シベリウスの年に(15) オッコ・カム指揮ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団来日公演1982ライブ盤 シベリウス交響曲第3番&第6番
1982年1月22日、東京厚生年金会館で行われたオッコ・カム指揮ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団の来日公演を、FM東京が放送用にライブ収録した音源をTDKがCD化し、発売したものを紹介します。
第1回カラヤン国際指揮者コンクールに優勝したものの、そのことが却ってキャリア形成マイナスに働いた感のあるオッコ・カム。
しかし、シベリウス指揮者としての実力は大変高く、このCDでも抜群の演奏を聴かせてくれます。
オーケストラのメカニックでは必ずしも第一級とはいえないヘルシンキ・フィルですが、シベリウスの祖国であるフィンランドを代表するオーケストラだけに、共感溢れる抜群の演奏を披露しています。
流れを重視し、涼しげな一陣の風の変化する様を描写したような独特の演奏を聴かせる交響曲第3番、一つ一つの音を慈しむかのように演奏した交響曲第6番、いずれも最上級のシベリウス演奏です。
比較的地味なCDですが、シベリウスの本質を突いた名盤です。
| 固定リンク | 0
コメント