シベリウスの年に(18) オッコ・カム指揮ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団来日公演1982ライブ盤 シベリウス交響曲第2番&「フィンランディア」
ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団が1982年に来日して行ったシベリウス交響曲チクルス。
シベリウスの交響曲中最も人気のある交響曲第2番の演奏が、1982年2月4日に大阪のフェスティバルホールで行われました。FM東京による放送用の録音が行われ、その録音が21世紀に入ってからTDKよりCDとして発売されました。
第1回カラヤン国際指揮者コンクールに優勝しながら、そのことが逆に足かけとなった感もあるオッコ・カム。しかし、シベリウス指揮者としての実力の高さは、たびたび客演している日本フィルハーモニー交響楽団との共演などを聴けば明らかです。
私にシベリウスの交響曲の本当の素晴らしさを教えてくれたのも実はオッコ・カム。オッコ・カム指揮日本フィルハーモニー交響楽団シベリウスの交響曲第2番をメインとしたコンサートを聴き、その音楽のあまりの素晴らしさに驚嘆したのを昨日のことのように憶えています。
オッコ・カムはその後、2004年に京都市交響楽団に客演、やはりシベリウスの交響曲第2番を振ったのですが、これも大変優れた演奏でした。
当CDでは、ヘルシンキ・フィルの演奏が多少荒っぽいのが難点ですが、カムのテンポ設定と楽章ごとの表情の描き分けなどは巧みで、ハイレベルな仕上がりです。
「フィンランディア」は、1982年1月22日、東京厚生年金会館でアンコール曲目として演奏されたもの。迫力重視で、金管の炸裂などは見事ですが音楽の完成度は残念ながら今一つ。気合いが入りすぎていたのでしょうか。
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