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2017年5月25日 (木)

ベルナルト・ハイティンク指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 ショスタコーヴィチ 交響曲第8番第3楽章

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2017年5月17日 (水)

コンサートの記(300) 大植英次指揮大阪フィルハーモニー交響楽団第507回定期演奏会

2017年4月26日 大阪・中之島のフェスティバルホールにて

午後7時から、大阪・中之島のフェスティバルホールで、大阪フィルハーモニー交響楽団の第507回定期演奏会を聴く。今日の指揮者は大フィル桂冠指揮者の大植英次。

大フィル定期演奏会プレトーク担当の福山脩氏によると、大フィルは今年が創設70年になるのだが、前身である関西交響楽団が70年前に第1回の定期演奏会を行ったのが1947年の4月26日ということで、今日が大フィルの誕生日に当たるのだという。

曲目は、ベートーヴェンの交響曲第7番と、オルフの世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」。関西では今年、「カルミナ・ブラーナ」が立て続けに演奏される。たまたまなのか、「カルミナ・ブラーナ」がブームになりつつあるのかは不明。

今日のコンサートマスターは田野倉雅秋。


ベートーヴェンの交響曲第7番。
大植英次はベートーヴェンは不得意であり、交響曲全曲演奏会なども行っているのだが評判は伝わってこない。
ピリオド・アプローチによる演奏。弦楽器はノンビブラートの演奏を行うが、これは第2楽章において効果的に働いていた。
第1楽章はピリオドとしては平均的なテンポだったが、第2楽章以降は比較的速めの演奏を行う。
低弦をきっちりと弾かせた演奏だが、バランス的にはピラミッド型になることはない。第1楽章は音の密度の濃い演奏を行い、第2楽章もあっさりしがちだが好演である。第2楽章ではレガートを多用してスマートで滑らかな演奏に仕上げている。
ただ第3楽章と第4楽章は「軽快」といえばいえるが、余りに軽く、ベートーヴェンらしさは後退してしまっていた。10年以上前に聴いた大植と大フィルの演奏による第7よりは良かったかも知れないが、ベートーヴェンを得意とする他の指揮者のそれに比べると物足りないのは否めない。


オルフの世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」。合唱は大阪フィルハーモニー合唱団、児童合唱は大阪すみよし少年少女合唱団。独唱は、森麻季(ソプラノ)、与那城敬(バリトン)、藤木大地(カウンターテナー)。

「カルミナ・ブラーナ」の音楽性はマーラーの声楽付き交響曲に通じるところがあり、マーラー指揮者である大植には大いに期待が持てる。
大植英次はこの曲も全曲暗譜で指揮する。
オーケストラ約100名、合唱約200人ということで、計約300名で演奏される大曲。広い広いフェスティバルホールのステージが人で埋まる。

大植はテンポを自在に変える演奏。大フィルから鋭い響きを生み出す。大阪フィルハーモニー合唱団も大阪すみよし少年少女合唱団もハイレベルな合唱を聴かせる。一音一音明瞭に発声するのが特徴だが、私はドイツ語を学んでいないので音楽面ではともかくとして言語的にどれほど効果的なのかはよくわからない。
大人数での演奏ということで、フェスティバルホールの音響も有効に働いていたように思う。

ソプラノ独唱の森麻季は、クッキリとした歌声で魅せる。声の質はメゾ・ソプラノに近いかも知れないが高音が良く伸び、技術も高い。
バリトン独唱の与那城敬はドラマティックな歌唱を披露。声が良く通る。

「ローストされる白鳥」の歌は、通常はテノールが裏声で冗談めかして歌うのであるが、今回の演奏はカウンターテナーの藤木大地が裏声ではなくカウンターテナーの発声で歌う。おちゃらけた歌い方であり、藤木も藤木をフォローする与那城も軽い仕草の演技をしているのだが、白鳥の悲哀がそこはかとなく伝わってくる。丸焼きにされる白鳥の悲哀というのもそれはそれで可笑しいものであるのだが。

やはり、「カルミナ・ブラーナ」とマーラー指揮者の相性は良いようで、大植指揮の「カルミナ・ブラーナ」は大成功であった。

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2017年5月15日 (月)

コンサートの記(299) 押尾コータロー 15th Anniveresary Tour “KTR×GTR”京都公演

2017年4月15日 ロームシアター京都サウスホールにて

午後6時からロームシアター京都サウスホールで、押尾コータロー15th Anniversary Tour“KTR×GTR”京都公演を聴く。押尾コータローのメジャーデビュー15周年を記念して47都道府県全てでコンサートを行うというツアーの京都でのコンサートである。

ロームシアターに着くと、いやに人が多いことに気づいたのだが、今日はメインホールでMr.Childrenのコンサートがあるようだ。Mr.Childrenのロームシアター京都でのコンサートは「一般発売なし」となっていたのだが、あるいはファンクラブ会員限定コンサートだったのだろか。ロームシアター京都メインホールのキャパは2000前後であるが、ミスチルならファンクラブ会員だけでそれぐらい埋まりそうである。
ロームシアター京都のノースホールでは、スガダイローとジェイソン・モランによるジャズピアノのジョイントコンサートがあり、今日は3つあるホールがフル稼働である。


押尾コータローは1968年生まれの大阪府出身のギタリスト。大阪生まれの大阪育ちであるが、押尾という苗字は千葉県固有の苗字であるため、先祖が千葉県から移ってきたのだと思われる。
高校卒業後に上京。音楽専門学校でギターを習うほか、プライベートレッスンでもギターを教わる。
その後、大阪に帰り、バンドを組むが当時はベーシストとして参加していた。メジャーデビューは遅く、34歳の時である。
超絶技巧のギタリストとして知られており、右手だけでなく左手でもメロディーを奏でることが可能である。

押尾コータローのアルバムは、2010年に発表されたベストアルバムを持っているだけなのだが、ロームシアターでの公演にはクラシック・ポピュラーを問わずなるべく数多く参加しておきたいということで、出掛けた。チケットを手に入れるのが遅かったため、今日は2階席の一番後ろの列で聴く。サウスホールは空間がそれほど大きくないので、この席でも十分である。

ニューアルバム「KTR×GTR(KoTaRo×GuiTaRの略)」からの曲が中心。1曲弾き終えた後で、押尾は、「ただいま! 京都!」と挨拶する。その後も押尾は軽快なトークを披露。やはりポピュラー系は喋りが上手い方が得である。少なくとも話が面白くて得をすることはあっても損をすることはない。

押尾は、「ロームシアター京都、以前は京都会館の第2ホールだと思うんですか、その面影もなく」「パワーアップして。普通はリニューアルすると『前の方が良かった』という声が上がったりするんですが、そういうこともございませんようで」と語る。あんなオンボロホールが良かったという人がいるとも思えない。音楽関係者が口をそろえてボロクソにいう旧京都会館とはなんだったのだろう。おそらくだが、音楽を気持ちよく聴きたいということで、京都会館があった頃も、大阪やびわ湖ホールでの公演を選んだ人もいたと思われる。

