« 西郷どんの顔 | トップページ | コンサートの記(338) 「渾身!!ラフマニノフ 長富彩 ピアノ・リサイタル vol.2」 »

2018年1月19日 (金)

これまでに観た映画より(95) 「火花」

2018年1月16日 MOVIX京都にて

MOVIX京都のレイトショー上映で、日本映画「火花」を観る。吉本興業の制作。板尾創路監督作品。原作は又吉直樹の芥川賞受賞作。
出演:菅田将暉、桐谷健太、木村文乃、川野修士、三浦誠己、加藤諒、高橋努、日野陽仁、山崎樹範ほか。

テレビのお笑い番組に出たりはするものの、うだつの上がらない芸人・スパークスの徳永(菅田将暉)と、先輩芸人・あほんだらの神谷(桐谷健太)の物語。徳永はサッカーの大阪選抜に選ばれたことがあるという設定であり、又吉直樹自身が投影されている。

日曜日(2018年1月14日)に見た「新生紀ドラゴゲリオンZ」でR藤本が映画「火花」を紹介しており、「芸人の又吉の原作を芸人の板尾が監督しているため、芸人が見るとリアルすぎて痛い」と語っていた。興味を持った。
お笑いの話であるが、終始一貫して悲しみに包まれている。お笑いは感情を動かすことだが、悲しみはより普遍的に感情を突き動かしていく。その関係を例えるなら二卵性双生児のようなものだ。

自分に素直であろうとして壁に当たり、尊敬していた先輩の醜態を知る。そしてこれまで同格であった芸人の出世を見せつけられる辛さ。表現に生きる男達のひりつくような痛みが、そこには確かにある。
ただこれは悲劇ではない。お笑いの世界に生きた意味が強く肯定されているポジティブな映画だ。


私は常々、世界というのは一つの山脈のようなものであり、個々の人間はその一つの峰のようなものであると考えてきた。ユングの影響もあるのかも知れないが、そうした考えをある意味、肯定してくれているような映画だった。

|

« 西郷どんの顔 | トップページ | コンサートの記(338) 「渾身!!ラフマニノフ 長富彩 ピアノ・リサイタル vol.2」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/40048/66295528

この記事へのトラックバック一覧です: これまでに観た映画より(95) 「火花」:

« 西郷どんの顔 | トップページ | コンサートの記(338) 「渾身!!ラフマニノフ 長富彩 ピアノ・リサイタル vol.2」 »