カテゴリー「おすすめCD(映画音楽)」の17件の記事

2008年8月15日 (金)

NAXOS「偉大なる映画音楽集」

カール・デイヴィス指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団による「偉大なる映画音楽集(GREAT MOVIE THEMES)」と題された音盤を紹介します。NAXOSの録音・発売。

カール・デイヴィスの本業は映画音楽の作曲家。彼が作曲した「チャンピオン」のテーマの当CDに収録されています。

ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団は、リヴァプール出身のサー・サイモン・ラトルの最初期のキャリアに大きく関与していたり、また広上淳一が首席客演指揮者を務めていたことやサー・チャールズ・マッケラスと名盤を録音していることでも知られるオーケストラ。カール・デイヴィスはロイヤル・リヴァプール・フィルのポップスシリーズの指揮者も務めています。

カール・デイヴィス指揮ロイヤル・リヴァプール・フィル 「偉大なる映画音楽集」 収録曲は、ジョン・ウィリアムズ作曲「レイダース 失われたアーク」のメインテーマ、ダニー・エルフマンの「スパイダーマン」のテーマ、ジョン・ウィリアムズの「シンドラーのリスト」のテーマ、ヴァンゲリス作曲の「炎のランナー」、「007」より“ジェームズ・ボンドのテーマ”、ジェームズ・ホーナー作曲「タイタニック」のメインテーマ、アラン・シルヴェストリの「フォレスト・ガンプ」組曲、ジョン・バリーの「ダンス・ウィズ・ウルヴス」、ジョン・ウィリアムズ作曲「ハリー・ポッターと賢者の石」組曲など。

ロイヤル・リヴァプール・フィルはイギリスのオーケストラということもあり、思いっきりの良さには多少欠けるところがありますが、心地良いサウンドを奏でています。

例えば、「シンドラーのリスト」のオリジナル・サウンドトラックでヴァイオリンを弾いているのは世界的なヴァイオリニストのイツァーク・パールマンだったりするので、それらに比べる聴き劣りはするかも知れませんが、有名な映画音楽を立て続けに聴くことが出来るのは当盤の強みです。

コンピレーション/Great Movie Themes: Carl Davis / Royal Liverpool Po

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2008年5月26日 (月)

香港映画「花様年華」オリジナル・サウンドトラック

王家衛(ウォン・カーウァイ)監督作品「花様年華」のオリジナル・サウンドトラックを紹介します。台湾のロック・レコーズからの発売。

1960年代の香港を舞台にした映画「花様年華」。映画本編も大人の味わいを持つ佳編ですが、オリジナル・サウンドトラックも負けず劣らず充実しています。

「花様年華」オリジナル・サウンドトラック とはいえ、映画のために作られたオリジナル曲は少なく、他の映画のテーマや、ナット・キング・コールの歌うジャズナンバー、中国の民謡や往年のヒット曲などで構成されています。

メインテーマ的に用いられているのは、梅林茂が鈴木清順監督の「夢二」のために書いた「夢二のテーマ」。この曲の持つ夢幻性が映画中でもかなり重要な役割を果たしています。

主演のトニー・レオンとマギー・チャンのセリフも収録。

花様年華/花様年華 In The Mood For Love (特別限定盤) - Soundtrack

花様年華/花様年華 In The Mood For Love - Soundtrack

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2008年5月 1日 (木)

「太陽がいっぱい」オリジナル・サウンドトラック

イタリア=フランス合作映画「太陽がいっぱい」のオリジナル・サウンドトラック盤を紹介します。ユニバーサル・ミュージック・フランスから出ているCD。
現在、「太陽がいっぱい」全曲の国内盤は出ておらず、このフランス盤が唯一の全曲盤です。
作曲は、イタリア映画音楽の代表的作曲家であるニーノ・ロータ。

「太陽がいっぱい」オリジナル・サウンドトラック あるいは映画の内容以上の知名度を誇るかも知れないというテーマ曲が有名な「太陽がいっぱい」の音楽ですが、そこはニーノ・ロータの作だけあって、テーマ音楽以外にも美しく、切なく、スリリングな音楽が満載です。全15曲を収録。

オーケストラのみならず、ピアノ、マンドリン、ギターなどの楽器もソロとして大活躍。

フランス盤ですが、ライナーノーツには英語による解説(比較的平易な英語が用いられています)もあります。

太陽がいっぱい/Plein Soleil (Digi)

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2008年3月29日 (土)

