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2006年12月15日 (金)

街の想い出(4) 新宿その2 テアトル新宿

新宿には何度も映画を観に行きました。多くの映画館に行きましたが、その中で最も多く通ったのがテアトル新宿です。新宿駅東口から地下街を通り、紀伊国屋書店に入って本を探したり買ったりした後、その裏通りを歩いてテアトル新宿に通いました。

テアトル新宿

テアトル新宿で観た映画で特に印象に残っているのは3本、中国映画祭で観た「息子の告発」とDVDのカテゴリーに記事を書いた「カリスマ」、そして「ナビィの恋」です。

「カリスマ」のことはもう書いたので、「息子の告発」と「ナビィの恋」について書きます。

「息子の告発」は事実に基づいた映画で、実の息子が母親を父親殺害容疑で告発するというものです。元気だった父親が急病で亡くなってすぐに母親は劉という男と再婚。息子は母親が劉と一緒になりたいとの思いから父に毒を盛ったのではないかという疑いを抱き続けています。父親が亡くなった時は少年だった息子ですが、10年が経ち、成人した後で警察に再調査を依頼します。さて真相は…。結末は書かないでおきます。

「ナビィの恋」は、沖縄の粟国島を舞台とした映画。京都出身で、琉球大学進学以来ずっと沖縄での活動を続けている中江祐司監督の作品です。
のちにNHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」でも有名になる平良とみ、沖縄音楽界の大御所である登川誠仁という沖縄人(ウチナンチュー)キャストと、西田尚美、村上淳というロードショー当時(1999年)、日本映画界で注目を浴びていた若手俳優の共演。音楽はマイケル・ナイマンが担当。
東京でのOL生活に疲れ果てて会社を辞めた奈々子(西田尚美)が、故郷である粟国島の恵達おじい(登川誠仁)とナビィおばあ(平良とみ)の家に帰ってくるところから物語は始まります。粟国島をふらりと訪ねてきた青年・福之助(村上淳)、ナビィおばあのかっての恋人で、結婚を許されず島を追われてブラジルに渡り、60年ぶりに粟国に帰ってきたサンラー(漢字で書くと「三郎」。演じるのは実生活で平良とみのパートナーである平良進)らが織り成すラブストーリーです。ラスト近くにはかなり大胆な展開が待っています。

映画ばかりでなく、テアトル新宿そのものの想い出も書きますと、「贅沢な骨」という映画が2001年にロードショー(ナイトショー枠だった)公開された時に、主演の麻生久美子さんと行定勲監督の特別舞台挨拶があったので出かけました。舞台挨拶そのものよりも、挨拶を終えた麻生久美子さんが会場のお客さんと次々に握手を交わしながら豪快な笑い声を上げて去っていったのが印象に残っています。

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