カテゴリー「楽興の時」の25件の記事

2018年10月15日 (月)

楽興の時(25) 京都コンサートホール×ニュイ・ブランシュ KYOTO 2018「瞑想のガムラン――光と闇に踊る影絵、覚醒の舞」

2018年10月5日 京都コンサートホール1階エントランスホールにて

京都コンサートホール1階エントランスホールで行われる、京都コンサートホール×ニュイ・ブランシュ KYOTO 2018「瞑想のガムラン――光と闇に踊る影絵、覚醒の舞」という公演が午後9時半からあるので参加する。1階エントランスホールはそう広くはないし、西川貴教の出演するコンサート帰りの客が参加したら入りきらないのではないかと懸念されたが、西川貴教ファンでガムランにも興味があるという人はほとんどいないようで、一杯にはなかったが移動にも苦労するというほどではない。ただカーペット席や椅子席は満員で、多くの人が立ち見ということになった。私も立ち見である。

パリ市が毎年秋に行う現代アートのイベント、ニュイ・ブランジェ(白夜祭)。今年は京都・パリ友情盟約締結60周年ということで、今日10月5日に京都市内各所でもニュイ・ブランジェの催しが行われ、京都コンサートホールではフランスを代表する作曲家であるドビュッシーの没後100年を記念して、ドビュッシーに多大な影響を与えたガムランの演奏が行われることになった。

ガムラン演奏と影絵芝居(ワヤン)の上演を行うのは、インドネシア伝統芸能団ハナジョスのローフィット・イブラヒム(男性)と佐々木宏美の二人。
インドネシア伝統芸能団ハナジョスは、2002年11月にジャワ島ジョグジャカルタで結成されたジャワ芸能ユニット。ガムランの演奏、影絵芝居ワヤンの上演、ワークショップ、作曲、演奏指導などを行っている。2005年に京都に拠点を移し、2009年からは大阪を中心とした活動を行っている。

ローフィット・イブラヒムは、1979年ジョグジャカルタ生まれ。インドネシア芸術高校を経てインドネシア芸術大学伝統音楽科を卒業。同大学の芸術団のメンバーとなる。2005年から日本在住。
佐々木宏美も1979年の生まれで、イブラヒムと同い年である。神戸大学発達科学部人間行動表現学科音楽コース在学中にガムランと出会い、2002年からインドネシア政府国費留学生としてインドネシア芸術大学パフォーミングアーツ学部伝統音楽学科に2年留学。帰国後にインドネシア伝統芸能団ハナジョスに参加している。

鐘を叩き、歌いながら二人が登場。まずは打楽器演奏を行った後で、金属製の楽器や胡弓のような楽器を演奏し、歌う。

その後、影絵芝居ワヤンの上演がある。佐々木宏美が「インドネシアの影絵は表からも裏からも見ることが出来る」と語ったので、まずはスクリーンの背後から見ることにする。影絵に使う人形に彩色が施してあり、裏からは人形劇として見ることが出来ることがわかる。ただ、影絵の効果はこれでは十分にわからないので表の方へと回り、結局エントランスホールを一周する。

「ワヤン・クリ 太陽神の子カルノ」
ストーリー自体はフォークロアに良く出てくる類いのもので、太陽神スルヨの子どもを宿したマンドゥロ国王女のクンティが、王様の怒りを買い、生まれたカルノという男の子を川に流すことから始まる。優しい老夫婦(多少、ボケが始まっているようだが)に拾われたカルノは大事に育てられ、17歳になる頃には特別な若者へと成長していた。太陽神スルヨはカルノを見て自身の子どもと確信し、超能力を持つ弓矢を与える。弓矢の名人として武芸の大会で活躍するカルノ。そのカルノを見て、アスティノ国の王子であるドゥルユドノはカルノをアスティノ国の将軍に迎え入れることに決める。
ラストは影絵の上演を離れ、イブラヒムが紙の馬にまたがっての馬術を見せる。表現が多彩である。


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2018年10月13日 (土)

楽興の時(24) 真宗大谷派岡崎別院「落語とJAZZの夕べ」2018

2018年10月3日 左京区岡崎の真宗大谷派岡崎別院にて

午後7時から、真宗大谷派岡崎別院本堂で、「落語とJAZZの夕べ」を聴く。いつもは空いている催しのようだのだが、今日はどうしたわけか超満員。本堂に入りきれないほどの人が集まった。

司会を務めるのは仏教イベントでは余り見かけないような可愛らしい女性であったが、フリーアナウンサーやタレント、女優などをしていて、現在放送中の朝の連続テレビテレビ小説「まんぷく」にも、主人公の今井福子(安藤サクラ)が務めるホテルのフロント係役として出演しているという。「まんぷく」は録画しているので見直したところ、確かにそれとわかる女性が出演していた。

第1部がJAZZの演奏会。ヴォーカルの麻生優佳、アルトサックスの本並ともみ、キーボードの須田敏夫、ダブルベースのマキアキラ、ドラムスの辻川郷という編成。
全10曲が演奏され、そのうち6曲にヴォーカルの麻生が参加する。

