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2018年2月25日 (日)

観劇感想精選(230) 「喜劇 有頂天一座」

2018年2月18日 道頓堀の大阪松竹座にて観劇

午後4時から、道頓堀にある大阪松竹座で「喜劇 有頂天一座」を観る。原作:北條秀司(「女剣劇朝霧一座」より)、演出:齋藤雅文(「眠狂四郎 The Final」では脚本を担当していた)。出演は、渡辺えり、キムラ緑子、林翔太(ジャニーズJr/宇宙Six)、広岡由里子、村田雄浩、段田安則ほか。

前回の「喜劇 有頂天旅館」から3年ぶりとなる渡辺えり&キムラ緑子による有頂天シリーズの第2弾である。今回も北條秀司の本を齋藤雅文が演出する。

まずは二代目朝霧恵美子(渡辺えり)が率いる剣劇集団、朝霧恵美子一座の「国定忠治」のクライマックスが演じられる。1960年代前半、女剣劇は隆盛期にあり、朝霧恵美子一座も浅草松竹座での公演を行っている。しかし、それから5年が経ち、女剣劇ブームも終了。朝霧恵美子も地方のどさ回りで食いつなぐようになっていた。今回は群馬県赤城山の麓にある上州座の世話になりながら公演を打つ予定である。5年前に朝霧恵美子に弟子入りした小夜子(キムラ緑子)も稽古を重ね、それなりに良い役を貰えるようになっていた。食堂を兼ねた駅舎で朝霧恵美子一座が昼食を取っていると、かつて恵美子と恋仲だった舞台俳優で今は映画界に転身してスター俳優となっている嵐玉之介(段田安則)がやって来る。玉之介は国定忠治もの映画の続編を収録する予定であり、そのため作品の舞台となったこの地に来ていたのだった。
その夜、恵美子と玉之介は昔を思い出して再び深い仲に……、ところが強盗事件に遭ってしまう。犯人は玉之介の顔を知っており、妙な会話が交わされたりするのだが、犯人逃亡後に玉之介は刑事の尋問に答える羽目になる。映画スターと女剣劇の座長が恋仲となれば大スキャンダルになるのは必定。そこで少しでも被害を減らすべく、小夜子が恵美子の身代わりとなる。だが、その情報が新聞に出ると、劇場では詰めかけた客が「小夜子を出せ!」と要求するなど、事態は激変。そして小夜子は玉之介を利用して知名度を上げ、三代目朝霧恵美子を襲名(二代目朝霧恵美子は二代目朝霧菊扇となる)。興行師の浅倉(村田雄浩)も三代目朝霧恵美子となった小夜子をドル箱にするべく奔走を始める。だが実は小夜子は最初からある意図が持って朝霧恵美子一座に近づいていた。

渡辺えり演じる二代目朝霧恵美子を山形県出身に、キムラ緑子演じる朝霧小夜子=三代目朝霧恵美子を淡路島の生まれ育ちにと、演じている本人と同じ設定に変えてお国訛りでの応酬があるなど、遊び心のある上演である。剣劇ということで殺陣や立ち回りもあるのだが、そこは日本を代表する舞台女優である渡辺えりとキムラ緑子だけに全く問題を感じずに楽しむことが出来た。良い意味でいつも渡辺えりしている渡辺えりと、変幻自在の演技力を持ち味として今回の上演でも朴訥な女性から妖艶な悪女へと化けるキムラ緑子。好対照な個性だが、互いが互いを照らし出し輝かせるという相乗効果が働いていて演者としての相性の良さを感じる。
商業演劇であり、著名な俳優はみな好演であったが、セリフを少ししか貰っていない俳優は立ち姿からすでに不安を感じさせる人もいて、実力の差が激しい。

カーテンコールではホワイトタキシードに着替えて登場した渡辺えりとキムラ緑子が「有頂天ソング」(作詞:齋藤雅文、作曲:甲斐正人)を歌って華々しく終えた。

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