街の想い出(2) 神田すずらん通り
東京・神田神保町。三省堂書店の裏手に伸びる通りが「すずらん通り」です。江戸時代からあるという由緒ある通り。一帯はいわゆる「神田書店街」で、すずらん通りにも個性溢れる書店がいくつもあります。
大型書店では「東京堂書店」がすずらん通りに店を構えています。周恩来が東京滞在中に足繁く通ったことでも知られる書店です。ちくま文庫や海外の小説、歴史地理などの品揃えが充実しています。
三省堂書店もすずらん通りに面しているのですが、正面入り口は靖国通り側になるのでここでは取り上げないことにします。
全国的に有名な中国関係の書店、「東方書店」と「内山書店」の2店があるのも、すずらん通りの特徴。東方書店は中国語と小説関係が充実しており、内山書店は政治や習俗関係の書籍と中国から輸入したCDやVCDが売られていたのが特徴です。私は明大時代に第二学国で中国を勉強していたので、この2軒の書店には毎週のように通っていました。
すずらん通りに靖国通り方面(駿河台下交差点)から入り、東京堂書店で日本の小説や文庫本、歴史書などをチェックしてから、東方書店で中国語の小説を日本語訳して紹介する雑誌を買い、内山書店で中国の政治関連の書物を探すというのが私のすずらん通りにおけるお決まりのパターンでした。
すずらん通りといえば、古い小説などに登場する「冨山房」も書店を出していたのですが、私がいた頃に書店部門は閉まってしまいました。今は冨山房直営の喫茶店になっているようです。
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