曲目は、「It's only a paper moon」、「Autumn leaves(枯葉)」、「星に願いを」、「Caravan」、「ムーンリヴァー」、「Smile」、「Fly me to the moon」、「中国行きのスロウボウト」、「ムーンライトセレナーデ」、「Moanin'」という超王道レパートである。

「It's only a paper moon」が本並ともみを中心としたサックスカルテットで演奏されてスタート。2曲目の「枯葉」から「Fly me to the moon」までは麻生優佳のヴォーカルが入る。伴奏が合ってるのか合ってないのかよくわからないところがあったりしたが、楽しむには十分な水準である。客席は白髪の人中心で、音楽にうるさい人も余りいないようであるし。
反応が本当にNHKの公開収録のそれそのままであり、お年の方は本当にああした反応を見せるようである。

第2部が落語、四代目桂塩鯛(しおだい)が登場する。岡崎別院本堂内には高座がないため、ビールケースを三つ重ねたものを7つほど置き、上に板を敷いて特設の高座とした。

桂塩鯛は、昭和33年、京都市生まれ。立命館大学中退後に桂朝丸(現・桂ざこば)に入門し、現在はざこばの筆頭弟子である。若い頃にABC落語・漫才新人コンクールで最優秀賞を受賞したことがあり、平成10年に文化庁芸術祭優秀賞を受賞している。

塩鯛は、まず一目でその筋とわかる人が最近いなくなったという話をし、新幹線で組の人(3年1組と冗談を言っていた)と出会った時のことを話す。東京から大阪に帰る新幹線の3人掛けシート、窓側に塩鯛は座っていたのだが、京都から組の人らしき人物が乗ってきた。3人掛けシートの通路側の席には、サラリーマンと思われる人が疲れて寝ていたのだが、組風の男はサラリーマンの足を思いっ切り踏んだため、「お前、なにすんねん! 足踏みよってからに」と怒る。起きていたら、組風の姿を見て遠慮したと思われるのだが、目を開けてすぐに怒鳴ったため、相手の風体に気づく暇がなかったようだ。組風の男はのうのうと「足踏んだからなんやねん?」と返答し、サラリーマンも「なんやねん」と言い返すが、組風の男も「なんやねん」と言い返し、サラリーマンも「なんやねん」と返し続けるが、そのたびの顔色が悪くなっていく。塩鯛が止めに入ろうとしたが、前の席に座っていたおっさんが、「お前、関係ないのになんやねん?」と苦情を言ってきたため、塩鯛も組風の男と前のおっさん二人に延々と「なんやねん」を返して、そのしているうちに新大阪に着いてしまったという話である。
これを枕に、チンピラの「らくだ」を巡る話である古典落語「らくだ」全編上演に入っていく。長屋に住む「らくだ」(役立たずという意味がある)というあだ名の男、卯之助。この男がどうしようもないろくでなしで、3年もの間、長屋の家賃を一度も払ったことがなく、長屋で祝儀を出すことになっても「立て替えておいてくだせえ」と言ったきり、結局、今に至るまで金を払ったことがない。
らくだの親分である脳天の熊五郎がらくだの長屋を訪ねてくる。らくだが寝坊をしていると思ってしばらく話しかけていた熊五郎だが、らくだの体が冷たくなっていることに気づく。どうもフグを食って毒に当たり、死んでしまったらしい。
やはりやくざ者である熊五郎は、長屋の前を通りかかったくず屋を呼び止め、らくだの死を利用して、ただで酒と肴を楽しもうと企てて……。

噺家なので、登場人物の演じ分けが巧みなのは当然なのだが、クシャミやしゃっくりを入れるタイミングが絶妙であり、自然に出てしまったかのように聞こえる。人間の生理現象は意識して出るものではないので、真似るのは難しいのだが、そこは十全のようである。



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2018年7月21日 (土)

楽興の時(23) ジモン・ルンメル&伊藤えり 「浅酌低唱 笙と微分音ハーモニカの饗宴」

2018年7月14日 荒神橋のゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川にて

荒神橋のゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川へ。午後6時からドイツの若手作曲家であるジモン・ルンメルが作成した新楽器・微分音ハーモニカと東京楽所(とうきょうがくそ)所属の伊藤えりの演奏する笙のジョイントコンサート「浅酌低唱 笙と微分音ハーモニカの饗宴」を聴く。入場無料。

一週間前のトークイベントにも参加したジモン・ルンメル。1978年生まれ。ケルンでピアノと作曲、デュッセルドルフで美術を学び、様々なアイデアによる楽器を生み出している。
伊藤えりは東京藝術大学卒業後、武満徹作曲の雅楽演奏などで知られる東京楽所に参加。神社仏閣での笙奉納演奏、国内外でのワークショップなどでも活躍している。

