カテゴリー「政治・社会」の8件の記事

2017年2月12日 (日)

これまでに観た映画より(85) 「戦場のピアニスト」

DVDで、ロマン・ポランスキー監督作品「戦場のピアニスト」を観る。フランス、ポーランド、ドイツ、イギリス合作映画。

実在のピアニストであるウラディスワフ・シュピルマンの戦中体験記を映画化した作品である。

1939年9月のワルシャワ。9月1日に、ナチス・ドイツはポーランドに何の布告もなく進軍する。
ウラディクという愛称で呼ばれていたユダヤ系ポーランド人ピアニストのウラディスワフ・シュピルマン(エイドリアン・ブロディ)はワルシャワの放送局で、ショパンの夜想曲第20番嬰ハ短調(遺作)を弾いていた。ラジオによる生中継である。しかし、演奏中に放送局はドイツ軍によって砲撃され、ウラディクも放送局から逃げ出さざるを得なくなる。
その時、ウラディクは、自分のファンだというドロタという若い女性(エミリア・フォックス)と出会う。ドロタはウラディクの友人であるユーレクの妹であった。ドロタは音大でチェロを学び、チェリストになりたいという夢を持っている。

ポーランド人もナチスに協力的であり、ウラディクがドロタと一緒に行った喫茶店には「ユダヤ人お断り」と書かれていた。ユダヤ人は公園に入ることが出来ず、ベンチに腰掛けることも出来ない。

状況は日増しに厳しくなる。ユダヤ人は所持できる金を制限され、ダビデの星のついた腕章をつけることを強要され、ついには居住区に強制移住させられる。居住区と他の地域は煉瓦の壁で仕切られ、ゲットーとなった。
ウラディク達が強制収容所に送られる日が来る。友人でユダヤ人警察の署長となったヘラー(ロイ・スマイルズ)によって、ウラディクはワルシャワに残ることが出来たが、家族は貨物車に詰め込まれ、死出の旅へと出かけていった。

ワルシャワでの強制労働生活を送るウラディク。だが、密かに拳銃などの武器を仕入れ、まだゲットーに潜んでいるユダヤ人達にドイツ兵に見つからないよう投げ送る。

労働している時に、知り合いの歌手・ヤニナ(ルース・プラット)と俳優のアンジェイ(ロナン・ヴィバート)の親切なポーランド人夫婦を見かけたウラディクは脱走し、彼らを頼ることになる。しかし、状況は更に悪化。ウラディクは、ヤニナの夫・アンジェイが逃げ場所として教えてくれたある家を頼る。そこにいたのはドロタであった……。

ユダヤ人というだけで、人間の権利が取り上げられるという。凄惨な歴史を描いた映画である。ユダヤ人達は、ドイツ兵達に無作為に選ばれて意味なく射殺される。ウラディクも「大晦日のお祝いだ」としてドイツ兵に殴られる。ナチスの手下達に取っては、ユダヤ人は虫けら以下の存在なのだ。

酸鼻を極めるワルシャワで、音楽だけがウラディクの救いとなるのだが、「音を立てたら危ない」ということで、アップライトのピアノがある家にいるにも関わらず、鍵盤に触れることは出来ず、鍵盤の上でエアピアノを奏でるしかない。

ワルシャワ蜂起などにより廃墟と化していくワルシャワの街。
やがて、ピアノがウラディクを救う日が来るのだが……。

人種が違うというだけで、低劣な存在とみなすという行為は、残念ながら現在進行形で行われている。人種差別だけではなく、「異なる」というだけで、人は人を貶め、自己満足に浸ろうとする。
そこには決定的に想像力が欠如している。

ポーランドの国民的作曲家であるショパンの音楽がキーになっているが、ポーランドは中世には強国だったものの、以後は何度も侵略されており、ショパンもまた11月蜂起計画に荷担したという疑いがあり、二十歳の時にポーランドを離れ、ウィーンへ。そして父親の祖国であるフランスのパリにたどり着き、生涯、祖国であるポーランドに帰ることはなかった。
ショパンの悲しみはポーランドの悲しみであり、心そのものを描くことの出来る唯一の芸術である音楽が、この映画でも観る者の胸に痛いほどに染み込んでくる。

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2016年7月31日 (日)

チャップリン 「独裁者」より演説シーン

映画「独裁者」で、独裁者に間違われた男が行う余りにも有名なスピーチシーンです。製作・公開は戦時中であり、仮にナチスドイツがアメリカを占領するような事態になればチャップリンは死を免れませんがそれを覚悟の上で作った映画であり、それまでサイレント映画にこだわってきたチャップリンが観客に向かって直接語りかけたいがためにトーキーを採用したという、チャップリンにとっても全世界にとっても転機となった映画です。

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2016年2月 1日 (月)

ザ・ニュースペーパー 「2016 新春公演」

2016年1月11日 大阪・西梅田のサンケイホールブリーゼにて

午後2時から西梅田のサンケイホールブリーゼで、ザ・ニュースペーパーの「2016 新春公演」を観る。社会風刺コント集団であるザ・ニュースペーパーの2016年初公演である。

今回も、安倍晋三、菅義偉、小泉進次郎といった自民党の面々(自民党結党60周年記念新春パーティーが舞台になる)に、舛添要一東京都知事、社民党の福島みずほと党首の吉田忠智(吉田は知名度が低いため、安倍晋三から「誰?」と言われたりする)、更には日本共産党の志位和夫(安倍晋三とは共通点が三つあり、同い年で政治家としても同期、そして性別も同じ男だそうである)も登場し、「自民と共産が共闘して負けたのは大阪が初めて」という話題になったりする。