押尾はまだロームシアターの構造を把握していないようで、サウスホールのことを、「ノースホール」と言い、ファンから「サウスホール」と言われた後も、「ノースホールはミスチルですもんね」と言っていた(ミスチルがやっているのはメインホールで、ノースホールはメインホールの地下にある小ホールである)。

オリジナル曲が大半であるが、1曲だけ編曲ものがある。ラヴェルの「ボレロ」をギター1本で弾くというもの。勿論、原曲通り15分全てはやらないが、メロディーだけでなく、弦楽が行うピッチカートや、スネアがやるボレロのリズムなども一人で演奏する。見ていても一体どうなっているのかよくわからない。転調があってラストへ、というところでアクシデントがある。押尾が「手がつってしまった」ということで演奏を中断。もう一度、最初からやり直す。あともう少しで終わるというところだったのだけれど。再度「ボレロ」を弾き、演奏を終えた押尾に温かい拍手が送られる。
押尾は、「ありがとうございます」と言って、「皆様と同じ時代に生まれてこられたということに感謝を込めて」というメッセージも込めて、「Birthday」という曲を演奏した。

トークであるが、ギターを始めた理由について、「『えーっ』と言われちゃうんですけれど、女の子にもてたかったから」と打ち明ける。男子がギターを始める理由は99%が「女の子にもてたかったから」だといわれている。ギターを辞める理由もほぼ「もてなかったから」だというアンケート結果があるようだ。残りの1%は「親がギタリストやギター好きだったから」らしい。
中学時代に、同級生が松山千春を弾いているのを見てギターを始めた押尾であるが、中学時代は下手だったそうで、「押尾君、ギター上手いね」と初めて言われたのは高校1年生の時だそうだ。
高校3年になって進路を決める際に、「僕はギターが得意なので音大に行きたい」と言ったところ、「お前? 楽典って知ってるか? お前じゃ絶対に無理」と言われて発奮し、楽典を買ってきて勉強を開始。絶対音感を身につけたいとも思ったものの、いきなりは無理なので、チューニングの「ラ」の音を覚えようと、音叉を耳にして、高校までの通学の30分の間、ずっと、「ラ」を口ずさんでいた「ラ少年」だったそうだ。「すれ違った人は、なんや? あいつ? と思ったでしょうが」。結局、音大に進むにはピアノが弾けないといけないということで、大学進学は諦めたそうだが、その時の勉強は生きているそうだ。
今でも、記譜を行っているときに、「あー、ミュージシャンしてるな」と思うそうで、そのことを書いた「えんぴつと五線譜」という曲を披露した。

最近、映画音楽に初めて取り組んだそうで、「同級生」といライトBLのアニメ映画。原作マンガを読み、最初はメロディアスな音楽を書いていったのだが、番宣用の音楽として披露したところ、「もっと抽象的な音楽で良い」と言われ、和音をアルペジオで弾いたところ、「それで良い」と言われて戸惑ったということも話す。本編ではきちんとした音楽が必要なのだが、最初は「オープニングとエンディングの音楽だけ」で、本編は本職の劇伴音楽作曲家が担当するはずだったのだが、いつの間にか「本編の音楽も」という話になっており、全編、押尾が音楽を手掛けることになったそうだ。
「同級生」から、メインテーマである「Innocent Days」と「風と空のワルツ」が演奏された。


アンコールでは、三菱電機のカーナビのCM曲である「Together!!」の他、「皆さんの人生が美しき人生となりますように」ということで、「美しき人生」が演奏された。

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2017年5月13日 (土)

コンサートの記(298) アラン・ギルバート指揮 東京都交響楽団大阪特別公演2017

2017年4月23日 大阪・中之島のフェスティバルホールにて

午後2時から、大阪・中之島のフェスティバルホールで東京都交響楽団の大阪特別公演を聴く。今日の指揮者は日米ハーフのアラン・ギルバート。ニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督であり、NHK交響楽団へたびたび客演していたことでも知られる。1967年生まれ。現在、ジュリアード音楽院指揮・オーケストラ科ディレクター、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団桂冠指揮者、NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者も務めている。

今日のコンサートマスターは矢部達哉。ドイツ式現代配置での演奏である。今日の都響男性団員は大半が燕尾服ではなく背広姿である(全員背広に見えたのだが、全ての男性楽団員を確認出来たわけではない)。

曲目は、ベートーヴェンの劇付随音楽「エグモント」序曲、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」(ピアノ独奏:イノン・バルナタン)、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」

開演前にステージ上でティンパニ奏者が練習していたのだが、音色が硬かったため、ベートーヴェンではピリオド・アプローチが行われることがわかった。


ベートーヴェンの劇付随音楽「エグモント」序曲。ギルバートはベートーヴェンは「エグモント」も「英雄」も暗譜で指揮した。
弦楽器はビブラートを控えめにして、ボウイングもピリオド特有のものである。ピリオドのためか、音色が若干乾き気味である。
ギルバートの指揮は指揮棒を持たない左手を右手と同じぐらい多用するのが特徴。拍を刻むのではなく、音型を指揮棒で示していくタイプである。両手よりも上体の動きで指揮することもある。
バランス感覚も良く、やや地味ながら好演であった。


ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」。ピアノ独奏のイノン・バルナタンは、1979年、イスラエルのテルアビブ生まれのピアニスト。ニューヨーク・フィルの初代アーティスト・イン・レジデンスを務めたそうである。
バルナタンはピアノをバリバリ弾くタイプではく、音を丁寧に置いていく感じだが、技巧にはキレがあり、ロマンティシズムの表出も上手い。
ギルバート指揮の都響は十全とは言えないかも知れないが、甘美な音色を生んでいたように思う。


メインであるベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」。ギルバートは、第1楽章、第3楽章、第4楽章ではピリオドとしては平均的な速度を採用。第2楽章「葬送行進曲」はピリオドとしてもやや速めである。
弦楽は「エグモント」よりもビブラートを更に抑えた演奏。時折、完全ノンビブラートで生み出される響きが美しい。
ギルバートは管楽器を浮かび上がらせるのが上手く、都響の管楽器も巧者揃いである。特に金管は全員腕利きだ。
今日のギルバートは、残響2秒程度というフェスティバルホールとしては理想的な残響時間を生んでいたが、ゲネラルパウゼを長めに取るのも特徴。今日は私は3階席の4列目、下手端の方で聴いていたが、あるいは指揮台の上ではもっと残響が長く聞こえたのかも知れない。