ルンメルと伊藤が対面しての演奏。微分音ハーモニカであるが、机の下にふいごが二つ。左右の膝で交互にふいごに触れることで空気を送り込む。自転車を漕ぎ続けているような格好だ。ビニールの管を通して口からも空気を送り込む。机の上には鍵盤のようなものが並んでおり、これを抑えることで音程や和音を生み出す。鍵盤からはビニールチューブが伸びていて、試験管のようなものに繋がっている。試験管のようなものは糸で天井付近の板から釣り下げられている。詳しい仕組みや原理はちょっとわからない。

演奏されるのは、微分音ハーモニカと笙による和音を基調とした40分から60分の音楽。プレトークでルンメルは「和音が花のように咲いていく」という説明を行ったが、確かに花が咲き綻びていく様を見つめるような趣がある。音階らしい音階はラスト付近まで登場せず、ひたすら高音の和音が降り注いでくる。ドイツ的な「低音を築いて高音を乗せてレンジを広く」という発想がないため、アジア的な音楽性を感じたりもする。
微分音ハーモニカであるが、「高音しか出ないオルガンではないのか」という捉え方もあるだろうし、新しい楽器であると断定は出来ないだろう。

続いて、ルンメルが作った小さな吹奏楽器を聴衆数名に配っての短い作品の演奏。聴衆に配られた楽器は単音しか出ない。様々なところから単音が出て和音になって溶けていくという音響は面白いように思う。演奏終了後、ルンメルは参加してくれた人達を冗談交じりに「キョウト・ウインド・オーケストラ」と言って讃えた。



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2018年6月27日 (水)

楽興の時(22) 「テラの音」 Vol.11 初夏を楽しむオリジナル・コンサート

2018年6月23日 左京区北白川の真宗大谷派圓光寺にて

午後6時30分から、北白川の真宗大谷派圓光寺で「テラの音(ね)」 V0.11 初夏を楽しむオリジナル・コンサートを聴く。京都市内の寺院で行われている無料コンサート「テラの音」。今回はタイトル通り圓光寺での11回目のコンサートとなる。
真宗大谷派圓光寺は、茶山の裏手、坂の中腹にある。2キロほど北に観光寺である臨済宗の圓光寺があるので少し紛らわしい。新たにホームページを開設したそうだが、知名度では臨済宗の圓光寺の方が上のため、検索順位がなかなか上がらないそうである。ちなみに真宗王国である広島にも真宗大谷派の圓光寺があるようで、現時点では広島の圓光寺の方が上に出てくる。

今回は、ヴァイオリンの村瀬響とピアノの丸野敬尚(たかひさ)によるデュオコンサートだが、後半には大阪フィルハーモニー交響楽団に客演チェロ奏者として出演することも多い一樂恒(いちらく・ひさし)が加わる。一樂は今日も大阪での大フィルの演奏会に客演していたそうで、それが終わってから圓光寺まで駆けつけたそうである。

村瀬響は、桐朋学園大学カレッジディプロマコースを卒業。2013年に西京区の青山音楽記念館バロックザールでオール・フランスプログラムのリサイタルを行い、2015年から一樂恒とのデュオ「響樂(きょうらく)」としても活動している。現在は、SONYミュージックのstand up! classicのコンサートマスターも務める。

丸野敬尚は幼時よりピアノを始め、文字よりも早く譜面の読み方を覚えるという、モーツァルトのようなエピソードの持ち主。「島本音楽連盟」の役員でもある。

村瀬と丸野は共に大阪府島本町にずっと住んでいたのだが、知り合いになったのは最近だそうである。


曲目は、第1部が丸野敬尚の「ルミネセンス」、マスネの「タイスの瞑想曲」、フォーレの「子守唄」、ドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」、ドビュッシーの「美しき夕暮れ」、マイケル・ジャクソンの「スムースクリミナル」、エンリオ・モリコーネの映画「海の上のピアニスト」より“playing love”、ファイナルファンタージ13より「閃光」、米津玄師の「打ち上げ花火」、第2部が村瀬響の「Drive/Violin」、「Join」、「Kyo-Raku」、「残火」、「スプレーマム」、丸野敬尚の「パーティクル」、村瀬響の「Clover Leaf」。一樂恒は「Join」から加わる。

第1部はフランスものの曲が並ぶが、マスネの弟子がフォーレで、フォーレの弟子がドビュッシーという風に年代順に並んでいる。フォーレとドビュッシーは仲が悪かったそうだが、どちらかというと保守的なフォーレに対してドビュッシーは音楽の革命児、しかも同じ女性を二人で取り合うということがあったため、不仲なのは当然ともいえる。

ドビュッシー作品のピアノの浮遊感は独特であり、ドビュッシーが特異な作曲家であったことがよくわかる。

「海の上のピアニスト」は映画作品だが、市村正親による一人芝居にもなっており(市村正親がピアノを弾くシーンはなし。ピアノ担当は稲本響)、私は舞台版も観ている。春秋座での上演だったと思うが、記憶が定かでない。


