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2019年5月27日 (月)

笑いの林(117) 「祇園ネタ」&吉本新喜劇「茂造、再会のラビリンス」2014年9月13日

2014年9月13日 よしもと祇園花月にて

午後3時30分から、よしもと祇園花月で、「祇園ネタ」と吉本新喜劇「茂造、再会のラビリンス」を観る。

「祇園ネタ」の出演者は、スーパーマラドーナ、桜 稲垣早希、チーモンチョーチュウ、ロザン、Wヤング(登場順)。

スーパーマラドーナの武智がまず自己紹介。「武智といいます。珍しい苗字ですが、武士の武に、知るの知の下に日本の日の智という字を書いてタケチと読みます」。
タケチ姓は武市半平太(瑞山、小楯)の出ている武市という字が有名だが、戸数でいうと武智という字の人の方が多いようである。
武智が相方の顔をよく見るよう客席に告げる。相方はステージの下手に向かい、端で立ち止まって、ちょくちょく立ち止まりながら上手方向へと向かう。
武智は、「こんなに小刻みに止まるとは思いませんでしたが、相方の苗字は田中といいます」と、相方の顔と苗字が平凡であることを知らせる。
田中は、前世を見ることが出来るというネタ。これは実は以前も見たことがあり、タネは知っているのだが、田中は、「そこのお父さん」と私を指名したので(お父さんじゃないんだけど)付き合うことにする。「お名前は?」と聞いてきたので、「本保弘人といいます」と答える。田中は「ホンボウさん」と言ったので、私は「ホンボです」と訂正する。スーパーマラドーナの二人は「ホンボさん、珍しい苗字ですね」と呟く。続いて田中が、「生まれた月日は?」と聞くので、「11月12日」と答える。武智は「11月12日生まれのホンボさん。これは大分絞られてきましたよ」と当たりそうな雰囲気を作る。田中が「好きな色は?」と質問してきたので、私は分かり易い色ではなく、敢えて本当に好きな色である「浅葱色(あさぎいろ)」と答える。スーパーマラドーナは二人とも「あさぎ色???」となる。私は「新選組の隊服の色です」と教える(実際は隊服ではなく、芹沢鴨が夏服として作らせた服の色である。新選組二番隊組長であった永倉新八(杉村義江)が、「あさぎ色」と書き残しているので、新選組や幕末ファンの間ではよく知られた色であるが、芹沢鴨が作られた夏服は現存していないため、当時のあさぎ色が、現在の浅葱色と同じものなのかは不明。ただし、新選組が最初の屯所を置いた壬生に伝わる話から青系の色であったことは間違いがないようである)。
田中は、「11月12日生まれで、あさぎ色が好きなホンボさん。わかりました。では、そこの女性の方、お名前を」と私の前世を言わないまま他の人に聞き始めたので、武智に頬を叩かれる。武智は「痛くない技術を使っておりますのでご安心下さい」と言うが、よみうりテレビの深夜番組「祇園笑者」に武智が出演した時に、平手打ちを食らった芸人は「痛い! 痛い!」と叫んでいたので、痛くない叩き方というものはないのだと思われる(武智は元暴走族のヘッドである)。
武智は、「あさぎ色で諦めるな」と言い、田中は「前世は新選組です」と言って、「まんまやないか!」とまた武智に平手打ちを食らう。
スーパーマラドーナの今日の出し物は、いわゆる「ぎなた読み」と言われるものを題材にしている。「ぎなた読み」とは、「弁慶がなぎなた(長刀)を持って」を「弁慶がな、ぎなたを持って」と別の場所で区切って読み間違えることである。
武智が言った「お父さんとくじ引きに来て黄色い球が出て」を、田中は「お父さん、トクジ、ビキニ着て、黄色い玉が出て」と下ネタに変えてしまったりする。

桜 稲垣早希。
今日も「関西弁でアニメ」をやる。これまでやって来たバージョンが長すぎてダレると考えたのか、今日は前回より少し短めにしてシャープさが増し、アドリブも効果的で、子ども達にも大受けであった。

チーモンチョーチュウ。東京吉本所属の漫才コンビであるが、関西でも知名度は比較的高い。以前も祇園花月には出演したことがあり、私は彼らの芸を観ている。二人とも私と同じ千葉県の出身である。
チーモンチョーチュウ・菊池がヒヨコの鳴き真似をする。細やかで上手い。チーモンチョーチュウ・白井も声真似をするのだが、ファミコンの効果音など、誰も知らない声真似をする。また、白井は地声が高いため、人の声真似をしても似ても似つかぬものになってしまう。