「親切なクムジャさん」オリジナル・サウンドトラック

テレビドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」でおなじみのイ・ヨンエが悪女役に挑戦した韓国映画「親切なクムジャさん」のオリジナル・サウンドトラックを紹介します。韓国盤。

「親切なクムジャさん」オリジナル・サウンドトラック 「親切なクムジャさん」は幼児誘拐をテーマにした復讐劇。無実の罪で13年服役したイ・クムジャという女性が真犯人に復讐するまでを描いたもので、強烈な残虐シーンがあるなど、万人にはお薦め出来ませんが、オリジナル・サウンドトラックは、バロック音楽をモチーフにしたチョ・ヨンウクの哀切にして美しいオリジナル曲と、ヴィヴァルディの協奏曲やパガニーニの「24のカプリース」より第24番などのクラシック音楽が入っており、クオリティも高く、映画ファンのみならず音楽ファンも楽しめる出来で、万人にお薦め出来ます。

デジパック仕様で、ライナーノーツにはクムジャさんを演じるイ・ヨンエのミニ写真集とチョ・ヨンウク作品のオーケストラスコアが付いています。韓国盤なのでハングルしか書かれていないのが難点ですが、音楽を楽しむ上では何の問題もありません。

Soundtrack/親切なクムジャさん

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2008年3月 6日 (木)

「ひかりのまち」オリジナル・サウンドトラック

マイケル・ナイマンが音楽を手掛けたイギリス映画「ひかりのまち」のオリジナル・サウンドトラックを紹介します。

映画「ひかりのまち」オリジナル・サウンドトラック 映画の方も何年か前にDVDで観ているのですが、記憶はあやふや。しかしナイマンの音楽は大変魅力的で、旋律はいつまでも頭の中に残り続けます。

マイケル・ナイマン・バンドによる光に溢れるような明るい曲、ナイマンのソロ・ピアノによる、心に水のように優しく染み込んでくる抒情的な旋律など、収録されている曲全てが映像以上に雄弁で色合い豊かです。

映画「ひかりのまち」の原題は“wonderland”ですが、ナイマンの音楽は音によるワンダーランドを築き上げています。

ひかりのまち/Wonderland - Music By Michaelnyman

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2008年2月19日 (火)

「未来世紀ブラジル」オリジナル・サウンドトラック

管理社会の怖ろしさを描くディストピア映画「未来世紀ブラジル」(テリー・ギリアム監督作品)のオリジナル・サウンドトラックを紹介します。

「未来世紀ブラジル」オリジナル・サウンドトラック マイケル・ケイメンが音楽を担当。名曲「ブラジル(ブラジルの水彩画)」がほぼ全編にわたってフィーチャーされています。

「未来世紀ブラジル」のラストは全く救いがないという暗いものなのですが(暗すぎるという理由でアメリカではハッピーエンド版が編集され、公開された)、暗いラストに明るい「ブラジル」の音楽が重なることで影の部分が強調され、絶望感がより一層深まるのが印象的でした。

「陽のあたる教室」、「ダイ・ハード」シリーズ、「リーサル・ウェポン」シリーズなどの音楽を手掛けたマイケル・ケイメン(1948-2003)のスコアは、甘さ、暗さ、華やかさなどの様々な要素が絡まった優れたものです。タイプライターの音にサンバのリズムを重ねた「ザ・オフィス」、ラストで流れる熱狂的な「ブラジルの水彩画・サンバ」などは秀逸。

未来世紀ブラジル/Brazil - Michael Kamen

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2008年1月23日 (水)

「エクソシスト」のテーマ 本当の曲名は「チューブラー・ベルズ」

ホラー映画「エクソシスト」で使われ、「エクソシスト」のテーマとしても認知されている曲。実際は映画用に作られたものではなく、マイク・オールドフィールドが多重録音を駆使して完成させた「チューブラー・ベルズ」(part1&part2)という曲を「エクソシスト」の制作会社であるワーナーが気に入って映画に用いたのです。

マイク・オールドフィールドは、1953年生まれのイギリスのミュージシャン。「チューブラー・ベルズ」を完成させたのは20歳の頃でした。「チューブラー・ベルズ」は最初は注目されませんでしたが、part1の冒頭部分が「エクソシスト」に使われたことで有名になり、現在までに世界中で3000万枚以上のセールスを記録しているといわれています。

