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2019年5月25日 (土)

楽興の時(29) 「テラの音 Vol.13 ~チェロとピアノの織りなす調べ~」

2019年5月19日 北白川の真宗大谷派圓光寺にて

午後6時から、北白川山田町にある真宗大谷派圓光寺で行われる「テラの音(ね) Vol.13 ~チェロとピアノの織りなす調べ~」を聴く。今回は、西村あゆみと西村まなみの姉妹によるピアノとチェロのコンサートである。

姉の西村あゆみ(ピアノ)は、京都市立音楽高校(現・京都市立京都堀川音楽高校)を経て、大阪教育大学教育学部教養学科芸術専攻音楽コースを卒業。第4回クオリア音楽フェスティバル大学の部3位、2014年京都ピアノコンクール一般部門金賞並びに全部門最優秀賞京都新聞賞などを受賞している。京都芸術祭「デビューコンサート」に出演し、京都芸術祭聴衆賞も受賞している。
妹の西村まなみは、京都市立京都堀川音楽高校、京都市立芸術大学音楽学部を卒業。第25回クラシック音楽コンクール全国大会チェロ部門大学の部第4位、第3回宗次ホール弦楽四重奏コンクール第1位およびハイドン賞を受賞。第70回全日本学生音楽コンクール名古屋大会チェロ部門大学部の第3位、第31回京都芸術祭音楽部門新人賞も受賞している。


曲目は、第1部が、エルガーの「愛の挨拶」、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」、マーク・サマーの「Julie-O」、カザルス編の「鳥の歌」、サン=サーンスの「白鳥」、田中カレンの「はくちょう」、カサドの「親愛なる言葉」、フォーレの「夢のあとに」。第2部が、尾高尚忠の「夜曲」、木村弓の「世界の約束」、久石譲の「風の谷のナウシカ」より組曲「5つのメロディー」、両毛地方民謡「八木節」、中島みゆきの「糸」


有名曲が並ぶが、マーク・サマーはジャズの作曲家兼チェリストであり、「Julie-O」はピッチカートで始まるノリの良い曲である。
真宗大谷派圓光寺は、茶山の東側の中腹にあり、白川通まですぐそこの割には山深い印象を受けるのだが、「鳥の歌」、サン=サーンスの「白鳥」、田中カレンの「はくちょう」の鳥シリーズが演奏された時には、偶然、ウグイスが鳴き続け、歌比べのような形になった。

田中カレンの「はくちょう」は、はくちょう座を描いた曲である。西村あゆみが小学4年生の時に練習していたのだが、大好きだった学校の先生が妹さんを亡くした時に、「『きっとはくちょう座の星になって見守ってくれてるよ』って言って弾いてあげなよ」と母親から言われて、音楽室で先生に聴かせたという思い出があるそうだ。

フォーレの「夢のあとに」は、ノートルダム大聖堂が火災に遭った日に、チェリストのゴーティエ・カプソンが大聖堂の近くに駆けつけて弾いたことでも話題になったが、今日取り上げたのは、そのこととは特に関係がないようである。


第2部は全曲日本人の作曲家による作品が並ぶ。尾高忠明の父親としても知られる尾高尚忠の「夜曲」は、橋本國彦にも通じるようなフランス音楽からの影響と日本的な旋律を三部形式で書き上げた作品。なかなか魅力的である。

久石譲が「風の谷のナウシカ」のために書いた音楽をチェロとピアノのための組曲にまとめ上げた「5つのメロディー」は、久石の傑出したメロディーメーカーとしての才能を再確認出来る優れた楽曲である。

二人の安定した技巧による演奏を間近で聴けるというも贅沢な感じがする。

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