学卒という高学歴芸人であるが、「神戸大学を卒業しまして」まではエリート街道に乗っていたことを話すも、「吉本に入りまして」「今はアルバイトをしながらお笑い芸人をやっております」と残念な感じを前面に出す。

はじりが、「仮に結婚して子供が出来てもアホな子は困る」と言い、皆川(芸名には下の名前はついていない)が、「じゃあアホな子を賢くするので、アホな子を演じます」と言うが、実際は、武士が喋るような堅い感じの言葉で、はじりに「めっちゃ賢いやないか!」と突っ込まれる。もう少しアホな子を皆川がやるのことにするのだが、今度は良家のボンボンで、やはり頭は良さそうである。

子供に英語を教えたいというので、はじりが「ハロー」、「サンキュー」、「アイム・ジャパニーズ」というのだが、皆川が「ニーハオ」、「謝謝」、「我是日本人」と北京語で返して、はじりに「なんで子供が中国語できんねん!」と突っ込まれていた。


さや香。女性っぽい名称だが男性二人による漫才コンビである。
新山士彦(にいやま・のりひこ)が突然、中島みゆきの「糸」を歌い出し、石井誠一が、「なんで歌うねん!」と突っ込むが、新山は「これからは新しいことせなあかん! 歌や。歌やったら芸人もまだあんまりやっていない」と理由を述べるも、石井が「歌手の人が沢山いるやん。なんで勝てないとこで勝負すんねん」と呆れる。ちなみに、新山は石井に「お前、今日おるん?」「客席で歌聴きに来るのかと思ってた」とボケまくったのだが、いざ中島みゆきの「糸」を歌い始めると、すぐに歌詞を忘れ、石井が歌詞を教えてまた歌い出すもすぐに止まりが繰り返され、石井が新山に「そもそも歌詞覚えてへんやん!」と突っ込み、新山が頭をはたかれて終わる。


桜 稲垣早希。紅一点である場合が多いという早希ちゃんであるが、今日もそのケースである。ちなみに今日は午前11時から新世界の朝日劇場で行われたラジオの公開生放送に出演し、その後、和泉市のイベントに出演して、夜は大丸心斎橋劇場というハードスケジュールであるが、「爆笑!いそべのゲームワールド」に出演するというスケジュールは昨日になって聞かされたようで、ブログで告知が遅れたことを詫びている。本当は吉本のマネージメントがいい加減なだけで早希ちゃんに落ち度はないのだが、同様のケースはこれまで二桁単位で発生しており、「なんで芸人が所属事務所の代わりに謝らねばならないのか」といつも思う。

今日は新作フリップ芸「キスから始めよう」(タイトルは早希ちゃんの話した内容から私が勝手に付けたもので公式ではない)を披露する。
アスカのコスプレで登場した早希ちゃんは、「少女漫画が大好きなんですよね」という話から始まり、「アスカの格好をしていて少女漫画の話をするというのも変ですが、エヴァにももうちょっと色気の要素話があってもいいと思います」と語り、「アスカの口癖である『あんたバカぁ~?!』という乱暴な言葉でも、設定を変えると、違う意味のセリフになります」ということで、

「バカシンジ、あんたなんか大嫌い!」と怒鳴っているアスカの絵が描かれたフリップを出すのだが、フリップをめくるとシンジがアスカにいきなり口づけする絵が描かれており、その次にはアスカが顔を真っ赤にして「あんたバカぁ~?!」とつぶやく絵が出てくる。良いアイデアだ。

「ドラえもん」のジャイアンの「俺のものは俺のもの、お前のものも俺のもの」も、ジャイアンがしずかちゃんに壁ドンしながら、「俺のものは俺のもの、お前のものは……」で止め、しずかちゃんが「あなたの……もの」という恋愛シチュエーションに変えて、やっぱりキス。

「アンパンマン」ではバタコさんが疲れ切ったアンパンマンを励ますためにキスをするが、バタコさんが泣いていたので、アンパンマンが上手く動けなくなってしまう。

「アルプスの少女ハイジ」は、最初はペーターとハイジが普通の会話をしているのだが、途中で「スラムダンク」の安斎先生が出てきたり、その他の漫画からも多数登場ということでカオスになる。

「こういうのも作れるんだ」と感心するが、早希ちゃんは良いネタほど封印しがちなので今後も続けていくのかは分からない。


てんしとあくま。コントということもあってか、彼らの演目の時だけ客電は落ちる。
かんざきが喫茶店に入り、店員を呼ぶのだが、誰も出てこない。かんざきは、「すみません」を何度も良い、声量はクレッシェンドしていく。
そこへ、川口敦典が二人目の客として現れ、やはり店員を呼ぶために「すみません」と言うが何の反応もないので、やはり声量はピアニシモからフォルテシモにクレッシェンドしていく。

川口は、かんざきの席に水が置かれているのに気づく。かんざきによると一度、この店に入っており、その時は店員はすぐに出てきて水を置いていったという。なので誰もいないわけではない。

二人で店員を呼ぶことに決め、かんざきが「ご、ん、だ、い」と言う。川口も交代でやるのかと気づいて、「め、く、さ」とかんざきが発生してすぐに合いの手を入れる。二人で「ごめんください」と言うのである。「ど、た、い、しゃ、ま、ん」、「な、か、らっ、い、せ、か」という風に続く。
かんざきは、「店員は外国人なのかも知れない」ということで、英語で「Excuse me」と言うと店員が出てくる。観客にイメージさせる手法で誰かが実際に出てくるわけではないが、かんざきは自分から舞台上手に歩いて店員をエスコート(?)し、メニューの説明も自分主導で始めてしまう。