マイク・オールドフィールド 「チューブラー・ベルズ」 マイク・オールドフィールドは、全部で28種類の楽器を一人で演奏。2000回以上の録音を重ねて「チューブラー・ベルズ」(part1&part2)を完成させました。
「エクソシスト」に使われた冒頭部分が有名ですが、「チューブラー・ベルズ」(part1)の本当の面白さは映画では使われなかった後半部分にあります。
詰め込み過ぎの印象はありますが、様々な楽器の音が多くの変転を経て一つのメロディーにまとめられ、クライマックスを迎える様は、ラヴェルの「ボレロ」のようでもあり、独特の快感を覚えます。

なお、チューブラー・ベルとは、音階を奏でられるベル、わかりやすくいうとNHK「のど自慢」で歌い手の出来を示すために打ち鳴らされるあの鐘のことです。

Mike Oldfield/Tubular Bells (Rmt)(Pps)

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2008年1月10日 (木)

繰り返される音の波 「エッセンシャル・マイケル・ナイマン・バンド」

「エッセンシャル・マイケル・ナイマン・バンド」ミニマル・ミュージックの名付け親とされるマイケル・ナイマン。もともとはクラシック畑の作曲家ですが、ピーター・グリーナウェイ監督とのコンビで、映画音楽の作曲家として有名になりました。

最近は、抒情的な作風へと移行しているナイマンですが、このアルバムに収められた、グリーナウェイ監督とのコラボレーション時代は、短い音型をこれでもかこれでもかとばかりに繰り返す「ミニマル・ミュージックの鬼」ともいうべき作風を示していました。

「エッセンシャル・マイケル・ナイマン・バンド」(アーゴ)という名のこのアルバムには、「英国式庭園殺人事件」、「ZOO」、「数に溺れて」、「コックと泥棒、その妻と愛人」、「プロスペローの本」の音楽と、グリーナウェイ監督の初期短編映画のための音楽である「Watet Dances」を収録。映画のオリジナル・サウンドトラックではなく、マイケル・ナイマン・バンドのコンサート用に編曲された楽曲を録音したオリジナル・アルバム。「エッセンシャル・オブ・マイケル・ナイマン」ではなく、「エッセンシャル・マイケル・ナイマン・バンド」というタイトルなのはそのためです。

音楽における繰り返しの面白さを示した好アルバム。マイケル・ナイマンの音楽やミニマル・ミュージックへの入門盤としても適しています。

ナイマン/The Essential Michael Nyman Band

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2007年12月19日 (水)

ゴジラ! 伊福部昭 「SF交響ファンタジー」シリーズ全曲

伊福部昭の「SF交響ファンタジー」第1番から第3番までを収めたCD、「ゴジラに捧ぐ─ SF交響ファンタジー全曲」(キングレコード)を紹介します。
広上淳一指揮日本フィルハーモニー交響楽団の演奏。もともとは伊福部昭作品を収めたCDだったのですが、その中から「SF交響ファンタジー」シリーズのみを取り出して、価格も1000円下げた、1800円のCDです。

伊福部昭 「ゴジラに捧ぐ─ SF交響ファンタジー全曲」 日本を代表する作曲家である伊福部昭(1914-2006)は、映画音楽の作曲家としても活躍。わけても「ゴジラ」シリーズの音楽は伊福部最大のヒットでした。
「ゴジラ」の音楽を使ったコンサート用作品の依頼ももちろんありましたが、伊福部は演奏会用作品と映画音楽は分けて書くタイプだったので、それは避けてきました。

しかし、「一回演奏するだけなら」と、「ゴジラ」の音楽を使った、「SF交響ファンタジー」第1番から第3番までを作曲。1983年に3曲同時に初演が行われました。
伊福部は本当に一回しか演奏させないつもりでしたが、やはりというか何というか大好評を得てしまい、結局、伊福部の代表作の一つになってしまいます。

広上淳一の指揮はノリに乗っており、日本フィルハーモニー交響楽団も威力を発揮。
クラシック音楽のファンも映画音楽のファンも共に納得させる出来です。

伊福部昭/Sf交響ファンタジー全曲:広上淳一 / 日本.po

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2007年11月30日 (金)

岡城千歳 「坂本龍一ピアノ・ワークス2」

女性ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト、岡城千歳(おかしろ・ちとせ)が坂本龍一の映画音楽をクラシック音楽として演奏した「坂本龍一ピアノ・ワークス2」を紹介します。「2」があるからには「1」もあるわけですが、「1」に相当する「坂本龍一ピアノ・ワークス」は坂本龍一のYMO時代やそれ以前の時代の作品、ソロアルバムに収録されている作品のピアノ編曲。一方、「2」の方は坂本が作曲した映画音楽を中心に選曲がなされています。
クラシック・ピアノの録音を追求するために生まれたアメリカのレーベル「プロ・ピアノ」からの発売。