第2部から参加した一樂恒は京都出身のチェリスト。3歳からチェロを始め、京都市立芸術大学音楽学部卒業後、フリーランスのチェロ奏者として活躍しているが、大阪フィルハーモニー交響楽団や京都市交響楽団に客演として加わることも多い。

自作の演奏ということもあって自信に満ちており、いつも演奏している仲間ということで息もぴったりと合った温かな演奏が繰り広げられる。

アンコールは「情熱大陸」。活きの良い演奏であった。

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2018年4月11日 (水)

楽興の時(21) 「テラの音」 at 浄慶寺 Vol.21 ~2つの楽器が奏でるJazzyな夜~

2018年4月6日 京都市中京区の真宗大谷派浄慶寺にて

午後7時から、御幸町通竹屋町にある真宗大谷派浄慶(じょうきょう)寺で、「テラの音(ね)」 Vol.21 ~2つの楽器が奏でる Jazzyな夜~を聴く。
お寺でコンサートを聴くという企画「テラの音」。クラシックの室内楽を行う場合が多いが、今回は久しぶりにジャズの演奏が行われる。

出演は、尾崎薫(男性。ダブルベース)と野間由起(ピアノ)の二人。浄慶寺にはグランドピアノは入らないので、ローランドのキーボードを用いる。

尾崎薫はピアノ教室を営んでいる家に生まれ、幼少時よりピアノを習うが、高校時代にベースに転向。「題名のない音楽会」に出演したこともあるという。現在は関西を中心に活躍している。
野間由起は甲陽音楽学院クラシックピアノコースを卒業。在学中より英国ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンスでバレエピアニスト及びグレード試験の伴奏、ミュージカルや合唱団の伴奏などを行い、専門学校や音楽教室のピアノ講師としても活躍している。

曲目は、ビリー・ジョエルの「素顔のままで」、ドビュッシーの「月の光」、尾崎薫の「機械仕掛けの神殿」、尾崎薫の「光」、野間由起の「猫ハウス」、松任谷由実の「春よ、こい」、グローバー・ワシントンJrの「メイク・ミー・ア・メモリー」、リズ・ライトの「ブルーローズ」、尾崎薫の「浮島」、ショパンのノクターン第2番、尾崎薫の「朽ち果てた祠」、小椋佳の「愛燦燦」

尾崎作曲による曲は不思議なタイトルが付いており、尾崎はその由来を語るが、タイトルと曲の内容はそれほどマッチしていないようにも思える。「機械仕掛けの神殿」は3拍子と4拍子の変拍子である。
全体に8分の6拍子の曲が多い。ショパンのノクターン第2番は元から8分の6拍子だが、野間由起の「猫ハウス」も8分の6拍子で書かれており、「愛燦燦」も8分の6拍子と4拍子の変拍子でアレンジされている。

野間由起が元々はクラシックピアノをやっていたということもあり、演奏もクラシック的な要素が強い。技術面で卓越しているというわけではないが、家庭的な温かい音楽性を持ち味とする二人であった。

アンコールは見岳章の「川の流れのように」。美空ひばりの歌のドラマ性とはまた違った趣がある。


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2018年2月 3日 (土)

楽興の時(20) 京都市交響楽団×京都芸術センター 「Kyo×Kyo Today」2018 京都しんふぉにえった「ウィンター&アレンジ・セレクション!」

2018年1月31日 京都芸術センター講堂にて

午後7時から、京都芸術センター講堂で、京都市交響楽団×京都芸術センター「Kyo×Kyo Today」というコンサートを聴く。今回は「ウィンター&アレンジ・セレクション!」と題して、京都市交響楽団のメンバーで結成された京都しんふぉにえったのメンバーが冬を題材にした曲を取り上げる。
京都しんふぉにえったのメンバーは、小田拓也(ヴィオラ)、中野志麻(第1ヴァイオリン)と中野陽一郎(ファゴット)の中野夫妻、片山千津子(第2ヴァイオリン)、渡邊正和(チェロ)、出原修司(コントラバス)、筒井祥夫(クラリネット)、ハラルド・ナエス(トランペット)、中山航介(ドラムス&パーカッション)。小田拓也が全曲編曲を手掛ける。

曲目は、ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」より“ワルツ”、リストの「愛の夢」第3番、フォーレの「シチリアーノ」、ドヴォルザークの「ユーモレスク」、ワルトトイフェルの「スケーターズ・ワルツ」、モンティの「チャルダッシュ」、ロシア民謡「黒い瞳」、ロシア民謡「二つのギター」、サン=サーンスの「死の舞踏」、ピアソラの「ブエノスアイレスの冬」

