大植英次緊急降板
ザ・シンフォニーホールに、大阪フィルハーモニー交響楽団の第409回定期演奏会を聴きにいったのですが、いや、驚きました。
開演時間になって大阪フィルの事務局の方が登場し、「本日指揮をする予定だった大植英次音楽監督がリハーサル終了直後に体調を崩し、医師の診察を受けた結果、『指揮台に立つのは不可能』との診断が下ったため、フォーレの「レクイエム」の指揮は合唱を担当する大阪フィルハーモニー合唱団の合唱指揮者である三浦宣明氏が務め、ブラームスの交響曲第4番はコンサートマスターの長原幸太のリードによるオーケストラのみの演奏とさせて頂きます。チケットの払い戻しを希望される方は…」という旨の発言があり、客席からざわめきが起こりました。
こうした緊急事態に備えて副指揮者というポストを設けている楽団もありますが、あいにく大阪フィルには副指揮者がいないため、今回のような演奏形式になりました。
ぶっつけ本番とはいえ、三浦宣明(みうら・のりあき)は合唱だけではなくオーケストラの指揮活動も行っており、また現代のプロオーケストラなら指揮者がいなくても合わせることが出来るのが普通。というわけで、演奏自体はこれといったハプニングも生じることなく終わりましたが、ブラームスの交響曲第4番は、本来指揮者がいるべき指揮台に誰もいない状態での演奏、それに曲が曲、ということもあり、聴いていてひどく寂しくなり、何故か脂汗までかいてしまいました。
| 固定リンク | 0
コメント