12月9日 稽古場より

朗読会の稽古。まず発声を普段より徹底してやり、それから朗読。すらすら読める。が、心がまるで入らない。心を込める前に口が動いてしまう。役者なら、それを良いことだと思うのかも知れないけれど、私は言葉だけ出ていても駄目だと思う。有害だとも思う。ちょっと時間を置いて、なだらかでないよう読めるようにしたいと思う。
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朗読会の稽古。まず発声を普段より徹底してやり、それから朗読。すらすら読める。が、心がまるで入らない。心を込める前に口が動いてしまう。役者なら、それを良いことだと思うのかも知れないけれど、私は言葉だけ出ていても駄目だと思う。有害だとも思う。ちょっと時間を置いて、なだらかでないよう読めるようにしたいと思う。
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稽古場の外壁工事も山場を過ぎ、久しぶりに窓から外が見えるようになりました。
今、朗読会のための稽古を一回終えたところ。これから一人芝居のための稽古に入ります。
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今借りている稽古場は、演劇用ではなく、普段は書道教室や絵画教室なども開かれている場所です。ということで、毎週同じ時間に稽古を入れることは簡単ではありません。
たった今、一回目の読み通しを終えたばかり。声の響きに注意して読んでみたのですが、読み方が大仰になり、あたかも宝塚の男役が読んでいるかのようになってしまいました。
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永尾よしろう作製の置き道具。何に使うかは本番で。
今週からは、これまでより1時間早い午前9時集合となる。京都はやはり小雪の舞う天気。永尾よしろうの車で大津に向かう。
午前中は置き道具、小道具の作製と、自主稽古。
置き道具作製に必要なものを買い出しに行く。試しに使ってみるが、そこまでする必要があるのかどうか微妙である。演出の鈴鹿暁美さんが来るまで使用するかどうかは保留とする。
ウォーミングアップにフットバッグでリフティングをする。フットバッグは室内でもサッカーの練習が出来るよう考案されたニュースポーツである。
興味を持った子がいたので、リフティングを勧めてみるが、やはり慣れていないので巧くいかない。そこで二人で蹴鞠の要領で蹴り合う。これもフットバッグの競技の一つとなっている。
ゴムで出来た子供用の野球ボールもあったので、成り行きでキャッチボールもする。これまた成り行きで変化球の投げ方を教えたりもする。
セットを稽古場から、本番を行う大ホールに移動。今日からは大ホールで練習が出来る。
午後4時半に通し稽古を開始。今日は明転(照明を消さずにセットを替えること)なので問題はなかったが、本番は暗転なので支障が出そうなところがある。そこを確認。
大ホールは暖房がまだ使えないので寒い。私は厚着をしているから大丈夫だけれど、役者の皆さんはドレスリハーサルなので厚着も出来ず、大変そうである。
朝、買い出しに行ったものを使用することに決める。遠めから見て、やはり使った方がいい、というより使わざるを得ないだろうという判断から。
大ホールでの稽古終了後、私の詩が収載された『愛の詩集』(彩図社。「@nifty BOOKS」で買えます)を鈴鹿さんにプレゼントする。余り知られていないけれど、私は詩人上がりなのだ。
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滋賀会館の窓から見た景色。すぐそばにあるはずの琵琶湖が霞んで見えない。
朝から雪が舞っている。朝9時から稽古が始まる予定だったのだが、天候不順でメンバーが9時には集まれないということで正午開始となる。
客演の加藤小夜子氏(劇団京芸)のパンフレット用の写真を撮って欲しいと頼まれたので、携帯付きカメラで撮影。ここまで協力するとなると、単なるお手伝いではなく、団友に近い。
稽古を開始した当初は雪が降っていなかったものの、すぐに大量の雪が舞い始め、比叡山や琵琶湖が霞の中に埋没してしまう。
通し稽古。トータルタイムは1時間25分弱である。本番ではセット移動に時間がかかるから少し延びるだろう。
小返しを行う。やはり引っかかる場所は皆同じようで、何度も同じところを繰り返す。