ヴィオラ&編曲の小田拓也が曲間にマイクを手にMCを担当する。今回の演奏会はチケット完売だそうである。小田拓也が「我々の演奏を聴くの初めてという方」と聞き、数人が手を挙げる。小田は「リフレッシュな方々」と言った後で、「間違えました。フレッシュな方々」と言い直す。
小田によると、京都市交響楽団は、今日は午前中と午後一に「小学生の音楽鑑賞教室」(高関健指揮)の本番があったそうで、京都しんふぉにえったのメンバー達がこれが今日3回目の公演であり、結構疲れているらしい。

ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」より“ワルツ”はフルオーケストラで聴かないと迫力やメリハリに欠けるため、同じ事を繰り返しているだけの曲に聞こえてしまうのが難点である。

リストの「愛の夢」第3番はまずクラリネットの筒井祥夫が活躍して主旋律を奏でていく。ピアノの原曲に比べてかなり柔らかい印象を受ける。
ハチャトゥリアンとリストは浅田真央がプログラムの音楽に選んだため冬のイメージがあるとして選んだそうである。

フォーレの「シチリアーノ」は京都アニメーション制作の「氷菓」というアニメで用いられたそうで、ドヴォルザークの「ユーモレスク」は映画「タイタニック」でタイタニック号が氷山にぶつかって沈んでいく時に流れていた音楽だそうである。「ユモレスク」は変ト長調に直したものが演奏された。

モンティの「チャルダッシュ」は、ヴァイオリンとトランペットのため二重協奏曲風に編曲されており、小田は「ヴァイオリンとトランペットが対決するかのように書かれております。先に言っておかないと、『この人達は何をやってるんだろう?』となる可能性がある」と事前に解説していた。中野志麻とハラルド・ナエスのソロ。二人とも巧者であり、聴き応えがあった。
演奏終了後に小田が中野志麻とハラルド・ナエスにインタビュー。中野志麻は、「ヴァイオリンをやって何十年と経つんですけど、トランペットと一緒にやるのは初めてだったので楽しかった」と言って、小田に「模範的な回答ありがとうございます」と言われていた。ナエスも「とっても楽しかった」と答えていた。

ロシア民謡「二つのギター」について小田は、「ヴァイオリンには、無理矢理というわけではないんですが、ギターを弾くような演奏をして貰います。『こんな綺麗な女性達にこんなことさせるなんて!』と思われちゃうかも知れませんけど」と解説。予想通り、中野志麻と片山千津子のヴァイオリン奏者二人はピッチカート奏法を行う。
ちなみに、ロシア民謡2曲は、「ロシアというと寒い国」ということで選ばれたそうである。

サン=サーンスの「死の舞踏」。骸骨の踊りを描いた曲であり、「骸骨というとお墓。お墓は寒い」という連想でのセレクト。原曲では木琴が活躍するのだが、今回の編曲では主旋律は主に第1ヴァイオリンとクラリネットが担当した。とはいえ、やっぱり木管の方が骸骨のカリカチュアという感じはする。

ピアソラの「ブエノスアイレスの冬」。京都しんふぉにえったのメンバーはピアソラをリスペクトしているそうで、思い入れたっぷりの演奏が聴かれた。

アンコール演奏は、ピアソラの「リベルタンゴ」。20年ほど前にチェリストのヨーヨー・マがサントリーウィスキーのCMで演奏して有名になった曲であり、小田の編曲でも歌い出しは渡邊正和手掛けるチェロが奏でるものになっていた。

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2018年2月 2日 (金)

楽興の時(19) 京都市交響楽団指揮者による音楽ワークショップ「指揮者のお仕事! ハーモニーって?」 高関健指揮墨染交響楽団リハーサル

2018年1月29日 京都・丹波橋の京都市呉竹文化センター ホールにて

午後7時から、丹波橋にある京都市呉竹文化センター ホールで、京都市交響楽団指揮者による音楽ワークショップ「指揮者のお仕事! ハーモニーって?」を見学。今回は京都市交響楽団常任首席客演指揮者である高関健が、アマチュアオーケストラである墨染交響楽団を指揮して、メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」第1楽章のリハーサルを行う。

墨染交響楽団は2006年の結成。京都市伏見区墨染に本拠を置き、京都市呉竹文化センターの指定団体にもなっている。

今回も女性司会者が登場し、いかにもお役所的なコメントで進めていく。京都市交響楽団と京都市呉竹文化センターの主催なのでこうなってしまうのだろう。広上淳一だったら突っ込みを入れていただろが、高関なのでとくにそういうこともない。

高関は半袖シャツで登場。「一人だけ季節が違って見えますが、指揮していると暑くなりますので」と述べ、「今日が初顔合わせ。リハーサルもしていないのでどうなるのかわかりません。マイクがあるので聞こえると思いますが、何を話すのかもわかりません」と語った。

高関はノンタクトでリハーサルを開始。後でわかったのだが、今日の午前と午後に京都市交響楽団を指揮して京都コンサートホールで「京都市の小学生のための音楽鑑賞教室」を行い、そこから呉竹文化センターに移る際に指揮棒を持ってくるのを忘れてしまったそうである。

