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2019年2月15日 (金)

笑いの林(114) 「小泉エリVS桜 稲垣早希 ~堺の筋の本の町の女の戦い~」

2013年4月4日 大阪・堺筋本町のテイジンホールにて

午後7時から大阪のテイジンホールで「小泉エリVS桜 稲垣早希 ~堺の筋の本の町の女の戦い~」を観る。
マジシャンの小泉エリとお笑い芸人の桜 稲垣早希がライバルとして対決する公演の第3回目。タイトルはテイジンホールの目の前にある大阪市営地下鉄堺筋本町(別名:船場西)駅に由来する。


新社会人をイメージしたスーツ姿で二人が登場することが告げられる。まずは早希ちゃん。まだ売れる前の5年前に、あるドラマにエキストラとして出演するために購入したというグレーのスーツである。シャツは濃い水色である。
続いてエリさん登場。正確にいうとスーツではなく礼服で10年前の法事の時に買ったという。エリさんは「南無阿弥陀仏」と唱える。
エリさんはマジシャンの娘で大学在学中にマジシャンとしてデビューしており、また早希ちゃんは吉本に入る前はフリーターをしながら大阪の小さな芸能事務所を転々としていたので二人とも普通の会社でスーツを着て働いたことはない。早希ちゃんは高校卒業の際に就職担当の教師に「女優になりたい」と言い続けて匙を投げられたことがある。彼女はOLにはなれないタイプなので、芸能人になることが出来てラッキーだったと思う。

まずはプロフィール対決だが、お互い嘘ばかり。早希ちゃんはバストサイズを誤魔化すし(早希ちゃんは胸が小さく、自虐ネタとして使うことがある。ずばり「貧乳」という名のネタもある)、ミス愛染娘の合格率が円グラフでは3%と書かれているのだが、下の方には「合格率0.03%と思いっきり嘘が書いてあり、早希ちゃんも0.03%と主張する(ミス愛染娘は複数の女性が選ばれるのだが、その中でも1位は選出されており、早希ちゃんは1位は逃している。1位のみをミス愛染娘という場合があるので注意が必要である)。そして時代劇「剣客商売」に女優として出演したと語る(これは本当だが、出演時間はトータルでも5分に満たない。なお「剣客商売」は現在はDVDで観ることが出来る。)。
エリさん。自分は小泉純一郎元首相の娘だと言い(実際は小泉純一郞似のマジシャン横木ジョージの娘である)、ミス京都審査員特別賞を受賞しているという(これは本当)。その際の水着審査の写真も舞台後方のスクリーンに映されるが、胸の膨らみが乏しいにも関わらず「胸の谷間」を評価されたと言い張る。また「新・科捜研の女」に出演。最初はマジシャンの手役だったのだが、現場で監督に出演を勧められ、役を貰って出たという。またかつてコンビを組んでおり、「さんまのまんま」に出演したこともあるという(当時の写真がスクリーンに映されるが、その頃のエリさんは本当に美人系である。なぜ今、こうなってしまったのかがわからない)。

プロフィール対決はエリさんの勝利。なお、暗転後、衣装をチェンジして出てきた際にエリさんが「第1ラウンドは私が勝ったので有利です」と言ったのは流れから言ってプロフィール対決に勝利したことだとわかるのだが、早希ちゃんは勘違いしたようで、「小泉エリVS桜 稲垣早希」が3回目で、第1回はエリさんの勝利、第2回が早希ちゃんの勝利であることから「第2ラウンドは私が勝ちました」と発言。エリさんがそうではないと言うが早希ちゃんは理解出来ず、おそらく会場内で早希ちゃんだけが勘違いしているという妙な空間が出来上がる。

ここで司会者が紹介される。早希ちゃん出演の舞台では場、ザ・プラン9のヤナギブソンが司会を務めることが多いのだが、今回もやはりヤナギブソンの司会であった。

第2ラウンドのゲームコーナー。まず、「剣玉で大皿に乗せる」という簡単な課題が出されるのだが、エリさんはミス。早希ちゃんは球を大きく振り上げたが大皿に乗せて成功した。

次からのゲームは早希ちゃんの方が簡単で、エリさんの方が難しいという明らかに贔屓ありのものが続く。早希ちゃんが「1m先のゴミ箱にゴミを入れる」であるのに対し、エリさんは「ブーメランキャッチ」という初めてやる人はまず成功不可能な課題が課されるという具合である。