冒頭は、義太夫の謡と三味線が登場。だが、三味線は実物を持っていながら弾けないので「ベンベン」と口三味線であり、笑いを呼ぶ。そして大阪ということで登場人物を文楽の人形に見立てた黒子付きの人形振りによる2015年の回顧が行われる。政治ネタだけではなく、体操の内村航平やテニスの錦織圭、ラグビー日本代表の五郎丸歩など話題になった人物も登場する(ラグビー日本代表の選手はこの後も登場するが五郎丸は出てこない)。

自民党のパーティーにも羽生結弦や澤穂希といった有名スポーツ選手が登場する。更には2020年東京オリンピックのエンブレム盗作疑惑が話題になったデザイナーの佐野研二郎も出てくるのだが、「日本の新しいSOSが誕生しましたな。佐村河内(Samuragouchi)、小保方(Obokata)、佐野(Sano)研二郎」と言われる。

登場人物達もめまぐるしく変わり、自衛隊の隊員になったり、ウラジーミル・プーチン(背広の裏地をじっと見つめ、「裏地見るプーチン」ですという駄洒落を言ったりする)、バラク・フセイン・オバマ、朴槿恵、金正恩、習近平といった外国の政治家も登場。トルコのエルドアン大統領(プーチンと電話で会談するのだが、「トルコの大統領の顔を知っている人はほとんどいない」と自ら言う)のようなリトルフェイマスな人や、パプアニューギニアのオニール首相のような「あんた誰?」という人も登場。政治ネタだけでなく、フォルクスワーゲンかと思ったら実はスズキの社長室だったり、旭化成と三井不動産が起こした大型マンション施工不良問題のマンション発売時のキャッチコピーが「あとになってわかるクオリティー」だったり(実話である)、社会や経済もネタにしていく。「まさか、あのベッキーがあ!」といった最新の芸能ネタも取り込まれている。
「笑点」の大喜利を世界首脳が行ったり、ヤクザネタかと思いきや二人の正体は橋下徹と松井一郎だったりと、「聖域なき」笑いが繰り広げられていく。

ブラックユーモアを不得手とする日本人であるが、ザ・ニュースペーパーの面々はどぎついことでも「積極的」に笑いに変えていく。「笑ってはいけない場面」で起こる笑いほど可笑しいものはないのであるが、そうした笑いも随所に盛り込まれており、笑えないネタであるため逆に大笑いが取れるという技巧が鮮やかだ。
「USOヘッドラインNews」は浅越ゴエの「しっくりこないニュース」と同じ構造であり(技法は異なる)馴染みやすかったりする。

こうした笑いがある限りは日本も安心だと思えるのだが。

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2015年9月 4日 (金)

武藤貴也氏の本当の問題

武藤貴也氏のWeb上での発言が問題視されていますが、何が本当に問題なのかは余り伝わっていないと思われます。なぜ自民党内からも武藤氏への批判が起きたのでしょうか。彼は「戦争に行きたくない」とはっきりと書いて、そうした考えが我が儘だとの趣旨のことを述べました。これは自民党からしてみれば論外の失言です。安保法案に賛成している人は「極東有事」のことを念頭に置いていると思われるのですが、その場合は日本領土および領海、領空が危機に晒される可能性があるのに、デモをしている人たちがお国のために「戦争をしたくない」と思っているのがけしからんと書くべきです。しかし武藤氏は「戦争に行きたくない」と書いてしまった。デモをしている人達は「戦争をしたくなくて震える」のように「戦争をしたくない」という言い方を主に用いているのに、武藤氏は「戦争に行きたくない」と書いてしまいました。口を滑らせたのです。「戦争に行く」という趣旨の言葉は他国に出向いて戦争を行うということを想定していなければ出てきません。これは自民党が自衛隊の海外派兵、それも支援などではなく戦闘を前提としていることをばらしてしまったことになり、党としては看過できない大失言です。あまつさえ安保法案には「領土」や「領空」「領海」という絶対に書かれていなければいけない言葉が一度も出てきません。そうした単語を出さずにアメリカに接近(どうせアメリカが起こして泥沼化している戦争の後始末を押しつけられたり、アメリカが起こす戦争の片棒を担がされる可能性が高いと思われますが)しようとしていました。ところが武藤氏の発言は背後から味方に弾を飛ばすようなもので、自民党としては怒り心頭に発すあってはならない失言です。これが武藤貴也氏の失言の最大の問題点なのです。

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2015年4月13日 (月)

京都府議会議員一般選挙党別結果

自民27議席(前回28)、民主9議席(前回12)、維新2議席(前回1)、公明5議席(前回5)、共産14議席(前回11)、京都党0議席(前回0)、無所属3議席(前回1)

維新、共産が前回の議席を上回る。地域政党京都党は初の府議会議員輩出ならず。

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京都市議会議員一般選挙党別結果

自民21議席(前回23)、民主7議席(前回13)、維新4議席(前回0)、公明11議席(前回12)、共産18議席(前回14)、社民0議席(前回0)、京都党5議席(前回4)、諸派0議席(前回0)、無所属1議席(前回2)

維新、共産、京都党が票を伸ばした。

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2008年9月 2日 (火)

政治家に捧ぐ駄洒落

いい加減二世

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2007年5月11日 (金)

人間とは

自分が下した判断が間違っていたとは認めたがらない生き物だ。

実はそこが一番怖いところで…

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