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2018年6月23日 (土)

第25回記念 京都五花街合同公演「都の賑い」

2018年6月17日 左京区岡崎のロームシアター京都メインホールにて

午後2時からロームシアター京都メインホールで、第25回記念 京都五花街合同公演「都の賑い」を観る。上七軒、先斗町、祇園甲部、宮川町、祇園東の五花街の芸舞妓達による共演である。

演目は、上七軒が長唄「風流寿三番叟(ふうりゅうことぶきさんばそう)」(立方出演:梅嘉、梅志づ、梅葉)、先斗町が常磐津「粟餅」(立方出演:久加代、亜弥)、祇園甲部が東明節「秋の七草 七福神」(立方出演:まめ鈴、つる葉、紗矢佳、美帆子、市有里、小扇、小愛)、宮川町が常磐津「廓八景」(立方出演:ふく葉)、祇園東が長唄「二人猩々(ににんしょうじょう)」(立方出演:美晴、涼香)。その後で、五花街合同による「舞妓の賑い 『京を慕いて』」と出演者総出演によるフィナーレ「祇園小唄」がある。

上七軒の長唄「風流寿三番叟」。個人的には「三番叟」というと野村萬斎が跳んだりはねたりしているようなイメージがあるが、今日は女性出演者による上演だけに跳んだりもはねたりもしない。基本的に優雅な舞である。

先斗町の常磐津「粟餅」。弘化2年(1845)に江戸の中村座で初演された作品だそうで、初演時は「今様道成寺」と対になっていたそうだが、今では「粟餅」のみが上演されているという。語りには年中の餅菓子や行事、六歌仙の名前などが登場する。
歌舞伎舞踊でも舞われる曲目だが、女性ということもあって歌舞伎俳優のような迫力はない。夫婦役での登場で、妻役はまだいいのだが、夫役の場合はどうしても物足りなく感じてしまう。また夫婦が言葉を発する場面があるのだが、ロームシアター京都メインホールの空間が大きいということもあってほとんど聞こえない。

祇園甲部の東明節「秋の七草 七福神」。タイトルの通り、秋の七草を七福神に見立てた演目である。元々は江戸歌で、東明流の創始者でもある平岡吟舟と三世井上八千代との交流から生まれた作品だという。出演者達が手にしている小道具で何の役か見分けがつくようになっている。七福神と七草の関係は、毘沙門天が紫苑、大黒天が吾亦紅、福禄寿が尾花、弁財天が朝顔、恵比寿が女郎花、布袋が葛ということになっているようである(今現在の秋の七草とは異同があるようだ)。

宮川町の常磐津「廓八景」。ふく葉による一人舞台である。この演目も江戸で作られたものだそうだ。江戸・新吉原の行事や風物が近江八景に例えられている。三井の晩鐘、瀬田の夕照、石山寺、粟津の晴嵐、唐崎、堅田、矢橋、比良の暮雪が新吉原の夕景や吉原大門、遊女との契りなどに掛けられている。
立方が、ふく葉一人だけということもあり、他の花街に比べると寂しい感じだが、ふく葉は第1回の「都の賑い」から毎回出続けているベテランだそうで、安定した舞を披露する。

祇園東の長唄「二人猩々」。これも歌舞伎の演目になっているものだが、女ゆえのパワー不足は動きの素早さとキレで補い、なかなか迫力のある舞になっていたように思う。

五花街合同による「舞妓の賑い 『京を慕いて』」。それぞれ4人の舞妓が参加する。今回のセンターポジションは祇園東。下手手前が先斗町、下手奥が祇園甲部、上手手前が上七軒、上手奥が宮川町。時計回りにポジションを移動するローテーションである。
五花街は全て踊りの流派が異なり、振付もバラバラである。ある花街が前を向いているところで他の花街は後ろを見ていたり、左の花街が立っている時に右の花街はしゃがんでいたり、普通に舞っている横で歌詞をなぞった動きをしていたりする。

ラストの「祇園小唄」も華やかであった。


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