夕方には雪も止み、日差しも回復。琵琶湖上空にはあかね色に染まった雲が浮かんでいた。
稽古場にキーボードがあったので休憩時間に少し遊ぶ。稽古中にも雰囲気を出すために弾いてみるが役者の集中力を殺ぐだけであった。平原綾香の歌が流れる場面である。ポップス用にアレンジした曲ではなく、原曲を流した方がいいのでは、という意見もあったが、「一人じゃない」という歌詞に意味があるので、原曲だとただのBGMになってしまうような気がしてしまう。
鈴鹿さんが帰宅された後は、永尾さんが中心になって稽古。心理の動きが重要な場面に少し引っかかりを感じたので、私も率直な意見を述べる。意見が食い違うけれどそれは仕方ない。皆、真剣なのだ。仲良しサークルなら和気藹々とした雰囲気だけで押し通せるけれど、そういうわけにもいかない。
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劇団かいつぶりの稽古場。鴨川左岸が使ったことのあるどの稽古場よりも広い。羨ましい
午後10時から滋賀会館内の稽古場でタタキ(舞台美術の作製)。昨日も舞美の真似事をしたが、今日はデザインのようなものまで担当してしまう。
テーマは「溢れ出る夢」。テーマは大仰だが、作業は難しいものではない。簡素なセットだが、個性は出せたと思う。
今回は私は演出ではないので、演出に関しては意見はしない。私は毎回稽古場に出てくるわけではない。担当の演出家以外の人が一場面でも演出をつけてしまうと役者が混乱する。
しかし今日は劇団かいつぶりのおばあちゃん演出家・鈴鹿暁美氏が午後入りだったので、それまでは永尾さんが演技指導をしていた。私はプロンプターをしていたのだが、一箇所、どうしても気になるところがあったので、演出をつけてしまった。「絶対、演出には関与しない」と決めていたのだが、やはり気になるところに演技をつけてしまうのは演出をしている人間の性である。
箱馬2つを繋げて台を造るなど、久々のタタキであったが面白かった。何かを作る喜びというものがやはりある。
新聞社のカメラマンが稽古風景の写真を撮りに来たり、セットのための資材が豊富であったり、やはりバックのしっかりしている劇団は羨ましい。
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滋賀会館の稽古場から外を見る。下を旧東海道が走っている。遠くに小さく写っている三角形の山は「滋賀のピラミッド」の異名を持つ三上山
滋賀県大津市の滋賀会館で草の根劇場劇団かいつぶりの次回公演、「チャンスの神様」の稽古を見学。永尾よしろうと吉本美和が出演するのだ。稽古は午前10時に開始。稽古場からは琵琶湖が見える。実に素敵な稽古場だ。
琵琶湖に向かって発声練習。気分が良い。
ミーティングを行い。昼休憩を挟んで本格的な稽古を開始。抜き稽古をしてから通し稽古。永尾よしろうがコミカルな役を演じている。考えてみればシリアスでない永尾よしろうの演技を見たのは初めてだ。
稽古場には人が多く(といっても十数名だが)賑やかだ。鴨川左岸は少人数でしか稽古を行ったことがないので、「稽古場が賑やかでいいなあ」と思う。
稽古は午後8時まで続く。お菓子が出たり、リラックスした雰囲気もある。
私も本番のお手伝いをすることになる。といってもセットのハケを手伝ったりするだけだが。
だが、稽古場や劇場にいるのは好きだ。この公演に携われることを嬉しく思う。
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新年ということで福の神の絵を描きました。永尾よしろう筆。
1月3日、午後1時より、高野の稽古場にて今年初の稽古。
本番が近いので細部の修正は最小限に留め、流れを重視する。
2回通す。用意した小道具を使用。より効果的な用い方を探る必要がある。
あとは歌である。上手く歌う必要はないが、ラストはある程度きちんと決める必要がある。もっとも臨機応変に対応できる本にはなっている。
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今日は2部屋をつなげていつもより広いスペースで稽古を行った。
午後1時から、ひと・まち交流館で稽古。「ひと・まち」を使った今年の稽古は今日で最後。明日からは別の稽古場に移る。
今日は2部屋分の広いスペースで稽古を行う。
呼吸法を取り入れたストレッチをし、トレーニングで汗を流す。今日は石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」を歌う。