二人とも天然キャラということで、テストも出る。エリさんは「リンゴを漢字で書く」というもの。林檎という字は書くのが難しいとされる漢字の中でも出題率が高く、テレビで「ふぞろいの林檎たち」をやっていた頃には、ある企業が「リンゴを漢字で書け」という出題をしたところ全員が正解したという話が残っており、比較的簡単な出題なのだが、エリさんは林檎の「檎」と車偏に倫の右側という妙な感じを書いてしまいアウトとなるちなみに早希ちゃんは椎名林檎が好きなので「林檎」は書けるらしい。

早希ちゃんには、「虎を英語で書きなさい」という超ラッキー問題が出されたのだが、早希ちゃんは問題の意味自体が分からないようで、「TORA」と書いて不正解。おまけに最初は「TOPA」と書いて書き直したらしい。ヤナギブソンが「阪神?」と聞くと早希ちゃんは「タイガース?」と答えるが、TIGERが虎だと最後まで理解出来ていないようであった。

最後はエリさんがエリさんがマシュマロキャッチに失敗。早希ちゃんもヤナギブソンがトスしたゴムボールをプラスチックバットで打ってホームランにするという課題に空振りで失敗となった。
このラウンドは早希ちゃんが勝利した。

VTRを使っての絵画しりとり対決。それぞれ絵を描いてそれが何かをあて、語尾を頭文字とした絵を描いてリレーしていくというもの。早希ちゃんは画は得意である。ただ、早希ちゃんは発想が他の人と違うため(芸人としてこれはいいことなのだが)普通の人なら選ばないものを絵に描いてしまう。一方、エリさんは、キリンの絵を描いたのに首が長くないなど画は得意ではないようだ。


男性ゲストを招いての第3ラウンド。早希ちゃんは、R-1ぐらんぷりの常連で、前回では優勝こそ三浦マイルドに譲ったものの、見事準優勝に輝いたヒューマン中村を呼ぶ。早希ちゃんによるとヒューマン中村を選んだ理由は同じピン芸人だからというだけのようで、しかも二人は初対面らしく、ヒューマン中村は「まだ早希ちゃんと目を合わせていない」と語る。

エリさんは、ヤナギブソンと同じザ・プラン9のメンバーでR-1ぐらんぷり優勝経験もある浅越ゴエを呼ぶ。

ヒューマン中村はフリップ芸を披露したが、「稲垣早希を地名風にすると」という題で、「私が『どうせ稲垣崎』とかだろう」と思っていたら、漢字が違うだけの「稲ヶ木崎」であった。なんのひねりもないじゃないか。「エリさんを敵風にすると」という題に私は「コイズミエルじゃないか」と思ったら、本当に「コイズミエル」であった。ヒューマン中村、今日は不調のようである。他に小泉エリを小物に見せるということで、「長州小力、小石田純一、小泉エリ」と併記するネタを披露した。


二人一組になってクイズに答える。二人一組で使う机の間に仕切りがあり、パートナーの答えは分からないようになっている。まずは、「敵ばかりで仲間がいない状態。○○□□」。答えは当然「四面楚歌」である。「楚」の字は滅多に使わないのでひらがなでもOKということになる。○○の部分をヒューマン中村と浅越ゴエは「四面」と当てるが、□□の部分を担当した女性陣は、エリさんは「孤立」、早希ちゃんは「滅亡」と書いて不正解。

次は、「国境の○○を抜けると□□であった」という川端康成の小説『雪国』の冒頭を当てる問題。『雪国』の冒頭であることは当然伏せられている。正解は勿論、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」であるが、男性陣はともに「長い」と飛ばして「トンネル」だけで不正解。早希ちゃんは「家賃」と意味不明の答え。エリさんも知らないようで、「彦星」と解答。しかも織姫か彦星で迷ったというなんでそうなるのかよく分からないものであったが、夢があるということでエリさんチームの勝ちとなった。

ブルース・リーの名言、「Don't ○○.□□」に、小泉エリは京都外国語大学卒なの有利だと言う。答えは「Don't think.feel」で、浅越ゴエは「think」を当てたが、ヒューマン中村は「feel」と書いてしまう。
女性二人は互いに罵り合っていたが、共に「me.」と書いてしまっており、客席の笑いを誘う。

続いて、誰が書いたかもわからず、歌詞もなく、聞いたこともないメロディーの曲を二人でデュエットするというゲームを行う。即興で歌を作るのが趣味という早希ちゃん有利の問題である。

ヒューマン、稲垣組からスタート。ヒューマン中村が「午前2時、バーからの帰り道」、早希ちゃん「あなたいつも同じ服」、ヒューマン中村「これが勝負服なのさ」、早希ちゃん「あたしデニム」は嫌いなの」、ヒューマン中村「俺はお前の事が好きなのさ」、早希ちゃん「あたしあなたのことは嫌いなの。あの人が好きなの」
大まかであるがこうした内容の歌であった。