まず冒頭から第2主題が登場した少し後まで通す。バランスは滅茶苦茶。各楽器ともぎこちない。この状態から指摘を加えて、発表出来る水準まで持って行く。持ち時間は1時間ほど。その後、第1楽章を通して発表演奏(のようなもの)を行う。

まず冒頭では、互いの音をよく聴くように指摘。「指揮者に合わせようとしても合いません」と語る。4拍子と16拍子合わせ方や、レガートの築き方など述べ、ピアノの指定では「ピアノでしょ、ピアニシモじゃないでしょ」と音が痩せ気味であることを指摘する。一方、第1ヴァイオリンがピアニシモの指定で洗練度の不足した音を出した時には小声で「ピアニシモなんですけど」と囁くように言って、きめ細かな演奏を促していた。

指摘が入った直後から墨染交響楽団の合奏がメキメキと上達。高関の指揮者としての確かな腕が感じられる。
その後、ヴィオラとチェロが同じメロディーを奏でる部分では、「チェロとヴィオラが合わせるときは一段階弱くしないといけない」と語り、「書かれた当時はそのままで良かった。多分、ヴィオラが弱かったんでしょう。今はヴィオラ上手いので」ということで譜面をそのまま演奏しただけでは上手くいかないこともわかる。高関はTwitterでスコアリーディングの結果を発表しており、様々な発見があることがわかる。

「急がない」ようにという指摘もあり、「ここは一番速い人が勝ちじゃありません」と語って、必要以上の加速でアンサンブルを乱さないよう要求し、別の場面では「自分の出番が終わっても気を抜かないように」「スーパーマリオと一緒。私は上手くないけれど。あなた達の方が上手いでしょう。一つ飛び越えたと思って油断してたらすぐやられる」

ちなみに「スコットランド」交響曲の思い出を語る場面もあり、「高校2年生の時、初めて第2ヴァイオリンとしてオーケストラで演奏したのがこの曲だったんです。先生に滅茶苦茶怒られた。『お前出て行け! 外でさらってこい』って言われた」そうである。

チェロがメロディーを歌う場面では、「ここがメンデルスゾーンが書いた一番美味しい旋律でしょ。クリームたっぷりにチーズが入った。だから(もっとはっきり弾かないと)勿体ない」「ここがチェロが一番美味しいところでしょ。ハンバーガーにアボカドとチーズを加えた。向こう(第1ヴァイオリン)は普通のハンバーガー。(客席に)ハンバーガーにアボカドとチーズを加えたってわかります?」「メンデルズゾーンのチェロ協奏曲だと思って」と指示していく。

そんなこんなで指摘するたびにアンサンブルの精度と音の密度が上がっていく。日本の第一線で活躍している指揮者の実力はやはり伊達ではない。

第1楽章のリハーサルを終えたところで質問コーナーが設けられ、ここで高関が指揮棒を忘れてきたことが明かされる。指揮棒を持っての指揮とノンタクトの指揮での違いだが、高関自身は「あまり変わらない」と思っているそうだが、「ただし合唱を指揮するときは指揮棒なしで振った方がやりやすいように思います。100人以上のオーケストラの時は、指揮棒があった方が見やすいようです」と語った。

ちなみに高関が指揮者を志したのは小学校5年生の時だそうで、楽譜を買ってきたため覚えているという。買ってきたのはカバレフスキーの「道化師」の総譜。運動会で良く流れる「ギャロップ」が有名な曲である。


メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」第1楽章の演奏。アマチュアオーケストラの演奏ということで、低弦が掠れたような音を出したり、木管が感興を欠いたような吹き方をしたりという欠点もあったが、リハーサル冒頭と同じ団体の演奏とは思えないほどの水準に達してはいた。これぞプロの指揮者の技である。

最後にまた女性司会者が登場して、お役所的な紹介(3月には下野竜也指揮による吹奏楽のワークショップがあること、スプリングコンサートのこと)がある。その間、高関も墨染交響楽団の団員も手持ちぶさたの様子。一々言わなくてもいいいような紹介なのだが、お役所なのでやらないと気が済まないのだと思われる。

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2018年1月31日 (水)

楽興の時(18) 「テラの音」浄慶寺20回記念コンサート

2018年1月26日 京都市中京区の真宗大谷派浄慶寺にて

京都御苑の近くにある真宗大谷派浄慶(じょうきょう)寺で、午後7時から「テラの音(ね)」浄慶寺20回記念コンサートを聴く。浄慶寺の中島浩彰住職とヴァイオリニストの牧野貴佐栄(まきの・きさえ)の共同主宰。今回は、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、ソプラノという編成での音楽会である。出演は、牧野貴佐栄、加治屋菜美子(ソプラノ)、森麻衣子(ピアノ)、徳安芽里(チェロ)。牧野、加治屋、森の3人は京田辺にある同志社女子大学学芸学部音楽学科の出身。森麻衣子は昨年から富山市にある桐朋学園大学院大学(昨年、仙川に生まれた桐朋学園大学大学院とは別組織である)に在籍している。徳安芽里は浄土真宗本願寺派の大学である相愛大学音楽学部出身。現在は富山市の桐朋オーケストラアカデミー研修課程に在籍しており、森と同じ学生寮で生活しているそうだ。