ロザン。
今日はロザンは、「祇園ネタ」のは本番に2回出演した後で、夜の部では「ロザンの日本向上委員会」という看板公演も行う。今日の祇園花月はロザンデーと言っても良いだろう。
ロザンというと、宇治原史規がクイズに強いことで有名であるが、漫才を面白くしているのは、全て相方である菅広文。菅広文は元々勉強も出来たがお笑い芸人志望であり、子供の頃からお笑いにも詳しかったが、宇治原は史規という名前からもわかる通り(「史」という漢字は名前に用いる場合は、「官僚」や「公務員」を表す。宇治原は両親共に公務員である)堅実な道のりを志しており、菅に誘われて芸人になったのである。ということで、お笑いに関しては宇治原は完全な引き立て役になる。
今時の子供は、「死んだらどうなるの?」と聞いてきても、「お星様になるんだよ」という程度の回答では納得しない。という話になる。今は幼い頃からパソコンを操り、インターネットで検索を行っているため、知識量が凄いということになる。菅は「死んだら、焼いて埋められるんだよ」とリアルな回答をする。「お葬式にはお坊さんが来るんだよ。お坊さんはベンツに乗っているんだよ。お坊さんはお金持ちなんだ。何故って? 非課税だからだよ」と子供に語るにはブラック過ぎる内容である。
宇治原が「俺が答えられない問題はない」と豪語し、菅が出題者になるのだが、いきなり「今、何問目?」と聞いてしまう。宇治原は「それいきなり言っても意味ない。1問目や!」と突っ込む。
その後も菅ちゃんは、「地元の公立中学校が荒れている場合、私立中学校を受験させた方が良いでしょうか?」という問題というより、相談を聞いてきたりする。
「江戸幕府を開いたのは、何川家康でしょうか? 1.織田信長、2.豊臣秀吉、3.徳」と「3.徳」しか選べない問題も出る。
菅ちゃんは「徳川家康の面積を求めなさい」という出題をする。宇治原が「わかるわけないやろ!」と突っ込むと、菅ちゃんは「あれ? 答えられない質問なかったんじゃないの?」と済まして答える。宇治原は、「じゃあ、徳川家康の体を持ってこい。開いてやぞ。そしたら面積測れるから」とぶち切れ状態になる。
菅ちゃんは更に「徳川家康の体積を求めなさい」と続け、宇治原は「湯船一杯に水を張って、徳川家康の体、そこに入れろ。溢れた水の量が徳川家康の体積や」と答える。
そうやって、変な問題と解答が続いた後で、菅ちゃんは「今、何問目?」と聞く。宇治原は「思いつきで8問目」と答えるが、菅ちゃんは客席に「そうなんですかね?」と聞いた(私は以前も同じネタを観たことがあるのでカウントしていたが、11問目であった)。

トリはWヤング。
ネタ自体は何度も観たことのあるものである。USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)をUFJ(三菱東京UFJ銀行)と言い間違えたり、子供が買って欲しいと思う遊園地のものがコンパニオンだったり(コンパニオンという言葉自体は最近では風俗関係で用いられる傾向が強いため、アミューズメント部門では余り使われない傾向にあり、レセプタントや女性クルー、女性キャストという言葉が使われる)、ジェットコースターに乗っている間に何故か向かい合わせになったりする。

吉本新喜劇「茂造、再会のラビリンス」。出演:辻本茂雄(座長)、新名徹郎、伊賀健二、平山昌雄、五十嵐サキ、島田珠代、佐藤太一郎、奥重敦史、清水啓之、やまだひろあき、吉岡友見、鮫島幸恵、チャーリー浜。
「旅館ぎをん」が舞台。奥重敦史と吉岡友見が、旅館ぎをんに泊まりに来る。対応するのは、新名徹郎。旅館の女将が五十嵐サキである。そこに最近、アルバイトで入った茂造が帰ってくる。茂造は奥重と吉岡を出迎えに行ったのだが、入れ違いになってしまったようだ。
警官の清水啓之が旅館ぎをんを尋ねてきて、「最近、この辺で、土地を買収する詐欺が流行っているのでご注意下さい」と言うが、茂造に「買収する詐欺ではなく、買収しようとする詐欺やろ」と突っ込まれる。清水はやり直しとなる。
五十嵐サキの一人娘である幸恵(ゆきえ。鮫島幸恵)は、太一郎(佐藤太一郎)と恋仲なのだが、太一郎は、資産家の伊賀健二の息子であり、伊賀健二は、やはり資産家である会社社長の娘である珠代(島田珠代)と太一郎を結婚させるつもりである。幸恵にはストーカーがいる。平山昌雄であるが、実は平山は珠代の父親であった。
そして、五十嵐サキと伊賀健二はかつて恋仲であり、二人の間に娘が生まれたら「幸恵」という名にしようと話し合っていた。その後、サキが健二の前から突如姿を消したのだが、幸恵は自分の娘なのではないかという疑問が健二の頭に浮かぶ。だとすると、幸恵と太一郎は姉弟ということになり、結婚することは出来ない……。

今日も以前観たようなストーリー展開であったが、出演者のアドリブが面白く、楽しめた。

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