第1楽章の主題行方不明は原譜通り採用。ギルバートは木管を強調することはせず、本当に行方不明のように聞こえた。意図的にそうしたのかも知れない。

第2楽章には「タタタタン」という、後に交響曲第5番で使用される「運命動機」の原型が聴かれるのだがギルバートはそれを強調することはなく、主題を吹く管楽器の方を優先させていた。

第3楽章と第4楽章の間はアタッカで繋いだギルバート。見通しの良い端正な仕上がりで、ベートーヴェンがモーツァルトから受けた影響なども際立たせて、アポロ芸術的な「英雄」となった。

カーテンコールでは、ギルバートは最後は客席に向かって手を振り、コンサートはお開きとなった。

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2017年5月 5日 (金)

コンサートの記(297) 広上淳一指揮京都市交響楽団大阪特別公演2017

2017年4月16日 大阪・福島のザ・シンフォニーホールにて

午後2時から、大阪・福島のザ・シンフォニーホールで京都市交響楽団大阪特別公演を聴く。今日の指揮者は、京都市交響楽団常任指揮者兼ミュージック・アドヴァイザーの広上淳一。
曲目は、ベートーヴェンの交響曲第5番、ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」、ストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」(1919年版)。
今日のコンサートマスターは渡邊穣。フォアシュピーラーに尾﨑平。ドイツ式の現代配置での演奏である。管楽器の首席奏者は前半のベートーヴェンにはほとんど出演せず、ベートーヴェンのオーボエは客演の岡北斗が吹いた。


広上は節目節目でベートーヴェンの交響曲第5番を取り上げており、十八番としている。

今日は二つ指揮棒を軽く振ってから演奏スタート。フェルマータはいつもよりも少しだけ短めにしているようである。ピリオド・アプローチによる演奏であり、音の末尾を伸ばすことはない。
音の密度が高く、弦、管共に充実した演奏を展開する。フルートの浮かび上がらせ方の上手さも目立つ。
第4楽章突入部分の輝かしさは特筆事項で、真の勝利をつかみ取った心の震えまでもが伝わってくるかのようだ。
ベーレンライター版の譜面を使っていたようで、第4楽章ではピッコロの活躍が目立つが、一番浮き上がるところのピッコロは採用しておらず、交ぜて使っているようである。ラストではピッコロを思う存分吹かせていた。
広上は、ジャンプをしたかと思えば、振りかぶって指揮棒を下げ下ろしたり、指揮棒を両手で持って剣道の「面!」のように払い下げたりする。


休憩を挟んで後半。ハチャトゥリアンの組曲「仮面舞踏会」。しなやかにしてソリッドな演奏が展開される。夜想曲やロマンスの可憐さも見事だ。夜想曲ではコンサートマスターの渡邊穣が美しいヴァイオリンソロを奏でた。


ストラヴィンスキーのバレエ音楽「火の鳥」(1919年版)。京響の技術の高さと、明るい音色が十全に発揮された演奏である。広上の弦と管のバランスの取り方も最上であり、ティンパニなどの打楽器の思い切った強打も効果的である。音の百貨店のようにどんな音でも出せる万能系の演奏である。
広上のピョンピョンと跳ねる指揮姿も面白かった。


カーテンコール。広上は客席に向かって、「また来ます」と挨拶。「皆さんのご多幸を祈って」ということで、ビゼーの「アルルの女」第1組曲よりアダージェットがアンコールとして演奏される。瑞々しい出来であった。

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2017年5月 4日 (木)

コンサートの記(296) ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮香港フィルハーモニー交響楽団日本公演2017

2017年4月18日 大阪・福島のザ・シンフォニーホールにて

午後7時から、大阪・福島のザ・シンフォニーホールで、香港フィルハーモニー管弦楽団の日本公演を聴く。指揮は香港フィルハーモニー管弦楽団音楽監督のヤープ・ヴァン・ズヴェーデン。

アジアのオーケストラとしてはトップクラスの知名度を誇る香港フィルハーモニー管弦楽団。香港映画や中華ポップの演奏を行っていることでも名高い。だが、この香港フィル、なんと来日演奏会を行うのは実に29年ぶりになるという。そして今回も日本公演は今日の大阪での演奏会のみで、東京での演奏会は予定されていない。ということで、「音楽の友」誌の記者達がザ・シンフォニーホールに乗り込んでいるそうである。

香港フィルの音楽監督を務めるヤープ・ヴァン・ズヴェーデンは、EXTONレーベルへの録音で、日本でも知名度の高い指揮者である。オランダ出身。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスターを経て指揮者に転身している。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のヴァイオリン奏者やコンサートマスターとしては何度も来日しているが、指揮者としての来日は意外にも今回が初めてになるそうだ。


曲目は、フォン・ラム(Fung LAM 林豊)の「クインテッセ」、バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番(ヴァイオリン独奏:ニン・フェン)、ブラームスの交響曲第1番。


29年前と今とでは同じ香港フィルであっても実態はもう別のオーケストラだと思える。そもそも29年前には香港は中国のものではなく、英領だった。
香港フィルは、1948年の創設。当時はアマチュアオーケストラだった。1973年にプロオーケストラに移行。1989年に本拠地となるアーツセンター・コンサートホールが竣工し、同年、ロンドン・シンフォニエッタの指揮者などを務めていたデイヴィッド・アサートンが音楽監督に就任。1997年に香港は中国に返還され、白人主体だったオーケストラに変化が訪れる。2003年にはエド・デ・ワールトを音楽監督に迎え、2012年にヤープ・ヴァン・ズヴェーデンが後任として音楽監督に就任している。


開場時からステージ上では、木管奏者達が練習を行っており、その後、楽団員達が三々五々ステージに出てきて思い思いに弾き始めるというスタイル。弦楽の首席クラスが開演数分前に出てきて、最後は拍手を受けながらコンサートマスターが登場して全員が揃う。
アメリカ式の現代配置での演奏。ティンパニは指揮台の真っ正面ではなくやや下手寄りに位置する。
管楽器は白人主体、弦楽器はアジア系が大半といった好対照な顔触れ。打楽器は白人とアジア系が半々である。ハープは白人の男性奏者が演奏していた。


ズヴェーデン登場。見事なリンゴ体型である。


フォン・ラムの「クインテッセ」。仏教の五蘊(色、受、想、行、識)を描いた現代曲である。フォン・ラムは、1979年生まれの香港の作曲家で、イギリスで音楽を学び、現在もイギリスと香港の両方を拠点として活躍しているという。
打楽器の強打に、シンバルを弓で弾くなどの特殊奏法がある。一方で、管や弦は神秘的な響きを奏で、独特の雰囲気を生み出している。


バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番。このところ、プログラムに載ることが増えてきた曲である。演奏時間約40分という大作。ズヴェーデンはこの曲はノンタクトで指揮した。
ソリストのニン・フェンは、中国出身のヴァイオリニスト。ベルリンを拠点として活躍しており、ドラゴン四重奏団との共演も重ねているという。