しかし、「津軽海峡・冬景色」の歌い出しは、
♪上野発の夜行列車降りたときから
なんですね。今は夜行で青森に向かう人も少ないだろうし、青函トンネルも出来ているので青森で乗り換える必要もない。時代は変わった。
ホワイトボード2つに絵を描く。何を描いたのかはネタバレするので書かない。
まず1回通してみる。セリフとセリフの繋がりをチェック。スムーズに行くように工夫して、2回目の通しを行う。流れは出来ている。あとは細部をどこまで詰められるかだ。
体が冷えてきたので運動。北原白秋の「あめんぼのうた」を歌いながら行う。声を出しながら体を動かすと一層ハードだ。
それから歌の練習。誰もがメロディーは知っている歌である。歌詞を全て歌える人は少ないだろうけれど。歌詞とメロディーが上手く合わなくて二人とも苦労する。
最後にタイムを計りながら通し。いいタイムだ。
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12月16日、金曜日。「フリースペースYOU」の2階に今月オープンした「フリースペースYOU2」で稽古。間口はこれまで使ってきた稽古場の中でも一番広い。
ウォーミングアップとトレーニング。広いため暖房はあまり利かないが、割合激しいトレーニングなので汗だくになる。
トレーニング中にはいつも二人で歌を歌うことにしているのだが、今日は加山雄三の「君といつまでも」を歌う。
いい年した男二人が「君といつまでも」を歌っているのを第三者が見たら苦笑するだろうな。
流れ重視で1回通した後、前半だけを2回繰り返して稽古する。細部をチェック。
戯曲中に古典戯曲の一シーンを演じる場面がある。今度はその部分を重点的にやる。
解釈と表現法。修飾過多のセリフなので、そのまま言ったのでは(少なくとも日本人が演じると)変になってしまうので、動きを入念につける。却って変になった気がしないでもないが、中途半端になるよりはずっとましだと思う。
休憩中に音楽についての話。
永尾さんはファドというジャンル(ポルトガルの歌)が好きだそうである。ファドについては私はよく知らないので色々教えて貰う。
永尾さんと同い年で、立命館大学の同期生でもある、日本におけるファドの第一人者・月田秀子さんについて教わる。
永尾:「月田さんのホームページに行くと何曲かファドのサンプルが聴けるわ」
というので、帰ってから早速探して聴いてみた。なるほど。
ところで月田さんが立命大に入った動機は凄い。敢えて書かないけれど、凄い。
それからエンヤだとか、アイリッシュ・ミュージックについても話す。
もう1回、前半を通してから稽古そのものは終了。
それから、例の「異文化コミュニケーション」をやる。日本語を使わずにコミュニケートを図る訓練。
「好きな野球選手は?」と聞いたのだが、永尾さんの「ゴジラ」というジェスチャーに、「50代の人が、松井秀喜が一番好きということはないだろう」と私は思い込んいたので、通じているのに長引くという結果になった。
野球選手は形態模写がしやすいのでわかりやすい。王貞治のフラミンゴ打法や、長嶋茂雄のスローイング。松井秀喜の首を動かす仕草。村田兆治のマサカリ投法。野茂英雄のトルネード投法など。
福岡県出身の永尾さんが西鉄ライオンズ(現・西武ライオンズ)の話をする。
「(黄金時代を築いた)良い選手はみんな出て行ってしまって、どん底だった」だとか。
その後、私は一人残って、戯曲「生まれ変わるとしたら」の全編を演じて、タイムをチェックする。私は少し早口なので、上演タイムは24分20秒ほど。永尾さんが私より早く演じるということはないだろうから、延びたとしても26~27分ほどだろう。30分以内にきちんと収まる。
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「ひと・まち交流館 京都」の一室。机を片づけると稽古に十分なスペースが出来る。
正午に「ひと・まち交流館 京都」に着いて、一人、ウォーミングアップと軽い運動をしてから、自分で自分が書いた劇を演じてみる。私自身が演技をつけることも多いので、劇を十全に、声も含めた「身体」として捉えておこうと思ったのである。
自分が書いたテキストなので、演じるのは比較的楽である。セリフの緩急の付け方、間の取り方、声量、体の向き、セリフの背後の心理の真実と嘘、ある単語の別の意味へのすり替え。全てわかっている。しかし、全てわかっているということは仇になることが多い。私の思う全てが全てではないからだ。「全てわかっている」などという状態は本当はあり得ず、「全てわかったつもり」になっていることが常だからだ。自作自演の一人芝居の公演でも演出を立てることが多いのはそのためだろう。
