ザ・ビートルズ 『ザ・ビートルズ』(ホワイトアルバム)
ザ・ビートルズの9枚目のオリジナルアルバム『ザ・ビートルズ』を紹介します。ジャケットが白一色であることから、ホワイトアルバムの名でも知られています。EMIアップル・レーベル。
1968年に発売された『ザ・ビートルズ』。このアルバム制作時にリンゴ・スターが一時的に脱退を表明するなど、ビートルズメンバーの間の不協和音と音楽性の違いが目立ち始めていました。ジョン・レノンいわく、「それぞれのソロアルバムを集めたようなもの」というアルバムに『ザ・ビートルズ』というタイトルをつけるというのも逆説的ですが、確かにメンバー4人がバラバラの方角を目指していることで、表現が多彩になり、それぞれの個性が目立っているという意味で、真にビートルズ的な1枚となっています。全30曲を収録するという大作アルバム。
「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」など陽気な音楽から、「レヴォリューション」、「コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロウ・ビル」などのように社会的な歌詞を持つ曲、ロックからカントリー、更には「レヴォリューション9」のような実験音楽、放送コードにひっかかりそうな歌詞を持つものまで、多種多様な音楽が並んでいます。
それまでジョン・レノンとポール・マッカートニーの陰に隠れていた感のあったジョージ・ハリスンがこのアルバムでは4曲を提供。またリンゴ・スターの手による初の作品「ドント・パス・ミー・バイ」が収録されたのもこのアルバムです。
エリック・クラプトンがギターで参加した「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」(ジョージ・ハリスンの作品)や、オノ・ヨーコがコーラスや「レヴォリューション9」の共同制作者として参加しているなど、変わりつつあったビートルズと時代を感じることが出来ます。
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