これまでに観た映画より(16) 「オールド・ルーキー」
DVDでアメリカ映画「オールド・ルーキー」を観る。実話を基にしたベースボール・ドリーム・ムービー。
ジミー・モリスは大学を出て、ミルウォーキー・ブリューワーズに入団。130キロ前半のスピードしか出ないピッチャーであり、肩を壊して夢は破れた。35歳になったモリスはテキサスのビッグ・レイク高校で化学の教師と野球部の監督を務めている。昨年、一昨年と1勝しかできなかった弱小チームの監督だ。
しかしモリスの野球への情熱は冷めていなかった。夜毎、一人で金網に向かって投げ込みを続けるモリス。ボールのスピードは常時150キロを超えるようになっていた。
ある日、モリスの豪腕ぶりが生徒に知れる。
試合に負けた日、モリスは、「夢や希望を簡単に捨ててしまうから負けるんだ」と生徒を諭す。しかし生徒からは「夢を捨てたのは監督の方だ」と言われ、もし自分達が優勝したら監督もメジャーの入団テストを受けるという約束を交わす。ビッグ・レイク高校はこれまでの成績が嘘だったかのように勝ち続け、地区大会で優勝。モリスはメジャーのテストを受け、時速156キロを叩き出して合格。デビルレイズ傘下のマイナーチームに入団する。そしてテキサスでの対レンジャース戦でついにメジャーのマウンドに立つのだった。
夢と希望を与えてくれる映画であり、観ていて胸が熱くなる。単なる野球映画やサクセスストーリーではなく、家族の問題や、父と子の関係など、男なら誰でも通過する苦悩を真摯に描き、丁寧な作りで自然な感動を呼ぶ。
「諦めない」というそのことが、いかに大切かを教えてくれる秀作であった。
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