岡城千歳 「坂本龍一ピアノワークス2」

「戦場のメリークリスマス」、「シェルタリング・スカイ」、「ラスト・エンペラー」、「ハイヒール」の映画音楽ピアノ版を収録。

特に「ハイヒール」の音楽のピアノ編曲が聴きもの。外の映画音楽のピアノ・バージョンは坂本本人の演奏でも聴くことが出来ますが、「ハイヒール」は映画自体がそれほどヒットしなかったということもあって(監督は「オール・アバウト・マイ・マザー」のペドロ・アルモドバル。「ハイヒール」は私は観ていますが、なかなか面白い映画です。坂本龍一の音楽は「最高」の一言)、ピアノ版を聴けるのはこのCDだけです。

映画音楽の他には、「1919」や「M.A.Y In Backyard」などを収録。

岡城のピアノは技巧に走りがちなところが気になりますが、音楽を楽しむには十分な仕上がりです。

坂本龍一/Piano Works Vol.2: Okashiro岡城千歳

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2007年8月28日 (火)

「レッド・バイオリン」オリジナル・サウンドトラック

本日8月28日は「バイオリンの日」なのだそうです。そこで、ジョン・コリリアーノが作曲した、映画「レッド・バイオリン」のオリジナル・サウンドトラックを紹介します。ソニー・クラシカルの録音&発売。

ジョン・コリリアーノ作曲 「レッド・バイオリン」オリジナル・サウンドトラック イタリアで作られた一挺のヴァイオリンが数奇なる運命をたどる様を描いた、カナダ人映画監督フランソワ・ジラールの「レッド・バイオリン」(カナダ・イタリア・オーストリア・イギリス・中国合作)のための音楽。

ジョン・コリリアーノは、現代アメリカを代表する作曲家。彼自身が同性愛者である(エイズをテーマにした交響曲を書いていたりもします)ということも関係しているのかどうかはわかりませんが、妖美な旋律を書かせたら当代一のメロディーメーカーです。「レッド・バイオリン」の音楽で、2000年度のアカデミー賞作曲賞受賞。

コリリアーノ特有の妖しいメロディーが、ミステリアスな雰囲気と奥行きを作り出しています。

演奏は、エサ=ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団、ヴァイオリン独奏:ジョシュア・ベル。

ボーナストラックとして、コンサート用の作品である「『レッド・バイオリン』より~ヴァイオリンとオーケストラのためのシャコンヌ」を収録。演奏、音楽ともに充実していてクラシック音楽ファンも楽しめます。

レッド バイオリン/Red Violin

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2007年7月30日 (月)

シンプルなるがゆえの美しさ 「初恋のきた道」&「あの子を探して」 オリジナル・サウンドトラック

中国第五世代を代表する映画監督・張芸謀(ZHANG Yimou)監督の2本の映画、「初恋のきた道」と「あの子を探して」の音楽を収録したCDを紹介します。いずれの音楽も三宝(SAN Bao サン・バオ)という作曲家が手がけています。中国・竹書文化の制作。ビクター・エンタテインメントからの発売。

中国映画「初恋のきた道、「あの子を探して」オリジナル・サウンドトラック 「初恋のきた道」は、いわずと知れた章子怡(ZHANG Ziyi チャン・ツーイー 日本ではチャン・ツィイーと表記されることが多い)のデビュー作。ジャケットは19歳時の章子怡。

章子怡は、どういうわけかはわかりませんが写真写りの悪い人で、このジャケットも今一つです。
私は「初恋のきた道」を渋谷のル・シネマという映画館でロードショー時に観ています。映画館のロビーに飾ってあった章子怡の写真を見ても特にどうとも思わなかったのですが、映像で観る章子怡は写真とはまるで別人で、感動してしまうくらい可愛らしい容姿の持ち主でした。

「あの子を探して」は、キャストに全員素人を使った意欲作。洗練とは程遠い中国の農村と、垢抜けない素人俳優の演技が逆にストーリーに説得力を与えることに成功しています。

「初恋のきた道」も「あの子を探して」も非常にシンプルなストーリーを持つ映画ですが、シンプルなるがゆえの美しさが静かな感動を呼びます。

三宝の音楽も映画同様、シンプルな美しさを追求したもので、ノスタルジックな旋律が、聴く者の心を癒します。

「初恋のきた道/あの子を探して」オリジナル・サウンドトラック

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2007年6月 2日 (土)