ニン・フェンの音はやや乾いた感じである。ザ・シンフォニーホールでこうした音が出ることは珍しいのだが、香港フィルの弦楽陣もやはりやや乾き気味の音色を出している。日本のオーケストラの弦楽奏者は輝かしい音を追求し、韓国のオーケストラも似た感じであるが、他のアジアのオーケストラ(香港以外に、中国、マレーシア、ベトナムなど)の弦楽パートはそれとは違うものを求めているようにも感じる。
ハンガリー出身のバルトークならではのペンタトニックや、特殊な演奏法などが聴かれるため、どことなくアジアな響きが感じられる演奏になっている(ハンガリーのフン族は元々はアジア系とされる)。
昨年聴いたオーギュスタン・デュメイの同曲演奏のようなスケールの大きさこそ感じられなかったが、ニン・フェンの技術も高く、ハイレベルな演奏を味わうことが出来た。

ニン・フェンのアンコール演奏は、パガニーニの「24のカプリース」より第1番。高度なメカニックを繰り出した演奏であった。


後半、ブラームスの交響曲第1番。
ヤープ・ヴァン・スヴェーデンが日本で知名度を上げたのは、オランダ・フィルハーモニー管弦楽団などを指揮して完成させた「ブラームス交響曲全集」(オランダ・ブリリアント・クラシックス)によってであった。若きズヴェーデンの溌剌とした演奏が評判を呼んだのである。
ということで、ズヴェーデンの十八番ともいえる曲目が演奏される。
ズヴェーデンは、ホルンや木管、ヴィオラといった内声を強く弾かせることで音に立体感を生み出す。特にヴィオラの対旋律を浮かび上がらせるのは効果的で音に厚みと彩りの豊かさが出る。

指揮棒を持って登場したズヴェーデンだが、指揮棒をヴィオラ首席奏者の譜面台に差して、第1楽章と第2楽章はノンタクトで指揮する。
第3楽章に入る前に指揮棒を手にしたズヴェーデン。中間部に入るまでは指揮棒を用いていたが、今度は指揮棒を自身の譜面台の上に置いてノンタクトでの指揮を始める。第4楽章の終盤になってから再び指揮棒を手にして指揮した。ノンタクトで振った方が両手を均等に用いることが出来るために細部まで操りやすいのであろう。

スマートなブラームスである。生まれ出る音楽自体は熱いのだが、弦楽の音色が比較的あっさりしていてまろやかなため、上手く中和されている。各楽器の奏者達の技術も高く、優れたブラームス演奏となった。


アンコールは、ワーグナーの「ワルキューレの騎行」。ズヴェーデンと香港フィルは、NAXOSレーベルに「ニーベルングの指輪」全曲をレコーディングしている。ズヴェーデンはこの曲でも指揮棒をヴィオラ奏者の譜面台に挟んでノンタクトで指揮した。
トランペット、トロンボーン、ホルンといった金管がパワフルであり、ズヴェーデンの巧みなオーケストラコントロールもあって好演となる。


優れた指揮者とオーケストラによる素晴らしい演奏会であった。

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2017年4月25日 (火)

コンサートの記(295) 「畑中明香 マリンバ&打楽器リサイタル」@ロームシアター京都ノースホール

2017年3月28日 左京区岡崎のロームシアター京都ノースホールにて

午後7時から、ロームシアター京都ノースホールで、「畑中明香(あすか)マリンバ&打楽器リサイタル」を聴く。畑中明香自身が主催した公演であるが、同志社女子大学音楽学会〈頌啓会〉が助成しており、ヤマハミュージックの協賛。相愛大学、滋賀県立石山高等学校音楽科〈湖声会〉、関西打楽器協会が後援を行っている。

畑中明香は、埼玉県川口市生まれ、滋賀県大津市育ちのマリンバ&打楽器奏者。明日香ではなく明香と書いて「あすか」と読む。大津市立瀬田中学校吹奏楽部所属中に打楽器を始め、滋賀県立石山高校音楽科(京都市立堀川音楽高校などと共に関西では一大派閥を形成してる)を卒業。同志社女子大学学芸学部音楽科卒業および専修生修了。2000年に関西打楽器協会代表として日本打楽器協会新人演奏会に出演し、最優秀賞を受賞。朝日現代音楽コンクール〈競演Ⅳ〉第2位入賞。渡独してカールスルーエ音楽大学を最優秀にて卒業し、フランクフルト・アム・マインのアンサンブル・モデルンのアカデミー研修生となる。2006年にはダルムシュタット国際現代音楽祭にてクラーニヒシュタイナー音楽賞を受賞している。現在、相愛大学音楽学部非常勤講師。

全曲、現代音楽という。意欲溢れるプログラム(もっとも、マリンバ自体が比較的新しい楽器であるため、オリジナル曲を演奏しようとすれば自然に現代音楽ばかりになる。ただ、経歴から現代ものを得意としていることもうかがわれる。

曲目は、ペーター・クラッツォ(1945- )の「大地と火の踊り」(1987)、ジョン・ケージ(1912-1992)の「ONE4」(1990)、石井眞木(1936-2003)の「サーティーン・ドラムス」(1985)、小出稚子(こいで・のりこ。1982- )の「花街ギミック」(2010)、細川俊夫(1955- )の「さくら」(2008)、八村義夫(はちむら・よしお。1938-1985)の「星辰譜(せいいしんふ)」(ヴァイオリン、ヴィヴラフォン、チューブラベル、ピアノのための。1969)。
ジョン・ケージ、石井眞木、細川俊夫など、現代音楽好きにはたまらない名前も入っている。

ブラックボックス状のノースホール。四方にテラス部分があり、前半はテラスが赤に、後半はピンクにライティングされる。今日は基本的にステージは用いず(「花街ギミック」では小さなものが用意された)、客席も平台を用いず、素舞台での上演である。畑中明香の知り合いの人も多いようだ。


まずは、クラッツォの「大地と火の踊り」。マリンバ独奏である。アフリカを起源とするマリンバであるが、クラッツォは南アフリカ出身である。19歳の時に渡英し、王立音楽院で作曲を学ぶ。その後、パリで名教師として知られるナディア・ブーランジェに師事。その後、南アフリカに戻り、現在はケープタウンにある南アフリカ音楽大学の学長と作曲科教授を務めているという。
畑中は、左右2本ずつ、計4本のマレットを持って演奏。現代音楽の難点は高度なことをやっているはずなのに、「出鱈目にやってもこんな風になるんじゃないか」と思えてしまうことである。勿論、ある程度音楽を聴き慣れていれば一定の法則に従って音が進行していることはわかる。
畑中の技術はかなり高度なものであることがうかがわれる。