永尾さんが到着したので、通し。順調とはいかないまでも、通す。この時点で順調に通せると却って恐いのでこれでいいのだろう。一箇所、「観客に伝わりにくいかな」というところがあるのでわかりやすくしてみる。自然さは失われたが、伝わらないよりは良いだろう。
後は前半の細部を詰めていく。決定はしない。可能性を拡げていく。もちろん優柔不断であってはならないから変えてはいけない場所は絶対に変えない。ただ流動的に。形も大切だが、崩しも大切。今回の一人芝居はむしろ崩しの方が大切だが、それはまた後日。
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舞台に見立てられた空間に置かれた椅子。椅子そのものとして用いるのではなく、これも別の置き道具の見立てである。
いかん、遅刻する。
30分遅れで稽古スタート。ウォーミングアップをした後、早速、台本を読みながらの立ち稽古に入る。
台本を書いている時と、実際に役者がセリフを喋っている時のイメージが異なるのは当然であるが、
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最近稽古場として使うことの多い「ひと・まち交流館 京都」。
11月2日、水曜日の稽古。
まず脚本の背景についてホワイトボードに色々と書いていく。しかし書く量が多すぎた。内容も社会学や、歴史、演劇史、宗教など、まるで講義でも行っているような状態になる。
脚本は理屈ではないので、サブテキストなり何なりを綿密に解説することはあまりないのだが、今回は特別である。
ストレッチに新しい方法を取り入れてみる。呼吸法とゆっくりとした動き。激しい動きは全くないのだが、体が熱くなる。
ウォーミングアップ後、半立ち稽古。役者の入りには2バージョン考えているのだが、両方ともやってみる。普通に入場するものと、板付きで溶明、すぐ芝居に入る形。板付きの方が見栄えは良いが、難しい。
あまり動きのある芝居ではないが、劇中劇のところは暴れまくるつもりである。ここは役者のための場面だ。
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色々書かれたホワイトボード
10月2日、日曜日。ひと・まち交流館でミーティング。次回作および更にその次のプロジェクトについて話を進める。
それから、チェルフィッチュの岡田利規(といってもチェルフィッチュとは岡田利規のソロ・ユニット名なので、チェルフィッチュ≒岡田利規となる)の戯曲「三月の5日間」の読み合わせを行う。多少(?)デフォルメされた若者言葉で書かれた本であり、読んでいてイメージは沸くが全体が掴みにくい特異な脚本である。こういう本を上演する気にはならないが、戯曲の多様さを知り、スタイル獲得のための訓練として、読み合わせは有効であるように思う。
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フットバッグとストップウォッチ。
9月11日、日曜日午後1時からの稽古。フットバッグで軽くウォーミングアップしてから、通しを行う。今回は余計な演出はほとんど加えていない。もっとも解釈や部分的な直しは私(本保)が行っている。
午後からだけに声に張りがある。そして役者が『ラヴ・レターズ』という台本世界に入っているのがわかる。真に迫った、そんなありきたりの言葉を超えたものが部分的にではあるが存在する。
非営利公演のため料金は安いです。
上演時間は前半約55分、途中10分の休憩を挟み、後半約50分です。
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8月21日、日曜日の稽古も、ひと・まち交流館で朝の9時から行う。余計な演出を加えないオリジナル版の稽古。
ビデオ撮影で通し(ドレスリハーサルを兼ねる)を経験したためか、読み手は二人とも表情に余裕がある。3月に稽古を始めたときは読むのに一生懸命で、顔にもそれが現れていたのだが、今日はあたかも自分が書いた手紙を朗読しているような、言葉との一体感が感じられた。
文章それのみではなく、言葉が持つ想像を喚起する力が読み手の声から出始めている。言葉のみでないドラマが、セリフの間や行間からググッと顔を覗かせるようになって来た。いい兆候だ。