浅越ゴエ、小泉エリ組は、浅越ゴエ「あなたを残してこの部屋を出るわ」という女歌風の出だしだったが、このままでは女二人の歌になってしまうので、エリさんが「あのとき、言いたかったの、うん」と女に戻し、その後は、浅越ゴエが「エリー、エリー」と相手の名前を呼び、エリさんも「ゴエ、ゴエ」と相手の名前を叫ぶという意味不明の展開になってしまった。


ブログ対決。互いのブログを更新し、その出来を競うというもの。ブログ更新の合間は溶暗し、絵画しりとりゲームの続きが流される。

ヤナギブソンが客席の拍手の大きさで決めようというが、マジシャンで現在は準レギュラー2本のエリさんよりも、「ロケみつザワールド」の看板で、CMにも出演し、レギュラーも多く、準レギュラーもある早希ちゃんの方がどうしても人気が高くなるのは当たり前なので、エリさんは反対。しかし、結局、拍手の大きさで早希ちゃんの勝利となった。


演技対決。有名ドラマのシーンを流し、実際とは違うセリフを即興で言うというもの。最初は韓国ドラマ「冬のソナタ」。早希ちゃんは流石の頭の回転の速さを見せ、ペ・ヨンジュンの「無理だよ」という最後のセリフから逆算して、「好きだから結婚して下さい」というセリフを作って、客席を笑わせた。

次は「ごくせん」。成宮博貴演じる生徒とヤンクミこと山口久美子を演じる仲間由紀恵の口論の場面。成宮博貴演じる高校生が「ホスト」というセリフを口にすることから、縛りが多くなり、二人とも半端な出来になってしまった。

最後は、「警部補・古畑任三郎」より堺正章演じる歌舞伎役者が犯人の回。時系列的にいうと古畑任三郎シリーズ最初の事件であり、三谷幸喜が最初に書いた古畑作品で、田村正和がこの脚本を読んで出演を決めたという回である(放送時は第2話として流された、第1話の犯人役は三谷幸喜が大ファンだという中森明菜であった)。
堺正章の「3時か、良い頃合いだね」という深夜の3時を、昼の3時に入れ替えた早希ちゃんが「おやつどうですか」とセリフを挟むという頭のキレの良さを見せて勝利した。早希ちゃんは知識には乏しいけれど、こうした課題には本当に聡い。世の中には普通の人が当たり前に出来ることが出来ないのに、常人が出来ないことをさらりとやってしまう人がいる。早希ちゃんはそのタイプだろう。
ヤナギブソンにもやって欲しいという二人からの要望を受けて、ヤナギブソンも古畑に挑戦するが、「4時ですよね」と言って全く受けず、自分から下手袖に退場してしまった。


クイズ罰ゲームコーナー。クイズに答え、答えられなかった方は罰ゲームを受けるというもの。事情により罰ゲームの内容は書けない(エリさんも書かないよう客席に懇願していた)。

世界で初めて宇宙を飛んだ宇宙飛行士、ソ連のガガーリンの名言は、という問いには時間はかかったもののエリさんが「地球は青かった」と答えて正解。
地上デジタル放送の発信のために建てられた建物は? との問いには早希ちゃんが「スカイツリー」と答えて正解(東京が入っていないがよしとされたようだ)。早希ちゃんは最近、あるクイズ番組で同じ問題が出たと言っていた。

世界三大珍味の問いに、エリさんがフライングで手を挙げ、全てを出そうとするが、フォアグラとキャビアしか出ない。早希ちゃんがトリュフと言って、早希ちゃんの正解となる。

「敵は本能寺にあり」と言ったのは誰か? という問いにエリさんは「織田信長」と答えてヤナギブソンに呆れられるが、早希ちゃんも歴史は苦手なので「徳川家康」と知っている戦国武将を言っただけ。エリさんは、「豊臣秀吉」とまた変な答えをしたが、続けざまに「明智光秀」と言ってようやく正解する。

「七福神の中で唯一の女性は?」という問い(答えは勿論、弁財天、弁天様)には二人とも「??」状態で、早希ちゃんが「もう一度問題を言って下さい」と言ったため、ヤナギブソンは正解が出ないと判断。二人が代表作としている「旅」が答えの問題に変える。「可愛い子には何をさせろ」に、早希ちゃんが「旅」と答えて正解。

最終結果は早希ちゃんの勝利となった。

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