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2018年7月 1日 (日)

コンサートの記(399) 非破壊検査 Presents コルネリウス・マイスター指揮読売日本交響楽団第20回大阪定期演奏会

2018年6月29日 大阪・中之島のフェスティバルホールにて

午後7時から、大阪・中之島のフェスティバルホールで読売日本交響楽団の第20回大阪定期演奏会を聴く。今日の指揮者は読響首席客演指揮者のコルネリウス・マイスター。マーラーの交響曲第2番「復活」1曲勝負である。

コルネリウス・マイスターは、1980年、ドイツ・ハノーファー生まれの若手指揮者。ハノーファー音楽演劇大学でピアノと指揮を学び、21歳でハンブルク国立歌劇場にデビュー。2005年には24歳の若さでハイデルベルク市立歌劇場の音楽総監督に就任し、2012年まで務める。2010年からはウィーン放送交響楽団の首席指揮者兼芸術監督の座にある。2014年に読響と初共演。今年9月からはシルヴァン・カンブルランの後任としてシュトゥットガルト市立歌劇場の音楽総監督に就任する予定である。

以前はザ・シンフォニーホールで大阪定期演奏会を行っていた読売日本交響楽団だが、よりキャパの大きなフェスティバルホールに会場を移している。来年の3月でシルヴァン・カンブルランが常任指揮者を退任することになり、次期常任指揮者にセバスティアン・ヴァイグレの就任が決まった読響。今年の4月に新練習場が神奈川県川崎市内に完成し、前練習場閉鎖以来の稽古場ジプシー状態が終わりを告げ、より充実した演奏活動が期待される。

今日のコンサートマスターは、長原幸太。ソプラノ独唱:ニコール・カベル、メゾ・ソプラノ独唱:アン・ハレンベリ。合唱は新国立劇場合唱団。

近年、セレモニアルな機会に演奏されることが増えたマーラーの交響曲第2番「復活」。大阪では大植英次が、大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督就任時(ザ・シンフォニーホール)と現在のフェスティバルホールこけら落とし演奏で同曲を取り上げており(いずれも接していない)、東京ではパーヴォ・ヤルヴィがNHK交響楽団首席指揮者記念として渋谷のNHKホールで演奏している。ただ、大編成による複雑な交響曲であるため、しょっちゅう聴けるというわけではない。

今日は1階席最後列で聴く。1階席は前の方でしか聴いたことがないが、直接音が飛んでこないという印象を受けた。今日も2階席が頭上にせり出しているため、残響を感じにくい。オペラをやると響きすぎて壁がビリビリいうフェスティバルホールだが、今日も合唱が壁を振るわせ、軋むような音が混じる。

コルネリアス・マイスターであるが、北部ドイツの出身らしい端正な音楽を作る。パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団の演奏では、パーヴォはオーケストラの威力を前面に出していたが、マイスターは音楽のフォルムを重視。だがそのため却ってマーラーの音楽の異質さがダイレクトに伝わってくるような印象を受ける。

マーラーの交響曲第2番「復活」は、交響詩「葬礼」を基とする第1楽章と第2楽章以降では性格が異なるとして、マーラー自身が第1楽章終了後に「最低5分の休憩」を挟むようスコアに書き込んでいるのだが、実演ではほとんど採用されていない。今日も少し間を開けだだけであった。

これまで、空間の広いフェスティバルホールを鳴らせていないように感じた読売日本交響楽団だが、今日は大編成による演奏ということで、納得のいく音響を作り出していたように思う。独唱、合唱ともに整っており、美しいマーラーが築かれていた。鳴らせたという点で、これまで接した読響大阪定期の中でも最上の部類に入ると思う。



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