おいでやす小田。結構、有名なピン芸人である。小田は「好きでピン芸人をやっているわけじゃないんです。誰とやっても上手くいかない」と言う(おいでやす小田はモンスターエンジン結成前の西森と漫才コンビ組んでいたこともあるのだが解散している)。
オノマトペを題材にしたネタ。手を叩く音は「パン」という擬音語になるが、「実際は『パン』ではないんです。一文字のはずなんです。『ン』はいらない」(「撥音でしょ」と思うが、ややこしくなるので避ける)。小田によると手を叩いた時の音は「ペ」だそうで、小田は実際に手を叩いてみるが、少なくとも私は「ペ」には聞こえない。

くしゃみの「ハクション」の話。
実はくしゃみの時に発する音は言語によって異なり、「ハクション」というくしゃみをするのは日本人だけなのだが、話が難しくなるので避けよう。
小田は若い女性はくしゃみを恥ずかしがるので、「くちゅん」になりがちだという。更にくしゃみを恥ずかしく思う女性は「ク」になってもはやくしゃみではなくなってしまうそうだ。


アインシュタイン。稲田が「夏なので彼女を誘って海にドライブに行きたい」と言い、実際はそんな経験はないという。そこで稲田が男役、河合が女役になってドライブのコントを行う。
コントの前に設定を決める。稲田は車を持っていないので、レンタカーにするのだが、何故かリムジンを希望して河合に「ドライブデートでリムジンっておかしいやろ。普通リムジンって運転するんじゃなくて乗るものやん」と突っ込まれる。それでもリムジンが良いという稲田。河合は「リムジンだったら彼女との距離遠いやん」と言うが、稲田は「助手席の乗せるの大丈夫」と返す。「リムジンの意味ないやん!」と河合に突っ込まれる。軽自動車という設定に変更。

彼女の家の前に着いた稲田は車の窓から顔を出して彼女に「着いたよ!」と呼びかけるが、彼女はマンションのそれも14階に住んでいるので聞こえない。ケータイで着いたことを彼女に告げることにする。

稲田は何故かオートで窓を開けて彼女を車内に入れようとする。河合は「ドア開けて乗らせて上げな」と呆れる。

河合は海に行くので気がはやると言うが、稲田はゴーグルをしてシュノーケルをくわえ、タンクまで背負っていて海に着く前にもうスキューバダイビングをやる気満々という妙な設定。
そして何故か稲田はやたらと右折したがる。

マクドナルドのドライブスルーに入るが、稲田は車を止めずに注文するのでマイクの位置を通過してしまい、何を注文したのかわからない。そして延々と右折してどこを走っているのかわからなくなる。注文した品も受け取るやいなや車を走らせ、「釣りはいらないよ」と言うも、河合に「その前に金払ってないやろ!」と突っ込まれる。


ゲームコーナー。赤チームと青チームに分かれて戦う。

まずは「ワンワンセブン」。1から順番に一人ずつ数を数えていくのだが、7の倍数や7が付く数字になった時は数の代わりに「ワン」と言うという、今は落語家・桂三度となった世界のナベアツがやっていたギャグの発展型である。

まずは普通に数を数えることにするのだが、みんな本当に普通に数えていくので、磯部は「笑い取りにいかな」と駄目出しする。
磯部は始まりの音と終わりの音が同じ言葉でしりとりをするという芸を持っており、頭の回転が速い。そのため若手芸人が磯部についていけなかったりする。
早希ちゃんが「14」と普通に言ってしまったときは、「稲垣、アホやねん。掛け算できんねん」と言って、
磯部「2×4が」
稲垣「8」
磯部「4×8=?」
稲垣「5」
となって笑いが起こるが、「新生紀ドラゴゲリオンZ」を見ていると、流石の早希ちゃんも四則演算は出来るので(たまに間違うけれど)ネタである。
しかし、同じ言葉でもシチュエーションで意味が異なるということはわかるのに(意外にわからない人は多いのである)簡単なことがわからないというのも事実である。


「しりとりジェスチャー」。チームから代表者が一人出て、ジェスチャーで答えを他のメンバーに伝えるというもの。答えは代表者と客席から見えて答えるメンバーには見えない位置、舞台の端にスタッフが立ってスケッチブックに印刷された文字を貼って示す。ゲームスタート時には磯部が答えの最初の音を言い、正解が出ると正解の最後の音が次の問題の最初の音となるというしりとり方式の答えである。最初の文字だけはわかるため単純なジェスチャーゲームよりは簡単だが、お題が難しい。「墓地」(早希ちゃんが手の動きで墓石の形を示すジェスチャーをして正解を導き出す)の後は何と「チャイコフスキー」である。名前はみな知っているが、顔が浮かばない人も多いし、曲も聴いたことはあるがチャイコフスキー作品とは知らない場合が多いと思われる。磯部が「音楽家」とヒントを出すが、そもそも普通はクラシックの音楽家だとは思わないだろう。私は最も有名な曲だと思われるピアノ協奏曲第1番の冒頭のピアノの入りを模せば演奏会で実演に接したり映像で演奏しを見たことのある人はわかるので、「どうせわからないだろう」ということもあり(ピアニストがこういう動きをする曲はおそらく他には存在しない)、下から上へ三つの和音が上がるという仕草を客席で軽くやってみる。ヒントは出してはいけないのだが、ヒントにもならないだろう。
勿論、正解は出ない。

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