曲目は、第1部が、ヘンデルの「水上の音楽」より“アッラ・ホーンパイプ”、サン=サーンスの「白鳥」、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタK.304より第2楽章、モーツァルトのモテットより「アレルヤ」、ヴェルディの「乾杯の歌」、エルガーの「威風堂々」(歌唱付きバージョン)。第2部が、ルロイ・アンダーソンの「シンコペーテッド・クロック」、エンリオ・モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」より“愛のテーマ”、千原英喜の「はっか草」、平井康三郎の「さくらさくら幻想曲」、小椋佳の「愛燦燦」

2013年に産声を上げた「テラの音」。浄慶寺では1つの季節に1回のペースで演奏会が行われており、今回で20回目を迎えた。浄慶寺の中島住職が大谷大学在学中にギターの腕で鳴らしたそうで、東本願寺岡崎別院でのコンサートに携わったのだが縁で、「テラの音」をやるようになったという。

演奏の腕というより、間近で奏でられる音楽を愉しむという趣向のコンサート。音楽とは結構残酷なもので同じ楽器であっても演奏者が違えば演奏の出来は何千倍も何万倍も異なってしまう。今、世界の第一線で活躍している演奏家は、確率でいえばそれこそ突然変異級の猛者であり、そうした傑物達と今日の演奏家を比べる方が野暮だといえる。

ミスも多かったりするのだが、そこは大学で音楽を専攻し、現在も音楽に携われている人達なのでレベル自体は保証されている(音大を出ても音楽とはなんの関係もない職に就く人の方が多数派である)。

第2部では、スクリーンに映像が投影され、「ニュー・シネマ・パラダイス」の愛のテーマが流れる中、これまでの「テラの音」の歩みが回想される。私は今日で4回目ぐらいであり、行けなかった回の方がずっと多い。金曜日の夜が多いのだが、金曜日の夜は他用が多い。

アンコールは用意されていなかったが、「乾杯の歌」がもう一度歌われた。

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2017年11月26日 (日)

楽興の時(17) 「テラの音 圓光寺第10回公演」

2017年11月19日 左京区北白川の真宗大谷派圓光寺にて

午後4時から、北白川にある真宗大谷派圓光寺で、「テラの音(ね) 圓光寺第10回公演」を聴く。今日は弦楽四重奏のコンサートである。
真宗大谷派圓光寺から、北に歩いて20分ほどのところに、紅葉の名所としても知られる臨済宗圓光寺があり、混同されることが多いそうだ。樋口住職によると、真宗大谷派圓光寺は、1970年に西本願寺のそばから北白川に移ってきたそうである。

北白川は、京都大学の教授達が疎水沿いに住んだことに端を発する高級住宅街であるが、真宗大谷派圓光寺があるのは、白川通より東の茶山の裏手であり、「熊出没注意」の看板もある山深いところである。京都の街は少し位置が変わるだけで表情が大きく変わる。

出演は全員、同志社女子大学学芸学部音楽科のOGである、高木玲(第1ヴァイオリン)、牧野貴佐栄(まきの・きさえ。第2ヴァイオリン)、野田薫(ヴィオラ)、桜井裕美(チェロ)の4人。弦楽四重奏曲は第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが並ぶ布陣になることが多いが、今日は下手から時計回りに、第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンと並ぶヴァイオリン両翼のポジショニングである。
トークは、テラの音主催である牧野貴佐栄が受け持ったが、牧野さんは一週間前に風邪を引いてしまったそうで、濁声であった。


曲目は、第1部が、ヴォーン・ウィリアムズの「グリーンスリーブス幻想曲」、モーツァルトのディヴェルティメント K.136、モーツァルトの歌劇「魔笛」より夜の女王のアリア(「復讐の心は炎と燃え」)と「パパパの二重唱」、プッチーニの「菊」、ハイドリヒ名義の「ハッピーバースデー変奏曲」。第2部が、菅野よう子の「おんな城主 直虎」のテーマ、伊福部昭の「ゴジラ」よりメインテーマ、久石譲の「もののけ姫」よりと「いのちの名前」(「千と千尋の神隠し」より)、荒井由実の「ルージュの伝言」(「魔女の宅急便」より)、幸松肇の「日本民謡組曲」(「さんさ時雨」、「ソーラン節」、「五木の子守唄」、「茶切節」)


全員、大学の音楽科卒で、ある程度のレベルは保証されているもののプロの専業演奏家ではないため、感心するほどの出来映えにはやはりならない。ただ、曲目がバラエティに富んでいて楽しめる。