ホワイトボードに会場など色々なものが書き込まれている。
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8月6日、土曜日の、朝9時に「ひと・まち交流館 京都」に集合。
当初は、普通に稽古を行う予定だったのだが、参加人数が少ないので急遽ミーティングに切り替える。
新演出による本公演の前に、まず、オリジナル版に近い形でのプレ公演を行うことを決定する。会場はほぼ確保出来ている。
チラシのデザインや内容について話し合い。約2時間半でほぼ決定する。
ということで、プレ公演(オリジナル版公演)を行います。詳細は後日。乞うご期待。

色々書かれたホワイトボード。読みにくい字と写真は本保弘人のもの。
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使用団体名を書いたホワイトボード。永尾よしろう筆。
7月30日土曜日午前9時から「ひと・まち交流館」で稽古。
これから数週間は午前中に稽古を行うことが多くなる。人間は起きてから4時間ぐらいは本来の力が発揮できないようになっているはずなので、午前中に稽古を行うことは得策ではないのだが、部屋が午前中しか空いていないので構わずにやる。稽古をしないよりはずっといい。
軽くウォーミングアップした後、それぞれ自分の体験を基に、あるお笑いネタをやってもらう。朝なので頭を使って早く体調をベストに持って行こうという狙いもある。
お笑いネタだが、笑える必要は全くない。というかすぐに面白いものが出来てしまったら、その芸人さんはもう消えてしまっているだろう。実際やってみると、その芸人さんの才能が良くわかった。簡単な芸に見えるが、あれは他人には出来ないのだ。
それからいつもの通り、「ラヴ・レターズ」を読んでいく。
若手コンビが前半の前回やったところからの続きを、年の差コンビが後半を読む。
いつもより声が出ていない気がしたので(今回はいつもより部屋を広くしたのでその影響もあるが、朝だ、というのが一番の理由だろう)、途中で発声練習を挟む。
朗読とはいえ、セリフを話すというのは実はかなり頭を使う作業である。
ということで若手コンビには自分の言葉で語れるようにエチュードをやって貰った。もっと自分の世界を広く持てるようになると今よりずっと良くなるだろう。
年の差コンビの方は形になっている。永尾さんも吉本さんも演劇歴は長いし、特に永尾さんは人間座という京都の老舗新劇劇団にいたのだから当然巧い。ただ更にレベルを上げることは出来るはずだ。稽古を重ねよう。
稽古終了後、「まず、オーソドックスな形のプレ公演を行おうか」という話になる。今回は新演出版なので、「ラヴ・レターズ」を観たことのない人には、「へえ、これが『ラヴ・レターズ』なのか」という誤解を与える可能性もある。特に突飛なことはしていないのだが、可能性はある。
いや、考えようによっては突飛な演出をしているかな。取り方次第だけれど。
特に演出を加えない形のプレ公演も前向きに考えてみよう。
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永尾さんが浄水器を使って美味しくした水。稽古はほぼいつもこれを飲みながら進める。
7月16日は祇園祭の宵山、17日は山鉾巡行の日である。
ただ鴨川左岸メンバーは長く京都に住んでいる人が多いせいか、祇園祭にはほとんど興味がないようだ。京都歴は私(本保)が一番浅い。
というわけで、両日とも稽古を入れる。
「LOVE LETTERS」は二幕ものなので、16日は前半を、17日は後半を読むことにする。
16日の稽古。
ウォーミングアップとしてキャッチボール。変化球の投げ方を教えたのでみんなで投げてみる。カーブ、フォーク(SFF)、シンカー。軟式野球のボールを模した、子供向けのソフトなボールなので比較的良く変化する。ただ、「変化する」と思っていて、変化しなかった場合は却って捕球しにくい。
キャッチボールをしながら、投げ手が数小節ずつ歌を歌うことにしたのだが、全員が知っている歌というものがない。「蛍の光」や「仰げば尊し」などを選ぶがそれでも続かない。
仕方がないので読みに入る。
前半は子供から青春期まで。そのまま読んでしまうというスタイルでも別にいいと思うが、やはり定石通り、その年齢らしく聞こえるよう、読み方を、時には声なども変えながら読んでいく。
「LOVE LETTERS」は男女二人による朗読劇だが、役としては女性のメリッサ役の方が難しい。感情の起伏が激しいためである。
