東京と京都 大学キャンパスの違い
私は大学生活を二度送っています。最初は明治大学で、二度目は京都造形芸術大学で、いずれも卒業しています。
東京にいる頃は当然だと思っていたことが京都ではそうではないということは多々ありますが、京都に来て面白かったのは、大学の建物の一つ一つに凝った名前がついていることです。
明治大学駿河台キャンパスは、記念館(のちにリバティタワーに建て替えられた)を除けば、5号館、6号館、7号館といったように単に建てられた順に番号が振られているだけでしたが(縁起担ぎからか、4号館と9号館、13号館は存在せず。また、10号館、11号館、12号館、14号館以外の建物はキャンパス再開発により現在は消滅)、京都造形芸術大学瓜生山キャンパスは、メインの建物が「人間館」、舞台芸術コースの入っているのが「天心館」(おそらく岡倉天心に由来)、映像スタジオのあるのが「青窓館」といった風に名前がついていました。
京都にある私立大学の多くが、キャンパス内にある建物に名前をつけています。
立命館大学衣笠キャンパスの時計台のある建物は「存心館」。他にも「以学館」や「学而館」など、建物のほぼ全てに名前がついています。
同志社大学今出川校地には重要文化財に指定されている「クラーク記念館」や「有終館」、「ハリス理化学館」などがあり、その他の建物にも「寒梅館」、「啓明館」などの名前がついています。
隣接する同志社女子大学も、国登録有形文化財に指定されている2つの建物、「栄光館」、「ジェームズ館」を始め、全ての建物が独自の名を持っています。
龍谷大学深草キャンパスは、1号館、2号館といったように番号制ですが、「紫英館」、「紫朋館」といったように名前がついている校舎もあります。
京都産業大学や京都外国語大学のように番号のみの校舎しかないところもあるのですが、私立大学に関しては建物に名前をつける習慣のある学校が多数派です。
一方、東京の私立大学は、番号制もしくはアルファベット制(A棟、B棟といったような)の大学が圧倒的。法政大学のように、竣工した年を名前に冠した校舎(「55年館」、「80年館」などがある)を持つ大学もありますが、この場合もネーミングは即物的で、全く凝っていません。
東京の大学では○年生、京都の大学では○回生と、学年の呼び方が違うというのは比較的知られていますが、建物に凝った名前をつけるかどうかというのは案外知られていない違いのようです。
| 固定リンク | 0
コメント