坂本龍一の映画音楽デビュー作 「戦場のメリークリスマス」オリジナル・サウンドトラック

「ラストエンペラー」の音楽でアカデミー作曲賞を日本人として初めて受賞した坂本龍一。そんな坂本が初めて手がけた映画音楽が、自らも主演した、大島渚監督作品「戦場のメリークリスマス(英語タイトル:MERRY CHRISTMAS,Mr.LAWRENCE)」でした。
今もクリスマスシーズンになると流れる名曲です。

「戦場のメリークリスマス(MERRY CHRISTMAS,Mr.LAWRENCE)」オリジナル・サウンドトラック 輸入盤ジャケット 国内盤も出ていますが、左にあるのは輸入盤のジャケット。坂本龍一とデヴィッド・ボウイの似顔絵が描かれています。

坂本はボウイが出演するので、自らも俳優としてのオファーを受けたようです。

坂本は映画音楽の作曲はこれが初めてだったので、プロデューサーのジェレミー・トーマスに相談したところ、「『市民ケーン』を参考にしろ」と言われたそうです。

坂本は試写を観たジェレミー・トーマスから、“Not good,but great”と言われたと、後に自慢しています。

アジア・太平洋戦争下、インドネシアにある捕虜収容所が舞台の映画。

東南アジアが舞台ということで坂本はペンタトニックを用い、それでいながら「東洋的」とも「西洋的」とも、また「日本的」ともつかない、独特の音楽を生み出しています。

テーマ曲の抒情美、街の音をサンプリングした「バタビア(ジャカルタの別名)」の臨場感、「Last Regret」の哀切さ、ボーイソプラノによる「Ride,Ride,Ride」(これは坂本の作曲ではなくスコットランド民謡のようです。編曲は坂本)の瑞々しさなど、映画「戦場のメリークリスマス」を観たことがない人でも十分に楽しめる音楽作品に仕上がっています。

坂本龍一

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2007年4月18日 (水)

「フォレスト・ガンプ」オリジナル・スコア集

「フォレスト・ガンプ」オリジナル・スコア集 ロバート・ゼメキス(ボブ・ゼメキス)監督、トム・ハンクス主演の映画「フォレスト・ガンプ 一期一会」のオリジナル・スコア集のCDを紹介します。「フォレスト・ガンプ」のオリジナル・サウンドトラック(OST)は、既成のポピュラーソングで構成されており、映画音楽を担当したアラン・シルヴェストリの書いた音楽は、“オリジナル・スコア集”としてオリジナル・サウンドトラックとは別のこのCDに収められています。

「バック・トゥー・ザ・フューチャー」、「ボディーガード」などの音楽も担当したアラン・シルヴェストリは、今やハリウッドを代表する映画音楽作曲家の一人。

「フォレスト・ガンプ」の音楽は、常に優しく穏やかな日射しを浴びているような暖かさと、清流のように透き通った純粋さを感じます。フォレスト・ガンプという人物の性格そのもののように。アラン・シルヴェストリも曲作りの際にフォレスト・ガンプの性格を音楽に置き換えることを強く意識したと思われ、また意図通りの曲を作ることに成功しています。

ピアノが主旋律を奏でるメインテーマ“I'm Forrest”の愛らしさは映画音楽史上屈指。また全曲のハイライトを集めた「フォレスト・ガンプ」組曲も聴き応え十分です。

フォレスト ガンプ/Forrest Gump - Soundtrack

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2007年2月25日 (日)

なぜかとってもアイリッシュ 矢口史靖監督作品「ひみつの花園」オリジナル・サウンドトラック

矢口史靖監督作品「ひみつの花園」OST 「ウォーターボーイズ」、「スウィングガールズ」で知られる映画監督、矢口史靖(やぐち・しのぶ)の出世作である「ひみつの花園」(1996年)のオリジナル・サウンドトラックを紹介します。モダンチョキチョキズ(当時)の矢倉邦晃の作曲ですが、「自称:妙なレコードコレクター」の矢倉らしくアイリッシュ音楽(ケルト音楽)を積極的に取り入れています。楽器もバグパイプ、縦笛、フィドル、アコーディオンなどを使い、ほんわかムードのアンプラグドの曲に仕上げています。
アイルランドのトラディショナル音楽「荒野のバラ」をテーマ音楽として使用。

