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2018年3月 4日 (日)

コンサートの記(351) アンサンブル九条山コンサート vol.5 「波形 スペクトル楽派―新音響言語の誕生」

2018年2月28日 京都芸術センター講堂にて

午後7時から、京都芸術センター講堂で、アンサンブル九条山(くじょうやま)コンサート vol.5 「波形 スペクトル楽派―新音響言語の誕生」を聴く。

曲目は、ジャチント・シェルシの「ホウ」よりⅠ,Ⅱ,Ⅴ(ソプラノのための)、カイヤ・サーリアホの「灰」(アルト・フルート、チェロ、ピアノのための)、フィリップ・ユレルの「ループスⅡ」(ヴィブラフォンのための)、トリスタン・ミュライユの「沈みゆく太陽の13の色」(フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、エレクトロニクスのための)、ジャン=リュック・エルヴェの「外へ」(クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための)、フィリップ・ルルーの「恋しい人、よろしければ ……18世紀のフランス民謡から」(ソプラノのための)、ジェラール・グリゼーの「タレア」(フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための)

出演は、アンサンブル九条山(フルート・若林かをり、クラリネット・上田希、ヴァイオリン・石上真由子、チェロ・福富祥子、ソプラノ・太田真紀、打楽器・畑中明香、ピアノ・森本ゆり)、有馬純寿(ありま・すみひさ。エレクトロニクス。ミュライユ作品のみ)、若林千春(男性。若林かをりの旦那さん。指揮。グリゼー作品のみ)

フランスを中心に生まれたスペクトル楽派に分類される作曲家の作品が並ぶ。現代音楽の中でも比較的新しい潮流の作品群であり、耳に馴染みの良い音楽ではないだろうが、新しい響きを追求した作品だけにそれは当然であるとも言える。

私が名前を知っていてCDも持っているのはフィンランド出身のサーリアホだけだが、他の作曲家の作品も興味深い。
畑中明香(はたなか・あすか)のヴィブラフォン独奏によるフィリップ・ユレルの「ループスⅡ」はミステリアスな音響が印象的だし、サーリアホ作品の微妙なグラデーション(ピアノの森本ゆりがピアノの弦に直接触れて音を出すという特殊奏法もある)、トリスタン・ミュライユの「沈みゆく太陽の13の色」における宇宙的な拡がり、ジェラール・グリゼーの「タレア」では突然現れる民謡風の旋律などが耳に新しい。

スペクトル派の音楽を聞き込んでいるわけではないので、「わかりにくい」と感じたことも事実だが、現代音楽を得意とする演奏家達の好演により、純粋に音楽として楽しめる仕上がりとなっていた。もっと内容を掘り下げて書けたら良かったのだが、わからないものを「わかる」とは言えないのである。



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