好きな短歌(23)
韓衣(からころも)裾にとりつき泣く子らを置きてそ(ぞ)来(き)ぬや母(おも)なしにして 防人歌
白村江(はくすきのえ)の戦いに敗れた大和朝廷は、新羅と唐の侵攻に備え、九州に太宰府、水城(みずき)、大野城を築き、さらに防人を置いて警護に当たらせました。防人は義務であり、庶民は拒否することは出来ません。ということでこうした悲惨な状況も生まれることになったのです。悲しみが良く表れた歌です。
(韓衣<大陸風の衣装のこと>は「裾」、「着る」などの枕詞で、特に深い意味はありません)
| 固定リンク | 0
コメント