翻訳が正確でないところは適宜直す。
永尾・吉本ペアで前半を読み終えて、少し休憩。今度は吉本・田中ペアで同じく前半を読み始める。田中君は新人だ。演技の経験はほとんどない。私と永尾さんが色々とアドバイスする。
17日は、永尾、吉本、本保の3人で稽古。
少し早めに稽古場に着いたので、稽古場管理担当の永尾さんと二人でキャッチボール。今日は変化球は投げない。2日続けて変化球を投げると肘に悪いのだ。
吉田拓郎の「結婚しようよ」や「旅の宿」、長渕剛の「乾杯」などを選んで歌ってみる。今度は歌えた。
そのうちに吉本さんもやって来たので3人でボール回し。3人で歌い切れたのは「およげ! たいやきくん」だけであった。
17日の午後1時から滋賀会館で滋賀県人による「詩のボクシング」があった。永尾さんと吉本さんは劇団かいつぶりの団員が出るというので応援に行った。まずそのことについて聞く。
後半はテキストレジが比較的多い。確認しつつ読む。
午後10時少し前に読み終わる。いつも午後10時終了を目標に進めているのだが、大抵はそれよりも長引く。
「今日は早めに終わった」と思ったのだが、その後、演劇の話(小劇場系劇団の客いじりなどについて)で盛り上がってしまったので、結局帰りは午後10時半近くになった。
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稽古場にあるキーボード。合唱の伴奏に使ったりする。
本日の稽古は女性陣が参加できないことになったため男3人で行う。
「LOVE LETTERS」の中で特に聞かせ所と思われる箇所を抜き稽古する。
男女2人の朗読劇なので男同士で読むと感じがあまり出ない。
テキストの訳が不自然な箇所があったので原文の意味に近づける作業も行った。
写真のキーボードを使ってデタラメでいいので即興演奏をして貰おうと思ったのだが、やはり難しいようである。そもそも不慣れな人は左右の手が一緒に動いてしまうので弾いても面白くないと思われる。
サティの「ジムノペディ」など比較的易しいテクニックで弾ける曲の楽譜を用意すべきなのかも知れない。
キーボードの伴奏で歌を歌ったりもするのだが、私のピアノの腕は相当に怪しいので上手くいかない。女優陣は2人とも一応ピアノを弾いた経験はあるそうだが、もう何年も弾いていないので無理だそうだ。私も3年ほど弾いていなかったので譜読みにも苦労する。やはりピアノは毎日演奏しないと駄目なようだ。
朗読劇なので体を動かすことが少ない。そこで今日は最後にピッチングゲームをする。といってもキャッチボールに毛が生えた程度だが、コースと球種を予告してボールを投げ込む。3球ストライクでアウト、もちろんフォアボールもある。変化球が変化しなかった時はヒットを打たれるという設定である。時間の関係で4イニングだけ行う。1アウトを取るとピッチャーとキャッチャーが入れ替わる。ラストの4回は2アウト満塁、カウント2-3となり、永尾さんが投じたカーブは数センチしか変化しなかったがストライクゾーンに入ったので何とか無失点ということにする。
稽古場が狭く、近距離から投げているのでストライクが入りやすいが、もう少し広いところでやるとフォアボールも増えてスリリングになるだろう。
野球に興味がない人には面白くない遊びだろうが。
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稽古に使用した「ひと・まち交流館」の一室。
6月19日の日曜日はいつもの稽古場を離れて、河原町六条にある「ひと・まち交流館」で初稽古。朝9時から正午までの稽古である。
まず前回読み終えることの出来なかったラスト数ページを読み。若手コンビへバトンタッチ。といっても女性の方は参加できなかったので、「若手コンビ」の田中君と「年の差コンビ」の吉本さんで読み合わせ。後半を読み切る。
それからミーティング。演出プランについて話す。今回は台本そのものの世界を演じるのではなく、もう一つ虚構の枠を作り、入れ子構造で行う。作者(ガーニー)本来の意図は「どこでも誰でも少ない稽古で出来ること」にあるのだが、新しい「何か」がないと京都で、それも無名の俳優を使ってやる意義はなくなってしまう気がする。
稽古に使った部屋の窓を開けると東本願寺の御影堂が見えるのだが、残念ながら御影堂は現在修復作業中であり、覆いをつけた姿でしか見ることは出来ない。
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