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2017年3月 6日 (月)

観劇感想精選(201) 大竹しのぶ主演「ピアフ」2013大阪

2013年2月22日 森ノ宮ピロティホールにて観劇

午後1時から、大阪の森ノ宮ピロティホールで、大竹しのぶ主演公演「ピアフ」を観る。演出は栗山民也。作:パム・ジェイムス、テキスト日本語訳:常田景子。出演は、大竹しのぶの他に、梅沢昌代、彩輝なお、藤岡正明、小西遼生、碓井将大、谷田歩、横田栄司、畠山洋、岡村さやか、辻萬長。20分の休憩時間を含めて上演時間約2時間50分の大作である。

世界史上最も有名にして悲劇的なシャンソン歌手、エディット・ピアフの生涯を描いた作品。初演の際、私はチケットを手に入れているが、観に行くことは出来なかった。今回が初の観劇となる。大竹しのぶはこの作品をライフワークにしたいと語っている。

森ノ宮ピロティホールの音響は良いとは言えず、マイク音のキンキンした音量が小さめながら常に響いており、気にはなった。

赤いカーテンを背後にしたステージ。まず、司会者が登場し、スタンドマイクをセットして、ピアフが登場して歌うことを告げる。しかし前奏が終わってもピアフは現れず、前奏がもう一度繰り返される、今度はピアフ(大竹しのぶ)はカーテンの向こうから現れるが、80過ぎの老女のように足元はおぼつかなく、マイクに寄りかかるようにして歌い始めるが、気を失って倒れそうになる。舞台袖から人が出てきて、ピアフを支えるが、ピアフは口汚い言葉を浴びさえ、カーテンの背後へと消える。

その後、一転して、ピアフの若い時代が描かれる。大竹しのぶの一瞬にして若返る演技の業はいつもながら感心させられる。貧しい家に生まれ、貧しい家で育ったピアフ(本名:エディット・ジョヴァンナ・ガション)から、「ピアフ(フランス語の俗語で「雀」という意味)」という愛称を貰い、才能を認められてデビュー。しかし、ピアフの素行は良くなく、売春婦と付き合うなどしていた。

第二次大戦でナチスドイツに占領されたフランスが、一転して勝利し、フランス愛を歌うピアフ。しかし、恋人であるボクシングのミドル級チャンピオン、マルセル・セルダンが飛行機事故で亡くなるという悲劇に見舞われる。

その後、ピアノはアメリカに渡り、ニューヨークで、コミカルな歌を歌っていたイヴ・モンタンにシリアスな「帰れソレントへ」を歌わせて、本格的歌手としてデビューさせたり、マレーネ・ディートリヒと「バラ色の人生を歌ったりと、大西洋を股にかける活躍をする。

しかし、ピアフは酒、煙草、睡眠薬、自動車事故後に嵌まったモルヒネ中毒、自傷行為などにより徐々に病んでいく。

シャルル・アズブナールの才能を見出したピアフは、彼の全国ツアーの成功を喜ぶが、自身のステージでは、声が出なかったり、歌い始めてすぐに倒れてしまったり(冒頭のシーンの回帰)、奇声を発するなど、もはや歌手としての活動は限界に来ていた。

そうした場面が続いた後で、大竹は堂々と「愛の賛歌」を歌う。聞きものである。

精神病院に入院し、車いす生活となったピアフをテオファニス・ランボウカスという青年が訪ねてくる。ピアフは彼をテオ・サラポ(サラポはギリシャ語で「愛」という意味)と名付け、最後の恋人とする。

そして、1963年10月10日13時10分、ピアフは帰らぬ人となるのだった(ピアフの命日は公式には10月11日とされているが、10月10日が正確な日付のようだ)。

溶暗した後、再びライトが照る中で、大竹は「水の流れに」を熱唱。歌い終えて両手を広げた大竹に、「ブラボー」と喝采が起こる。それにふさわしい、名演技であった。

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