ジョン・ケージの「ONE4」。ホワイエに譜面が置いてあったが、オタマジャクシは用いられておらず、指示だけが書かれたものであった。演奏前に畑中がスピーチを行い、演奏時間は6分55秒と決められており、その中で14の音と出すことが決められているということを紹介する。「偶然の音楽」を提唱したジョン・ケージらしく、かなりの部分を演奏家に任せた作品である。楽器は10しか使ってはならないそうだ。
「風の音や波の音を表したい」と演奏前に語った畑中。ほぼ全て特殊技法による演奏である。シンバルを刷毛で撫でたり、ヴァイオリンの弓で擦ったり、大太鼓をスネアドラムのスティックでローリングしたりする。ローリングしている間はそれで1音と数えて良いようである。スティックの片方をもう片方で叩き、それで大太鼓に打ち付けたり、鈴(りん)を弓で擦ったりと、ユニークな音響が展開される。

日本の現代音楽を代表する作曲家の一人である石井眞木の「サーティーン・ドラムス」。その名の通り、13のドラムスを叩く音楽である。結構、ノリノリの音楽であり、演奏であった。


休憩を挟んで、小出稚子の「花街ギミック」。小出稚子は、東京音楽大学を卒業、同大学院修了。オランダに渡り、デンハーグ王立音楽院とアムステルダム音楽院を修了。ユニークなのは、その後、インドネシア国立芸術大学スラカルタ校でジャワ・ガムランの演奏と理論を学んでいることである。「ケサランパサラン」で芥川作曲賞を受賞。その後、第76回日本音楽コンクール作曲部門で2位を獲得し、聴衆賞も得る。第18回出光音楽賞やアリオン賞も受賞している。
「花街ギミック」は、架空の花街でのお座敷遊びをイメージした作品である。
溶暗すると、会場下手後方からハーモニカの音が聞こえ、歩くたびに「ペタペタ」と音のするシューズを履いた畑中が下手から上手へ歩み、その後前に回って、小型のステージに上がって演奏を行う。打楽器の他に先に書いたハーモニカも使用。足で打つ形の木魚も二つ利用している(舞妓さんのぽっくりをイメージしたもの)。
森見登美彦の小説で、舞台化もされ、星野源らが声優を務めたアニメ映画の公開も迫っている『夜は短し歩けよ乙女』もイメージに取り入れた作品だそうで愛らしさと幻想味を兼ね備えているのが特徴。アサランというカスタネットとシェイカーを一緒にしたアフリカのおもちゃが演奏に取り入れられているのも音のみならず視覚的にも面白い。

武満徹や黛敏郎亡き後、吉松隆や西村朗などと並んで最も有名な日本人作曲家の一人となった細川俊夫の「さくら」。ペンタトニックを使ったマリンバによる作品で、そこはかとない日本情緒が漂い、「傑作」と断言しても間違いない作品であった。

八村義夫の「星辰譜」(ヴァイオリン、ヴィヴラフォン、チューブラベル、ピアノのための)。この作品では、畑中はチューブラベル(チューブラーベルズ。チャイム)を演奏、長岡京室内アンサンブルのメンバーとしてお馴染みの石上真由子(いしがみ・まゆこ。ヴァイオリン)、八村義夫の高校と大学の後輩で、八村に実の弟のように可愛がられたという山口恭範(やまぐち・やすのり。ヴィヴラフォン)、作曲家でもある稲垣聡(ピアノ)が参加する。
八村義夫は東京に生まれ、東京藝術大学を卒業し、同大学院を修了。62年のローマ国際作曲コンクールに「一息ごとに一時間」で入賞を果たし、文化庁海外研修員としてパリやニューヨークに滞在。80年にISCM世界音楽祭でピアノとオーケストラのための「錯乱の論理」で入賞を果たすなどしたが、1985年に47歳で早世した。寡作であり、残された作品は20に満たないという。

場転の間に山口恭範が八村の思い出を語り、「星辰譜」では、毎回チューブラーベルズ」を演奏していたのだが、今回は初めてヴィヴラフォンに回ることになったと述べる。
畑中によると、「チャイム(チューブラーベルズ)は大きな音で長時間練習出来ない楽器」だそうだ。音が大きくて高いため、そんなことをすると耳がやられてしまい、しばらく何も聞こえない状態になってしまうそうである。なので、詰め込んで練習することが不可能で、じっくり時間を掛けて練習する必要があり、「大変だった」そうである。またそうした特性のためか、「チューブラーベルズをソロにした曲は世界広しといえどこの曲だけ」(山口談)だそうである。
現代音楽好きにとってはかなり面白いと思える曲である。響きがまず現代音楽の王道的美しさを持っている。チューブラーベルズやヴィヴラフォンのグリッサンド奏法もかなり効果的だ。
チューブラーベルズ、ヴァイオリン、ヴィヴラフォンの三重奏の時は、ピアノの稲垣聡が指揮者というほどではないが4拍子の音型を刻んでリードを行っていた。
ロームシアター京都ノースホールは音楽専用ではないため、音響設計は行われていないと思われるが、このサイズの音楽を行うのには適した会場だということが確認出来た。

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2017年4月20日 (木)

コンサートの記(294) 下野竜也指揮広島交響楽団第369回定期演奏会大阪公演「下野竜也音楽総監督就任披露 シーズン開幕 下野×広響《始動》」

2017年4月14日 大阪・福島のザ・シンフォニーホールにて

午後7時から、大阪・福島のザ・シンフォニーホールで、広島交響楽団の第369回定期演奏会大阪公演「下野竜也音楽総監督就任披露 シーズン開幕 下野×広響《始動》」を聴く。
この4月から広島交響楽団(広響)の音楽総監督に下野竜也が就任したことを記念して行われる大阪公演。広島交響楽団が大阪で演奏会を行うのは実に24年ぶりになるという。

音楽総監督というポストは、ドイツのオペラ劇場などではよく用いられるが、日本のオーケストラに設けられるのはかなり珍しいことである。就任時から音楽総監督というケースはあるいは初めてかも知れず、下野に対する広響の期待が窺える。

曲目は、ブルックナーの交響曲第8番(ハース版)1曲勝負。

以前は、記念演奏会のプログラムというと、ベートーヴェンの第九が定番であったが、最近ではマーラーの交響曲第2番「復活」や、ブルックナーの交響曲第8番がプログラミングされることも多い。大植英次が大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督としてのラストのコンサートで取り上げたのもブルックナーの交響曲第8番であった。


ヴァイオリン両翼の古典配置での演奏。コントラバスがステージの一番後ろに横一列に並ぶタイプの配置である。ティンパニは舞台上手に陣取る。

今日のコンサートマスターは佐久間聡一。フォアシュピーラーは日本センチュリー交響楽団のアシスタントコンサートミストレスから広響のコンサートミストレスに転身した蔵川瑠美。
広島出身で現在は読売日本交響楽団のコンサートマスターを務める長原幸太が第2ヴァイオリンのトップとして特別に参加していた。コンサートマスター以外のポジションに長原幸太が座ることは最近では珍しい。

