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2018年9月15日 (土)

コンサートの記(423) 吉田裕史指揮ボローニャフィルハーモニー管弦楽団特別演奏会2017@京都コンサートホール

2017年9月8日 京都コンサートホールにて

午後7時から、京都コンサートホールで、Kyoto Opera Festival 2017 ボローニャフィルハーモニー管弦楽団特別演奏会を聴く。指揮はボローニャフィルハーモニー管弦楽団芸術監督およびボローニャ歌劇場首席客演指揮者の吉田浩史(よしだ・ひろふみ)。

ボローニャを州都とするイタリア・エミリア・ロマーニャ州と京都府が交流を深めているそうで、今年7月に山田啓二京都府知事の親書を携えた「響の都オペラの祭典」財団一行ががエミリア・ロマーニャ州を訪問し、エミリア・ロマーニャ州知事やボローニャ工業会会長、ボローニャ大学学長らと会談したという。ということで開演前の挨拶では山田啓二知事もステージに上がり、スピーチを行った。山田知事によるとボローニャ市とエミリア・ロマーニャ州は、映画産業、自動車などの製造業、食産業が盛んで、大学都市でもあるということで京都市や京都府と共通点が多いという。
来年はエミリア・ロマーニャ州の行政・産業・大学関係者らが京都府を訪問する予定だという(後記:予定が1年延びたようである)。
私の出身地である千葉県はアメリカのウィスコンシン州と姉妹県州の関係を結んでいるが、京都府もエミリア・ロマーニャ州と姉妹関係になれれば色々な意味で嬉しい。


指揮者の吉田浩史は、1968年生まれの中堅。東京音楽大学指揮科および同研究科を修了後、ウィーン国立音楽大学マスターコースでディプロマを取得。イタリア・シエナのキジアーナ音楽院マスターコースでも学ぶ。2010年にイタリアのマントヴァ歌劇場の音楽監督に就任。2014年にボローニャフィルハーモニー管弦楽団の芸術監督となっている。ボローニャフィルとの来日では、京都国立博物館野外ステージで歌劇「道化師」を、奈良の平城宮で歌劇「トゥーランドット」を上演している。


曲目はいくつか変更になっており、第1部がヴェルディの歌劇「ナブッコ」序曲、ジョルダーノの歌劇「フェードラ」間奏曲、プッチーニの交響的前奏曲、ヴェルディの歌劇「椿姫」前奏曲、ヴェルディの歌劇「オテロ」よりバレエ音楽。第2部が「椿姫」よりハイライトとなっている。


ドイツ式の現代配置での演奏。コンサートマスターは第1部と第2部で異なる。


クラシック音楽の祖国であり、多くの名指揮者、演奏家、歌手を生んできたイタリアであるが、ことオーケストラとなると「名門オーケストラはあるが一流オーケストラは存在しない」という状態。ローマ聖チェチーリア国立アカデミー管弦楽団やミラノ・スカラ座管弦楽団(スカラ・フィルハーモニー管弦楽団)は紛う事なき名門であるが、世界的な一流団体と認識する人はほとんどいないと思われる。
いい加減な人が多いことで知られるイタリア人が大人数での合奏を得意としないというのは、いかにもありそうな話ではある。

ボローニャフィルハーモニー管弦楽団も第1部では実力不足を露呈。弦には独特の艶があるが厚みや輝きに欠けており、管は粗さが目立つ。
吉田はボローニャフィルに細やかな指示を出すが、少なくとも「上手く応えれた」とは言えないと思う。

第2部の「椿姫」ハイライトには、歌手3人が出演。登場順にソプラノのヌンツィア・デファルコ、バリトンのヴィットリオ・プラート、テノールのマッティオ・ファルチエであるが、ヌンツィア・デファルコは声が余り通らず、オーケストラに埋もれてしまったりする。ホールの響きが影響したのかと思われたが、バリトンのプラート、テノールのファルチエの声量に不足は感じられなかったため、単純に声量が足りなかったのかも知れない。京都コンサートホールはステージ上での音響がかなり良いといわれているため抑えたのかも知れないが真相は不明である。
ボローニャフィルはボローニャ市立歌劇場管弦楽団を母体としているが、手慣れたオペラ伴奏だからか、あるいはコンサートマスターが変わったからか、第1部に比べるとはるかに生き生きとした演奏を展開。チェロを始めとする弦のエッジがキリリと立つ。ピッチカートは精度不足で団子になって聞こえたりしていたけれども。

プログラムに入っていなかった「乾杯の歌」がアンコールで演奏された。

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