縁側で飼い猫の毛を撫でながらのんびりくつろいでいるような雰囲気を味わうことの出来る音楽です。

エンディングテーマとして使われている「春咲小紅(はるさきこべに。矢野顕子の代表作)」のカバー(歌っているのは当時モダンチョキチョキズのボーカルだった濱田マリ。濱田マリもちょい役で出演しています)も収録。

「ひみつの花園」(主演:西田尚美、出演:利重剛、加藤貴子(現・加藤たか子)、角替和枝ほか。無名時代の木村多江がちょい役で出ています)は、お金が大好きな鈴木咲子さんが主人公のスラプスティックコメディー。低予算であることを逆手にとって、とぼけた味わいと漫画チックな笑いを取りに来ます。「笑える」ということに関しては邦画史上屈指の作品です。
ちなみにこの映画で伊丹弥生を演じているのは加藤貴子(「ウォーターボーイズ」の伊丹弥生役は秋定里穂、「スウィングガールズ」の伊丹弥生役は白石美帆です。ちなみに伊丹弥生とは矢口史靖監督が東京造形大学の学生だった頃にお世話になった先輩で、お礼として矢口監督は自身の作品に毎回「伊丹弥生」なる登場人物を出すことにしているのだそうです)。

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2006年11月11日 (土)

マイケル・ナイマン 「ピアノ・レッスン」オリジナル・サウンドトラック

マイケル・ナイマン 「ピアノ・レッスン」 マイケル・ナイマン作曲の映画音楽「ピアノ・レッスン」を紹介します。オーストラリアの女流映画監督であるジェーン・カンピオン監督の作品「ピアノ・レッスン」のために書かれた音楽で、それまでの「ミニマル・ミュージックの鬼」ともいうべき執拗な旋律の繰り返しとブラス中心の攻撃的でドライな響きを特徴としたマイケル・ナイマンの音楽がウエットでナイーブでしなやかなものへと変貌していくきっかけとなった作品です。

映画同様、専門家筋からは不評、一般からは絶讃されたナイマンの「ピアノ・レッスン」の音楽。ムードミュージック的ではありますが、美しくもユニークな映画音楽であり、聴いて損はしないでしょう。演奏は、当時セルジウ・チェリビダッケを音楽監督に戴いて世界的な評価を得ていたミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団ほか。
最近、「ピアノ・レッスン」のピアノスコアが再発になったことを記念して、このブログでも紹介してみました。

余談ですが、劇作家・演出家の宮沢章夫はこの映画でハーヴェイ・カイテルが長髪にしているのを見て、「俺も長髪にしよう」と思い立ち、7年ほど長髪にしていました(宮沢から直接聞いた話です)。

ピアノ レッスン/Piano - Michael Nyman

「ピアノ・レッスン」楽譜

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2006年9月20日 (水)

ベスト・オブ・ヘンリー・マンシーニ

Mancini 1924年4月16日、アメリカ・オハイオ州クリーヴランドに生まれ、1994年6月14日にカリフォルニア州ビバリーヒルズで亡くなった映画音楽の巨匠、ヘンリー・マンシーニの代表作を集めたCDを紹介します。BMGのベスト・オブ・ベストシリーズの一枚で、「ピーター・ガン」、「ムーン・リバー」(『ティファニーで朝食を』)、「子象の行進」(『ハタリ!』)、「酒とバラの日々」、「シャレード」、「ピンクパンサー」、「暗くなるまで待って」、「ひまわり」など、有名なマンシーニ作品の他に、ヘンリー・マンシーニ楽団の演奏による、「ロミオとジュリエット」(ニーノ・ロータ)、「ある愛の詩」(フランシス・レイ)、「おもいでの夏」(ミシェル・ルグラン)など、世界を代表する映画音楽作曲家の作品も収録。

マンシーニ作品はとにかくわかりやすく馴染みやすい旋律が特徴。甘い雰囲気を好きになれない人がいるかも知れませんが、メロディーの美しさは特筆ものです。

美しいメロディーを書く秘訣を訊かれたマンシーニは「映画の主演女優さんの顔を思い浮かべるんです。美しい女性の顔を思い浮かべると、自然に美しいメロディーが湧いてきます」と答えていましたが、確かに世界の名女優の美貌に負けないほどの美しい旋律をマンシーニはいくつも生み出しました。

画像の添え物に過ぎなかった映画音楽を、「映画の成功の3分の1は音楽で決まる」という評価にまで高めた作曲家の一人、ヘンリー・マンシーニの偉大なのに親しみやすいミュージックを存分に味わうことが出来るCDです。

Henry Mancini/Best Of

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