第1部のラストでは、「新たに作曲された」という設定で、「ハッピーバースデー」の変奏曲が3曲演奏される。ハイドリヒ名義であるが、おそらくはメンバーによる編曲で、名義はスティーヴンソンのハイド氏と弦楽四重奏の父・ハイドンに由来するのだろう。3曲目はドヴォルザークの「アメリカ」カルテットを模した編曲であった。


第2部では、スタジオジブリの映画音楽が並ぶ。「もののけ姫」と「千と千尋の神隠し」は観ているが、「魔女の宅急便」はまだ観ていない。ジブリ作品自体、観たことのないものの方が多い。


「日本民謡組曲」。私の好きな「五木の子守唄」が入っている。被差別階級(農奴同然)の子守女の悲哀が歌われている曲であり、演奏も入魂といった感じで良かった。


アンコールとして、さだまさしの作曲で山口百恵の歌唱でも知られる「秋桜」が演奏された。

テラの音(ね) 真宗大谷派圓光寺10回記念公演

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2017年10月23日 (月)

楽興の時(16) 「テラの音 Vol.19」

2017年10月6日 京都市中京区の真宗大谷派浄慶寺にて

午後7時から、中京区にある真宗大谷派小野山浄慶寺(じょうきょうじ)で、「テラの音(ね) Vol.19」を聴く。
お寺で行われる無料の音楽会「テラの音」。そうだ!お寺に行こう!プロジェクトの一環である。浄慶寺の住職である中島浩彰と、ヴァイオリニストでヤマハ音楽教室とJEUGIAの講師、母校である同志社女子大学音楽専攻の非常勤講師を務める牧野貴佐栄(まきの・きさえ)の共同主催。

今回は、岸田うらら、田中めぐみ、中村めぐみという3人の打楽器奏者によるコンサートである。3人ともプロ吹奏楽団であるウインドアンサンブル奏(かなで)の打楽器奏者だそうだ。
マリンバと、フラメンコなどで使われるカホンという楽器が主に使われる。

3人で1つのマリンバを奏でるパッヘルベルのカノン・ジャズ・バージョンでスタート。その後は、田中めぐみと中村めぐみがマリンバを演奏し、岸田うららがカホンなど他の打楽器を受け持つ。
その後の第1部のプログラムを挙げると、「ティコティコ」、「赤とんぼ」、「赤いスイートピー」、「津軽海峡・冬景色」、「Sing Sing Sing」、「キャラバンの到着」など、童謡からJポップ、演歌、ジャズ、映画音楽と幅広い音楽が奏でられる。

始まりと、第1部第2部の合間に浄慶寺の中島浩彰住職によるお話の時間が設けられている。
中島住職は、毎年、東日本大震災の被災地に慰問に行っているのだが、仲間達と「暴走する僧侶と、俗人達」という意味で「暴僧俗」という名の団体を結成しているそうだ。今年は中島住職はオートバイで、仲間達は小型車やキャビンカーで岩手県の陸前高田市まで向かったという。午前3時に大津パーキングエリアに集合で、そこから夜8時までほぼ走りっぱなしで1200キロを踏破して陸前高田に着いたそうだ。
陸前高田では今、海沿いに高い壁を築いており、山を切り崩して津波にさらわれた市街地全てを盛り土するという作業を続けているそうだ。山から海沿いまでベルトコンベアで土が運ばれていたという。
三陸鉄道は、朝の連続テレビ小説「あまちゃん」で取り上げられてから1、2年ほどはブームになったが、その後は乗降客がめっきり減ってしまったとのこと。
ただ、陸前高田の人は、物質的な事柄よりも「心が寂しくなった」ことを嘆いていたという。


第2部の演目は、ハチャトゥリアンの「剣の舞」、星野源の「恋」、「愛の賛歌」、「カリンボブ」、「蘇州夜曲」、「情熱大陸」

「剣の舞」は通常の演奏が終わった後、岸田うららが「私たちはこんな程度ではありません」と宣言し、超高速(約1・5倍)での演奏が再度行われる。

「カリンボブ」は、マリンバとアフリカの民族楽器であるカリンバのデュオのためにコルベルクが作曲した作品。ただし、ドラム入りで演奏されることが多いそうで、岸田うららのカホンを加えて演奏された(カリンバ独奏は田中めぐみ)。
岸田の使っているカホンは、東福寺の塔頭である常光院の和尚が手がける遼天Cajon工房のもので、岸田は遼天Cajon工房とエンドースメント契約といって、演奏会で必ず遼天Cajon工房のカホンを使用することを条件として無償で貸与されているという。なぜ和尚さんがカホンを作っているのかというと、カホンを見て欲しくなり、奥さんに「買っていい?」と聞いたが「駄目」とのことで、「仕方ないから自分で作るか」ということで作ってみたら思いのほか良いものが出来たので、「じゃあ、売ろう」となったらしい。


ラストにアンコールとして、「情熱大陸」の前半部分が再度演奏される。

プロ楽団団員の演奏ということで、プロのマリンバソリストのような圧倒的な切れ味こそないものの安定した演奏と美音を楽しむことが出来た。

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