今日は3階席は使用していないようで、ポディウムに陣取る人も少なめ。1階席はほぼ満席である。私は今日は1階席の上手寄り後方の席で聴く。


冒頭は少しずれる。ザ・シンフォニーホールでの演奏にしては響きが豊かでないように感じられるが、演奏し慣れていない故なのであろう。第1楽章では弦がやや薄く感じられ、管はパワーはあるが音色がやや硬い。

第2楽章にはアタッカで入る。弦の音は少しずつ豊かになってきたように感じられるが、下野の悪い癖で、金管を思いっきり吹かせるため、ややうるさく感じられる。
この第2楽章と第4楽章は、スケールも大きく、響きも済んでいて、ブルックナーの良さが感じられる演奏になった。

第3楽章では弦が健闘するも、音色がやや熱すぎで美観を欠く場面もあった。

第4楽章は、迫力はあったが、やはり木管も金管も音色が硬い。広島にはクラシック音楽専用のホールはなく、広響の本拠地も多目的ホールであるため、ザ・シンフォニーホールでの演奏に適応出来なかったのだろう。
また、下野の実力をもってしても、ブルックナーの交響曲第8番をきちんと聴かせられるようになるにはまだ早いということなのだと思われる。下野は今年48歳。一般に指揮者として一人前と認められるのは50歳になってからだといわれている。

下野と広響のコンビの初顔合わせとしては成功だと思えるが、演奏会としての出来は少なくとも「万全」とはいかなかったように思う。


下野は、喝采に答え、最後はブルックナーの交響曲第8番の総譜にお辞儀をしてから、「広島にも来て下さい」と客席に言って、コンサートはお開きとなった。

広島交響楽団は、今年の10月にもハンヌ・リントゥの指揮で大阪公演を行う予定である。

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2017年4月18日 (火)

コンサートの記(293) 下野竜也指揮京都市交響楽団スプリング・コンサート2017

2017年4月9日 京都コンサートホールにて

午後2時から、京都コンサートホールで、京都市交響楽団スプリング・コンサートを聴く。今日の指揮者は、この4月から京都市交響楽団の常任首席客演指揮者に昇格した下野竜也。
下野竜也は2014年4月から京都市交響楽団の常任客演指揮者を3年間務めていた。2014年といえば、大植英次が大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督監督を辞任した年で、下野は当時も大フィルに定期的に客演していたばかりでなく、「吹奏楽meetsクラシック」というオリジナル企画も指揮していた。ということで、そういうことだったのかも知れないが、真相は明かされないだろう。

今日のコンサートマスターは渡邊穣、フォアシュピーラーは尾﨑平。

今回のスプリング・コンサートは、例年とは少し違い、各楽器奏者をフィーチャーしたもので、各楽器毎のアンサンブルや、ソロを務める曲目を選んでいる。ということで、90名程の楽団員全員の名前が下野によって読み上げられた。下野は全員の顔と名前をそらんじており、「流石、指揮者」の記憶力である。
また、楽団に親しみを持って貰うには、楽団員の顔と名前を聴衆に覚えて貰うのが一番なので、そうした意図も勿論あっただろう(NHK交響楽団はNHKホールでの定期演奏前に、基本的に降り番の楽団員によって室内楽の演奏会がある。常連さんは室内楽演奏が終わった後で、楽団員と話したり出来るということもあり、N響の定期会員は楽団員全員の名前を知っている人が多いと思われる)。


まずは、ワーグナーの「ローエングリン」第3幕への前奏曲。下野は京響から透明感溢れる響を引き出す。また強弱の付け方も緻密だ。

場転があるため、その間は下野がマイクを片手にスピーチを行う。下野が「言いにくいのですが」と言った後で、「常任首席客演指揮者」と新しいポスト名を噛まずに言うと拍手が起こる。


最初にヴァイオリン奏者の紹介。オーケストラ団員全員がいったんはけて、必要な人だけがステージに登場するというスタイルである。曲目はパッヘルベルの「カノン」。ヴァイオリン奏者全員の名前が下野によって読み上げられる。チェロやコントラバスの奏者もいるが、彼らの名前が呼ばれるのは、それぞれの楽器が主役になってからである。
この曲ではパイプオルガンの桑山彩子がステージ上のリモート鍵盤を使って演奏に参加した。

ヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスの演奏者は、全員、立ったままで演奏をした。下野は弦楽器の曲目の時は編成が小さいということもあって、ノンタクトで指揮する。


ヴィオラ奏者達による演奏。ブルッフの「ヴィオラと管弦楽のためのロマンス」が演奏される。飯田香織編曲の「SDA48版」での変奏である。
ヴィオラのことを、下野は「渋いけれどそれだけじゃない、野球でいうとショートのような」と例え、「人間の声に一番近い楽器」と紹介した。


ちなみに、下野は各パートのトップ奏者に好きな女優や俳優、芸能人を聴いており、小泉今日子、本上まなみ、竹内結子、新垣結衣、きゃりーぱみゅぱみゅ、渡辺謙、松坂桃李らの名前が挙がっていた。渡辺謙は「だった」と過去形で、愛人疑惑がマイナスに作用したようである。後ろの席のお客さんが、「本上まなみって誰?」と言っていたが、本上まなみは四条室町にある池坊短期大学卒、東京での芸能活動を経て現在は京都市在住なので、京都に住む人なら知っておいて欲しい人である。今度アニメ映画化される『夜は短し歩けよ乙女』の原作者、森見登美彦が本上まなみのファンであることもよく知られている。
好きな芸能人と音楽とは余り関係がないが、映画音楽作曲のヘンリー・マンシーには、「主演女優の顔を思い浮かべると良いメロディーが浮かぶ」と答えているため、完全に無関係というわけでもない。

下野は、ステージマネージャーの日高さんにも好きな女優を聞いたのだが、日高さんの答えは「堀内敬子」で、下野は「仕事も渋いが女優の好みも渋い」と述べる。
堀内敬子は、劇団四季出身の女優さんで、テレビに出ることはそう多くはないが、舞台ファンで彼女の名前を知らない人はモグリと断定しても良いほど演劇界では活躍している女優である。三谷幸喜作品の常連で、舞台「コンフィダント・絆」では、中井貴一、生瀬勝久、寺脇康文、相島一之を抑えて、ポスターではセンターポジションを獲得し、第33回菊田一夫演劇賞と第15回読売演劇賞優秀女優賞を受賞している。


チェロ奏者達によるヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ第1番」より「序奏」。下野によると、チェロ奏者達というのはどのオーケストラに行ってもとても仲が良いそうである。飲み会参加率も高いそうだ。無料パンフレットには京響団員全員の顔写真が載っているのだが、チェロ団員だけは歯を見せて笑っている人が一人もいないため、下野は「硬派な人達」とも述べる。
ブラジル人作曲家であるヴィラ=ロボスの作品だけに、熱い曲と演奏であった。
ちなみに古典配置であろうが現代配置であろうが、ヴィオラは一貫して上手側から出てくるのだが、今日は下手側からの登場となるため、下野から「あちら(下手側)から出慣れていないので(ヴィオラ奏者達は)緊張しています」と言われていた。


前半最後は、コントラバス陣。フィッツェンハーゲンの「アヴェ・マリア」を演奏。(中原達彦編曲)。首席奏者の黒川冬貴のみならず、副首席奏者の石丸美佳も主旋律を受け持つことが多い編曲である。コントラバス陣が舞台手前側に横一列になって弾くという余り見かけないスタイル。椅子を使わないで弾くため、かなり猫背になることが多かった。


後半。ハープ、打楽器と管楽器の登場である。

まずはハープ。京響ハープ奏者の松村衣里と実姉でハープ奏者の松村多嘉代がステージ前方に向かい合わせになる形で陣取り、2台のハープのための古典様式のコンチェルティーノより第3楽章が演奏される。結構、面白い曲である。秘曲・珍曲を好んで取り上げる下野であるが、流石にハープ2台による協奏曲を指揮するのは初めてだそうである。

演奏終了後、下野が松村姉妹にインタビュー。「ハープ奏者は、僕とはお育ちが違うように思うのですが」と下野はいう。そういえば三谷幸喜の「オケピ!」でもハープ奏者(初演では松たか子が、再演では天海祐希が演じた。役名は異なり、松たか子の時は東雲さんという苗字、天海祐希の時は如月さんという苗字であった)がお金持ちのお嬢様というイメージを勝手に持たれて困るということを歌っていたが、下野が「家にハープが何台あるか?」と聞くと、松村衣里はいきなり「数えたことないんですけど」と相当数あることがわかる。松村衣里が「8台ぐらい」と答え、松村多嘉代も「だいたいそれぐらい」と答える。下野は「8台もハープを持ってるなんて大阪城に住んでるとしか思えない」と語っていた。
ちなみに松村衣里は小学校3年生から本格的にハープを習いだしたが、松村多嘉代は音大卒業まではピアノを専攻しており、その後、ハーピストに転向したそうで、ハープを始めたのは妹の衣里の方が先なのだそうである。


続いて、打楽器の3人(中山航介、福山直子、宅間斉)が登場。「ハスケルのあばれ小僧」(野本洋介編曲)が演奏される。下野は演奏前に、曲目を「暴れ太鼓」と間違えて紹介して打楽器奏者達に突っ込まれていた。
3人とも打楽器を始めたきっかけは、中学1年の時に吹奏楽部に入部してだそうである。
複数人が協力して、バチで矢印を作るなど遊び心に満ちた演奏である。
NHK交響楽団首席オーボエ奏者の茂木大輔のエッセイによると、打楽器奏者はひたすら等間隔に打つ練習をするのだそうで、茂木も大学生の時に打楽器にチャレンジしたもののなにが面白いのか結局わからず止めてしまったそうだが、ひたすら打つ練習をしないと、今日のような演奏は無理だなということは想像出来る。


フルートパート。今年の2月に京響首席フルート奏者に就任した上野博昭(髪型といい、口ひげといい、眼鏡といい、藤田嗣治を想起させるが、おそらく意図的に真似たものではないと思われる)の自己紹介の時間が演奏終了後に設けられたが、上野はトークは得意ではないようだ。
ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第2組曲より「パントマイム」の部分を中心に纏めたものが演奏される。副首席奏者の中川佳子は、比較的珍しいアルトフルートを演奏した。
瑞々しい出来である。


オーボエパート。ベートーヴェン作曲のモーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より「お手をどうぞ」の主題による変奏曲(中原達彦編曲)。ややこしいタイトルで、下野も「ベートーヴェンだかモーツァルトだかわからない」と言っていたが、モーツァルトが作曲した主題を基にベートーヴェンが変奏曲として作曲したものである。土井恵美はイングリッシュホルン(コーラングレ)を演奏する。
オーボエの音色が上手く生きた演奏である。


クラリネット。ルロイ・アンダーソンの「クラリネット・キャンディ」というポップな曲が選択されている。片足を上げながら吹くという振り付きでの演奏。首席クラリネット奏者の小谷口直子はノリノリでやっていたが、他の奏者はどこかこそばゆそうで、後で下野に突っ込まれていた。


ファゴット。C・L・ディーッターの2本のファゴットのための協奏曲より第1番が演奏される。ファゴット協奏曲というと、モーツァルトなどが有名だが、それほど多くはなく、2台のファゴットによる協奏曲は新鮮に聞こえる。


ホルン。下野は、「ロベルト・シューマンは『ホルンはオーケストラの心だ』と表現しました」と語る。曲は、ウェーバーの歌劇「魔弾の射手」より「狩人の合唱」。京響の金管パートは広上淳一が常任指揮者に就任する以前から関西トップレベルにあったため、今日も輝かしい演奏が展開される。


トランペット。下野は「子供の頃、トランペットを吹いていた」という話をする。
早坂宏明は京響に入ってから今年で29年になるそうで大ベテランだ。稲垣路子は普段は眼鏡を掛けていることが多いのだが、ワーグナーとこの曲では眼鏡なしで登場。コンタクトレンズも持っているのだろう。稲垣はラストの曲でも登場したが、その時は眼鏡を掛けていた。
曲目は、ルロイ・アンダーソンの「トランペット吹きの休日」。運動会の音楽としてもお馴染みの曲である。普通は3管編成で演奏されるのだが、今日は首席トランペット奏者のハラルド・ナエスがピッコロトランペットとして加わったバージョンで演奏される。サードトランペットは西馬健志。
ハラルド・ナエスのピッコロトランペットは装飾音的に加わる。軽快な演奏である。


トロンボーンパート。下野は、「天使の楽器と呼ばれるトロンボーン。どう見ても妖精には見えないおじさん達が演奏しますが、見た目が天使ではなく心が天使」と語り、現れた首席トロンボーン奏者の岡本哲に仕草で、「冗談はやめてよ」と突っ込まれる。
曲は、「星に願いを」(宮川彬良編曲)。説明不要なほど有名な曲だが、トロンボーン合奏版を聴くのは初めてである。トロンボーンは宗教的な側面がある楽器であり、この曲にはよく合っていた。


テューバ。京響歴最長となる武貞茂夫の独奏である。下野は武貞が出てくる前に、「ミスター京響をお迎えする」「とても緊張する」と語る。
曲目は、ドミトルのルーマニアン・ダンス第2番。編曲は京響トランペット奏者の早坂宏明が行っている。テューバをソリストにした曲を聴く機会はまずないので貴重である。京響のテューバを一人で担う武貞は伸び伸びとした演奏を行う。


最後は、フル編成によるレスピーギの交響詩「ローマの松」より「アッピア街道の松」。
下野は吹奏楽出身ということも影響しているのか、ショーピースではブラスをバリバリと鳴らした虚仮威しの演奏を行うことがあるのだが、今日は管と弦のバランスも良く、細部まで目の行き届いた見事な演奏を聴かせる。
このコンサートではポディウム席は販売されておらず、可動式の座席は取り外されていて、そこにバンダが陣取って演奏した。
パイプオルガンの桑山彩子もこの曲ではポディウム後方の本来の位置で演奏するが、オルガンの音はラスト以外はそれほど明確には聞き取れなかったように思う。


下野は、「この4月から京都市立芸術大学の教員になった」と語り、京都の歴史や芸術などに関しての本を読んでいるということも明かした。

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2017年4月15日 (土)

コンサートの記(292) 小泉和裕指揮日本センチュリー交響楽団 「センチュリー豊中シリーズ Vol.1」

2017年3月26日 豊中市立文化芸術センター大ホールにて

午後3時から、阪急曽根駅の南東にある豊中市立文化芸術センター大ホールで、小泉和裕指揮日本センチュリー交響楽団による「センチュリー豊中シリーズ Vol.1」というコンサートを聴く。
日本センチュリー交響楽団は、大阪センチュリー交響楽団時代から、事務局と練習所、野外音楽堂を豊中市の服部緑地内に置いていたのだが、定期演奏会は大阪市内のザ・シンフォニーホールといずみホールで行っており、豊中からは阪急を使えば十三や梅田まですぐに出ることが出来る上に、豊中市内にはクラシック演奏に適当なホールがないというということもあって、学校巡りや街角コンサートを行っていた程度であった。だが豊中市立文化芸術センターの完成により、豊中市内に新たな演奏拠点を持つことになった。
豊中市立文化芸術センター大ホールの杮落とし公演でも飯森範親の指揮で日本センチュリー響は演奏しているが、定期的に行われる演奏シリーズは今日が初回ということになる。

豊中市立文化芸術センター大ホールであるが、思ったよりも小さく、このキャパだと施設によっては中ホールに分類されるところもあるだろう。兵庫芸術文化センターKOBELCO大ホールのサイド席をなくして、2回りほど小さくしたような内観である。ステージ背後と、ホール側面の壁には木材がイレギュラーな形で突き出しているが、これは音の適度な分散を図ったものだと思われる(同様の趣向は京都コンサートホールの天井にも施されている)。
音であるが、ナチュラル且つスマートで、残響は1秒前後と短め。残響というより自然な形で客席後方へと飛んでいくという印象を受ける。大きめのライブハウス(大阪でいうと、なんばHatch)のような音響であり、クラシックよりもポピュラー音楽に適しているのではないかとも思われる。
クラシック専用ホールの音響設計は、永田音響設計が手掛けることが多く、日本国内にあるあのホールもこのホールも音響設計は永田という状態なのだが、豊中市立文化芸術センター大ホールは多目的ホールということもあり、AGK建築音響株式会社が手掛けている。AGK建築音響株式会社は映画館の音響設計なども多く手掛けているようだ。

豊中市立文化芸術センターは、閉館して取り壊された豊中市民会館の跡地に建てられたものだが、大小のホールに練習室や展示室、カフェなど多くの施設を詰め込んだため、共通ロビーやホワイエなどは狭い。また大ホール内のビュッフェは、ホール自体がオープンしたばかりということもあって、まだ稼働していない。

日本センチュリー交響楽団の豊中での定期演奏の第1回となる「センチュリー豊中名曲シリーズ Vol.1」の演目は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番(ピアノ独奏:小山実稚恵)とブラームスの交響曲第1番という、第1番を並べたもの。まさに第1回に相応しい選曲である。

小泉和裕は、2003年から2008年まで日本センチュリー交響楽団の前身である大阪センチュリー交響楽団の首席指揮者を務め、2008年からはセンチュリー響の音楽監督に昇進。2014年まで務めている。

ピアノ独奏者の小山実稚恵は現在、日本センチュリー交響楽団のアーティスト・イン・レジデンスとして企画に携わっている。


今日のコンサートマスターは、センチュリー響首席客演コンサートマスターの荒井英治。ドイツ式の現代配置だが、指揮者の正面にはティンパニではなくトランペットが配され、ティンパニはやや下手寄りに陣する。


チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。豊中市の花は薔薇だそうで、市内には豊中ローズ球場という名の野球場まである。それを意識したのかどうかはわからないが、ソリストの小山実稚恵は、ローズレッドのドレスで登場。

記念すべき第1音、ホルンによる序奏は残念ながら少し音がずれた。まだこのホールで演奏し慣れていないので仕方ないだろう。
小山は例によって情熱を叩きつけるような堂々としたピアノ演奏を展開する。このホールではピアノの高音がかなりクリアに響くようだ。
最近のピアニストは個性的な人が多いが、小山は正真正銘の正統派。野球に例えると剛速球エースというタイプである。
有無を言わさぬ圧倒的な技巧による演奏を展開した小山。第3楽章のコーダでは、新ホールでの第1曲ということもあってか、「ピアノの弦も切れよ」とばかりの激烈な演奏を展開。聴衆を熱狂させた。小泉指揮のセンチュリー響も冴え冴えとした伴奏を行った。

小山のアンコールは、ショパンのマズルカ作品67の4イ短調。仄暗さを生かしつつ、センチメンタルには陥らない演奏であった。小山はそもそもセンチメンタリズムを嫌う傾向があるように思われる。


後半、ブラームスの交響曲第1番。小泉和裕は暗譜での指揮である。
小泉はまずスケールを固めてから細部を詰めていくというタイプの指揮者であり、それゆえブルックナーなどは得意として、センチュリー響でもよく取り上げていた。
豊中市立文化芸術センター大ホールの音響と、中規模編成で立体感のある演奏を特徴とするセンチュリーの個性は、小泉の作り出す音楽に上手くマッチしている。
どちらかというとシャープなブラームスであり、雄々しさや威圧感のようなものは余り感じられない。小泉の指揮からは閃きも煌めきも感じられないが、その代わり確かな造形力がある。大風呂敷を広げることのない、ある意味日本人指揮者の王道を行くブラームスである。
小泉は基本的に真っ正面を向いて拍を刻むことが多い。時折、左右を向くが、「あれ? 次、ホルンのはずなのに逆を向いたぞ」という場面もあって、ある程度奏者の自発性に任せているところもあるようだ。

アンコールは、シューベルトの「ロザムンデ」より間奏曲第3番。中編成のオーケストラによる演奏ということで、愛らしい出来となった。

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